17 / 17
17 終わり
しおりを挟む
待ち構えていた警備の者が、3人の女性を確保した。 明日までと言う言葉に謝罪や誠意を向けたなら、与えられた時間は明日ではなく、明後日にも一週間後にもなっただろう。
全ては予定されていた事だった。
カスパーは顔を上げ、堂々とした様子で……最後の次期公爵としての仕事を終わらせる。
「このような茶番にお時間を頂き申し訳ございませんでした。 次の集まりは次期公爵のお披露目となるでしょう。 お会いできる日を楽しみにしております」
晴れ晴れしい笑みを浮かべていた。
その場を離れた三人の女性達は、警備のものに拘束され部屋から連れ出そうとすれば、グレーテルは怒鳴った。
「なんのために貴方達を迎え入れたと思っているの!! 彼を満足させるためだと言うのに!! この役立たずが、どうしてくれる私は……私は……終わりだ……もう、社交界に戻る事は無理……」
ガックリとうなだれた。
「良いざまね。 私が念入りに真実を広めておくわ」
ニヤニヤとしていた女性は、グレーテルのライバルとされていた女性だ。 学生時代も女騎士としても、そして……次期公爵の愛人いや実質上の第一夫人としても勝利していたはずだった。 だから……勝者としての立場を利用して精神的な満足感を得ていた。
自らを公爵夫人だと言いながら、男を連れ込んでいた。 ライバル女性の思い人を次々と奪った。 勝利の快楽の分……いや、それ以上に落とされるだろう。
グレーテルは精神的な拠り所を失った。
居場所を失った。
心の拠り所を失った。
愛し合った商人にはやがて拒絶されるであろう。
だけれど彼女は幸いだ。
手を差し伸べるものが出て来るのだから。
手を差し伸べたのはグレーテルが嫌う家族だった。
惨めで、空しくて……苦しくて……自分の無価値さに泣いて泣いて……部屋から出る事が出来なくなったが、それでも迎え入れ立ち直るのを見守っている家族がいるのだから幸いだろう。
それがグレーテルの末路。
ベティーは叫んでいた。
関係を持った公爵家の一族の者に。
「この子は、この子は、本当に……この一族の子なのよ!! 貴方の子なの!! 本当よ!!」
ベティーの必死な視線はそらされた。
「卑怯者!! 私を愛していると言ったのに!!」
向けられた相手は、まだ……子供、少年だった。 顔色が悪い……。
「責任を取りなさいよ!!」
「幼い子供を無理やり……」
周囲が怪訝な声を出し顔をしかめた。
ベティーは自ら犯罪を認めた事となる。
馬鹿……。
フレイヤはベティーの発言に声を出さずに唇を動かし……脱力した。 これで村に戻るしかなくなる……。 それも悪くないとフレイヤはほくそ笑み……、彼女は大人しく出て行くと了承し、そして……故郷に戻るための入念な準備期間を得た。
他の二人とは違い、買い与えられた高価な品を売り払い現金にし、悠々と……故郷に凱旋する
はずだった。
だが村に戻れば怪訝な顔をされた。
家族はもう村にいなかった。
女には、村から出て行けと言われ、
男には、村で飼ってやろうとニヤニヤされた。
「私を売った金で生きながらえた癖に!! 家族をどうした!!」
「家族はその金を持って逃げた。 まったく、ろくでもない奴等だ……」
ニヤニヤと、薄汚い物を見るような視線を向けられた。 家族の行方は誰も知らず、フレイヤを売ったお金がどうなったか調べようが無かった。 自分を抱きたいと言う男に身を任せ情報を得ようとしたが、誰もが同じ言葉を繰り返すだけ……。
情は無い情報が欲しかっただけ。 なんて言い訳が妻や恋人に通用する訳等なく、村から追い出され……彼女は……行く先もなくカスパーを頼ったが、騎士見習いが好んで利用している食堂の給仕の仕事を紹介されるにとどまる事となる。
全てが終わり、カスパー自身も屋敷を後にする事となっていた。
「そこまでする必要はあるのかしら?」
カスパーと離縁した後も、私は公爵家の世話になっている。 カスパーは公爵家を出て、私が残る。 おかしな話。
「僕には、公爵家と言う地位そのものが重荷でしかないんだ」
見送る私に、苦々しくカスパーは言う。
「僕と一緒に来てくれないだろうか? 君が共に来てくれるなら、僕は君を唯一の人として大切にすると誓うよ」
彼は諦めの混ざった声で言った。
「どうかしら?」
「信じられない?」
