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あげまん女を抱いたのは誰!?
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「希美、あの3人の会社、業績がかなり上がってるんだよねーー。
もしかして、あげまんって、貫通したら御利益がある言葉の意味そのままで、3人とやってたんじゃない!?」
金曜日の夜、まどかが外で飲みたい気分だったらしく、2週間前の夜に行った鉄板焼きレストラン 烈火でヘルシーな海鮮と牛のヒレ肉を焼いて貰い、ワインを飲みながら2人で女子会を開いた。
まどかは飲むとかなり悪酔いするからまどかが飲む時はわたしはあまり飲まないよう気をつけてる。
お腹も膨れて、まどかもできあがったから会計を済ませてタクシーを呼んでわたしの家に帰る事に、まどかを置いて、先に会計に支払いに行く。
「ーーあれっ、希美ちゃんもきてたんだ。コンパ?」
「……違います。まどかと2人です」
「まどかちゃんは?」
「呑みすぎて意識ないから、わたしが先に支払いにきたんです」
「それ、貸して」
相馬さんが会計の前にいて、わたしが持っていた会計票を取り支払ってくれた。
「まどかちゃんをタクシーまで連れていくね」
支払ってからわたしが『大丈夫』とお断りしたのに、相馬さんはまどかがいる個室へ向かい、まどかを抱き上げ、店を出てからタクシーに乗せた。
店の外には馬場さんと遠坂さんがいた。
相馬さんにお礼を言ってタクシーに乗ろうとしたら、
タクシーに乗せられたまどかが、
「総司……、わたし昔から総司だけが好きなの!!」
と、相馬さんの腕にしがみつき離れなくて、幼馴染の関係らしい相馬さんがタクシーに便乗してらまどかを実家に連れていく事になった。
相馬さんがまどかを送り届けてくれる事になり、馬場さんと遠坂さんと店の前で取り残されてしまった。
「まだ21時過ぎだし、希美さん、BARに行こう!!」
そして、流れで2人といつものBARに行く事になる。
自称処女なまどか、幼馴染の相馬さんに恋心を抱いていても受け入れて貰えなくて荒れてた感じがした。
これで2人がカップルになったらいいなと思いつつ、なんとなくわたしを抱いたのは相馬さんではない気がして、わたしの両隣でブランデーを呑んでる馬場さんと遠坂さんを警戒した。
酔わないよう、シンデレラを注文し、ローストビーフと鶏のスパイシーソテーを摘む。
24時には解散して欲しい……。
狼に狙われてる赤ずきんちゃんの気分だった。
「希美さん、あのですね、まどかの事でご相談があるのですが聞いていただけますか?」
ひたすらシンデレラを飲みながら料理を口に運んでたわたしに、馬場さんが話しかけてきた。
「……はい」
馬場さんはまどか狙いなのかと思い、なら遠坂さんがわたしを抱いたのかと遠坂さんの方を見る。
「まどかが佐々井財閥の御令嬢なのはご存知ですよね?」
まどかは保険会社や証券会社、銀行などを一族経営している財閥の血筋で、まどかの父が太陽銀行の社長をしてると言ってた。
「……実は、私と遠坂が彼女の縁談候補なんですが、まどかは昔から相馬さんしか興味がなく、俺達は邪険に扱われてるんです。
天真爛漫な性格と喜怒哀楽なところが可愛いと思って、私は学習院の初等科の頃からまどかの事を思ってました。
全く相手にされてませんがね」
馬場さんが切なそうにブランデーのグラスに口を含む。
「相馬さんは従兄弟のまどかの事はタイプでなく妹としか思ってなくて、態度で拒絶し、馬場とくっつくように飲み会のセッティングをしたりして応援してくれてます。
まどかに相馬さんを諦めさせるにはどうしたらよいか……悩んでます。
あっ、僕はまどかが馬場を選んでくれたら交際している馬場の妹と結婚する事になってます。
だから、馬場とまどかをどうしてもくっつけたいんです……」
遠坂さんも頭を抱えながら言った。
遠坂さんには付き合ってる恋人がいて、馬場さんはまどかの事を心底好意を抱いてる。
この2人が酔っ払ったわたしをホテルに連れ込んで抱き潰すとは思えない……。
