5 / 33
第5話 魔王の器の守り手
しおりを挟む
なるほど、こうしてスキルを手に入れられるのか、とシルヴィオは思った。これならば神の使徒の体でなくとも、強くなることは出来そうだ。
デイリーミッションというからには、毎日なにかしらを手に入れられるのかも知れない。それであれば、成長する頃には神の使徒の体を奪った八阪よりも強くなれるかも知れない。
デイリーミッションはその1とあったので、鍵はまた何かに使う可能性がある。シルヴィオが持っていては、乳母が誰かに回収されてしまうことだろう。ギィに鍵を持っていてくれるように頼んだ。
ギィは服をまくって、その下に鍵を隠すと、ギィッと鳴きながら、ポンと腹なのか胸なのかわからない部分を叩いた。任せろ、ということなのかも知れなかった。
その日の夜、寝ているシルヴィオを、木の枝に腰掛けて足を組みながら、見下ろす影がひとつ。
美しい長い銀髪を三つ編みにまとめた美しい少女だった。黒いコートのようなマントのような服をはおり、前側が鼠径部近くまでめくれ上がって、その部分が黒いレースになっているドレスを身にまとっている。
高い魔力保持者に多い金色の目をしており、ほんの僅かにひらかれた、艷やかな唇からは、吸血鬼であることを示す尖った牙の先が覗いて見えていた。
「……ようやく見つけたわ。まさか人間の王族の子どもとはね。あの子を守る為に、なんとか城に入りこまなくちゃ。」
誰に言うともなくそう呟くと、その体を霧に変えて消えた。窓の隙間から霧のまま入りこもうとすると、魔を退ける結界が反発し、その行く手を阻もうとする。
だが少女の力のほうが強かった。その身は始祖の血を引く吸血鬼だ。
彼女を退けられる程の結界をはれる存在は、聖女くらいのものだった。
部屋の中で、霧が集まってもとの少女の姿へと戻る。その存在にギィが驚いて、シルヴィオを守ろうとするように、両手を広げて後ろにかばいつつ、ギィッと叫んだ。
「……驚いた。こんな矮小な存在が、結界の中に存在出来るなんて。あの方の魔力のニオイがするわ。器が生み出した存在なのかしら?お前、そこをどきなさい。」
「ギィッ!ギィッ!」
ギィッを睨みつける少女に、ギィが抵抗して叫ぶ。
「私は先代から直々に“守り手”を任された存在よ。お前なんかの出る幕ではないの。」
2人のやりあう騒がしい声に、シルヴィオは目を覚まし、少女とばっちり目が合った。
『だ……誰!?』
見知らぬ存在に怯えるシルヴィオ。
「おや、念話は使えるのね。さすがは、と言ったところかしら。私はシーラ。始祖の血を引く吸血鬼で、“魔王の器の守り手”よ。」
クイ、と人差し指を動かすと、シルヴィオの体が宙に浮かび、シーラのほうへと飛んで行く。それを慌てておいかけるギィ。
「お前の体は、魔王さまが復活する為の器。魔王さまが復活なされるまで、私はお前の体を守る役目があるの。」
牙を見せつけるかのように嫣然と笑うシーラは、そう言ってシルヴィオを胸に抱いた。
この体には呪いがかかっている。それは魔王の器として生まれたということなのだろうか。シルヴィオは吸血鬼だと言ったシーラが自分をどうするつもりなのかわからず、その冷たい瞳をじっと見つめた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
──その頃、孤児院の前に捨てられた八阪は、あまりの空腹に泣いていた。
平民の赤ん坊に転生した八阪は、食い詰めた両親に教会の前に捨てられたのだった。
その泣き声に気が付いた若いシスターが、教会の中から出て来て、八阪を抱き上げた。
「まあまあ、お腹が空いているのね。もうだいじょうぶですよ。」
そう言って八阪をあやすシスターだったが、突如ゾワリと肌に泡が立つのを感じた。
腹を減らして泣く八阪は、全身をウネウネと変形させ、異形の姿へと変貌していく。
「あ、あ……。」
恐怖に怯えながら、八阪を手放すことが出来なかったシスターは、自分を包み込むように広がる粘液となった八阪に飲み込まれた。
本来であれば、魔物を取り込んでその力を得るスキルを持って生まれた筈の神の使徒の体は、八阪の魂が入ったことにより、そのスキルを変化させていた。
スキル、<喰ライ尽クスモノ>。
このスキルを使って食した対象のスキルとステータスを奪い成長し、その生命を糧として、しばらく食事を取らなくてもよくなる。
八阪からすれば、腹が減ったところに食べ物があったから食べただけ。
動く虫を反射的に食べるカエルのように、スキルが反応したに過ぎない。
腹一杯になったことで泣き止んだ八阪は、地面に取り落とされたのも構わずに、スヤスヤと寝息を立てて、満足げに眠り始めた。
先程の八阪の姿を見て、神の使徒であるだなどと、信じる人間はいないだろう。
だが八阪には幸いなことに、シスターを喰らう瞬間を目撃した人間はいなかった。