「えぇ、そうね……だって、私も貴方もお人よしですもの。 可哀そうな人を見て、助けなければ心を裂いて、お互いを見た時に私達は嫉妬交じりに気分を害するのよ」
「……否定できない所がツライな……」
苦笑いだった。
「でも、ここは何時だって貴方の帰るべき場所よ……。 私が守ってるわ。 彼等と共に」
「そうならないようにするよ。 で、無いと……僕は自分を嫌いになるだろうからね」
お人よしで、情けなくて、人が良い人。
可哀そうな人を助け……家族に損失をもたらす。
私の家族とそっくり……そう思っていたけれど……彼は変わりたいと、変わろうと私に誓ってくれた。 私とはもう夫婦でもないのに。
私は、公爵家に残る。
私の、私だけの執事と……いえ、公爵家の長子である男と共に。
ケヴィンは孤児だった。
我が家で教育を受けた。
私の、私だけの人。
だけど恋をしてはいけない人だった……そう思っていた。 そう思い込んでいた。 でも、本当は違った。 ケヴィンは公爵家の長子なのだと、その証拠の数々が集められた。 神殿による血縁解析によって公爵との親子関係が認められた。
彼が、公爵家の長子だと調べたのは、カスパーだった。
今はまだ混乱の中だけど、ケヴィンは……次期公爵となるだろう。
私は……。
私の恋は、これから始まる。
「よし!! 頑張ろう!!」
「何を、ですか?」
次期公爵だと定められたが、ケヴィンは変わりなかった。
「次期公爵様。 もっと、堂々となされてはいかがですか? もう、貴方は私の、私だけの執事ではないわ」
「寂しいものですね……」
「ねぇ、貴方が良ければだけど……これから、新しい私達の関係を築きませんか?」
「それは……どういう?」
そう語る彼は、ニヤニヤしている。
分かっている癖に……私の好意を。
そして、私も分かっている彼の好意を。
「何? 私から言わせるの?」
「では……私との将来を考えてはくれませんか? 愛しています」
「私も、ずっと……好きでした」
ずっとずっと好きだった。
ずっとずっと大切にされていた。
愛のように……。
きっと愛だったに違いない。
「ねぇ……好きよ」
「私も、愛していますよ」
見つめあい、私達は軽く口づけを交わす。
これまでの気持ちを確認するように。
これからの未来を誓うように。
終わり
全ては予定されていた事だった。
カスパーは顔を上げ、堂々とした様子で……最後の次期公爵としての仕事を終わらせる。
「このような茶番にお時間を頂き申し訳ございませんでした。 次の集まりは次期公爵のお披露目となるでしょう。 お会いできる日を楽しみにしております」
晴れ晴れしい笑みを浮かべていた。
その場を離れた三人の女性達は、警備のものに拘束され部屋から連れ出そうとすれば、グレーテルは怒鳴った。
「なんのために貴方達を迎え入れたと思っているの!! 彼を満足させるためだと言うのに!! この役立たずが、どうしてくれる私は……私は……終わりだ……もう、社交界に戻る事は無理……」
ガックリとうなだれた。
「良いざまね。 私が念入りに真実を広めておくわ」
ニヤニヤとしていた女性は、グレーテルのライバルとされていた女性だ。 学生時代も女騎士としても、そして……次期公爵の愛人いや実質上の第一夫人としても勝利していたはずだった。 だから……勝者としての立場を利用して精神的な満足感を得ていた。
自らを公爵夫人だと言いながら、男を連れ込んでいた。 ライバル女性の思い人を次々と奪った。 勝利の快楽の分……いや、それ以上に落とされるだろう。
グレーテルは精神的な拠り所を失った。
居場所を失った。
心の拠り所を失った。
愛し合った商人にはやがて拒絶されるであろう。
だけれど彼女は幸いだ。
手を差し伸べるものが出て来るのだから。
手を差し伸べたのはグレーテルが嫌う家族だった。
惨めで、空しくて……苦しくて……自分の無価値さに泣いて泣いて……部屋から出る事が出来なくなったが、それでも迎え入れ立ち直るのを見守っている家族がいるのだから幸いだろう。
それがグレーテルの末路。
ベティーは叫んでいた。
関係を持った公爵家の一族の者に。
「この子は、この子は、本当に……この一族の子なのよ!! 貴方の子なの!! 本当よ!!」
ベティーの必死な視線はそらされた。
「卑怯者!! 私を愛していると言ったのに!!」
向けられた相手は、まだ……子供、少年だった。 顔色が悪い……。
「責任を取りなさいよ!!」
「幼い子供を無理やり……」
