悪役令嬢の神様ライフ

星宮歌

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第二章 異質な神界

第百四話 嫌がらせの日々4(ピンク頭視点)

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 翌日、憂鬱な気持ちのまま、私は学校へと向かった。この神界の神は、あらかた洗脳してはいるものの、だからといって、彼らに感情がないわけではない。むしろ、感情がなければゲームにならないので、余程強烈な意思を持つ存在でない限り、常識を改変しただけとなっている。だから、こそ……。


「ねぇ、あの写真、やっぱり……」

「だよね。あの髪だし……」


 やはり、写真は出回ってしまったらしく、ヒソヒソと囁きが聞こえる。ゲームでなければ、こんな弱小の神々など滅ぼしても良いところではあるのだが、それをして、好感度が下がるのは極めて危険だ。ゲームの盤上に乗ったからには、もう、そのルールから逃げることは許されない。


「リエラ!!」


 と、そこへ、攻略対象者として定めた男神が現れる。彼は、戦士を司る神。屈強な肉体に、精悍な顔立ちの神で、いわゆる脳筋だ。


「大丈夫かっ、リエラ! 今日、学校に来たら、随分と酷いものがバラ巻かれてて、心配していたんだっ」


 藍色の短髪に、同じく藍色の瞳を持つ褐色の肌の男神は、そう言って私の方へと近づき……。


「ん? 何か、変な臭いがしないか?」

「さ、さぁ、気のせいじゃない?」


 昨日、必死に臭いを取ったものの、それでもまだ、嗅覚が鋭い神には気をつけるように言われていた。そして、私は思い出す。この戦士を司る神は、戦いへの嗅覚と同時に、本来の嗅覚も鋭いものだったのだと。


「そう、か……? まぁ、とにかく、今、教室が大変なんだ。だから、リエラはしばらく休んだが良い」

「え? い、いや、でも、授業にはちゃんと出なきゃ、でしょう?」


 休むべきだとの意見は、まぁ分からなくもないが、今は無理だ。出席日数が逼迫してしまえば、それだけ、私の破滅は近づく。


「だが、本当に、教室は止めておいた方が良くてだな……あぁっ、クゥガも言っていたんだ。今は、来るべきじゃないって!」


 クゥガというのは、やはり、攻略対象者の一人で、いわゆるインテリ枠の神だ。ただし、別に知識を司るわけではなく、興味を司る神なだけなのだが……。


「ううん、これは、きっと、私が乗り越えなきゃいけないことなの。だから、行くよ」


 本来、悪役令嬢に設定したかったのはレレアだ。ただし、色々と規格外の意思の強さがあったため、色々と洗脳を施して、私を妹だと認識させ、とりあえずは味方にしておいた。ただ、そのうち悪役令嬢にするつもりでもあったため、完全な味方ではなく、中立っぽい立場になってしまいはしたが……。


(きっと、悪役令嬢はレレアか、あの転校してきたフィオナって神。でも、レレアの洗脳はまだ解いてないし、フィオナだろうなぁ)


 まさか、あのフィオナがここまでの嫌がらせをしてくるとは思ってもみなかった。そして、ヒロインである私は、立ち向かう以外の選択肢がない。だから、ヒロインっぽく、『ツライけど頑張る』アピールをして、教室に入って……後悔した。
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