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変態御曹司とは同棲したくない
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「瀬崎会長が購入して下さったんだ。せっかくだから住んでみろよ。地上50階建ての48階6LDKの角部屋って、最高だろう!!俺が住みたい!!」
創真さんにハメられ婚約者にされ、3ヶ月が経った。
極上な男かもしれないけど、好きじゃないし付き合ってない。
だから、婚約者の立場に追い込まれたけど、結婚する気はなく、式の日取りやら結婚準備やらについて創真さんの御両親から急かされるけど完全にスルーしてた。
「 早く孫の顔を見たいと瀬崎会長が仰って、オメガルから徒歩5分圏内に建ったタワーマンションを2人の新居に購入して下さった。家具等をインテリアコーディネーターに揃わせたから、衣類のみ持ち込めばすぐに住める状態だそうだ。結芽、創真くんを拒絶せずに向き合え!!」
GW休暇になり、無理矢理、創真さんとタワーマンションの上層階に同居させられた。
頑なに拒否し、将生兄に無理矢理車に乗せられ連れてかれた。
衣類は母が箱詰めてシロネコヤマトの宅急便で送ると、3日分の着替えをボストンバッグに詰め込まれ、それを持って家から追い出された。
「創真、GWだからって、オンラインで仕事してるから襲われたりしない。安心しろ!!」
将生兄も私が逃げ出さないよう見張るために、しばらく泊まるらしい。
カードキーでオートロックを解除し48階まで上がり、南角部屋の4815号室に入る。
「創真ーー、姫を連れてきたぞ!!仕事中か!?」
創真さんの引っ越しを手伝わされた将生兄は、自分の家のようにドカドカと入って仕事部屋らしい部屋に入っていく。
「オンラインでオペってカッコいいぁ……。俺もダビンチ欲しいな」
取り残された私も仕事部屋に入り、固まる。
部屋の真ん中にダビンチが2台もドカっと置いてあった。
そして、150インチぐらいある壁面カメラに手術室が映し出されていて、創真さんが真剣な表情でダビンチを操作してた。
「結芽、知らなかっただろ?創真、誰もが怖気づく超難関オペをオンラインで引き受けて執刀してる。だから、たまに仕事を抜けてただろ?」
就業中に2~5時間よく姿を消してた。
真昼間からセフレを呼び出して楽しんでるんだろうと決め付けてたけど、世界中から依頼がきたオペをオンラインで執刀してた。
2時間の間に3件のオペをこなした創真くん。ちょうどお昼の時間で近くで執刀を見てた私と将生兄の方を見た。
「2時間休憩だから、飯喰いにいこう。あっ、将生、午後からオペ執刀手伝って。オペが立て込んでる」
海外のオペも引き受けてるから、早朝の5時からずっとダビンチでオフライン執刀をしてたらしい。
GWだから本職が休みだからと予定を詰め込んでいて、その中で引っ越しも行い、疲れた表情をしてた。
2時間しか休憩がないのに京都駅ビル内のステーキハウスの店に入る。
「ついついオペを引き受けてしまって、予定がぎっしり入ってしまった。将生、できるの代わって」
ミディアムレアで焼かれた450gのサーロインステーキを、手慣れた手つきでナイフとフォークで切り分けて口に入れる創真さんと将生兄。
外科医なだけありナイフとフォークを難なく使いこなしてる。
せっかくだからと120gのサーロインステーキと100gのハンバーグのセットを注文するもナイフとフォークで切り分けるのに苦戦し、ハンバーグを食べ切った時点で先に食べ切った創真さんの特大パフェを目の前にドンと置かれ食欲が失せてしまった。
「脳の栄養は糖質だからな。脳を駆使してる創真の食後のデザートはいつも豪快だ」
オペが立て続けにある時は、ブドウ糖か角砂糖をボリボリ食べてるらしい創真さん。
バケツに入ってるぐらいのボリュームがあるパフェを1人で平らげ、見ていて吐き気がもようした。
「……食の好みが違い過ぎるから、結婚なんて無理。一緒に食事したくない」
私が残したステーキとご飯も平らげた創真さんに惹くでなく引いてしまった。
午後からは将生兄と分担して、ゲーセンでマリ⚫︎カートするみたいに、ずっとダビンチを操作して、オンラインオペをしてた。
実家に帰りたいけど帰らせて貰えない。不幸中の幸いで、全部屋内鍵がかかる仕様だから寝込みを襲われる心配はないから、夫婦の寝室とドカッとキングサイズのベッドが置かれた12畳の部屋から遠い、客間を自室にした。
隣の客間を将生兄の部屋にし、夜這いにこさせないよう対策をとる。
15畳の書斎兼仕事部屋で夢中でオンラインオペを楽しんでる天才外科医達。
変人としか思えない……。
スムーズにオペを引き受けてるために、パソコンで執刀する順番で繋げるよう設定させられ、仕事柄見慣れてはいるけどひたすら内臓の映像をら見続けるのはキツい。
「サージカルインテリジェンスと契約してAIシステムをうちが引き受ける事にした。日本人向けの腹腔鏡手術ロボットは開発するが、うちはAIシステムで勝負する」
自分が執刀したデータを蓄積して、医療手術ロボットAIシステムの開発をしてた。
見直すとこもあったけど、仕事もプライベートも一緒にいる時間が長いと変態としか思えなくて、夫婦になるなんて到底考えられなかった。
食事の時以外はオンラインオペをしていていたから、一緒に暮らし始めたけど、一切ちょっかいを出されたりしてない。
将生兄がGW中は予定手術はないから緊急手術で呼び出される時以外はマンションにいてくれて、将生兄とは何かと話すけど、創真さんとは全く話をしてない。
「創真の奴、照れてるんだよ。後、手を出して嫌われないよう自制効かせてるのかもな」
「……将生兄とお揃いのいかがわしいお人形に相手して貰ってるんじゃない?」
「創真、このマンションに持ち込んでなかったな。さすがにあれを使用してるところを結芽に見られたら嫌だろっ」
将生兄には、会ったことはないけど彼女がいる。
だから、病院勤務の後に彼女と会って発散させてると思われる。
私を婚約者にしたけどそういう事をする関係じゃないから、創真さんは夜中に寂しく自己処理してるのかもしれない。
「……女遊びして発散させるよりはマシだろっ。外科医は専攻医時代から5年はオペ補助と緊急医として自主的に働いて経験と実績を作らないといけない。女と遊んでる暇なんてない」
いかがわしいお人形の必要性を語る将生兄だけど、リアル感のあるあれを使用するのは受け入れ難い。
スケジュールが詰まっていていつも疲れきって自室に入ってるから、お人形相手にやる体力は残ってないと思う。
実用する為に開発したんだから創真さんがいかがわしいお人形を使用してないはずないと思うけど、あんなものが持ち込まれていたらかなり嫌だ。
「結芽、創真を受け入れてやれよ。大切にしてくれるはずだ」
私は相手する気はない。
でも、同棲させられてる婚約者がお人形とやってるのは嫌だ。
天気がいいから布団のシーツを洗って干す事にし、創真さんの部屋に入る。
ベッドにはいかがわしいお人形が眠ってた。
しかも、姿形が私そっくりで顔をしかめてしまう。
「…… 南洛高等学校の制服、これもしかして私が着てたのじゃないの?」
脱がせてみたら私が学生時代に着ていたもので名前がしっかり記入されてた。
将生兄がこっそり、私の部屋から持ち出し創真さんに渡したのだろう。
腹が立って、仕事中の将生兄に電話をかける。
「将生兄、創真さんに私が高校時代に着てた制服を渡したでしょう!!」
『箪笥の肥やしなんだから渡しても問題ないだろ!!なかなかさせてくれないのをあいつはずっと我慢してるんだ。そっくりなお人形と遊ぶぐらいは赦してやれ。今からオペだから切るぞ!!』
将生兄も最低過ぎる。
ベッドボードの引き出しの中に四つ切り写真が2枚ずつ横に入る写真アルバムがあり、恐る恐る中を見たら、私の高校時代と京都に戻ってからの写真が入ってた。
「エロ本が入ってた方が数段マシだ!!……気持ち悪い」
