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ロイスナーに来て、二度目の冬
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二人きりになった部屋で、リーゼロッテの泣き声だけが響く。瞳からこぼれ落ちる涙は止まる気配もなく、ベルンハルトを前にその感情を隠さずにいてくれたことに、嬉しさが込み上げる。
「悲しませて、申し訳ない」
自由になったとはいえ、まだ鉛のように重たく、ぎこちない動きしかできない腕をむりやり上に伸ばし、リーゼロッテの頬に手を添えた。涙を拭いとってやりたいところだが、その繊細な動きが今の手にできる気がしない。
ベルンハルトが必死に伸ばした手を、リーゼロッテの両手が包み込む。そして頬ずりするように顔を手のひらに寄せた。
ベルンハルトの無事を、リーゼロッテを守れたことを、それぞれに確かめ合う様な時間。二人きりのその時間は二人の間にあった心の距離を徐々に狭めて、リーゼロッテの頬に添えた手をじれったいぐらいにゆっくりと動かした。ベルンハルトの手がリーゼロッテの耳をかすめ、少しずつ後頭部へと回る。
そしてほんの少し手に力入れれば、頭の後ろでそれを感じたリーゼロッテの目元に、力が入った。目元から、全身へと体を固くさせたリーゼロッテが、小さく息を吐けば、その体から力が抜ける。ベルンハルトの手に上半身を預ける様に抗うことをやめたリーゼロッテの顔が、徐々にベルンハルトの元へと近寄れば、ベルンハルトは自分の体をむりやり動かした。
ベルンハルトが求めたその紅い唇は、思っていた以上に甘く、体の自由さえきけば、何度となく味わってしまっただろう。いうことを聞かない体は、二度目で力尽き、再びぐったりとその身をベッドに沈めた。
「大丈夫、ですか?」
「あぁ。こんなことも満足にできないとは、情けないな」
ベルンハルトは自嘲気味に笑うと、リーゼロッテの顔から目線を外し、天井を仰ぎ見た。見慣れぬ天井に、ここがリーゼロッテの私室だったということを思い出す。
「部屋を使ってしまって、すまない」
「そんなこと、どうでもいいことです。ベルンハルト様は先程から謝ってばかりですね」
泣き止んだリーゼロッテがいつものように微笑んだ。
「貴女を悲しませるつもりも、心配かけるつもりもなかった」
「知っています。ベルンハルト様が、わたくしのことを思っていてくださること。ですが、もうお一人でご無理なさらないで下さい。もちろんわたくしではお役に立てることも多くありません。それでも、ほんの少しでもお力になれることがあるかもしれません」
「……貴女には、大変な思いをさせたくない。不自由をさせたくない」
「そんなことを仰って、またお一人で抱え込むのですか? 討伐もあるのに、あのようにやつれたお顔をなさって。口をはさむべきではないと思っておりましたが、今回のことは我慢なりません」
リーゼロッテの話すことは討伐に向かう前のことだ。領内の村や街から上がる陳情書に目を通し、それぞれに見合った食糧配分に日々頭を使って。食事を抜いたのも一度や二度ではなかった。
「こうなる前から、心配をかけていたのか」
「当主の行いに口を出すものではないことぐらい、存じております。わたくしにはその資格すらないのかもしれません」
王城では、そう扱われてきたのだろう。結婚相手としてベルンハルトと顔を合わせた時の、リーゼロッテのうろたえぶりからもそれがわかる。
「そんなことは……」
リーゼロッテを内情から疎外させようとしたわけではない。不自由も、心労も、そういったものから離れたところで幸せになって欲しかった。ただそれだけだ。
「ただ、ベルンハルト様はわたくしのたった一人の家族です。大切な方です。一緒にやれることはありませんか? 困ったことも、悩んでることも、分けてはもらえませんか?」
「一緒に?」
「えぇ。心配事は一緒に背負わせてください。そしたら、乗り越えられたときに一緒に喜ぶことができますから」