シスターの力を取り込んだ八阪は、貴重な聖魔法の使い手として、幼い頃から国の注目を集めることとなる。
そして王族も通う名門ストレイシア学園への入学を許可され、やがて学園でシルヴィオと出会うことになるのだった。
────────────────────
X(旧Twitter)始めてみました。
よろしければアカウントフォローお願いします。
@YinYang2145675
少しでも面白いと思ったら、エピソードごとのイイネ、または応援するを押していただけたら幸いです。
ランキングには反映しませんが、作者のモチベーションが上がります。
デイリーミッションというからには、毎日なにかしらを手に入れられるのかも知れない。それであれば、成長する頃には神の使徒の体を奪った八阪よりも強くなれるかも知れない。
デイリーミッションはその1とあったので、鍵はまた何かに使う可能性がある。シルヴィオが持っていては、乳母が誰かに回収されてしまうことだろう。ギィに鍵を持っていてくれるように頼んだ。
ギィは服をまくって、その下に鍵を隠すと、ギィッと鳴きながら、ポンと腹なのか胸なのかわからない部分を叩いた。任せろ、ということなのかも知れなかった。
その日の夜、寝ているシルヴィオを、木の枝に腰掛けて足を組みながら、見下ろす影がひとつ。
美しい長い銀髪を三つ編みにまとめた美しい少女だった。黒いコートのようなマントのような服をはおり、前側が鼠径部近くまでめくれ上がって、その部分が黒いレースになっているドレスを身にまとっている。
高い魔力保持者に多い金色の目をしており、ほんの僅かにひらかれた、艷やかな唇からは、吸血鬼であることを示す尖った牙の先が覗いて見えていた。
「……ようやく見つけたわ。まさか人間の王族の子どもとはね。あの子を守る為に、なんとか城に入りこまなくちゃ。」
誰に言うともなくそう呟くと、その体を霧に変えて消えた。窓の隙間から霧のまま入りこもうとすると、魔を退ける結界が反発し、その行く手を阻もうとする。
だが少女の力のほうが強かった。その身は始祖の血を引く吸血鬼だ。
彼女を退けられる程の結界をはれる存在は、聖女くらいのものだった。
部屋の中で、霧が集まってもとの少女の姿へと戻る。その存在にギィが驚いて、シルヴィオを守ろうとするように、両手を広げて後ろにかばいつつ、ギィッと叫んだ。
「……驚いた。こんな矮小な存在が、結界の中に存在出来るなんて。あの方の魔力のニオイがするわ。器が生み出した存在なのかしら?お前、そこをどきなさい。」
「ギィッ!ギィッ!」
ギィッを睨みつける少女に、ギィが抵抗して叫ぶ。
「私は先代から直々に“守り手”を任された存在よ。お前なんかの出る幕ではないの。」
2人のやりあう騒がしい声に、シルヴィオは目を覚まし、少女とばっちり目が合った。
『だ……誰!?』
見知らぬ存在に怯えるシルヴィオ。
「おや、念話は使えるのね。さすがは、と言ったところかしら。私はシーラ。始祖の血を引く吸血鬼で、“魔王の器の守り手”よ。」
クイ、と人差し指を動かすと、シルヴィオの体が宙に浮かび、シーラのほうへと飛んで行く。それを慌てておいかけるギィ。
「お前の体は、魔王さまが復活する為の器。魔王さまが復活なされるまで、私はお前の体を守る役目があるの。」
牙を見せつけるかのように嫣然と笑うシーラは、そう言ってシルヴィオを胸に抱いた。
この体には呪いがかかっている。それは魔王の器として生まれたということなのだろうか。シルヴィオは吸血鬼だと言ったシーラが自分をどうするつもりなのかわからず、その冷たい瞳をじっと見つめた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
──その頃、孤児院の前に捨てられた八阪は、あまりの空腹に泣いていた。
平民の赤ん坊に転生した八阪は、食い詰めた両親に教会の前に捨てられたのだった。
その泣き声に気が付いた若いシスターが、教会の中から出て来て、八阪を抱き上げた。
「まあまあ、お腹が空いているのね。もうだいじょうぶですよ。」
そう言って八阪をあやすシスターだったが、突如ゾワリと肌に泡が立つのを感じた。
腹を減らして泣く八阪は、全身をウネウネと変形させ、異形の姿へと変貌していく。
「あ、あ……。」
恐怖に怯えながら、八阪を手放すことが出来なかったシスターは、自分を包み込むように広がる粘液となった八阪に飲み込まれた。
本来であれば、魔物を取り込んでその力を得るスキルを持って生まれた筈の神の使徒の体は、八阪の魂が入ったことにより、そのスキルを変化させていた。
スキル、<喰ライ尽クスモノ>。
このスキルを使って食した対象のスキルとステータスを奪い成長し、その生命を糧として、しばらく食事を取らなくてもよくなる。
八阪からすれば、腹が減ったところに食べ物があったから食べただけ。
動く虫を反射的に食べるカエルのように、スキルが反応したに過ぎない。
