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同居の御曹司は甘やかすのがお好き
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しおりを挟む「優磨さん、お待たせしました」
美麗さんは「なんだー、泉ちゃんが来たの?」と以前から泉さんのことを知っているようなことを言う。
「ちゃん付けで呼ばないでください」
泉さんは美麗さんに淡々と返事をする。優磨くんは泉さんに困った顔を向けた。
「きちんと監視するよう父に言ってください」
「この人は監視を付けても無駄です。どうやっても脱走するんですよ」
泉さんは無表情で優磨くんに答えた。
「美麗は好きなときに行きたいところに行くの」
美麗さんは綺麗な顔でニヤリと笑う。
私には三人の会話が全く理解できない。けれど泉さんが「美麗さん、帰りますよ」と言うと、あれだけ騒いでいたのに美麗さんはあっさりと車に乗った。
「泉さん、波瑠のことは父にはまだ内緒でお願いします」
「私は構いませんが……」
「美麗は好きなときに好きなことを話すから」
後部座席で美麗さんはニコニコと言うけれど、優磨くんに「美麗」と低い声で呼ばれると黙ってしまう。
「じゃあねハルちゃん」
美麗さんが窓から手を振りながら車は行ってしまった。
「波瑠」
呆気にとられて固まる私は優磨くんに呼ばれて我に返る。
「失礼なことを言ってごめん」
「ああ……うん……」
さっきの美麗さんの発言のことだろうか。あんな美人にけなされてもその通りなので何も言い返せない。
「あの人がピアスの持ち主なんだね」
「うん」
「綺麗な人だね。優磨くんととってもお似合い」
「波瑠」
「やっぱり優磨くんは元カノのレベルも高いんだね」
「波瑠!」
強く名を呼ばれて優磨くんの顔を見た。
「元カノじゃないって!」
「でも部屋に入ったことあるんだよね」
あの部屋に女は入れたことないって嘘をついたほどの関係なんだ。
「あるよ。泊ったこともある」
「そうなんだ……」
それは聞きたくなかった。やっぱりそんな関係の女性なんだ。あの人と寝ていたベッドに私は毎晩寝ている……。
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