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今世は『私の理想』の容姿らしいけど‥到底認められないんです!
生まれて初めて感じる「フワフワした」感情。(side オズワルド)
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ハヅキさんにアプローチする。
その準備として、好印象を持ってもらうようにする。折角毎日これ程顔を合わせているんだから。
この教会を出たらもう二度と会う機会はないんだぞ?
そう自分に言い聞かせる。
だけど‥
どうすればいいのか分からない。
ハヅキさんの毎日は、
誰よりも早く教会に来て病室の患者を見回る。
起こさないようにそっと。
ここは治療院じゃないからベッドは3つだけで、今はその内二つがうまっている状態だ。
一つは治療用のベッドだからもし「経過観察が必要(俺もそうらしい)」な場合は今は他の教会なりに移動するしかないらしい。俺はもう随分怪我もよくなったから「俺はもう大丈夫だから代わりますよ」って言ってもいいのかもしれないけど‥そういうことは俺の意思で決めることではないから(というのを理由に)何も言わないことにする。
‥ハヅキさんと別れるのが嫌だってのも、勿論ある。(‥というか、それしかない)
ハヅキさんの姿を見たのはあの時だけ。
だけど、俺の目に焼き付いて‥消えそうにない。
サラサラの薄茶色の髪。薄茶色じゃないな、それは俺の語彙力不足だ。金色? いや、金色程派手じゃない。金色って言ったらあれだ、実った麦の穂。あれほど「キラキラ」していない。というか‥あれほど硬質な輝きじゃない。同じ金色でも、枯れ草の金色はもっと「柔らかい」。ああいう感じ。(分かるかなあ~)
透明で‥柔らかい金色っぽい茶色の髪。
目の色は、よく見えなかったけど(暗かったから)淡い緑。これも、金色に近い‥でも何となく緑っぽい感じの上等な‥上品な色。
なだらかで優し気な眉。
薄紅色の小さな唇。
筋の通った、でも悪目立ちしない小さな鼻。
思わず触れてしまいそうになる、シミやら痣一つない真っ白でツヤツヤ、サラサラの‥柔らかそうな肌。
全てのパーツがホントに、ホントに! 上品に配置されている。(つまり、物凄くのっぺりした地味顔)
和む。
癒される。
ずっと見ていたいって思う。
母さんは美人ってよく言われるけど、母さん見ても「癒される~」とは思わない。不細工だとは思わないよ? 整ってる、仕上がってる。作り物のような美しさだとは思うけど‥それだけだ。
作り物のような美しさはハヅキさんも同じだ。
神が精魂込めて作った彫刻ってこんなの。
初めて見た時、驚いてベッドから落ちそうになったもの。
‥いや、それはそうと‥
母さんと「似たところがある」美しさなんだけど、母さんには感じることのない愛しさや、癒し、‥切ない気持ちを感じる。(実の母親にそんな感情持ったら気持ち悪いし、その点では自分がまともだと知れてよかった)
つまり、
好きだ!!
あんなに美しいのに、優しくって、控えめで、だけど「上品ぶってる」って感じじゃなくって、同僚とも気さくに話して、凄い努力家。
あの美しさが無くてもきっと俺は彼女に惹かれただろう。
でも、‥正直「いい友人として一生付き合っていきたい」「尊敬できる友」止まりだったかも。縁があって結婚したとしても「気の合う妻」って感じで‥でもそれはそれできっと楽しい毎日が送れる気がする。
イイな、そんな暮らし。
自分を容姿で差別しない優しくって気さくで頑張り屋さんの妻。
そんな「大切な人」がうちに帰れば居る、とか最高じゃない?
一緒にご飯食べて、一緒に「お休み」って寝て、「おはよう」って一緒に起きる。
‥考えただけで顔がにやけそうだ。
それだけじゃ、‥勿論ない。
あの手に触れたい。指を絡めたい。あの髪を撫ぜたい。抱きしめたい。きっと、あったかくて、羽布団みたいに柔らかいんだろう。
騎士団の既婚者が
「うちの嫁は笑顔が可愛くって料理上手で優しい」
ってべた褒めしてた。
「ちっさくて、柔らかくて、強く抱きしめたら壊れそう」
とも。
そりゃ、オマエがデカいだけだろ。
そん時は、やっかみからか、皆がそう言ったのを覚えている。
勿論俺も思った。
実際に見たソイツの嫁は、確かにちっさくて、可愛らしい感じの‥どっちかというと小動物みたいな子だった。
茶色の短い髪、日に焼けた健康的な肌。キラキラ光る大きな茶色い目。凹凸の少ない‥丈夫そうな身体。少しぽっちゃりしているのも相まって、その姿は仔犬? アライグマの子? ‥まあそういう茶色っぽい動物の子供を思わせた。
(だから)感想は「ふうん」ってだけ。羨ましいとも何とも思わなかった。
可愛いとは思うが、恋愛感情とは別の話だな~って思った自分に「あ、自分って案外とロマンチストなんだ(ロマンチストは違うか? ‥どう表現していいのかわからんが)」って思った。
可愛い撫ぜ回したい小動物系は恋愛対象じゃない。
そもそも、その時は結婚ってものに全然興味すら湧かなかったが、今では「(ハヅキさんと)結婚したい!! 」って思ってる。
きっと彼女は貴族だろうから(彼女はそんなこと一言も言わないが、あの佇まいや(髪や瞳の)色、髪や肌が手入れされている様子は貴族のそれだ)「うちの妻の料理が上手いんだ」ってことにはならないだろうが、そんなのどうでもいい。ってか、料理や洗濯、掃除も含め家事全般はうちだって貴族だから手伝いを雇えばいい。
笑顔は‥きっと、可愛いというより‥清らか、癒される、上品って感じなんだろう(← オズワルドの予想)
月夜に咲く、小さく、高貴で儚い‥白い花の様に微笑むんだろう。
好きって意識したら、治療院の他の男が憎らしく思えて来た。
「ロウ、包帯が切れたから買い出しに行って来る。他にないものなかった? 」
優しい声で、同僚(ロウ)に話し掛けるハヅキさん。
「ない。でも、甘いもの買って来てよ。摘まめるようなやつ」
「いいね、休憩時間で皆が摘まめるようなやつ買ってくる」
きっと微笑んだであろう‥柔らかい声。
普段の会話。
俺も「大丈夫ですか? 」以外のことで話し掛けられたい‥。
「ダン先輩、協会へ治療報告書持って行っていただけませんか? 」
書類の束を渡す手がダンに微かに振れる。
ああ!! って思う。
高い所の本を取ろうと手を伸ばすハヅキさんに
「ハヅキ、取れないなら俺に言えよ。ハヅキより俺の方が背が高いんだから」
って男前な笑顔を向けたのは、ロアル。
俺の方が背が高いんだから? は?
お前より俺の方が高いわ!! そんな踏み台出して来なくても取れるわ!! って悪態つきたくなる。
「結界魔法練習してるんだけど、難しい。水の膜を張る‥って感覚で作ってるんだけど、あってる? 」
「俺の結界は風魔法だからな~。水魔法の結界は詳しくない。でも、感覚としては同じなのかな」
「同じだと思うぞ。でも、風と違って水は「固定」が難しいよな」
「‥確かに。水蒸気にしたらどうだろう? 霧みたいな感じで」
「アレだと水の粒子が飛散してる感が否めなくない? 」
「あ、でも、新しい結界の形だよな。その霧があるところに結界の効果があるって感じ? 」
技術に対する飽くなき追及心。一緒に努力できる仲間。(羨ましいけど、これは無理)
でも、魔法なら俺だって使えるぞ!
‥攻撃魔法だけど‥。
そう思ってたら
「水のメスってよくないですか? 威力も強いし、しかも清潔」
ってハヅキさんが俺との「共同開発」を提案してくれた。嬉しい。頑張る。
たとえそれが「大怪我した患部をぶった切る」って目的だったとしても(その後患部を治療魔法で癒し「細胞再生」でくっつけるらしい)
「くっつけたまま治療したら、痛いでしょ。体にも負担がかかるし」
っていうのは建前で
「何より、治療がしにくい」
って理由なのも‥男前。
「大聖女なら、ぶった切った後新しい足やら腕をはやすことは出来るんだろうけど‥考えただけで痛そうだよね」
ははって‥軽く笑うハヅキさん。
う~ん「優しくはにかみながら微笑む」って感じじゃないな。でも‥勿論嫌いじゃない。
一つ一つ知っていくのがたまらなく楽しいし、嬉しい。
それに比べて俺は、只ベッドで療養してるだけ。(療養っていっても身体は十分回復しているので、リハビリ中心。何故か外から「偉い人」って感じの人が来たら強制的にベッドに戻らされる)
もどかしい。
早く普通の生活に戻りたい。
でも‥
彼女と離れたくない。
愛しい、切ない‥こんな「フワフワした」感情持つの、生れて初めてだ。
その準備として、好印象を持ってもらうようにする。折角毎日これ程顔を合わせているんだから。
この教会を出たらもう二度と会う機会はないんだぞ?
