90 / 139
第62話
しおりを挟む
冒険者ギルドを出たリアはあのギルド長の様子からなんだか嫌な予感がした。
きっと私はシンの事で悪者になる。
シンはキレイで儚げな美人だ。そんな人とマオを取り合って勝利した地味女だと言われる違いない。薬を盛ったなど弱みを握られているのだろうときっと言って来る輩が出て来るのだ。
リアは冒険者も楽しそうだなと思って冒険者に登録した。しかし被害者とは言え、事情が分からない人達に取ってリアは、人気だったシンを鉱山送りした女とレッテルを貼られるのだ。
逃げるのは不愉快だが王都を出て別の街に行く事も視野に入れるしかないだろう。特に王都に未練があるわけではない。
シシリアキングスの王都から次の街は吸収合併された国になる。コスモポリタンという街だ。コスモポリタンという国の王都になる。シシリアキングスの王都から20日は掛かる距離だ。
学生の頃に聞いた授業内容によると小さな国ではあるが昔ながらの魔法が盛んな国であると言われている。折角なら世界旅をしてもいいかもしれない。
モジャがいれば、どこの国でも快適に暮らせそうだ。
リアは叔父達がいる宿に向かった。宿の部屋に行くと母が抱き着いてきた。
「無事でよかった」
「お母様ったら、昨日の今日じゃない。それに私は強運みたいよ」
2度も同じ人から殺されかけたのに無事なのだ。
「それは分かっているわ。魔の森から生きて帰って来る人なんて屈強な男性だって難しい事なんだもの。でもまだ怖いのよ」
「うん」
母が安心するまでリアは抱きしめられていた。母がようやく落ち着きを取り戻し、皆で昼食を取る事になった。
「モジャさんは来てもいいって?」
姉はそっちが気になるらしい。
「ええ、家族を連れて来ていいって。私の家族は自分の家族だって!」
「本当!嬉しい!」
姉のシルビアが珍しくはしゃいでいる。
「私も家族にして貰えるのかな?」
叔父はあたふたとしている。
「叔父様も当然私の家族よ。私を助けてくれた大事な家族だわ」
「それはよかった」
叔父は安堵した。
「じゃあ明日の朝にモジャの所に行く?」
「今からじゃダメなの?」
「今から言ってもゆっくり出来ないんじゃない?ベッドルームは一つしかないの。泊める事は出来ないよ。後々部屋を広げる事は考えるけど」
「そっか、確かにそうね。残念」
「そんなに慌てなくても明日には会えるんだから。それより姉さまたちはユグンに戻らなくていいの?ユグンにトワ姉さま達がいるんでしょ?」
「戻るけど、一番沈んでいたお母様が元気になったんだからちょっとくらい戻るのか遅くなっても平気よ」
「シー姉さま、ひどぉ」
昼食は和やかに終わった。リアは事件の事はまだ誰にも伝えていなかった。
「叔父様、私これから行きたい所があるんだけど、皆もよかったら一緒にどうかしら?」
そう言うとリアは叔父達とヨモの紅茶専門店に向かった。ヨモの態度が気になるが叔父のショーンにはヨモの紅茶を飲んで欲しかった。
店に入るとヨモが迎えてくれた。
「今日も首からショールなのね。まだ馴染めないわ」
「そうよね。でもこれからはこっちで行くわ」
「分かったわ。それより…」
ヨモは後ろに控えている紳士淑女が気になった。
「えっと、叔父のショーンと父と母に姉よ。実は最近再会出来たの。皆にヨモの紅茶を飲ませたくて」
ヨモは叔父がコバック男爵とは知らない。
「ええ!展開早すぎよ。会えたのね。よかったわね」
「ありがとう」
ヨモとは軽く挨拶をして店に1つだけある仕切りが付いた席に通された。
そしてヨモが紅茶をおぼんに乗せ人数分持ってきてくれた。
「ん~、ヨモさんの入れる紅茶はなんだか違うね。これは紛れもなくうちの茶葉なんだよね?」
