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第五百八十三話
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僕はしがないエルフのフレイン。
生まれつき精霊との親和性が低く魔物の現れない階層で食料を集めるのが役目だった。
最近になって世界樹の下層でハイエルフの方々を見かけるようになった。
何かあったのだろうか。
だが、自分のような者が話しかけるなんて恐れ多い。
そう思っていたのだけどハイエルフの方から声をかけられた。
「すまないが、これを探しているのだが場所はわかるだろうか?」
そう言って見せられたのは特に使い道のない雑草だった。
「わかりますけどそんな物何に使うんですか?」
「ちょっと、手を出してみろ」
言われるままに手を出すと瓶から粉をかけられた。
「舐めてみるといい」
頭の中に疑問符を浮かべながら粉を舐めてみる。
スパイシーだが癖になる味だ。
「こいつの種をすり潰すとこれが出来るんだ」
そう言ってさっき見せてきた雑草を指さしている。
「へぇ~・・・」
「まぁ、私達も最近知ったのだがな」
詳しく話を聞くとこの知識をもたらしたのは1人の人間らしい。
最近、世界樹にやってきた人間は1人だけだ。
エルフの里では厄介者扱いされていた彼だが世界樹の500層に到達したらしい。
「今、ハイエルフの中では料理ブームが起きていてな。色々珍しい物を探しているってわけだ」
「なるほど」
美味しい料理の為にわざわざ下層まで降りてきていたわけだ。
「それですまないが我々に力を貸してほしい」
「皆様のお役に立てるなら喜んで」
今まではエルフがハイエルフに頼ることはあっても頼まれるようなことはなかった。
こんなに嬉しいことはないだろう。
言われるがままに雑草と思っていた物の場所に案内する。
採取を終えたハイエルフの方々は満足したのか帰っていった。
後日、私の元にハイエルフの方々から贈り物が送られてきた。
調味料やスパイスだ。
作り方や使い方も丁寧にメモ書きがされており恐る恐る試しに使ってみる。
味見をしてみたがどれも今までとは違っていた。
ハイエルフの方々がはまっているというのも納得だ。
家族の評判もよくこの話はエルフの里にあっという間に広まっていった。
今では調味料やスパイスの元になる植物を採取してきては加工をしている。
落ちこぼれと言われていた僕だがいつの間にか里の皆に認められ結婚もすることが出来た。
ハイエルフの方々は勿論のことこれをもたらしたという人間の彼にも感謝を奉げよう。
僕の人生を変えてくれてありがとう。
生まれつき精霊との親和性が低く魔物の現れない階層で食料を集めるのが役目だった。
最近になって世界樹の下層でハイエルフの方々を見かけるようになった。
何かあったのだろうか。
だが、自分のような者が話しかけるなんて恐れ多い。
そう思っていたのだけどハイエルフの方から声をかけられた。
「すまないが、これを探しているのだが場所はわかるだろうか?」
そう言って見せられたのは特に使い道のない雑草だった。
「わかりますけどそんな物何に使うんですか?」
「ちょっと、手を出してみろ」
言われるままに手を出すと瓶から粉をかけられた。
「舐めてみるといい」
頭の中に疑問符を浮かべながら粉を舐めてみる。
スパイシーだが癖になる味だ。
「こいつの種をすり潰すとこれが出来るんだ」
そう言ってさっき見せてきた雑草を指さしている。
「へぇ~・・・」
「まぁ、私達も最近知ったのだがな」
詳しく話を聞くとこの知識をもたらしたのは1人の人間らしい。
最近、世界樹にやってきた人間は1人だけだ。
エルフの里では厄介者扱いされていた彼だが世界樹の500層に到達したらしい。
「今、ハイエルフの中では料理ブームが起きていてな。色々珍しい物を探しているってわけだ」
「なるほど」
美味しい料理の為にわざわざ下層まで降りてきていたわけだ。
「それですまないが我々に力を貸してほしい」
「皆様のお役に立てるなら喜んで」
今まではエルフがハイエルフに頼ることはあっても頼まれるようなことはなかった。
こんなに嬉しいことはないだろう。
言われるがままに雑草と思っていた物の場所に案内する。
採取を終えたハイエルフの方々は満足したのか帰っていった。
後日、私の元にハイエルフの方々から贈り物が送られてきた。
調味料やスパイスだ。
作り方や使い方も丁寧にメモ書きがされており恐る恐る試しに使ってみる。
味見をしてみたがどれも今までとは違っていた。
ハイエルフの方々がはまっているというのも納得だ。
家族の評判もよくこの話はエルフの里にあっという間に広まっていった。
今では調味料やスパイスの元になる植物を採取してきては加工をしている。
落ちこぼれと言われていた僕だがいつの間にか里の皆に認められ結婚もすることが出来た。
ハイエルフの方々は勿論のことこれをもたらしたという人間の彼にも感謝を奉げよう。
僕の人生を変えてくれてありがとう。
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