腹一杯になったことで泣き止んだ八阪は、地面に取り落とされたのも構わずに、スヤスヤと寝息を立てて、満足げに眠り始めた。
先程の八阪の姿を見て、神の使徒であるだなどと、信じる人間はいないだろう。
だが八阪には幸いなことに、シスターを喰らう瞬間を目撃した人間はいなかった。
シスターの力を取り込んだ八阪は、貴重な聖魔法の使い手として、幼い頃から国の注目を集めることとなる。
そして王族も通う名門ストレイシア学園への入学を許可され、やがて学園でシルヴィオと出会うことになるのだった。
────────────────────
X(旧Twitter)始めてみました。
よろしければアカウントフォローお願いします。
@YinYang2145675
少しでも面白いと思ったら、エピソードごとのイイネ、または応援するを押していただけたら幸いです。
ランキングには反映しませんが、作者のモチベーションが上がります。
0
あなたにおすすめの小説
幼馴染パーティーから追放された冒険者~所持していたユニークスキルは限界突破でした~レベル1から始まる成り上がりストーリー
すもも太郎
ファンタジー
この世界は個人ごとにレベルの上限が決まっていて、それが本人の資質として死ぬまで変えられません。(伝説の勇者でレベル65)
主人公テイジンは能力を封印されて生まれた。それはレベルキャップ1という特大のハンデだったが、それ故に幼馴染パーティーとの冒険によって莫大な経験値を積み上げる事が出来ていた。(ギャップボーナス最大化状態)
しかし、レベルは1から一切上がらないまま、免許の更新期限が過ぎてギルドを首になり絶望する。
命を投げ出す決意で訪れた死と再生の洞窟でテイジンの封印が解け、ユニークスキル”限界突破”を手にする。その後、自分の力を知らず知らずに発揮していき、周囲を驚かせながらも一人旅をつづけようとするが‥‥
※1話1500文字くらいで書いております
異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!
枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕
タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】
3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~
エース皇命
ファンタジー
学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。
そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。
「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」
なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。
これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。
※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
付きまとう聖女様は、貧乏貴族の僕にだけ甘すぎる〜人生相談がきっかけで日常がカオスに。でも、モテたい願望が強すぎて、つい……〜
咲月ねむと
ファンタジー
この乙女ゲーの世界に転生してからというもの毎日教会に通い詰めている。アランという貧乏貴族の三男に生まれた俺は、何を目指し、何を糧にして生きていけばいいのか分からない。
そんな人生のアドバイスをもらうため教会に通っているのだが……。
「アランくん。今日も来てくれたのね」
そう優しく語り掛けてくれるのは、頼れる聖女リリシア様だ。人々の悩みを静かに聞き入れ、的確なアドバイスをくれる美人聖女様だと人気だ。
そんな彼女だが、なぜか俺が相談するといつも様子が変になる。アドバイスはくれるのだがそのアドバイス自体が問題でどうも自己主張が強すぎるのだ。
「お母様のプレゼントは何を買えばいい?」
と相談すれば、
「ネックレスをプレゼントするのはどう? でもね私は結婚指輪が欲しいの」などという発言が飛び出すのだ。意味が分からない。
そして俺もようやく一人暮らしを始める歳になった。王都にある学園に通い始めたのだが、教会本部にそれはもう美人な聖女が赴任してきたとか。
興味本位で俺は教会本部に人生相談をお願いした。担当になった人物というのが、またもやリリシアさんで…………。
ようやく俺は気づいたんだ。
リリシアさんに付きまとわれていること、この頻繁に相談する関係が実は異常だったということに。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる