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同居の御曹司は甘やかすのがお好き
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しおりを挟む「波瑠、中に入って!」
「え?」
なぜか優磨くんの顔はとても怖い。
「早く!」
「へー、やっぱり優磨の彼女なんじゃん」
「やめろって!」
女性の言葉に優磨くんは更に怒る。彼女なのかと言われて否定も肯定もしないことに私も困惑する。この女性はいったい誰なのだろう。
「君はハルって言うんだ」
女性は優磨くんの横を抜けて私の前に立った。近くで見るとあまりに綺麗な顔で思わず見とれてしまう。
「一緒に住んでるの?」
「あの……」
どう言ったらいいのだろう。この人と優磨くんの関係がわからないから迂闊なことは言えない。
「優磨ってこういう子がタイプだった? なんか地味だね」
この言葉に恥ずかしくて下を向く。目の前の美人に比べたら私なんて凡庸な顔だし、今は地味な色のスーツを着ていることが恥ずかしくなる。
「失礼なことを言うな!」
優磨くんは私と女性の間に入って睨みつける。
「もう用はないだろ。帰れ」
低い声に私の体は震える。優磨くんがこんなに怒るのは下田くんを責めたとき以来だ。
「ハルちゃんと住んでるなら優磨の部屋がどうなったのか知りたいよ。ピアスも見つけてくれたお礼をしたいし」
そうか、この人があのピアスの持ち主なんだ。じゃあきっと優磨くんの元カノで、あの部屋に入ったことがある人……。
「波瑠、早く入って」
優磨くんは私をマンションの中に促す。
「ねーハルちゃん、もう優磨とエッチした?」
一気に顔が赤くなった瞬間「美麗!!」と優磨くんが怒鳴る。
「黙れ!」
優磨くんの顔も真っ赤だ。美麗と呼ばれた女性は「ふーん……」と何かを理解したような顔をする。
マンションの前に一台の車が停まった。運転席から顔を出したのはこの間の運転手の泉さんだった。
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