周囲が怪訝な声を出し顔をしかめた。
ベティーは自ら犯罪を認めた事となる。
馬鹿……。
フレイヤはベティーの発言に声を出さずに唇を動かし……脱力した。 これで村に戻るしかなくなる……。 それも悪くないとフレイヤはほくそ笑み……、彼女は大人しく出て行くと了承し、そして……故郷に戻るための入念な準備期間を得た。
他の二人とは違い、買い与えられた高価な品を売り払い現金にし、悠々と……故郷に凱旋する
はずだった。
だが村に戻れば怪訝な顔をされた。
家族はもう村にいなかった。
女には、村から出て行けと言われ、
男には、村で飼ってやろうとニヤニヤされた。
「私を売った金で生きながらえた癖に!! 家族をどうした!!」
「家族はその金を持って逃げた。 まったく、ろくでもない奴等だ……」
ニヤニヤと、薄汚い物を見るような視線を向けられた。 家族の行方は誰も知らず、フレイヤを売ったお金がどうなったか調べようが無かった。 自分を抱きたいと言う男に身を任せ情報を得ようとしたが、誰もが同じ言葉を繰り返すだけ……。
情は無い情報が欲しかっただけ。 なんて言い訳が妻や恋人に通用する訳等なく、村から追い出され……彼女は……行く先もなくカスパーを頼ったが、騎士見習いが好んで利用している食堂の給仕の仕事を紹介されるにとどまる事となる。
全てが終わり、カスパー自身も屋敷を後にする事となっていた。
「そこまでする必要はあるのかしら?」
カスパーと離縁した後も、私は公爵家の世話になっている。 カスパーは公爵家を出て、私が残る。 おかしな話。
「僕には、公爵家と言う地位そのものが重荷でしかないんだ」
見送る私に、苦々しくカスパーは言う。
「僕と一緒に来てくれないだろうか? 君が共に来てくれるなら、僕は君を唯一の人として大切にすると誓うよ」
彼は諦めの混ざった声で言った。
「どうかしら?」
「信じられない?」
「えぇ、そうね……だって、私も貴方もお人よしですもの。 可哀そうな人を見て、助けなければ心を裂いて、お互いを見た時に私達は嫉妬交じりに気分を害するのよ」
「……否定できない所がツライな……」
苦笑いだった。
「でも、ここは何時だって貴方の帰るべき場所よ……。 私が守ってるわ。 彼等と共に」
「そうならないようにするよ。 で、無いと……僕は自分を嫌いになるだろうからね」
お人よしで、情けなくて、人が良い人。
可哀そうな人を助け……家族に損失をもたらす。
私の家族とそっくり……そう思っていたけれど……彼は変わりたいと、変わろうと私に誓ってくれた。 私とはもう夫婦でもないのに。
私は、公爵家に残る。
私の、私だけの執事と……いえ、公爵家の長子である男と共に。
ケヴィンは孤児だった。
我が家で教育を受けた。
私の、私だけの人。
だけど恋をしてはいけない人だった……そう思っていた。 そう思い込んでいた。 でも、本当は違った。 ケヴィンは公爵家の長子なのだと、その証拠の数々が集められた。 神殿による血縁解析によって公爵との親子関係が認められた。
彼が、公爵家の長子だと調べたのは、カスパーだった。
今はまだ混乱の中だけど、ケヴィンは……次期公爵となるだろう。
私は……。
私の恋は、これから始まる。
「よし!! 頑張ろう!!」
「何を、ですか?」
次期公爵だと定められたが、ケヴィンは変わりなかった。
「次期公爵様。 もっと、堂々となされてはいかがですか? もう、貴方は私の、私だけの執事ではないわ」
「寂しいものですね……」
「ねぇ、貴方が良ければだけど……これから、新しい私達の関係を築きませんか?」
「それは……どういう?」
そう語る彼は、ニヤニヤしている。
分かっている癖に……私の好意を。
そして、私も分かっている彼の好意を。
「何? 私から言わせるの?」
「では……私との将来を考えてはくれませんか? 愛しています」
「私も、ずっと……好きでした」
ずっとずっと好きだった。
ずっとずっと大切にされていた。
愛のように……。
きっと愛だったに違いない。
「ねぇ……好きよ」
「私も、愛していますよ」
見つめあい、私達は軽く口づけを交わす。
これまでの気持ちを確認するように。
これからの未来を誓うように。
終わり
685
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
完結 愛のない結婚ですが、何も問題ありません旦那様!
