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京都へ
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どうしてこんな時に。
……今日を厄日になんかしたくないのに。
「じゃあさ、送って行くよ! こんな夜道を女の子一人じゃ危ないよ?」
「家どのへん? 地元の子?」
「いえ、地元じゃないので」
「ひょっとして!」
強引に脇から抜けようと試みたが、二歩進んだところで肩に手をかけられ阻まれる。
「修学旅行とか?」
「奇遇だね、俺らもなんだー」
初対面の人間に対して何と失礼な振るまいか!
杉原といい、これだから最近の若者は常識がないとか言われてしまうのだ。
「放して! ほっといてよ!」
今まで溜まっていた鬱憤が顔をのぞかせ、深雪はいらだちに任せて声を荒げた。
ここの所の色々な経験を経て、少し気が強くなったのかもしれない。
手を振り払いまた一歩足を踏み出すと、今度は腕を掴まれる。
「待ってよ!」
こっちはそれどころじゃないのに。こんなのにかかわずらってる暇はない!
大体もう、嫌がっているのは十分伝わっただろう。
私みたいなの、これ以上ひきとめてどうするのだ。
「もう、あんまりしつこいと大声出しますよ!」
律儀に警告してやりながら、掴まれた手をぐいぐいと引き剥がす。
非常識な相手なら、これくらいしてもおあいこだ。
……思ったのに。
「わぁ、なにこの手。ちっちゃいなー」
「ホントだ。俺にも見せてよ」
こちらの気持ちなんか全く気にしてない。ますます二人で近寄ってきて、深雪は更に動揺した。
(うわ、なんで!)
深雪はこういう状況に慣れていないので、ふさわしい対応ができなかった。
そもそもこの手の相手は反応してはいけない。
シカトして、立ち去るのが正解だった。
「ち、ちょっ……」
「ほんとちっちゃくて可愛いね。しかもすべすべ」
「背も小さいし、肩はばも……」
「それ以上触ったら殺す」
男二人が目を丸くしたのを見て、深雪は自分の口を手で覆った。
つい本音が出てしまった!?
にしても殺すだなんて。
人間いざとならないと本性がわからないというが、自分はそんなに怒っていたのか。
「いや、……悪かったよ」
「ちょっと悪乗りしちゃってさ」
二人の手が体から離れ、同時に一・二歩後ずさる。
そのおびえた表情に、深雪は内心ほくそ笑んだ。
自分の言葉にこんな威力があったなんて。
「そう、……わかってくれればいいのよ。」
悪い言葉も使ってみるものだと、満足してゆっくりと振り返る。
絶好の機会を逃してはいけない。ここからは移動した方がよかろ……
「ぶっ」
得意顔もつかの間、顔から何かにぶち当たる。
……今日を厄日になんかしたくないのに。
「じゃあさ、送って行くよ! こんな夜道を女の子一人じゃ危ないよ?」
「家どのへん? 地元の子?」
「いえ、地元じゃないので」
「ひょっとして!」
強引に脇から抜けようと試みたが、二歩進んだところで肩に手をかけられ阻まれる。
「修学旅行とか?」
「奇遇だね、俺らもなんだー」
初対面の人間に対して何と失礼な振るまいか!
杉原といい、これだから最近の若者は常識がないとか言われてしまうのだ。
「放して! ほっといてよ!」
今まで溜まっていた鬱憤が顔をのぞかせ、深雪はいらだちに任せて声を荒げた。
ここの所の色々な経験を経て、少し気が強くなったのかもしれない。
手を振り払いまた一歩足を踏み出すと、今度は腕を掴まれる。
「待ってよ!」
こっちはそれどころじゃないのに。こんなのにかかわずらってる暇はない!
大体もう、嫌がっているのは十分伝わっただろう。
私みたいなの、これ以上ひきとめてどうするのだ。
「もう、あんまりしつこいと大声出しますよ!」
律儀に警告してやりながら、掴まれた手をぐいぐいと引き剥がす。
非常識な相手なら、これくらいしてもおあいこだ。
……思ったのに。
「わぁ、なにこの手。ちっちゃいなー」
「ホントだ。俺にも見せてよ」
こちらの気持ちなんか全く気にしてない。ますます二人で近寄ってきて、深雪は更に動揺した。
(うわ、なんで!)
深雪はこういう状況に慣れていないので、ふさわしい対応ができなかった。
そもそもこの手の相手は反応してはいけない。
シカトして、立ち去るのが正解だった。
「ち、ちょっ……」
「ほんとちっちゃくて可愛いね。しかもすべすべ」
「背も小さいし、肩はばも……」
「それ以上触ったら殺す」
男二人が目を丸くしたのを見て、深雪は自分の口を手で覆った。
つい本音が出てしまった!?
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「いや、……悪かったよ」
「ちょっと悪乗りしちゃってさ」
二人の手が体から離れ、同時に一・二歩後ずさる。
そのおびえた表情に、深雪は内心ほくそ笑んだ。
自分の言葉にこんな威力があったなんて。
「そう、……わかってくれればいいのよ。」
悪い言葉も使ってみるものだと、満足してゆっくりと振り返る。
絶好の機会を逃してはいけない。ここからは移動した方がよかろ……
「ぶっ」
得意顔もつかの間、顔から何かにぶち当たる。
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