繰り返される『一緒に』の言葉。指示する相手のアルベルトとも、気を張る相手のヘルムートとも違う。ベルンハルトと一緒に心配事を背負う相手。
「フッ。そんな風に言われたのは初めてだ。これまで、私にそう言ってくれる者はいなかった」
人を寄せ付けることを拒否して、たった独りで何もかもを背負い込んで、自分がやればいいと、我慢すればいいと、そう思って生きてきた。立場も名誉も、命でさえもどうだっていいと、投げやりにしてきたように思う。
「アルベルトさんやヘルムートさんには、できませんわ」
いくら兄弟のように、親子のように育ってきたとはいえ、領主となってからはその関係の壁が大きく立ちはだかった。
ベルンハルトに『おあいこ』という言葉を教え、そして今『一緒に』と繰り返すリーゼロッテに、今まで以上の感情が湧き上がる。愛おしくて、大切にしたくて、これからもずっと一緒に歩いていきたい相手。
「リーゼロッテ、愛している」
ベルンハルトからの愛の言葉に、リーゼロッテの顔は一気に赤く染まる。
「ベ、ベルンハルト様。何かお召し上がりなれますか? 温かいものを用意してもらいますね」
照れ隠しのように話題を変えるリーゼロッテの仕草は可愛らしくて、いつまでも側で見ていたいが、扉の外に立つ二人のことを思えば、そうはいかないだろう。
「頼む」
ベルンハルトの言葉に小さく頷いたリーゼロッテが部屋から出ていけば、すぐにアルベルトがよく煮込まれたスープを運んでくる。
アルベルトに支えられ、何とか体を起こしてスープに目をやれば、ベルンハルトが想像した以上の食材が使われていた。
「これは? このようにたくさんの種類の材料があるはずもないが」
「奥様から、聞いていらっしゃいませんか? こちらはどれも奥様がご用意したものですよ」
さっきまで役に立てないと言っていたはずのリーゼロッテが用意したとは、一体どういうことか。アルベルトから詳しく話を聞けば、リーゼロッテはベルンハルトが眠っている間、立派に女主人を務めあげていたらしい。
ベルンハルトの心だけでなく、取り巻く環境まで支えてくれるその存在に感謝しながら、ベルンハルトは少しずつスープを口に運んだ。
(こんなにも私を支えてくれる女性を、もう手放すことなんてできないな)
「悲しませて、申し訳ない」
自由になったとはいえ、まだ鉛のように重たく、ぎこちない動きしかできない腕をむりやり上に伸ばし、リーゼロッテの頬に手を添えた。涙を拭いとってやりたいところだが、その繊細な動きが今の手にできる気がしない。
ベルンハルトが必死に伸ばした手を、リーゼロッテの両手が包み込む。そして頬ずりするように顔を手のひらに寄せた。
ベルンハルトの無事を、リーゼロッテを守れたことを、それぞれに確かめ合う様な時間。二人きりのその時間は二人の間にあった心の距離を徐々に狭めて、リーゼロッテの頬に添えた手をじれったいぐらいにゆっくりと動かした。ベルンハルトの手がリーゼロッテの耳をかすめ、少しずつ後頭部へと回る。
そしてほんの少し手に力入れれば、頭の後ろでそれを感じたリーゼロッテの目元に、力が入った。目元から、全身へと体を固くさせたリーゼロッテが、小さく息を吐けば、その体から力が抜ける。ベルンハルトの手に上半身を預ける様に抗うことをやめたリーゼロッテの顔が、徐々にベルンハルトの元へと近寄れば、ベルンハルトは自分の体をむりやり動かした。
ベルンハルトが求めたその紅い唇は、思っていた以上に甘く、体の自由さえきけば、何度となく味わってしまっただろう。いうことを聞かない体は、二度目で力尽き、再びぐったりとその身をベッドに沈めた。
「大丈夫、ですか?」
「あぁ。こんなことも満足にできないとは、情けないな」
ベルンハルトは自嘲気味に笑うと、リーゼロッテの顔から目線を外し、天井を仰ぎ見た。見慣れぬ天井に、ここがリーゼロッテの私室だったということを思い出す。
「部屋を使ってしまって、すまない」
「そんなこと、どうでもいいことです。ベルンハルト様は先程から謝ってばかりですね」
泣き止んだリーゼロッテがいつものように微笑んだ。