「そうじゃない?」
「え?うちの?」
「叔父様は茶葉園を経営しているのよね」
「え!じゃあショーン・コバック男爵!?やだっリアったら!早く言ってよ」
「え?あ、ごめん」
「ハハ、気にしないでくれ。美味しく入れてくれて嬉しいよ。しかし本当にどうやって入れているのか、本当に心から癒されるな…」
「私も教わった事があるけど、上手く出来なかったわ。なにかヨモ直伝があるのかもね」
「いやだ、リアったら。褒めすぎよ」
「いやヨモさん、本当に美味しく入れてくれて私の茶葉達も喜んでいるよ。それにアリアナがお世話になったそうで、本当にありがとう」
「無事に私たちが再会出来たのもヨモさんのおかげだ」
「本当にヨモさんにはなんとお礼を言っていいか」
「いえ、いえ、私は別にそんな…」
ヨモは叔父、父母からお礼攻めに合い恐縮しまくっていた。
きっと私はシンの事で悪者になる。
シンはキレイで儚げな美人だ。そんな人とマオを取り合って勝利した地味女だと言われる違いない。薬を盛ったなど弱みを握られているのだろうときっと言って来る輩が出て来るのだ。
リアは冒険者も楽しそうだなと思って冒険者に登録した。しかし被害者とは言え、事情が分からない人達に取ってリアは、人気だったシンを鉱山送りした女とレッテルを貼られるのだ。
逃げるのは不愉快だが王都を出て別の街に行く事も視野に入れるしかないだろう。特に王都に未練があるわけではない。
シシリアキングスの王都から次の街は吸収合併された国になる。コスモポリタンという街だ。コスモポリタンという国の王都になる。シシリアキングスの王都から20日は掛かる距離だ。
学生の頃に聞いた授業内容によると小さな国ではあるが昔ながらの魔法が盛んな国であると言われている。折角なら世界旅をしてもいいかもしれない。
モジャがいれば、どこの国でも快適に暮らせそうだ。
リアは叔父達がいる宿に向かった。宿の部屋に行くと母が抱き着いてきた。
「無事でよかった」
「お母様ったら、昨日の今日じゃない。それに私は強運みたいよ」
2度も同じ人から殺されかけたのに無事なのだ。
「それは分かっているわ。魔の森から生きて帰って来る人なんて屈強な男性だって難しい事なんだもの。でもまだ怖いのよ」
「うん」
母が安心するまでリアは抱きしめられていた。母がようやく落ち着きを取り戻し、皆で昼食を取る事になった。
「モジャさんは来てもいいって?」
姉はそっちが気になるらしい。
「ええ、家族を連れて来ていいって。私の家族は自分の家族だって!」
「本当!嬉しい!」
姉のシルビアが珍しくはしゃいでいる。
「私も家族にして貰えるのかな?」
叔父はあたふたとしている。
「叔父様も当然私の家族よ。私を助けてくれた大事な家族だわ」
「それはよかった」
叔父は安堵した。
「じゃあ明日の朝にモジャの所に行く?」
「今からじゃダメなの?」
「今から言ってもゆっくり出来ないんじゃない?ベッドルームは一つしかないの。泊める事は出来ないよ。後々部屋を広げる事は考えるけど」
「そっか、確かにそうね。残念」
「そんなに慌てなくても明日には会えるんだから。それより姉さまたちはユグンに戻らなくていいの?ユグンにトワ姉さま達がいるんでしょ?」
「戻るけど、一番沈んでいたお母様が元気になったんだからちょっとくらい戻るのか遅くなっても平気よ」
「シー姉さま、ひどぉ」
昼食は和やかに終わった。リアは事件の事はまだ誰にも伝えていなかった。
「叔父様、私これから行きたい所があるんだけど、皆もよかったら一緒にどうかしら?」
そう言うとリアは叔父達とヨモの紅茶専門店に向かった。ヨモの態度が気になるが叔父のショーンにはヨモの紅茶を飲んで欲しかった。
