悪役令嬢の神様ライフ

星宮歌

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第二章 異質な神界

第百二十九話 全てが終わって(ラルフ視点)

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 どうやら、僕はいつの間にか、意識を失っていたみたいだ。


「うっ……」

「あ、起きた?」


 目を覚まして、身動きをしようとした途端、全身に激痛が走って諦める。聞こえた声に聞き覚えがあるような気はするものの……と、いうか、もしかしたらユレイラ様かもしれないものの、今の僕は、返事もできない。


「今、ラルフ君もフィーも、力を使い切って、その反動で動けなくなってるだろうから、安静にしておいてね?」


 僕だけでなく、フィーの名前も挙げているということは、もしかしたらフィーも近くに居て、僕と同じ状態なのかもしれないが、残念ながらそれを確認することもできない。


「とりあえず、二人とも目は覚めたみたいだから、あの後のことを話しておくね」


 そうして、ユレイラ様は、僕達が何を成したのかを教えてくれた。


「今、あの黒は二人の力の影響で、徐々に消滅していってるの。もちろん、イリアスも無事にこちらに合流したよ」


 イリアス様に関しては、ユレイラ様の様子から何となく分かっていた。ユレイラ様とイリアス様は、フィーと僕のように、お互いを強烈に想い合っている。僕に関しては今までそれを表に出してはこなかったものの、それもそろそろ止めだ。


「時間はかかるけど、このまま自浄作用が持続するだろうという結論が出ていて、数億年以内には全て浄化されるだろうということだったよ」


 数億年という歳月は、あまりにも長い時のように思えるかもしれないが、神にとってはそうでもない。もちろん、僕やフィーにとっては、まだまだ長い時のようにしか思えないが、きっと、そう思わなくなる時も来るのだろう。

 ふと、僕は自分の左手が温かいことに気づいて、その正体にまで思い至り、まだあまり動かない手を軽く握ってみる。


「っ……」


 握り返された手に、今は見ることは叶わないものの、すぐ隣に、フィーが居てくれるのだと確信して、ドキリと心臓が高鳴る。


「それと、上位神達が二人にとても感謝していてね……その結果というか何というか、色々と、下位世界でやらかした神々が処罰され始めてるの。例えば、イリアスとルクレチアを犠牲にしようとした神とか、世界を乙女ゲームに見立てて弄ぼうとした神とか……」


 そう言って、その処罰内容を楽しそうに告げるユレイラ様だったが、それは、僕達があのピンク頭に行ったものを遥かに上回る罰であり、恐らくはもう、その神々を見ることはないであろうと確信できるものだった。
 きっと、イリアス様を殺そうとしたことや、フィーに悪意を持ったことで、色々と過激な罰を下す要因なったのだろう。


(延々と痛覚を最大値にされて虫に食われ続けるとか、神格を破壊されて、ずっと、虐待されて死ぬ奴隷に転生し続けるとか……まぁ、僕達だったら、ここまではできなかったよね)


 きっと、近いことはできても、そこまでのことはできなかった。


「あと、二人は上位神達から祝福を色々と受け過ぎて……その、神格がかなり上がって、最強になったかもしれない」


 神々の過激な罰に思いを馳せていると、ユレイラ様からは、そんな発言が飛び出した。
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