悪役令嬢の神様ライフ

星宮歌

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第一章 帰還と波乱

第四十話 向かう先(フィオナ視点)

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 私達の話で納得したらしいセイさん達は、そのまま、しばらくぼんやりしたかと思えば、すぐさま私の方へと視線を向けます。それはもう、グリンっという効果音が付くくらい、一斉に。


「な、何でしょうか?」

「フィオナちゃん。大変だと思うけど、明日までには妄想の邪神とかいうやつを捕まえて、明後日にはユレイラ達を見つけ出すよ?」

「え? あの、創世神様のご依頼が、そう簡単に終わるとは思えないのですが……?」

「大丈夫です。世界の危機がかかっているのですから、全力で何とかしてみせます」

「ぼく、捜すの得意!」

「私は、潜むのが得意ですので、こっそりと暗殺……ではなく、捕縛くらい、造作もありません」


 何やら、超特急で私達を助けてくれそうなセイさん達の様子に、私は、胸の内が暖かくなるのを感じます。


(あぁ、これは、感動、というやつですね……)


 友人の娘という程度の私を気にかけてくれる優しい方々に、私はとても嬉しい気持ちで満たされます。


「フィオナ、多分、思ってるのと違うと思うけど……?」

「ラルフ? 何のことか分かりませんが、今日も可愛いですっ」


 ラルフに癒やされた私は、セイさん達が動きやすいようにいくらでも自分の力を使おうと決心します。
 妄想を司る邪神程度なら、私の能力で消滅の危機くらいには追いやれるはずなのですから。


「なら、早速ティアルーン国へ向かうよ?」

「私は、アルトに事情を説明してから向かいますので、先に行っておいてください」

「ぼく、皆を乗せるっ!」

「必ずや、妄想の邪神を引きずり出してみせましょう」


 お城の中庭で、巨大化してくださった鋼に、ミーシャさんを除いた全員が乗り込むと、すぐさま、ティアルーンと呼ばれる国へと出発することになりました。


「うわぁっ、化け物!?」

「ひぃっ」


 ……多少、鋼さんの姿に怯える人間達を見ることにはなりましたが、モフモフのその背中は、振動も少なく、とても乗りやすいものです。十分も経った頃、私達は、大きな門の……ティアルーン国の前へと到着していた。
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