店に入るとヨモが迎えてくれた。
「今日も首からショールなのね。まだ馴染めないわ」
「そうよね。でもこれからはこっちで行くわ」
「分かったわ。それより…」
ヨモは後ろに控えている紳士淑女が気になった。
「えっと、叔父のショーンと父と母に姉よ。実は最近再会出来たの。皆にヨモの紅茶を飲ませたくて」
ヨモは叔父がコバック男爵とは知らない。
「ええ!展開早すぎよ。会えたのね。よかったわね」
「ありがとう」
ヨモとは軽く挨拶をして店に1つだけある仕切りが付いた席に通された。
そしてヨモが紅茶をおぼんに乗せ人数分持ってきてくれた。
「ん~、ヨモさんの入れる紅茶はなんだか違うね。これは紛れもなくうちの茶葉なんだよね?」
「そうじゃない?」
「え?うちの?」
「叔父様は茶葉園を経営しているのよね」
「え!じゃあショーン・コバック男爵!?やだっリアったら!早く言ってよ」
「え?あ、ごめん」
「ハハ、気にしないでくれ。美味しく入れてくれて嬉しいよ。しかし本当にどうやって入れているのか、本当に心から癒されるな…」
「私も教わった事があるけど、上手く出来なかったわ。なにかヨモ直伝があるのかもね」
「いやだ、リアったら。褒めすぎよ」
「いやヨモさん、本当に美味しく入れてくれて私の茶葉達も喜んでいるよ。それにアリアナがお世話になったそうで、本当にありがとう」
「無事に私たちが再会出来たのもヨモさんのおかげだ」
「本当にヨモさんにはなんとお礼を言っていいか」
「いえ、いえ、私は別にそんな…」
ヨモは叔父、父母からお礼攻めに合い恐縮しまくっていた。
56
あなたにおすすめの小説
【完結】遺棄令嬢いけしゃあしゃあと幸せになる☆婚約破棄されたけど私は悪くないので侯爵さまに嫁ぎます!
天田れおぽん
ファンタジー
婚約破棄されましたが私は悪くないので反省しません。いけしゃあしゃあと侯爵家に嫁いで幸せになっちゃいます。
魔法省に勤めるトレーシー・ダウジャン伯爵令嬢は、婿養子の父と義母、義妹と暮らしていたが婚約者を義妹に取られた上に家から追い出されてしまう。
でも優秀な彼女は王城に住み、個性的な人たちに囲まれて楽しく仕事に取り組む。
一方、ダウジャン伯爵家にはトレーシーの親戚が乗り込み、父たち家族は追い出されてしまう。
トレーシーは先輩であるアルバス・メイデン侯爵令息と王族から依頼された仕事をしながら仲を深める。
互いの気持ちに気付いた二人は、幸せを手に入れていく。
。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.
他サイトにも連載中
2023/09/06 少し修正したバージョンと入れ替えながら更新を再開します。
よろしくお願いいたします。m(_ _)m
水精姫の選択
六道イオリ/剣崎月
ファンタジー
見た目が美しくも奇異な小国の王女パルヴィは、財政難から大国に身売りすることになったのだが、道中で買うと言った王が死亡したと聞かされる。
買われ故国を救いたいと願う王女は引き返さずに大国へと赴き
平民に転落した元令嬢、拾ってくれた騎士がまさかの王族でした
タマ マコト
ファンタジー
没落した公爵令嬢アメリアは、婚約者の裏切りによって家も名も失い、雨の夜に倒れたところを一人の騎士カイルに救われる。
身分を隠し「ミリア」と名乗る彼女は、静かな村で小さな幸せを見つけ、少しずつ心を取り戻していく。
だが、優しくも謎めいたカイルには、王族にしか持ちえない気品と秘密があり――
それが、二人の運命を大きく動かす始まりとなるのであった。
母は何処? 父はだぁれ?
