ヤンキー上がりの浜崎君は眼鏡ちゃんを溺愛してます

きぬがやあきら

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放課後

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「最近って、いつくらいから? なぁにみんな、何気に良く見てるのね。敵が多いって、藪蛇じゃない?」

 友香は歯に衣着せずに言い放った。深雪は、そういう意味かとちょっと驚き、かつ納得した。

 わかっている。近くに入れば、どうしたって目が行ってしまう。

「い……や、うんと……」

「ほんと、ここ三、四日かな」

 記憶を呼び起こしながら、美波が呟く。

「なんだぁ。二人が付き合い始めたのって、いつだっけ?」

「え、よ、四日前だけど……」

 友香が唐突に深雪に振るので、しどろもどろに答える。

 わざわざ確認しなくても、答えを知っているはずなのに。

 不思議な問いに、更に動揺させられた。

「浜崎の雰囲気が変わったの、そのせいだわ、きっと」

『あぁ、そっか・・。』

 言葉の意味が分からずキョトンとする深雪の横で、三人の声がまたしても見事に重なる。

 わずかに落胆の念を感じなくもない。



 キーンコーンカーンコーン



 一人だけ合点がいかない深雪の頭上で、ホームルームの予鈴がむなしく響いた。

「ええ、何よお?」

「――じゃあ自由行動は? 浜崎と一緒に回るの?」

 やや挙動不審気味になる深雪をよそに、美波は気を取り直して尋ねた。

「自由行動って……」

 唐突に出た単語に深雪は頭を巡らせた。確かその単語は先週聞いたような気がする。

「修学旅行の? でも和貴くんとはクラス違うから……」

 そうだ、只今高校二年の二学期九月。

 高校生活のメインイベントである修学旅行が、もう目と鼻の先へと迫っていた。

 ちょうど先週友香と本屋にガイドブックを探しに行ったくらいだ。

 ……和貴と付き合い始めたのはそれこそついこの間なので、当然、何の相談もしていない。

 ここ四日間は毎日なにかと目まぐるしく、高校生活最大のイベントすら頭に入り込む隙がなかった。




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