「ーーあのう、2週間前のコンパの時にわたしを送ってくれたのは誰ですか?」
まどかの相馬さんへの片思いに苦悩してる2人に聞いていいタイミングではないけど、気になり聞いた。
「えっ、相馬さんですよ。グランドルーツインホテル銀座のスイートルームを予約して希美さんを連れていきました。
相馬さん、希美さんがsweetでモデルをしてる時に希美さんの事を“可愛い。タイプだ"ってよく言ってました。
相馬さんは清楚な感じのおっとりした真面目な子がタイプでまどかみたいなタイプは苦手なんですよ。
希美さんと知り合いたくて、相馬さんがまどかにお願いしたら、まどかが“希美は遊びで付き合って別れたらその男を堕落させる力がある子だから付き合わない方がいい”って、元彼達の不幸話をよく聞かせてたよ。
最近のイケメン俳優の田畑淳一のアバホテルの一件はかなり衝撃的だった。
田畑淳一、今はテレビから消えてる」
遠坂さんが色々話してくれた。
わたしをホテルに連れ込んで朝方まで抱き潰したのはわたしに好意を抱いてた相馬さんで、相馬さんの事が好きなまどかはわたしと別れた元彼の不幸話を相馬さんに聞かせて諦めさせようとした。
一夜の過ちはおいといて、まどかがわたしの不幸ネタを全くの赤の他人の相馬さん達に話してた事が許せなかった。
ずっと親友だと思ってたのに……。
「希美さんが相馬さんと付き合って結婚でもしてくれたら、まどかは相馬さんを諦めるしかなくなる。
希美さん、俺がいう事じゃないですが、相馬さんは希美さんの事を気に入ってるし、相馬さんと付き合ってくれませんか?」
馬場さんがわたしにとんでもない提案をしてきた。
「……2週間前の御礼を申し上げたいので、相馬さんの連絡先を教えて下さいますか?」
馬場さんにお願いすると、馬場さんが相馬さんにLINEメッセージで聞いてくれて、馬場さんから相馬さんのLINEアドレスを聞いた。
まどかと馬場さんをくっつけるための作戦に参加する事になったから、馬場さんと遠坂さんともLINEアドレスを交換した。
飲まないつもりが話の内容がヘビー過ぎてアルコール度数の高いカクテルを3杯も飲んでしまったわたし。
なんとかタクシーに乗り込み、家に帰った。
もしかして、あげまんって、貫通したら御利益がある言葉の意味そのままで、3人とやってたんじゃない!?」
金曜日の夜、まどかが外で飲みたい気分だったらしく、2週間前の夜に行った鉄板焼きレストラン 烈火でヘルシーな海鮮と牛のヒレ肉を焼いて貰い、ワインを飲みながら2人で女子会を開いた。
まどかは飲むとかなり悪酔いするからまどかが飲む時はわたしはあまり飲まないよう気をつけてる。
お腹も膨れて、まどかもできあがったから会計を済ませてタクシーを呼んでわたしの家に帰る事に、まどかを置いて、先に会計に支払いに行く。
「ーーあれっ、希美ちゃんもきてたんだ。コンパ?」
「……違います。まどかと2人です」
「まどかちゃんは?」
「呑みすぎて意識ないから、わたしが先に支払いにきたんです」
「それ、貸して」
相馬さんが会計の前にいて、わたしが持っていた会計票を取り支払ってくれた。
「まどかちゃんをタクシーまで連れていくね」
支払ってからわたしが『大丈夫』とお断りしたのに、相馬さんはまどかがいる個室へ向かい、まどかを抱き上げ、店を出てからタクシーに乗せた。
店の外には馬場さんと遠坂さんがいた。
相馬さんにお礼を言ってタクシーに乗ろうとしたら、
タクシーに乗せられたまどかが、
「総司……、わたし昔から総司だけが好きなの!!」
と、相馬さんの腕にしがみつき離れなくて、幼馴染の関係らしい相馬さんがタクシーに便乗してらまどかを実家に連れていく事になった。
相馬さんがまどかを送り届けてくれる事になり、馬場さんと遠坂さんと店の前で取り残されてしまった。
「まだ21時過ぎだし、希美さん、BARに行こう!!」
そして、流れで2人といつものBARに行く事になる。
自称処女なまどか、幼馴染の相馬さんに恋心を抱いていても受け入れて貰えなくて荒れてた感じがした。
これで2人がカップルになったらいいなと思いつつ、なんとなくわたしを抱いたのは相馬さんではない気がして、わたしの両隣でブランデーを呑んでる馬場さんと遠坂さんを警戒した。
酔わないよう、シンデレラを注文し、ローストビーフと鶏のスパイシーソテーを摘む。
24時には解散して欲しい……。
狼に狙われてる赤ずきんちゃんの気分だった。
「希美さん、あのですね、まどかの事でご相談があるのですが聞いていただけますか?」
ひたすらシンデレラを飲みながら料理を口に運んでたわたしに、馬場さんが話しかけてきた。
「……はい」
馬場さんはまどか狙いなのかと思い、なら遠坂さんがわたしを抱いたのかと遠坂さんの方を見る。
「まどかが佐々井財閥の御令嬢なのはご存知ですよね?」
まどかは保険会社や証券会社、銀行などを一族経営している財閥の血筋で、まどかの父が太陽銀行の社長をしてると言ってた。
「……実は、私と遠坂が彼女の縁談候補なんですが、まどかは昔から相馬さんしか興味がなく、俺達は邪険に扱われてるんです。
天真爛漫な性格と喜怒哀楽なところが可愛いと思って、私は学習院の初等科の頃からまどかの事を思ってました。
全く相手にされてませんがね」
馬場さんが切なそうにブランデーのグラスに口を含む。
「相馬さんは従兄弟のまどかの事はタイプでなく妹としか思ってなくて、態度で拒絶し、馬場とくっつくように飲み会のセッティングをしたりして応援してくれてます。
まどかに相馬さんを諦めさせるにはどうしたらよいか……悩んでます。
あっ、僕はまどかが馬場を選んでくれたら交際している馬場の妹と結婚する事になってます。
だから、馬場とまどかをどうしてもくっつけたいんです……」
遠坂さんも頭を抱えながら言った。
遠坂さんには付き合ってる恋人がいて、馬場さんはまどかの事を心底好意を抱いてる。
この2人が酔っ払ったわたしをホテルに連れ込んで抱き潰すとは思えない……。
「ーーあのう、2週間前のコンパの時にわたしを送ってくれたのは誰ですか?」
まどかの相馬さんへの片思いに苦悩してる2人に聞いていいタイミングではないけど、気になり聞いた。
「えっ、相馬さんですよ。グランドルーツインホテル銀座のスイートルームを予約して希美さんを連れていきました。
相馬さん、希美さんがsweetでモデルをしてる時に希美さんの事を“可愛い。タイプだ"ってよく言ってました。
相馬さんは清楚な感じのおっとりした真面目な子がタイプでまどかみたいなタイプは苦手なんですよ。
希美さんと知り合いたくて、相馬さんがまどかにお願いしたら、まどかが“希美は遊びで付き合って別れたらその男を堕落させる力がある子だから付き合わない方がいい”って、元彼達の不幸話をよく聞かせてたよ。
最近のイケメン俳優の田畑淳一のアバホテルの一件はかなり衝撃的だった。
田畑淳一、今はテレビから消えてる」
遠坂さんが色々話してくれた。
わたしをホテルに連れ込んで朝方まで抱き潰したのはわたしに好意を抱いてた相馬さんで、相馬さんの事が好きなまどかはわたしと別れた元彼の不幸話を相馬さんに聞かせて諦めさせようとした。
一夜の過ちはおいといて、まどかがわたしの不幸ネタを全くの赤の他人の相馬さん達に話してた事が許せなかった。
ずっと親友だと思ってたのに……。
「希美さんが相馬さんと付き合って結婚でもしてくれたら、まどかは相馬さんを諦めるしかなくなる。
希美さん、俺がいう事じゃないですが、相馬さんは希美さんの事を気に入ってるし、相馬さんと付き合ってくれませんか?」
馬場さんがわたしにとんでもない提案をしてきた。
「……2週間前の御礼を申し上げたいので、相馬さんの連絡先を教えて下さいますか?」
馬場さんにお願いすると、馬場さんが相馬さんにLINEメッセージで聞いてくれて、馬場さんから相馬さんのLINEアドレスを聞いた。
まどかと馬場さんをくっつけるための作戦に参加する事になったから、馬場さんと遠坂さんともLINEアドレスを交換した。
飲まないつもりが話の内容がヘビー過ぎてアルコール度数の高いカクテルを3杯も飲んでしまったわたし。
なんとかタクシーに乗り込み、家に帰った。
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