そう自分に言い聞かせる。
だけど‥
どうすればいいのか分からない。
ハヅキさんの毎日は、
誰よりも早く教会に来て病室の患者を見回る。
起こさないようにそっと。
ここは治療院じゃないからベッドは3つだけで、今はその内二つがうまっている状態だ。
一つは治療用のベッドだからもし「経過観察が必要(俺もそうらしい)」な場合は今は他の教会なりに移動するしかないらしい。俺はもう随分怪我もよくなったから「俺はもう大丈夫だから代わりますよ」って言ってもいいのかもしれないけど‥そういうことは俺の意思で決めることではないから(というのを理由に)何も言わないことにする。
‥ハヅキさんと別れるのが嫌だってのも、勿論ある。(‥というか、それしかない)
ハヅキさんの姿を見たのはあの時だけ。
だけど、俺の目に焼き付いて‥消えそうにない。
サラサラの薄茶色の髪。薄茶色じゃないな、それは俺の語彙力不足だ。金色? いや、金色程派手じゃない。金色って言ったらあれだ、実った麦の穂。あれほど「キラキラ」していない。というか‥あれほど硬質な輝きじゃない。同じ金色でも、枯れ草の金色はもっと「柔らかい」。ああいう感じ。(分かるかなあ~)
透明で‥柔らかい金色っぽい茶色の髪。
目の色は、よく見えなかったけど(暗かったから)淡い緑。これも、金色に近い‥でも何となく緑っぽい感じの上等な‥上品な色。
なだらかで優し気な眉。
薄紅色の小さな唇。
筋の通った、でも悪目立ちしない小さな鼻。
思わず触れてしまいそうになる、シミやら痣一つない真っ白でツヤツヤ、サラサラの‥柔らかそうな肌。
全てのパーツがホントに、ホントに! 上品に配置されている。(つまり、物凄くのっぺりした地味顔)
和む。
癒される。
ずっと見ていたいって思う。
母さんは美人ってよく言われるけど、母さん見ても「癒される~」とは思わない。不細工だとは思わないよ? 整ってる、仕上がってる。作り物のような美しさだとは思うけど‥それだけだ。
作り物のような美しさはハヅキさんも同じだ。
神が精魂込めて作った彫刻ってこんなの。
初めて見た時、驚いてベッドから落ちそうになったもの。
‥いや、それはそうと‥
母さんと「似たところがある」美しさなんだけど、母さんには感じることのない愛しさや、癒し、‥切ない気持ちを感じる。(実の母親にそんな感情持ったら気持ち悪いし、その点では自分がまともだと知れてよかった)
つまり、
好きだ!!
あんなに美しいのに、優しくって、控えめで、だけど「上品ぶってる」って感じじゃなくって、同僚とも気さくに話して、凄い努力家。
あの美しさが無くてもきっと俺は彼女に惹かれただろう。
でも、‥正直「いい友人として一生付き合っていきたい」「尊敬できる友」止まりだったかも。縁があって結婚したとしても「気の合う妻」って感じで‥でもそれはそれできっと楽しい毎日が送れる気がする。
イイな、そんな暮らし。
自分を容姿で差別しない優しくって気さくで頑張り屋さんの妻。
そんな「大切な人」がうちに帰れば居る、とか最高じゃない?