いかがわしいお人形と写真アルバムは回収し、段ボールの中に入れて、私の部屋のクローゼットの隅に押し込んだ。
夜中に自室に戻って無い事に気づいた創真さんは焦るだろう。
だけど、私にそっくりなお人形と写真をおかずに使われてるのが耐えられなかった。
創真さんにハメられ婚約者にされ、3ヶ月が経った。
極上な男かもしれないけど、好きじゃないし付き合ってない。
だから、婚約者の立場に追い込まれたけど、結婚する気はなく、式の日取りやら結婚準備やらについて創真さんの御両親から急かされるけど完全にスルーしてた。
「 早く孫の顔を見たいと瀬崎会長が仰って、オメガルから徒歩5分圏内に建ったタワーマンションを2人の新居に購入して下さった。家具等をインテリアコーディネーターに揃わせたから、衣類のみ持ち込めばすぐに住める状態だそうだ。結芽、創真くんを拒絶せずに向き合え!!」
GW休暇になり、無理矢理、創真さんとタワーマンションの上層階に同居させられた。
頑なに拒否し、将生兄に無理矢理車に乗せられ連れてかれた。
衣類は母が箱詰めてシロネコヤマトの宅急便で送ると、3日分の着替えをボストンバッグに詰め込まれ、それを持って家から追い出された。
「創真、GWだからって、オンラインで仕事してるから襲われたりしない。安心しろ!!」
将生兄も私が逃げ出さないよう見張るために、しばらく泊まるらしい。
カードキーでオートロックを解除し48階まで上がり、南角部屋の4815号室に入る。
「創真ーー、姫を連れてきたぞ!!仕事中か!?」
創真さんの引っ越しを手伝わされた将生兄は、自分の家のようにドカドカと入って仕事部屋らしい部屋に入っていく。
「オンラインでオペってカッコいいぁ……。俺もダビンチ欲しいな」
取り残された私も仕事部屋に入り、固まる。
部屋の真ん中にダビンチが2台もドカっと置いてあった。
そして、150インチぐらいある壁面カメラに手術室が映し出されていて、創真さんが真剣な表情でダビンチを操作してた。
「結芽、知らなかっただろ?創真、誰もが怖気づく超難関オペをオンラインで引き受けて執刀してる。だから、たまに仕事を抜けてただろ?」
就業中に2~5時間よく姿を消してた。
真昼間からセフレを呼び出して楽しんでるんだろうと決め付けてたけど、世界中から依頼がきたオペをオンラインで執刀してた。
2時間の間に3件のオペをこなした創真くん。ちょうどお昼の時間で近くで執刀を見てた私と将生兄の方を見た。
「2時間休憩だから、飯喰いにいこう。あっ、将生、午後からオペ執刀手伝って。オペが立て込んでる」
海外のオペも引き受けてるから、早朝の5時からずっとダビンチでオフライン執刀をしてたらしい。
GWだから本職が休みだからと予定を詰め込んでいて、その中で引っ越しも行い、疲れた表情をしてた。
2時間しか休憩がないのに京都駅ビル内のステーキハウスの店に入る。
「ついついオペを引き受けてしまって、予定がぎっしり入ってしまった。将生、できるの代わって」
ミディアムレアで焼かれた450gのサーロインステーキを、手慣れた手つきでナイフとフォークで切り分けて口に入れる創真さんと将生兄。
外科医なだけありナイフとフォークを難なく使いこなしてる。
せっかくだからと120gのサーロインステーキと100gのハンバーグのセットを注文するもナイフとフォークで切り分けるのに苦戦し、ハンバーグを食べ切った時点で先に食べ切った創真さんの特大パフェを目の前にドンと置かれ食欲が失せてしまった。
「脳の栄養は糖質だからな。脳を駆使してる創真の食後のデザートはいつも豪快だ」
オペが立て続けにある時は、ブドウ糖か角砂糖をボリボリ食べてるらしい創真さん。
バケツに入ってるぐらいのボリュームがあるパフェを1人で平らげ、見ていて吐き気がもようした。
「……食の好みが違い過ぎるから、結婚なんて無理。一緒に食事したくない」
私が残したステーキとご飯も平らげた創真さんに惹くでなく引いてしまった。
