『番』という存在

文字の大きさ
10 / 17
本編

カイン視点④

しおりを挟む




「カイン殿下、失礼いたします!今朝、執事長からきた手紙によると突然あの女がリアリーの嫁ぎ先を決め、明日の朝出発するらしく、挨拶に来たとのことです。もう時間がありません。今すぐ向かいましょう。」

「ああ、ちょうど証拠も全て揃っていることだし、ついでに母娘共々牢屋にぶちこむとするか。騎士団への連絡は任せた。これを持っていけばすぐに騎士団を動かせる。」

「はい、今すぐに行ってきます。」

「私は一足先向かっている、準備が出来次第すぐに来てくれ!私の唯一に手を出したことを心の底から後悔させてやる。」

「ちょっと待ちなさいよ。この子は今から嫁ぎに行くのよ?いくら第3王子殿下といえども勝手な真似はご遠慮頂きたいものですわ。」

「ほう、それは伯爵の了承を得ているといことか?」

「えぇ、もちろん。旦那様にはいい縁だとお言葉をいただきましたわ。」

「私はそんな了承をした覚えはないけどね。あぁ、リアリー、やっと会えた。こんなに大きくなったんだね。」

突然の伯爵の登場で母娘は動揺している。

「何故、旦那様がここにいらっしゃるの?城でお仕事のはずでしょう。間違いなくそう命令したのに…」

「やはりな、これで言質が取れた。」

「んなっ!嵌めたのね!」

「嵌めたのはどちらだい?傷ついている私をたぶらかし、リアリーに寂しく、辛い思いをさせたお前たちを私は絶対に許せない。」

「そうだな。私の唯一であるリアリーへの暴力行為も万死に値する。それでなくとも、様々な犯罪行為の証拠が上がってきているからもう日の目を見ることはないだろうが。連れていけ!他の協力者も1人たりとも逃すことは許さん!」

「「「はっ!!!」」」

俺の命令で騎士たちが動き出し、あっという間に母娘は拘束された。

これで、俺たちが幸せに生きることができそうだな。腕の中で眠っているリアリーをもう一度強く抱きしめながらこれからの幸せな生活を思い浮かべていると。

「カイン……さん…すき……」

この世で1番愛しい俺の唯一が寝言でも俺への愛を囁いてくれた。

「俺も、世界で1番愛しているよリアリー。」

額にキスをしながらその寝顔を見つめていた。



しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】2番目の番とどうぞお幸せに〜聖女は竜人に溺愛される〜

雨香
恋愛
美しく優しい狼獣人の彼に自分とは違うもう一人の番が現れる。 彼と同じ獣人である彼女は、自ら身を引くと言う。 自ら身を引くと言ってくれた2番目の番に心を砕く狼の彼。 「辛い選択をさせてしまった彼女の最後の願いを叶えてやりたい。彼女は、私との思い出が欲しいそうだ」 異世界に召喚されて狼獣人の番になった主人公の溺愛逆ハーレム風話です。 異世界激甘溺愛ばなしをお楽しみいただければ。

前世で私を嫌っていた番の彼が何故か迫って来ます!

ハルン
恋愛
私には前世の記憶がある。 前世では犬の獣人だった私。 私の番は幼馴染の人間だった。自身の番が愛おしくて仕方なかった。しかし、人間の彼には獣人の番への感情が理解出来ず嫌われていた。それでも諦めずに彼に好きだと告げる日々。 そんな時、とある出来事で命を落とした私。 彼に会えなくなるのは悲しいがこれでもう彼に迷惑をかけなくて済む…。そう思いながら私の人生は幕を閉じた……筈だった。

『完結』番に捧げる愛の詩

灰銀猫
恋愛
番至上主義の獣人ラヴィと、無残に終わった初恋を引きずる人族のルジェク。 ルジェクを番と認識し、日々愛を乞うラヴィに、ルジェクの答えは常に「否」だった。 そんなルジェクはある日、血を吐き倒れてしまう。 番を失えば狂死か衰弱死する運命の獣人の少女と、余命僅かな人族の、短い恋のお話。 以前書いた物で完結済み、3万文字未満の短編です。 ハッピーエンドではありませんので、苦手な方はお控えください。 これまでの作風とは違います。 他サイトでも掲載しています。

異母姉の身代わりにされて大国の公妾へと堕とされた姫は王太子を愛してしまったので逃げます。えっ?番?番ってなんですか?執着番は逃さない

降魔 鬼灯
恋愛
やかな異母姉ジュリアンナが大国エスメラルダ留学から帰って来た。どうも留学中にやらかしたらしく、罪人として修道女になるか、隠居したエスメラルダの先代王の公妾として生きるかを迫られていた。 しかし、ジュリアンナに弱い父王と側妃は、亡くなった正妃の娘アリアを替え玉として差し出すことにした。 粗末な馬車に乗って罪人としてエスメラルダに向かうアリアは道中ジュリアンナに恨みを持つものに襲われそうになる。 危機一髪、助けに来た王太子に番として攫われ溺愛されるのだか、番の単語の意味をわからないアリアは公妾として抱かれていると誤解していて……。 すれ違う2人の想いは?

番から逃げる事にしました

みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。 前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。 彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。 ❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。 ❋独自設定有りです。 ❋他視点の話もあります。 ❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。

夫は運命の相手ではありませんでした…もう関わりたくないので、私は喜んで離縁します─。

coco
恋愛
夫は、私の運命の相手ではなかった。 彼の本当の相手は…別に居るのだ。 もう夫に関わりたくないので、私は喜んで離縁します─。

運命の番より真実の愛が欲しい

サトウミ
恋愛
田舎娘のゾーイは龍族の王子・シャウロンの『運命の番』だった。 ロマンチックな恋を夢見るゾーイは『運命の番』であるシャウロンと会えるのを楽しみにしていた。 しかし、シャウロンはゾーイに対して素っ気ない。 運命の番だからといって、必ずしも愛し合う関係だとは限らないらしい。 それを悟ったゾーイは、シャウロンのもとから去ることを決意した。

王弟殿下の番様は溺れるほどの愛をそそがれ幸せに…

ましろ
恋愛
見つけた!愛しい私の番。ようやく手に入れることができた私の宝玉。これからは私のすべてで愛し、護り、共に生きよう。 王弟であるコンラート公爵が番を見つけた。 それは片田舎の貴族とは名ばかりの貧乏男爵の娘だった。物語のような幸運を得た少女に人々は賞賛に沸き立っていた。 貧しかった少女は番に愛されそして……え?

処理中です...