穂村満月
ファンタジー
うちは、父3人母2人妹1人の7人家族だ。
産みの母は誰だかわかるが、実父は誰だかわからない。
妹も、実妹なのか不明だ。
そんなよくわからない家族の中で暮らしていたが、ある日突然、実母がいなくなってしまった。
父たちに聞いても、母のことを教えてはくれない。
母は、どこへ行ってしまったんだろう!
というところからスタートする、
さて、実父は誰でしょう? というクイズ小説です。
変な家族に揉まれて、主人公が成長する物語でもなく、
家族とのふれあいを描くヒューマンドラマでもありません。
意味のわからない展開から、誰の子なのか想像してもらえたらいいなぁ、と思っております。
前作「死んでないのに異世界転生? 三重苦だけど頑張ります」の完結記念ssの「誰の子産むの?」のアンサーストーリーになります。
もう伏線は回収しきっているので、変なことは起きても謎は何もありません。
単体でも楽しめるように書けたらいいな、と思っておりますが、前作の設定とキャラクターが意味不明すぎて、説明するのが難しすぎました。嫁の夫をお父さんお母さん呼びするのを諦めたり、いろんな変更を行っております。設定全ては持ってこれないことを先にお詫びします。
また、先にこちらを読むと、1話目から前作のネタバレが大量に飛び出すことも、お詫び致します。
「小説家になろう」で連載していたものです。
【完結】令嬢は売られ、捨てられ、治療師として頑張ります。
まるねこ
ファンタジー
魔法が使えなかったせいで落ちこぼれ街道を突っ走り、伯爵家から売られたソフィ。
泣きっ面に蜂とはこの事、売られた先で魔物と出くわし、置いて逃げられる。
それでも挫けず平民として仕事を頑張るわ!
【手直しての再掲載です】
いつも通り、ふんわり設定です。
いつも悩んでおりますが、カテ変更しました。ファンタジーカップには参加しておりません。のんびりです。(*´꒳`*)
Copyright©︎2022-まるねこ
【完】瓶底メガネの聖女様
らんか
恋愛
伯爵家の娘なのに、実母亡き後、後妻とその娘がやってきてから虐げられて育ったオリビア。
傷つけられ、生死の淵に立ったその時に、前世の記憶が蘇り、それと同時に魔力が発現した。
実家から事実上追い出された形で、家を出たオリビアは、偶然出会った人達の助けを借りて、今まで奪われ続けた、自分の大切なもの取り戻そうと奮闘する。
そんな自分にいつも寄り添ってくれるのは……。
キズモノ転生令嬢は趣味を活かして幸せともふもふを手に入れる
藤 ゆみ子
恋愛
セレーナ・カーソンは前世、心臓が弱く手術と入退院を繰り返していた。
将来は好きな人と結婚して幸せな家庭を築きたい。そんな夢を持っていたが、胸元に大きな手術痕のある自分には無理だと諦めていた。
入院中、暇潰しのために始めた刺繍が唯一の楽しみだったが、その後十八歳で亡くなってしまう。
セレーナが八歳で前世の記憶を思い出したのは、前世と同じように胸元に大きな傷ができたときだった。
家族から虐げられ、キズモノになり、全てを諦めかけていたが、十八歳を過ぎた時家を出ることを決意する。
得意な裁縫を活かし、仕事をみつけるが、そこは秘密を抱えたもふもふたちの住みかだった。
モブで可哀相? いえ、幸せです!
みけの
ファンタジー
私のお姉さんは“恋愛ゲームのヒロイン”で、私はゲームの中で“モブ”だそうだ。
“あんたはモブで可哀相”。
お姉さんはそう、思ってくれているけど……私、可哀相なの?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる