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私の心は、春の足音に翻弄されます
ベルンハルトの勇気 2
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「言われなくても、もう帰るわよ」
リーゼロッテのことを思い、レティシアを怒らせる覚悟で話を切り出せば、レティシアはそれをあっさりと肯定した。
「そうか!」
「そんなに嬉しそうにしなくても……まぁ、いいわ。それぐらいつれない男の方が素敵よ」
レティシアがベルンハルトを誘う態度が、本気の様には思えない。
いつでも自分のことをからかっているように思えて仕方ないのだ。
「其方は……何故その様なことを」
「何故? もちろん貴方のことを良いと思っているからよ。当たり前じゃない?」
「其方が好きなのは初代当主だ。いくら私でもそれぐらいのことはわかる」
「初代はもうこの世にはいないのよ? どうしようもないわ」
「それはそうなのだが」
当主がこの世を去ってゆうに百年を超える。レティシアの言い分はもっともではあるが、レティシアはまだ彼を忘れてはいないだろう。想い人を忘れることができない相手の誘いに乗るほど愚かではない。
「だから、ね。良いじゃない?」
「フッ。私が其方の誘いに乗ることはない」
「そんなに、あの王女様がいいの? ああいうのが好み?」
レティシアの問いに、ベルンハルトは声を出さずに微笑んだ。
「あーあ。ロイエンタールの当主は、だぁれも私の誘いに乗ってくれないのよね。何がいけないのかしら」
「誰も?」
「そうよ。初代だけじゃないわ。これまで何人も誘ってきたっていうのに」
「そのようなことをしていたのか……」
「それはそうでしょ。いい男との子が欲しいのは、メスの本能よ」
「子っ……」
あっさりそう言いきってしまうレティシアは、人間の形を取っていてもやはり獣で。
尚更その誘いに乗ることはないと、ベルンハルトは決心を固くする。
「みんな自分の妻が一番だって言うのよ。一途なのは血筋ね。ベルンハルトはこれまで一人だったから、チャンスだと思っていたのに」
「レティシアには、もっと良い相手がいるだろう」
ベルンハルトの頭に浮かぶのは、レティシアに熱い視線を送っていたクラウスのこと。あれほど慕ってくれる相手がいることに、早く気づくと良い。
「龍族の中に? 私、強い男が好きなのよ。私を倒して、長の座を取ってくれるような」
「長の座?」
「そうよ。今度の春はその祭典が行われるわ。だから、私も帰らないと」
「祭典?」
「えぇ。定期的に長を見直すの。一族の代表よ。強い龍でなくちゃいけないでしょう?」
「レティシアが長ではなくなると?」
冬の討伐はレティシアが長で、龍を引き連れてきてくれるから成り立っていたはずだ。レティシアが長でなくなって仕舞えば、ロイエンタールも辺境伯の座を開け渡さなければならないだろう。
「私だって易々と手放したりしないわ」
「もしも、冬の討伐に来られない様ならそう言ってくれ」
「あら、私が長でなくなるっていうの?」
「そういう未来もあるということだろう?」
「ほんっとに失礼ね。ちゃんと勝ち取って、また遊びに来るから、見てらっしゃい」
レティシアはそう言うと、自信に溢れた顔を見せた。自分の強さを誇らしく見せるその顔は、レティシアの見目をいつも以上に美しく感じさせる。
その顔を羨ましく感じ、反面、自信がなく仮面まで付けて顔を隠した自分を情けなく思う。
「其方の誘いに乗ることはないが、其方のその表情は本当に美しいと思う」
「あら、そしたら……」
「だから、乗ることはないと申した」
「ま、仕方ないわね。断られるのは慣れてるもの。今更どうってことないわ」
「無事に長として続投できること、祈っておる」
「私も、ロイエンタールの後継ぎを待ってるわ。次こそ私の誘いに乗ってくれる男の人、よろしくね」
後継ぎの男、それはつまり、ベルンハルトとリーゼロッテの子ということだ。それに気がついたベルンハルトの顔は、仮面の上からでもわかるぐらいに赤く染まる。
「あと、つぎなどっ」
「まさかいつまでもこのままではないでしょう?私、二十年ぐらい待てるけど、早いに越したことはないわ」
リーゼロッテが嫁いできて半年。未だに距離は遠いままで。後継ぎどころかまともに会話した覚えもない。それにもかかわらず、今では避けられている様にも感じる。
「いつに、なるだろうか」
「いつって……そんなもの、自分たち次第じゃない。ベルンハルトは、あの王女様がいいんでしょう? 寝室に入り込んでしまえば?」
「そのようなことっ。できるわけ、ないだろう」
「王女様はどう思ってるのかしら。隠すの、上手よねぇ」
レティシアの言葉にリーゼロッテの笑顔が思い浮かぶ。王族として教育を受けてきたリーゼロッテは、当然のようにどんな時でも笑顔を振りまく。
その顔が、相手によって少し違う様にも思えて。ヘルムートといる時の様な笑顔を見せてくれないだろうかと、そんな顔を見られるヘルムートが羨ましく感じる。
「立派な、王族だからな」
「ああいうタイプは、正攻法で親しくなるしかないわね。広くて良いベッドだったわよ」
「ベッド?!」
「えぇ。初日にね、王女様の部屋へ入り込んだから」
「彼女の私室に?」
ヘルムートからの報告は、レティシアが来たということだけで、どこへ来たかなど気にもしていなかった。
「そうよ。広くて寝心地良くて、味わったことないなんて、もったいないわね」
ベッドどころか、私室に入ったことさえない。家具はどれも慎重に選びはしたが、それを渡してそれきりだ。
「彼女が休めているのであれば、それで良い」
「そう。ベルンハルトがそう言うのなら何も言わないわ。あの広いベッドに一人で寝るっていうのは、寂しく感じるけど」
「どうすれば……」
「素直に部屋の扉を叩いてみたら? 案外受け入れてもらえるかもしれないわ」
リーゼロッテの部屋の扉。ベルンハルトがノックしたこともない扉。
自分が叩いたからといって、その扉が開くことはないのではないか。
あの部屋に押しかけて行って、あの笑顔が不快さゆえに曇ったら。顔を見た途端に閉められてしまうのでは。
後ろ向きな考えが頭を占拠する。どこまで近づいて良いのか、怖がられたりしないのか、アルベルトにもレティシアにまで発破をかけられる自分が情けない。
心を、決めなければ。
リーゼロッテのことを思い、レティシアを怒らせる覚悟で話を切り出せば、レティシアはそれをあっさりと肯定した。
「そうか!」
「そんなに嬉しそうにしなくても……まぁ、いいわ。それぐらいつれない男の方が素敵よ」
レティシアがベルンハルトを誘う態度が、本気の様には思えない。
いつでも自分のことをからかっているように思えて仕方ないのだ。
「其方は……何故その様なことを」
「何故? もちろん貴方のことを良いと思っているからよ。当たり前じゃない?」
「其方が好きなのは初代当主だ。いくら私でもそれぐらいのことはわかる」
「初代はもうこの世にはいないのよ? どうしようもないわ」
「それはそうなのだが」
当主がこの世を去ってゆうに百年を超える。レティシアの言い分はもっともではあるが、レティシアはまだ彼を忘れてはいないだろう。想い人を忘れることができない相手の誘いに乗るほど愚かではない。
「だから、ね。良いじゃない?」
「フッ。私が其方の誘いに乗ることはない」
「そんなに、あの王女様がいいの? ああいうのが好み?」
レティシアの問いに、ベルンハルトは声を出さずに微笑んだ。
「あーあ。ロイエンタールの当主は、だぁれも私の誘いに乗ってくれないのよね。何がいけないのかしら」
「誰も?」
「そうよ。初代だけじゃないわ。これまで何人も誘ってきたっていうのに」
「そのようなことをしていたのか……」
「それはそうでしょ。いい男との子が欲しいのは、メスの本能よ」
「子っ……」
あっさりそう言いきってしまうレティシアは、人間の形を取っていてもやはり獣で。
尚更その誘いに乗ることはないと、ベルンハルトは決心を固くする。
「みんな自分の妻が一番だって言うのよ。一途なのは血筋ね。ベルンハルトはこれまで一人だったから、チャンスだと思っていたのに」
「レティシアには、もっと良い相手がいるだろう」
ベルンハルトの頭に浮かぶのは、レティシアに熱い視線を送っていたクラウスのこと。あれほど慕ってくれる相手がいることに、早く気づくと良い。