音爽(ネソウ)
恋愛
「私と契約しないか」そう言われた幼い貧乏令嬢14歳は頷く他なかった。
愛人を秘匿してきた公爵は世間を欺くための結婚だと言う、白い結婚を望むのならばそれも由と言われた。
「優遇された契約婚になにを躊躇うことがあるでしょう」令嬢は快く承諾したのである。
ところがいざ結婚してみると令嬢は勤勉で朗らかに笑い、たちまち屋敷の者たちを魅了してしまう。
「奥様はとても素晴らしい、誰彼隔てなく優しくして下さる」
従者たちの噂を耳にした公爵は奥方に興味を持ち始め……
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
白い結婚の行方
宵森みなと
恋愛
「この結婚は、形式だけ。三年経ったら、離縁して養子縁組みをして欲しい。」
そう告げられたのは、まだ十二歳だった。
名門マイラス侯爵家の跡取りと、書面上だけの「夫婦」になるという取り決め。
愛もなく、未来も誓わず、ただ家と家の都合で交わされた契約だが、彼女にも目的はあった。
この白い結婚の意味を誰より彼女は、知っていた。自らの運命をどう選択するのか、彼女自身に委ねられていた。
冷静で、理知的で、どこか人を寄せつけない彼女。
誰もが「大人びている」と評した少女の胸の奥には、小さな祈りが宿っていた。
結婚に興味などなかったはずの青年も、少女との出会いと別れ、後悔を経て、再び運命を掴もうと足掻く。
これは、名ばかりの「夫婦」から始まった二人の物語。
偽りの契りが、やがて確かな絆へと変わるまで。
交差する記憶、巻き戻る時間、二度目の選択――。
真実の愛とは何かを、問いかける静かなる運命の物語。
──三年後、彼女の選択は、彼らは本当に“夫婦”になれるのだろうか?
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
婚約破棄されたので公爵令嬢やめます〜私を見下した殿下と元婚約者が膝をつく頃、愛を囁くのは冷酷公爵でした〜
nacat
恋愛
婚約者に裏切られ、蔑まれ、全てを失った公爵令嬢リリアナ。
「あなたのような女、誰が愛すると?」そう言い放った王太子と元友人に嘲られても、彼女は涙を見せなかった。
だが、冷たく美しい隣国の公爵セドリックと出会った瞬間、運命は静かに動き出す。
冷酷と噂された男の腕のなかで、彼女は再び自分を取り戻していく。
そして――彼女を捨てた者たちは、彼女の眩い幸福の前に膝をつく。
「これは、ざまぁを通り越して愛された令嬢の物語。」
身代わりの恋だと思っていました〜記憶を失った私に、元婚約者が泣いて縋る理由〜
恋せよ恋
恋愛
「君を愛している。一目惚れだったんだ」
18歳の伯爵令嬢エリカは、9歳年上のリヒャルト伯爵から
情熱的な求婚を受け、幸せの絶頂にいた。
しかし、親族顔合わせの席で運命が狂い出す。
彼の視線の先にいたのは、エリカの伯母であり、
彼の学生時代の恋人で「初めての女性」だった……ミレイユ。
「あの子は私の身代わりでしょう」「私はあなただけなの」
伯母ミレイユの甘い誘惑と、裏切りの密会。
衝撃の事実を目撃したエリカは、階段から転落し、
彼と過ごした愛しくも残酷な二年間の記憶だけを失ってしまう。
「……あの、どちら様でしょうか?」
無垢な瞳で問いかけるエリカに、絶望し泣き崩れるリヒャルト。
裏切った男と、略奪を企てた伯母。
二人に待ち受けるのは、甘い報復と取り返しのつかない後悔だった。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
〖完結〗あんなに旦那様に愛されたかったはずなのに…
藍川みいな
恋愛
借金を肩代わりする事を条件に、スチュワート・デブリン侯爵と契約結婚をしたマリアンヌだったが、契約結婚を受け入れた本当の理由はスチュワートを愛していたからだった。
契約結婚の最後の日、スチュワートに「俺には愛する人がいる。」と告げられ、ショックを受ける。
そして契約期間が終わり、離婚するが…数ヶ月後、何故かスチュワートはマリアンヌを愛してるからやり直したいと言ってきた。
設定はゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全9話で完結になります。
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる