今世は『私の理想』の容姿らしいけど‥到底認められないんです! 

文月

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今世は『私の理想』の容姿らしいけど‥到底認められないんです! 

イイ奴とかどうでもいい。(side オズワルド)

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 諦めてなんてやるもんか。
 俺が諦めて、誰かが喜ぶとか、腹が立つ。
 誰かのために自分の心を犠牲にするとか、そんな馬鹿な話はない。
 そりゃね、俺の我が儘で誰かが迷惑をかけるならそれはダメだよ? 
 今だったら‥「諦めたくない」て理由で嫌がってるハヅキさんに迷惑をかけるとか‥そういうのはダメだってわかる。

 でもね、嫌がるも何も俺たちはまだ何も始まってないわけじゃない?
 普通ならね、始まりもしないで終わる。
 今までだったらそれが「普通」だった。
 でも、
 スタート地点から俺を嫌ってるわけでもなさそうなハヅキさん。
 そんなハヅキさんのこと好きにならない方がおかしい。(それも、トビキリの美人なんだ。信じられるか? )
 ここで「きっと、気のせいだ」「そんなわけない」って諦めて、「なかったこと」にしたら、終わりだ。
 「それでも」きっと、引く手あまたなハヅキさんの日常は変わらない。
 今まで通り続いていくんだろう。
 俺のこともしかして、ちょっとした気の迷いで、その‥カッコイイって‥気にかけてくれたのかもしれないけど、そんなの「なかったこと」で日常に埋没されてそのうち消えていくだろう。
 その方が、誰にとってもいいんだろうけど、俺にとってはぜんぜんよくない。

 ダメかもしれないけど、ダメもとで努力してみる。
 一度だけの人生だ。
 どうせなら、「もし当たったら大金星」みたいなことの為に努力したいじゃない? 
 頑張ったところで得られるものは小さい‥とか、一生をかけてやる意味無いよ。
 だから、俺は‥! (諦めない! )

 夜、俺は誰もいない病室で密かに誓ったのだった。

 ① 前向きに。出来ることをしっかりと、じっくりゆっくり、でも確実に出来ることをする。
 まず、リハビリを頑張る。騎士に戻るのは絶対。ハヅキさんを守れない俺とか、自分が自分を許せない。
 これだな。まずは。
「何でもやります。絶対音を上げません」 
 やる気アピールをしまくったらダンテさんに苦笑いされて
「やる気があるのはいいことだが、指示は守ってくれ。自主練とか、勝手にしちゃダメだ」
 って釘を刺された。
 そんな俺たちを見て、ハヅキさん(のローブの下の)口元が微笑んで見えた(多分気のせいじゃないと思う)
 好き。
 こんな穏やかな日々‥そういえば今までなかった。

 今まで俺の周りの世界は、俺にもっと厳しくて、日々はもっと忌々しいものだった。

 美しいもの、醜いもの。
 それはね、俺にだってわかる。
 美しいものを見たら嬉しいし、醜いものを見たら‥正直嫌な気持ちにはなる。
 俺のこと‥醜いって思ってないわけがない。「俺は醜い」ってわかるけど「だから何」って思ってただけで、「俺は醜い」ってことを分かってなかったわけじゃない。
 カイトみたいな美形は別だ。だけど、ランドルフみたいな普通の顔‥彼らと一緒に居たら自分もそんな顔だって錯覚する。そして、街に出て‥普通の人々の俺を見る表情を見て絶望する。
 そうだったなって‥実感させられる。
 俺は醜い。
 木に登って降りられない子供を助けて、泣きじゃくった子供が落ち着きを取り戻して、「ありがとう」って言おうとして俺の顔を見て‥さっきよりもっと泣く。そんな光景は日常茶飯事だ。
 正義のヒーローになろうって思ったら顔も良くなくちゃいけないのか? 
 ‥ため息しか出てこない。
 幸せになりたい。
 俺だって、普通にそれを望む。
 もしかしたら、手を伸ばせば‥「穏やかで幸せな日々(しかも全てを諦めないでだ! )」を掴めるかもしれない。
 万が一つでもその可能性があるなら‥

 俺は、絶対に‥諦めたりしない。他の誰かのために、諦めたりなんてしてやらない。

 っていってアプローチするような勇気とかはないんだけどね。
 でも、古今東西「よくある話」みたいに、好きな子にわざとイジワルするほどガキじゃない。「彼女の幸せの為」に身を引いて、わざと彼女にそっけなくする‥とかもしない。人前でアプローチして困らせる様なことする気もない。そんなことしたら、台無しだ。彼女を困らせるとか問題外だ。
 じっくりゆっくり‥でも確実にアピールしていく。ほんのひと欠片でも可能性があるなら、わざわざそれを自分で消すとか、ない。
 ② せめて、笑顔で挨拶する。
 ささやか~って自分でもわかるけど、何分こんなこと(すら)したことない。女の子に好かれる方法とか知らないし、今まで考えたことすらない。
 興味なかったわけではないけど、今まで周りにいた女の子が酷過ぎた。
 あんなに嫌ってるって分かってる(それっ位分かりやすい嫌い方されて来たんだ)女の子のこと好きになる方がおかしい。
 ハヅキさんはあの子たちとは違う。(顔もだけど、それはでも重要ではない)
 カイトに相談するとか? 無い。それで、カイトがハヅキさんのこと意識するようになったらもう‥泣くに泣けない。 
 ランドルフは、恋愛とかうといし。(それでいったら、カイトもモテはするが、恋愛している姿なんてみたことない。でも俺は知ってる「後腐れないとこ」で適当に遊んでることを‥。しつこく追われるのが嫌いなだけで、別にカイトは女嫌いでも何でもないんだ)
 ランドルフも女の子に興味があるんだろうな~ってのは分かるんだ。でも、「結婚するなら優しくって可愛らしい子♡」って夢見ちゃってるところがある。でも、ランドルフの周りの女は皆強い女(騎士団だから)か、大人の女(飲み屋のおねーさんとか)で、ランドフルのことを「可愛い」って弟扱いする女ばっかり。だけど、時々そういうのに「流されるフリ」して適当に遊んでるの、俺たちが気づいてないって思ってるんだろうな~。その上での「結婚するなら‥」発言、‥ランドルフは自分が思ってる以上に強かだ。 
 そういう意味では俺は完全に取り残されてる。
 だから悪いってわけじゃないと思うけど。
 俺に「そういう欲」がないわけじゃ(絶対に! )ないってこと。
 生きてるんだし、‥普通の人よりずっと「命の危機」に晒されやすい仕事についてるわけだしね?
 時々、本能的に‥どうしようもなくそういう気持ちになることだってある。
 それとは別に‥
 そういうことしたい。
 出来れば誰かと恋愛したい。
 そういうふわーとした願望が今は、「ハヅキさんと」って主語が変わったってこと。誰かとじゃなくて、ハヅキさんと。
 
 時間がない。
 短い人生、イイ奴なんかでいるには、短すぎる時間を俺は毎日過ごしているんだ。
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