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同居の御曹司は浮気を許さない
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しおりを挟む「波瑠はもう返し終わってるだろ?」
「まだ終わってないの!」
「あれ? 優磨が返してくれないの?」
「私は優磨くんに甘えてないから!」
代わりに返すと言ってくれたけど断った。今でも少ない退職金を切り崩して毎月返している。
「ふーん……とにかく早く用意してね」
「っ……」
悪夢を見ているようだ。私はどれだけ下田くんに苦しめられなければいけないの。
「無理……」
ポロポロと涙が落ちる。
「私に何の恨みがあるの? 裏切って仕事も奪って、その上お金?」
「…………」
「どうしてここまで私を嫌うの?」
「嫌ってないよ」
「なら何で?」
「…………」
下田くんは私の質問に答えてくれない。
私が下田くんを避けていたのが気に障ったのだろうか。それとも浮気がバレて減給処分になった逆恨みか。
「じゃあ、なる早で用意よろしく」
下田くんとの通話は突然切れた。
「うっ……」
怖くて涙が止まらない。もう絶望しかない。気持ち悪くて吐きそう……。
下田くんのことを優磨くんに言うべきだろうか。でも心配をかけたくない。愛しているから、知られたくない、傷つけたくない。
今の下田くんは正気じゃない。まともに相手をしてはだめだ。そう思うけれど、本当に優磨くんの会社に私との過去をバラしてしまいそうな気もして身動きが取れないでいた。
◇◇◇◇◇
下田くんからは毎日連絡がくる。
それを確認する度に気持ちが沈み、削除しても毎日送られてくるので胃がムカムカしてくる。
優磨くんに見られたらいけないとトイレにも洗面所にもスマートフォンを持ち込むようになった。
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