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06 ロボットと歌
しおりを挟むさて、ここまで読んだ人達はどうして俺がそんなにこの世界に事情に詳しいのか、疑問に思うだろう。
意思疎通できる奴いないのに。
ジェスチャーとか動きや表情で大雑把に意思疎通できる奴はいるけど、それだけじゃここまで細かい情報は得られん。
壁画とかも残っていなかったから、奴との出会いがなければ俺は今もまだこの世界についてまったく知らないままだっただろう。
その奴とは、ロボットだ。
なんやかんやあれやこれやあって、滅びた旧文明の生き残りらしい。
歌を歌うのが好きだといい、様々な言語のスキルがある。
俺が生きていた前世の日本の言葉も話せるようなんで、こっちとも不通に意思疎通ができる。
ちょっと前に、この惑星にいるのは人間一人って感じに表現したなけど、あれは嘘だ。
精神的に人間っぽいのはいる。
で、そんなロボットさんの名前はXだ。
かっけーな。
中二病マインドが刺激されるぜ。
Xシリーズの製造で、ナンバーは4千なんとかの5とか言ってたっけ?
文明が滅びる前に作られた、最後のシリーズらしい。
詳しい事は知らんけど。
で、そのXさんは久しぶりに人間とお話できるのが楽しいらしく。
聞いてもいない事を色々説明してくれるんだ。
昔はこの世界にも人間はいたとか。
こんなに生態系がちゃらんぽらんではなかったとか。
他のロボットはいないみたいだ、とか。
同じ種族?
が、いなくて一人ぼっちなのは、俺と同じみたいだな。
話通じてるのかって?
聞くだけなら俺は、人とコミュニケーションでバッドされないからね。
大人しく聞いてる次第ですよ。
で、そんなXさんが俺に色々教えてくれた後は、毎回歌を歌ってくれるわけだ。
これがまた美声でね。
そういうのに関心の薄い俺でも、思わず聞き惚れちまうもんだ。
しかも言葉選びもこれまた巧みで、人の情緒を刺激するようなフレーズばかり。
こんなに素敵な歌を歌えるのに、聞いてくれる人間は長い間いなかったもんだとさ。
ちょっと可哀想なんで、俺は毎日Xさんの歌を聞くことにしてる。
日課が増えたな。
あ、ちなみにXさんはいままで離れたところにある廃工場に住んでたみたい。
けどあちこちボロボロだったんで、今は俺が立てた家に住んでるよ。
ん?
男性か女性かだって?
ロボットに性別はない!
滅びた旧文明のロボットには性別は設定されていなかったみたいだ。
といっても見た目をどっちかに寄せる個体はいたようで、Xさんは女性よりかな。
声も女性より。
だからって色恋を意識したくなるような女性らしさはないから、ロボットにそういうのは期待していなかったっぽい。
ちょっと後にそういった話を聞いていたら、アンドロイドと恋愛をするのは倫理的にどうなんだ、出生率とかどうなんだって問題が昔の時代に議論されてたらしいな。
この星の滅んだ人間たち、最後には人口がめっちゃ少なくなってたらしい。
人類衰退エンドだったのかな?
他人事だけど、大変だったんだろうなあ。
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