「貴女を悲しませるつもりも、心配かけるつもりもなかった」
「知っています。ベルンハルト様が、わたくしのことを思っていてくださること。ですが、もうお一人でご無理なさらないで下さい。もちろんわたくしではお役に立てることも多くありません。それでも、ほんの少しでもお力になれることがあるかもしれません」
「……貴女には、大変な思いをさせたくない。不自由をさせたくない」
「そんなことを仰って、またお一人で抱え込むのですか? 討伐もあるのに、あのようにやつれたお顔をなさって。口をはさむべきではないと思っておりましたが、今回のことは我慢なりません」
リーゼロッテの話すことは討伐に向かう前のことだ。領内の村や街から上がる陳情書に目を通し、それぞれに見合った食糧配分に日々頭を使って。食事を抜いたのも一度や二度ではなかった。
「こうなる前から、心配をかけていたのか」
「当主の行いに口を出すものではないことぐらい、存じております。わたくしにはその資格すらないのかもしれません」
王城では、そう扱われてきたのだろう。結婚相手としてベルンハルトと顔を合わせた時の、リーゼロッテのうろたえぶりからもそれがわかる。
「そんなことは……」
リーゼロッテを内情から疎外させようとしたわけではない。不自由も、心労も、そういったものから離れたところで幸せになって欲しかった。ただそれだけだ。
「ただ、ベルンハルト様はわたくしのたった一人の家族です。大切な方です。一緒にやれることはありませんか? 困ったことも、悩んでることも、分けてはもらえませんか?」
「一緒に?」
「えぇ。心配事は一緒に背負わせてください。そしたら、乗り越えられたときに一緒に喜ぶことができますから」
繰り返される『一緒に』の言葉。指示する相手のアルベルトとも、気を張る相手のヘルムートとも違う。ベルンハルトと一緒に心配事を背負う相手。
「フッ。そんな風に言われたのは初めてだ。これまで、私にそう言ってくれる者はいなかった」
人を寄せ付けることを拒否して、たった独りで何もかもを背負い込んで、自分がやればいいと、我慢すればいいと、そう思って生きてきた。立場も名誉も、命でさえもどうだっていいと、投げやりにしてきたように思う。
「アルベルトさんやヘルムートさんには、できませんわ」
いくら兄弟のように、親子のように育ってきたとはいえ、領主となってからはその関係の壁が大きく立ちはだかった。
ベルンハルトに『おあいこ』という言葉を教え、そして今『一緒に』と繰り返すリーゼロッテに、今まで以上の感情が湧き上がる。愛おしくて、大切にしたくて、これからもずっと一緒に歩いていきたい相手。
「リーゼロッテ、愛している」
ベルンハルトからの愛の言葉に、リーゼロッテの顔は一気に赤く染まる。
「ベ、ベルンハルト様。何かお召し上がりなれますか? 温かいものを用意してもらいますね」
照れ隠しのように話題を変えるリーゼロッテの仕草は可愛らしくて、いつまでも側で見ていたいが、扉の外に立つ二人のことを思えば、そうはいかないだろう。
「頼む」
ベルンハルトの言葉に小さく頷いたリーゼロッテが部屋から出ていけば、すぐにアルベルトがよく煮込まれたスープを運んでくる。
アルベルトに支えられ、何とか体を起こしてスープに目をやれば、ベルンハルトが想像した以上の食材が使われていた。
「これは? このようにたくさんの種類の材料があるはずもないが」
「奥様から、聞いていらっしゃいませんか? こちらはどれも奥様がご用意したものですよ」
さっきまで役に立てないと言っていたはずのリーゼロッテが用意したとは、一体どういうことか。アルベルトから詳しく話を聞けば、リーゼロッテはベルンハルトが眠っている間、立派に女主人を務めあげていたらしい。
ベルンハルトの心だけでなく、取り巻く環境まで支えてくれるその存在に感謝しながら、ベルンハルトは少しずつスープを口に運んだ。
(こんなにも私を支えてくれる女性を、もう手放すことなんてできないな)
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