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広場に集まった群衆が静まり返る中、アリオス殿下は震える手で、真っ赤なバラの花束を握りしめていた。
その顔は屈辱と怒りで赤黒く染まり、今にも血管が弾けそうだ。
「……ミモリ。貴様、今の言葉を本気で言っているのか? この私が、わざわざ迎えに来てやったのだぞ! パルマ王国の第一王子であるこの私がだ!」
「ええ、本気も本気、超本気ですわ。アリオス殿下、あなたのその『迎えに来てやった』という傲慢な思考回路、一度分解して洗浄した方がよろしいですわよ。非常に効率が悪いですもの」
私は扇を閉じ、コツンと自分の顎を叩いた。
「そもそも、あなたは私を『国外追放』に処したはずですわ。法的に言えば、私はもうパルマ王国の国民ですらありません。ただの『排泄されたゴミ』ですのよ? 一度捨てたゴミを拾いに来るなんて、衛生観念を疑いますわ」
「ご、ゴミだと!? 貴様を拾ってやると言っているのだ! これは王命だ! パルマ国王……父上の名において、貴様の帰還を命ずる!」
アリオスが懐から出したのは、金色の封蝋がなされた書状だった。
パルマ王国の王印。確かに本物の「帰還命令書」だろう。
しかし、私はそれを見ても眉一つ動かさなかった。
「……あら、非効率な紙屑ですわね。シグルド様、これ、シュレッダーにかけてもよろしくて?」
「好きにしろ。我が国の領土内では、他国の王命などただの落書きだ」
シグルド様が面白そうに腕を組み、私の背後にぴたりと寄り添う。
その体温が背中に伝わり、少しだけ心強い。
「なっ……! シグルド殿下! これは外交問題だぞ! 我が国の公爵令嬢を不当に拘束していると言うつもりか!」
「不当な拘束? 笑わせるな。彼女は俺の大事な『研究パートナー』だ。……それにアリオス、お前は大きな勘違いをしている。ミモリを『公爵令嬢』として呼び戻したいなら、まずはお前のした『断罪』を全否定し、土下座して謝罪するのが筋だろう?」
「し、謝罪……!? この私が、悪女に謝るだと!?」
アリオスが叫んだ瞬間、私の隣にいたユリア様が、スッと前へ出た。
彼女は可憐な微笑みを消し、冷徹な事務官のような目でアリオスを見下ろした。
「殿下。いい加減にしてくださいまし。パルマ王国の現状、分かっていらっしゃいますの? 現在、ミモリ様がいなくなったせいで、王宮の事務処理能力は八割低下。物流の遅延による損失は、一日あたり金貨五百枚に達していますわ」
「ユ、ユリア……お前まで数字の話を……」
「ミモリ様が裏でどれほど『効率的』に国を回していたか、残された資料を読んでようやく理解しましたわ。殿下。今のあなたは、金の卵を産む鶏を絞め殺した後で『やっぱり卵が欲しいから戻ってこい』と叫んでいる無能な飼い主と同じですのよ」
「……ぐ、ふっ……!」
アリオスが胸を押さえてよろめく。
ユリア様の毒舌は、私とはまた違った鋭さがある。
「天然のフリをした計算高い女」は、敵に回すとこれほど恐ろしいのか。
「お姉様! そんなゴミ……あ、いえ、元婚約者様なんて放っておいて、早くあのお茶淹れ機の続きをしましょう! 私、お姉様の助手として一生ついていきますわ!」
「ええ、歓迎しますわよ、ユリア様。あなたの『あざとさ』を魔導具のユーザーインターフェースに活用すれば、爆発的なヒットが見込めますもの」
「さすがはお姉様! 目の付け所が効率的ですわ!」
私たちはアリオスを無視して、和気藹々と会話を始めた。
その光景に、アリオスはついに理性を失ったらしい。
「ええい、黙れ! 力ずくでも連れ戻してやる! 騎士たちよ、ミモリを捕らえろ! これは王命だ!」
アリオスの護衛騎士たちが、戸惑いながらも剣を抜こうとした。
だが、彼らが動くより早く、周囲の空気がパキパキと音を立てて凍りついた。
「……私の敷地内で、物騒な玩具を振り回さないでくださる?」
私の足元から、青白い幾何学模様の魔法陣が展開される。
それは、ただの攻撃魔法ではない。
空間内の「熱エネルギー」を強制的に奪い、特定の座標に固定する、超効率的な拘束魔術だ。
「な……身体が……動かん!?」
「剣が……鞘に凍りついているぞ!」
