AFTER DEAD「最後の帰路」

ハンドアイランド

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合わさるピースと、欠けるピース

襲来

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慎重に進まないといけない。

上泉たちに、見つからないこと。
もちろん、武装集団にも遭遇したくない。

やつらが動いていた頃のように、警戒して進む。

足音を殺す。

正直、食料調達もしたかった。
だが、そんな時間も余裕もない。

なるべく狭い通りを選んで進んだ。


ーーその時。

遠くから声が聞こえた。

複数人。

上泉たちか?

声が近づいてくる。
だが、その声に覚えがない。

上泉夫妻でも、林でもない。
もちろん、谷風や少女でもない。

しかも、三人以上いる。

建物の影から、ほんの少しだけ顔を出した。

まだ見えない。
距離がある。


頼むから、こっちに来るな。

だが、声は確実にこちらへ向かっていた。


物陰に身を潜めたまま、俺は声の方向を凝視した。


堂々と歩いてくる集団が見えた。

一人、二人、、、、いや十人はいる。

しかも、銃を持っている男が何人かいるのが見える。
上泉たちの仲間を襲った連中か??


その先頭を歩く男に、目が止まった。

異様な猫背。
そのせいで、長く見える腕。

そしてーー、

ニヤニヤと、笑っている。

まるで遠足にでも来ているかのように、場違いな笑み。

あの雰囲気。

見た瞬間に、ぞくりとした。

しかも、男たちが歩いていく方向は、住処の方角だ。


少女が危ない、、、、。

時間的にも、上泉たちが探索から戻る頃だ。
このまま行けば、鉢合わせる可能性も高い。

さすがに、この状況で何も伝えずに去るのは不義理すぎる。


男たちとは別の道を使い、全速力で住処を目指して走った。


やっとの思いで住処が見えた頃には、息は完全に乱れていた。
肩で呼吸しながら、建物の前で膝に手をつく。

そのときーー

ちょうど、上泉夫妻と林が戻ってきた。

「あら? そんなに慌ててどうしたんですか??」

林が不思議そうに問う。

「はあ、、はあ、、
  早くここを離れましょう!!」

喉が張り付く。

「理由は、、、後で説明します!!」

必死に伝えた。

三人は一瞬固まったが、すぐにただ事ではないと察したらしい。

「わ、わかりました! 谷風さんたちも呼んできます!!」

俺は乱れる呼吸を整えながら、振り返った。

あいつらが、ここに来る前に移動しないと、、、。


ドタドタと住処の出口で音がした。

谷風と少女が急いで出てきた。

「何があってんですか?!」

谷風が息を切らしながら飛び出してきた。

「説明は後です! 早くここを離れないと、、、!」

言い終わる前だった。


――パァーンッ!!


空気を裂く、乾いた音。

住処の壁に何かがめり込み、粉塵がぱらぱらと落ちる。

銃弾の跡だ。

全員の動きが止まる。
誰も声を出せなかった。


ザッ……ザッ……ザッ……

複数の足音。
ゆっくりとこちらへ近づいてくる。

冷や汗が背中を伝う。


谷風が、無言で皆の一歩前に出る。
大きな背中が、盾のように前に立つ。

その横で、上泉が静かに刀に手をかける。

皆の視線の先。

奥の方から、武装した男たちが現れた。

ゆっくり、包囲するように歩いてくる。

だがーー、

あの不気味な男。
異様な猫背の男の姿だけは、どこにも見当たらなかった。
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