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第1章 カイト、五歳までの軌跡
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ルーク達は弓を放つ奴らの制圧に。
私は人の気配が無いことを確認し、カイトの元へ駆け付けた。
私が名前を呼ぶと、カイトの表情が変わった。
顔をこちらに向け、今にも走り出してきそうだったが、周囲を見渡して踏みとどまっている。
こんな状況でも、ちゃんと周りを見て“動かない”と判断したカイト、お前は偉いぞ。
良く頑張った。
ただ、「パパァ……………………ウグッ」
小さな手が震えてる。
声が詰まって、出てこない。
私を真っ直ぐ見る瞳が、涙で揺れてる。
その全てが、どれほど頑張ったかを物語っていた。
この一言が、
どれだけ頑張ったのか……。
どれだけ心苦しかったのか……。
どれだけ怖かったのか………。
どれだけ――安心したのか。
息子のこの一言が、心に痛い。
あともう少しだ。
カイトまでの距離。
私は大きく両手を広げる。
私の胸に飛び込んでこいという、合図。
私に向かって駆け出してきた小さな体。
私の胸に飛び込んできた…小さな、小さな温もり。
その重みが、たしかに“息子が無事に生きていてくれた”と伝えてくれた。
小さな手が私の首に回り、力強くしがみつく。そして、私の肩に顔を埋める。
私の肩は、カイトの涙で温かく濡れていく。
「カイトッ……………無事でよかった…」
「…ウグッ…………ウグッ、パパッ。」
「うわぁーん…………」
「…カイト、よく頑張ったな…偉いぞ…」
わんわん泣きながら、頷く息子を強く抱き締め、頭を撫でる。
ああ……、イカルダの女神様、息子を、カイトを…お守り頂き………感謝します。
まだ森の奥では戦いの音が微かに聞こえるが、ここだけは静かだ。
すぐ先には、積まれた兵士の上に片足を乗せ、森の中、今戦っている兵士たちを見ているキノセイ様がいる。
フンッ
キノセイ様の一声で、体が一瞬だけ…風に膨らむように大きくなった。
カラン、カラン、カラン。
無機質な音を立て、キノセイ様に刺さっている矢が抜け落ちていく。
大丈夫か?怪我はないのか?
――大丈夫だ。案ずるな……。
念話だ、私にもわずかだがイカルダの女神様の加護がある。だから、聞こえた。
――キノセイ様、カイトをお守り頂き、ありがとうございました。
――礼にはおよばぬ。私はカイトの従魔。主が助けを求めた、だから、助けた。ただそれだけだ。
それだけで充分だ。
私はカイトを抱きしめたまま深く頭を垂れた。その一礼に、心からの感謝を込めた。
(ルークside)
カイト坊ちゃんが見つかった。
ふうっ……。安堵で息が漏れた。
私はそっと手を胸に添え、撫で下ろす。
しかし、状況はまだ安心できない。
ダウニー様の合図で、私と騎士たちは敵の潜む先へ向かった。
ヒュン――
来たっ、矢だ!
私はすかさず、腰にあるロープを取り、一振した。
飛んできた矢は、二重になったロープに絡まり、地面に方向を変え、土に突き刺さった。
私がいつも携帯しているロープ飛びのロープ。そう、カイト坊ちゃんが私に教えて、そして与えてくれたあのロープだ。
まさか、こんな時に役に立つとはな。
フッ…私の口角が上がる。
――カイト坊ちゃん、見てますか?
坊ちゃんが教えてくれた技で、私は今、仲間を守ってるんだ。
これも、カイト坊ちゃんが起こした偉業じゃないか。
全く、次期マーシュ領当主は、とんでもない君主ですな。将来が楽しみでしょうがない。
私は、いや、私たちは、ダウニー様、カイト坊ちゃんに、これからもついて行きますよ。
私の部下たち、お前らも感じているか?
矢を見事に避けている。
それは、小石投げを避けてきた成果だな。
お!あいつ、矢を掴み取りしてるじゃないか。
遠くのやつらが、少しづつ、少しづつ、後ずさり始めた。回れ右をする。
――逃がすかよ!
私は命令を下す。
「奴らを全員捕まえろっ!ひとりも、逃すな!」
「「「「「「御意!」」」」」」
逃げ惑う奴らを、我らがマーシュ領の騎士たちが次々に制圧していく。
風が応援しているのか?
ユサユサ、カサカサ……。
私に、ひとまずの勝利を掴んだ瞬間だった。
----------------------------------------------------------
ようやくパパと出会えたカイト。
もう、泣いたって人、
♡♡ポチポチねー。
泣いた人――私!はーい。
作者が泣いてどうするよ、ねっ(笑)
次はどんな話にしようかな?
…思案中。
お楽しみに!
あんり
私は人の気配が無いことを確認し、カイトの元へ駆け付けた。
私が名前を呼ぶと、カイトの表情が変わった。
顔をこちらに向け、今にも走り出してきそうだったが、周囲を見渡して踏みとどまっている。
こんな状況でも、ちゃんと周りを見て“動かない”と判断したカイト、お前は偉いぞ。
良く頑張った。
ただ、「パパァ……………………ウグッ」
小さな手が震えてる。
声が詰まって、出てこない。
私を真っ直ぐ見る瞳が、涙で揺れてる。
その全てが、どれほど頑張ったかを物語っていた。
この一言が、
どれだけ頑張ったのか……。
どれだけ心苦しかったのか……。
どれだけ怖かったのか………。
どれだけ――安心したのか。
息子のこの一言が、心に痛い。
あともう少しだ。
カイトまでの距離。
私は大きく両手を広げる。
私の胸に飛び込んでこいという、合図。
私に向かって駆け出してきた小さな体。
私の胸に飛び込んできた…小さな、小さな温もり。
その重みが、たしかに“息子が無事に生きていてくれた”と伝えてくれた。
小さな手が私の首に回り、力強くしがみつく。そして、私の肩に顔を埋める。
私の肩は、カイトの涙で温かく濡れていく。
「カイトッ……………無事でよかった…」
「…ウグッ…………ウグッ、パパッ。」
「うわぁーん…………」
「…カイト、よく頑張ったな…偉いぞ…」
わんわん泣きながら、頷く息子を強く抱き締め、頭を撫でる。
ああ……、イカルダの女神様、息子を、カイトを…お守り頂き………感謝します。
まだ森の奥では戦いの音が微かに聞こえるが、ここだけは静かだ。
すぐ先には、積まれた兵士の上に片足を乗せ、森の中、今戦っている兵士たちを見ているキノセイ様がいる。
フンッ
キノセイ様の一声で、体が一瞬だけ…風に膨らむように大きくなった。
カラン、カラン、カラン。
無機質な音を立て、キノセイ様に刺さっている矢が抜け落ちていく。
大丈夫か?怪我はないのか?
――大丈夫だ。案ずるな……。
念話だ、私にもわずかだがイカルダの女神様の加護がある。だから、聞こえた。
――キノセイ様、カイトをお守り頂き、ありがとうございました。
――礼にはおよばぬ。私はカイトの従魔。主が助けを求めた、だから、助けた。ただそれだけだ。
それだけで充分だ。
私はカイトを抱きしめたまま深く頭を垂れた。その一礼に、心からの感謝を込めた。
(ルークside)
カイト坊ちゃんが見つかった。
ふうっ……。安堵で息が漏れた。
私はそっと手を胸に添え、撫で下ろす。
しかし、状況はまだ安心できない。
ダウニー様の合図で、私と騎士たちは敵の潜む先へ向かった。
ヒュン――
来たっ、矢だ!
私はすかさず、腰にあるロープを取り、一振した。
飛んできた矢は、二重になったロープに絡まり、地面に方向を変え、土に突き刺さった。
私がいつも携帯しているロープ飛びのロープ。そう、カイト坊ちゃんが私に教えて、そして与えてくれたあのロープだ。
まさか、こんな時に役に立つとはな。
フッ…私の口角が上がる。
――カイト坊ちゃん、見てますか?
坊ちゃんが教えてくれた技で、私は今、仲間を守ってるんだ。
これも、カイト坊ちゃんが起こした偉業じゃないか。
全く、次期マーシュ領当主は、とんでもない君主ですな。将来が楽しみでしょうがない。
私は、いや、私たちは、ダウニー様、カイト坊ちゃんに、これからもついて行きますよ。
私の部下たち、お前らも感じているか?
矢を見事に避けている。
それは、小石投げを避けてきた成果だな。
お!あいつ、矢を掴み取りしてるじゃないか。
遠くのやつらが、少しづつ、少しづつ、後ずさり始めた。回れ右をする。
――逃がすかよ!
私は命令を下す。
「奴らを全員捕まえろっ!ひとりも、逃すな!」
「「「「「「御意!」」」」」」
逃げ惑う奴らを、我らがマーシュ領の騎士たちが次々に制圧していく。
風が応援しているのか?
ユサユサ、カサカサ……。
私に、ひとまずの勝利を掴んだ瞬間だった。
----------------------------------------------------------
ようやくパパと出会えたカイト。
もう、泣いたって人、
♡♡ポチポチねー。
泣いた人――私!はーい。
作者が泣いてどうするよ、ねっ(笑)
次はどんな話にしようかな?
…思案中。
お楽しみに!
あんり
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