「龍族の中に? 私、強い男が好きなのよ。私を倒して、長の座を取ってくれるような」
「長の座?」
「そうよ。今度の春はその祭典が行われるわ。だから、私も帰らないと」
「祭典?」
「えぇ。定期的に長を見直すの。一族の代表よ。強い龍でなくちゃいけないでしょう?」
「レティシアが長ではなくなると?」
冬の討伐はレティシアが長で、龍を引き連れてきてくれるから成り立っていたはずだ。レティシアが長でなくなって仕舞えば、ロイエンタールも辺境伯の座を開け渡さなければならないだろう。
「私だって易々と手放したりしないわ」
「もしも、冬の討伐に来られない様ならそう言ってくれ」
「あら、私が長でなくなるっていうの?」
「そういう未来もあるということだろう?」
「ほんっとに失礼ね。ちゃんと勝ち取って、また遊びに来るから、見てらっしゃい」
レティシアはそう言うと、自信に溢れた顔を見せた。自分の強さを誇らしく見せるその顔は、レティシアの見目をいつも以上に美しく感じさせる。
その顔を羨ましく感じ、反面、自信がなく仮面まで付けて顔を隠した自分を情けなく思う。
「其方の誘いに乗ることはないが、其方のその表情は本当に美しいと思う」
「あら、そしたら……」
「だから、乗ることはないと申した」
「ま、仕方ないわね。断られるのは慣れてるもの。今更どうってことないわ」
「無事に長として続投できること、祈っておる」
「私も、ロイエンタールの後継ぎを待ってるわ。次こそ私の誘いに乗ってくれる男の人、よろしくね」
後継ぎの男、それはつまり、ベルンハルトとリーゼロッテの子ということだ。それに気がついたベルンハルトの顔は、仮面の上からでもわかるぐらいに赤く染まる。
「あと、つぎなどっ」
「まさかいつまでもこのままではないでしょう?私、二十年ぐらい待てるけど、早いに越したことはないわ」
リーゼロッテが嫁いできて半年。未だに距離は遠いままで。後継ぎどころかまともに会話した覚えもない。それにもかかわらず、今では避けられている様にも感じる。
「いつに、なるだろうか」
「いつって……そんなもの、自分たち次第じゃない。ベルンハルトは、あの王女様がいいんでしょう? 寝室に入り込んでしまえば?」
「そのようなことっ。できるわけ、ないだろう」
「王女様はどう思ってるのかしら。隠すの、上手よねぇ」
レティシアの言葉にリーゼロッテの笑顔が思い浮かぶ。王族として教育を受けてきたリーゼロッテは、当然のようにどんな時でも笑顔を振りまく。
その顔が、相手によって少し違う様にも思えて。ヘルムートといる時の様な笑顔を見せてくれないだろうかと、そんな顔を見られるヘルムートが羨ましく感じる。
「立派な、王族だからな」
「ああいうタイプは、正攻法で親しくなるしかないわね。広くて良いベッドだったわよ」
「ベッド?!」
「えぇ。初日にね、王女様の部屋へ入り込んだから」
「彼女の私室に?」
ヘルムートからの報告は、レティシアが来たということだけで、どこへ来たかなど気にもしていなかった。
「そうよ。広くて寝心地良くて、味わったことないなんて、もったいないわね」
ベッドどころか、私室に入ったことさえない。家具はどれも慎重に選びはしたが、それを渡してそれきりだ。
「彼女が休めているのであれば、それで良い」
「そう。ベルンハルトがそう言うのなら何も言わないわ。あの広いベッドに一人で寝るっていうのは、寂しく感じるけど」
「どうすれば……」
「素直に部屋の扉を叩いてみたら? 案外受け入れてもらえるかもしれないわ」
リーゼロッテの部屋の扉。ベルンハルトがノックしたこともない扉。
自分が叩いたからといって、その扉が開くことはないのではないか。
あの部屋に押しかけて行って、あの笑顔が不快さゆえに曇ったら。顔を見た途端に閉められてしまうのでは。
後ろ向きな考えが頭を占拠する。どこまで近づいて良いのか、怖がられたりしないのか、アルベルトにもレティシアにまで発破をかけられる自分が情けない。
心を、決めなければ。
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