一緒にご飯食べて、一緒に「お休み」って寝て、「おはよう」って一緒に起きる。
‥考えただけで顔がにやけそうだ。
それだけじゃ、‥勿論ない。
あの手に触れたい。指を絡めたい。あの髪を撫ぜたい。抱きしめたい。きっと、あったかくて、羽布団みたいに柔らかいんだろう。
騎士団の既婚者が
「うちの嫁は笑顔が可愛くって料理上手で優しい」
ってべた褒めしてた。
「ちっさくて、柔らかくて、強く抱きしめたら壊れそう」
とも。
そりゃ、オマエがデカいだけだろ。
そん時は、やっかみからか、皆がそう言ったのを覚えている。
勿論俺も思った。
実際に見たソイツの嫁は、確かにちっさくて、可愛らしい感じの‥どっちかというと小動物みたいな子だった。
茶色の短い髪、日に焼けた健康的な肌。キラキラ光る大きな茶色い目。凹凸の少ない‥丈夫そうな身体。少しぽっちゃりしているのも相まって、その姿は仔犬? アライグマの子? ‥まあそういう茶色っぽい動物の子供を思わせた。
(だから)感想は「ふうん」ってだけ。羨ましいとも何とも思わなかった。
可愛いとは思うが、恋愛感情とは別の話だな~って思った自分に「あ、自分って案外とロマンチストなんだ(ロマンチストは違うか? ‥どう表現していいのかわからんが)」って思った。
可愛い撫ぜ回したい小動物系は恋愛対象じゃない。
そもそも、その時は結婚ってものに全然興味すら湧かなかったが、今では「(ハヅキさんと)結婚したい!! 」って思ってる。
きっと彼女は貴族だろうから(彼女はそんなこと一言も言わないが、あの佇まいや(髪や瞳の)色、髪や肌が手入れされている様子は貴族のそれだ)「うちの妻の料理が上手いんだ」ってことにはならないだろうが、そんなのどうでもいい。ってか、料理や洗濯、掃除も含め家事全般はうちだって貴族だから手伝いを雇えばいい。
笑顔は‥きっと、可愛いというより‥清らか、癒される、上品って感じなんだろう(← オズワルドの予想)
月夜に咲く、小さく、高貴で儚い‥白い花の様に微笑むんだろう。
好きって意識したら、治療院の他の男が憎らしく思えて来た。
「ロウ、包帯が切れたから買い出しに行って来る。他にないものなかった? 」
優しい声で、同僚(ロウ)に話し掛けるハヅキさん。
「ない。でも、甘いもの買って来てよ。摘まめるようなやつ」
「いいね、休憩時間で皆が摘まめるようなやつ買ってくる」
きっと微笑んだであろう‥柔らかい声。
普段の会話。
俺も「大丈夫ですか? 」以外のことで話し掛けられたい‥。
「ダン先輩、協会へ治療報告書持って行っていただけませんか? 」
書類の束を渡す手がダンに微かに振れる。
ああ!! って思う。
高い所の本を取ろうと手を伸ばすハヅキさんに
「ハヅキ、取れないなら俺に言えよ。ハヅキより俺の方が背が高いんだから」
って男前な笑顔を向けたのは、ロアル。
俺の方が背が高いんだから? は?
お前より俺の方が高いわ!! そんな踏み台出して来なくても取れるわ!! って悪態つきたくなる。
「結界魔法練習してるんだけど、難しい。水の膜を張る‥って感覚で作ってるんだけど、あってる? 」
「俺の結界は風魔法だからな~。水魔法の結界は詳しくない。でも、感覚としては同じなのかな」
「同じだと思うぞ。でも、風と違って水は「固定」が難しいよな」
「‥確かに。水蒸気にしたらどうだろう? 霧みたいな感じで」
「アレだと水の粒子が飛散してる感が否めなくない? 」
「あ、でも、新しい結界の形だよな。その霧があるところに結界の効果があるって感じ? 」
技術に対する飽くなき追及心。一緒に努力できる仲間。(羨ましいけど、これは無理)
でも、魔法なら俺だって使えるぞ!
‥攻撃魔法だけど‥。
そう思ってたら
「水のメスってよくないですか? 威力も強いし、しかも清潔」
ってハヅキさんが俺との「共同開発」を提案してくれた。嬉しい。頑張る。
たとえそれが「大怪我した患部をぶった切る」って目的だったとしても(その後患部を治療魔法で癒し「細胞再生」でくっつけるらしい)
「くっつけたまま治療したら、痛いでしょ。体にも負担がかかるし」
っていうのは建前で
「何より、治療がしにくい」
って理由なのも‥男前。
「大聖女なら、ぶった切った後新しい足やら腕をはやすことは出来るんだろうけど‥考えただけで痛そうだよね」
ははって‥軽く笑うハヅキさん。
う~ん「優しくはにかみながら微笑む」って感じじゃないな。でも‥勿論嫌いじゃない。
一つ一つ知っていくのがたまらなく楽しいし、嬉しい。
それに比べて俺は、只ベッドで療養してるだけ。(療養っていっても身体は十分回復しているので、リハビリ中心。何故か外から「偉い人」って感じの人が来たら強制的にベッドに戻らされる)
もどかしい。
早く普通の生活に戻りたい。
でも‥
彼女と離れたくない。
愛しい、切ない‥こんな「フワフワした」感情持つの、生れて初めてだ。
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