騎士たちは、一歩も動けないまま氷の彫像のように固定された。
私は、まだ自由なアリオスの方へ、ゆっくりと歩み寄る。
「アリオス殿下。あなたは私を『悪役』と呼びましたわね。……ええ、その通りですわ。悪役とは、望むものを手に入れるために手段を選ばない者のこと」
私はアリオスの鼻先に扇を突きつけた。
「今の私が望むものは、パルマ王国の王妃という『不自由で非効率な椅子』ではなく、この国でシグルド様と共に築き上げる『魔導の未来』ですの。それを邪魔する者は、たとえ王子であっても、私の演算から排除させていただきますわ」
「ミ……ミモリ……」
「お断りいたしますわ、殿下。……いいえ、アリオス様。二度と私の前に姿を見せないで。あなたの存在は、私の人生においてもっとも排除すべき『ノイズ』ですの」
私の瞳が、絶対零度の光を放つ。
アリオスはその威圧感に耐えきれず、ガタガタと震えながらその場にへたり込んだ。
「あ、ああ……あ…………」
「……シグルド様。このゴミ……あ、いえ、お客様の処分、お任せしてもよろしくて?」
背後で見ていたシグルド様が、満足げに私の腰を抱き寄せた。
「ああ、任せろ。カスティル王国の『不法投棄物』として、丁重に国境まで蹴り出してやるよ」
「助かりますわ。……さあ、ユリア様、アン。ティータイムの準備を。今日は、パルマの思い出をすべて洗い流すような、最高に濃いお茶を淹れてちょうだい」
「かしこまりました、お嬢様」
「喜んで、お姉様!」
私たちは、泣き叫ぶアリオスを背に、優雅に研究所へと戻っていった。
こうして、パルマ王国の「連れ戻し計画」は、一時間足らずで完全崩壊した。
残されたのは、氷漬けになった騎士たちと、プライドを粉々に砕かれた一人の男。
そして、それを見て嘲笑うカスティルの民衆たち。
パルマ王国の非効率な支配は終わり、私の新しい「効率的な覇道」が、ここからさらに加速していくことになる。
(……それにしてもシグルド様、いつまで腰に手を回していらっしゃるのかしら。これ、体温調節機能の無駄遣いですわよ?)
(いいじゃないか。お前が熱くなりすぎないよう、俺が冷やして……いや、温めてやってるんだ)
(……やっぱり、この男が一番非効率ですわ!)
私の新しい日常は、どうやらまだまだ冷えそうにない。
その顔は屈辱と怒りで赤黒く染まり、今にも血管が弾けそうだ。
「……ミモリ。貴様、今の言葉を本気で言っているのか? この私が、わざわざ迎えに来てやったのだぞ! パルマ王国の第一王子であるこの私がだ!」
「ええ、本気も本気、超本気ですわ。アリオス殿下、あなたのその『迎えに来てやった』という傲慢な思考回路、一度分解して洗浄した方がよろしいですわよ。非常に効率が悪いですもの」
私は扇を閉じ、コツンと自分の顎を叩いた。
「そもそも、あなたは私を『国外追放』に処したはずですわ。法的に言えば、私はもうパルマ王国の国民ですらありません。ただの『排泄されたゴミ』ですのよ? 一度捨てたゴミを拾いに来るなんて、衛生観念を疑いますわ」
「ご、ゴミだと!? 貴様を拾ってやると言っているのだ! これは王命だ! パルマ国王……父上の名において、貴様の帰還を命ずる!」
アリオスが懐から出したのは、金色の封蝋がなされた書状だった。
パルマ王国の王印。確かに本物の「帰還命令書」だろう。
しかし、私はそれを見ても眉一つ動かさなかった。
「……あら、非効率な紙屑ですわね。シグルド様、これ、シュレッダーにかけてもよろしくて?」
「好きにしろ。我が国の領土内では、他国の王命などただの落書きだ」
シグルド様が面白そうに腕を組み、私の背後にぴたりと寄り添う。
その体温が背中に伝わり、少しだけ心強い。
「なっ……! シグルド殿下! これは外交問題だぞ! 我が国の公爵令嬢を不当に拘束していると言うつもりか!」
「不当な拘束? 笑わせるな。彼女は俺の大事な『研究パートナー』だ。……それにアリオス、お前は大きな勘違いをしている。ミモリを『公爵令嬢』として呼び戻したいなら、まずはお前のした『断罪』を全否定し、土下座して謝罪するのが筋だろう?」
「し、謝罪……!? この私が、悪女に謝るだと!?」
アリオスが叫んだ瞬間、私の隣にいたユリア様が、スッと前へ出た。
彼女は可憐な微笑みを消し、冷徹な事務官のような目でアリオスを見下ろした。
「殿下。いい加減にしてくださいまし。パルマ王国の現状、分かっていらっしゃいますの? 現在、ミモリ様がいなくなったせいで、王宮の事務処理能力は八割低下。物流の遅延による損失は、一日あたり金貨五百枚に達していますわ」
「ユ、ユリア……お前まで数字の話を……」
「ミモリ様が裏でどれほど『効率的』に国を回していたか、残された資料を読んでようやく理解しましたわ。殿下。今のあなたは、金の卵を産む鶏を絞め殺した後で『やっぱり卵が欲しいから戻ってこい』と叫んでいる無能な飼い主と同じですのよ」
「……ぐ、ふっ……!」
アリオスが胸を押さえてよろめく。
ユリア様の毒舌は、私とはまた違った鋭さがある。
「天然のフリをした計算高い女」は、敵に回すとこれほど恐ろしいのか。
「お姉様! そんなゴミ……あ、いえ、元婚約者様なんて放っておいて、早くあのお茶淹れ機の続きをしましょう! 私、お姉様の助手として一生ついていきますわ!」
「ええ、歓迎しますわよ、ユリア様。あなたの『あざとさ』を魔導具のユーザーインターフェースに活用すれば、爆発的なヒットが見込めますもの」
「さすがはお姉様! 目の付け所が効率的ですわ!」
私たちはアリオスを無視して、和気藹々と会話を始めた。
その光景に、アリオスはついに理性を失ったらしい。
「ええい、黙れ! 力ずくでも連れ戻してやる! 騎士たちよ、ミモリを捕らえろ! これは王命だ!」
アリオスの護衛騎士たちが、戸惑いながらも剣を抜こうとした。
だが、彼らが動くより早く、周囲の空気がパキパキと音を立てて凍りついた。
「……私の敷地内で、物騒な玩具を振り回さないでくださる?」
私の足元から、青白い幾何学模様の魔法陣が展開される。
それは、ただの攻撃魔法ではない。
空間内の「熱エネルギー」を強制的に奪い、特定の座標に固定する、超効率的な拘束魔術だ。
「な……身体が……動かん!?」
「剣が……鞘に凍りついているぞ!」
騎士たちは、一歩も動けないまま氷の彫像のように固定された。
私は、まだ自由なアリオスの方へ、ゆっくりと歩み寄る。
「アリオス殿下。あなたは私を『悪役』と呼びましたわね。……ええ、その通りですわ。悪役とは、望むものを手に入れるために手段を選ばない者のこと」
私はアリオスの鼻先に扇を突きつけた。
「今の私が望むものは、パルマ王国の王妃という『不自由で非効率な椅子』ではなく、この国でシグルド様と共に築き上げる『魔導の未来』ですの。それを邪魔する者は、たとえ王子であっても、私の演算から排除させていただきますわ」
「ミ……ミモリ……」
「お断りいたしますわ、殿下。……いいえ、アリオス様。二度と私の前に姿を見せないで。あなたの存在は、私の人生においてもっとも排除すべき『ノイズ』ですの」
私の瞳が、絶対零度の光を放つ。
アリオスはその威圧感に耐えきれず、ガタガタと震えながらその場にへたり込んだ。
「あ、ああ……あ…………」
「……シグルド様。このゴミ……あ、いえ、お客様の処分、お任せしてもよろしくて?」
背後で見ていたシグルド様が、満足げに私の腰を抱き寄せた。
「ああ、任せろ。カスティル王国の『不法投棄物』として、丁重に国境まで蹴り出してやるよ」
「助かりますわ。……さあ、ユリア様、アン。ティータイムの準備を。今日は、パルマの思い出をすべて洗い流すような、最高に濃いお茶を淹れてちょうだい」
「かしこまりました、お嬢様」
「喜んで、お姉様!」
私たちは、泣き叫ぶアリオスを背に、優雅に研究所へと戻っていった。
こうして、パルマ王国の「連れ戻し計画」は、一時間足らずで完全崩壊した。
残されたのは、氷漬けになった騎士たちと、プライドを粉々に砕かれた一人の男。
そして、それを見て嘲笑うカスティルの民衆たち。
パルマ王国の非効率な支配は終わり、私の新しい「効率的な覇道」が、ここからさらに加速していくことになる。
(……それにしてもシグルド様、いつまで腰に手を回していらっしゃるのかしら。これ、体温調節機能の無駄遣いですわよ?)
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