午後からは将生兄と分担して、ゲーセンでマリ⚫︎カートするみたいに、ずっとダビンチを操作して、オンラインオペをしてた。
実家に帰りたいけど帰らせて貰えない。不幸中の幸いで、全部屋内鍵がかかる仕様だから寝込みを襲われる心配はないから、夫婦の寝室とドカッとキングサイズのベッドが置かれた12畳の部屋から遠い、客間を自室にした。
隣の客間を将生兄の部屋にし、夜這いにこさせないよう対策をとる。
15畳の書斎兼仕事部屋で夢中でオンラインオペを楽しんでる天才外科医達。
変人としか思えない……。
スムーズにオペを引き受けてるために、パソコンで執刀する順番で繋げるよう設定させられ、仕事柄見慣れてはいるけどひたすら内臓の映像をら見続けるのはキツい。
「サージカルインテリジェンスと契約してAIシステムをうちが引き受ける事にした。日本人向けの腹腔鏡手術ロボットは開発するが、うちはAIシステムで勝負する」
自分が執刀したデータを蓄積して、医療手術ロボットAIシステムの開発をしてた。
見直すとこもあったけど、仕事もプライベートも一緒にいる時間が長いと変態としか思えなくて、夫婦になるなんて到底考えられなかった。
食事の時以外はオンラインオペをしていていたから、一緒に暮らし始めたけど、一切ちょっかいを出されたりしてない。
将生兄がGW中は予定手術はないから緊急手術で呼び出される時以外はマンションにいてくれて、将生兄とは何かと話すけど、創真さんとは全く話をしてない。
「創真の奴、照れてるんだよ。後、手を出して嫌われないよう自制効かせてるのかもな」
「……将生兄とお揃いのいかがわしいお人形に相手して貰ってるんじゃない?」
「創真、このマンションに持ち込んでなかったな。さすがにあれを使用してるところを結芽に見られたら嫌だろっ」
将生兄には、会ったことはないけど彼女がいる。
だから、病院勤務の後に彼女と会って発散させてると思われる。
私を婚約者にしたけどそういう事をする関係じゃないから、創真さんは夜中に寂しく自己処理してるのかもしれない。
「……女遊びして発散させるよりはマシだろっ。外科医は専攻医時代から5年はオペ補助と緊急医として自主的に働いて経験と実績を作らないといけない。女と遊んでる暇なんてない」
いかがわしいお人形の必要性を語る将生兄だけど、リアル感のあるあれを使用するのは受け入れ難い。
スケジュールが詰まっていていつも疲れきって自室に入ってるから、お人形相手にやる体力は残ってないと思う。
実用する為に開発したんだから創真さんがいかがわしいお人形を使用してないはずないと思うけど、あんなものが持ち込まれていたらかなり嫌だ。
「結芽、創真を受け入れてやれよ。大切にしてくれるはずだ」
私は相手する気はない。
でも、同棲させられてる婚約者がお人形とやってるのは嫌だ。
天気がいいから布団のシーツを洗って干す事にし、創真さんの部屋に入る。
ベッドにはいかがわしいお人形が眠ってた。
しかも、姿形が私そっくりで顔をしかめてしまう。
「…… 南洛高等学校の制服、これもしかして私が着てたのじゃないの?」
脱がせてみたら私が学生時代に着ていたもので名前がしっかり記入されてた。
将生兄がこっそり、私の部屋から持ち出し創真さんに渡したのだろう。
腹が立って、仕事中の将生兄に電話をかける。
「将生兄、創真さんに私が高校時代に着てた制服を渡したでしょう!!」
『箪笥の肥やしなんだから渡しても問題ないだろ!!なかなかさせてくれないのをあいつはずっと我慢してるんだ。そっくりなお人形と遊ぶぐらいは赦してやれ。今からオペだから切るぞ!!』
将生兄も最低過ぎる。
ベッドボードの引き出しの中に四つ切り写真が2枚ずつ横に入る写真アルバムがあり、恐る恐る中を見たら、私の高校時代と京都に戻ってからの写真が入ってた。
「エロ本が入ってた方が数段マシだ!!……気持ち悪い」
いかがわしいお人形と写真アルバムは回収し、段ボールの中に入れて、私の部屋のクローゼットの隅に押し込んだ。
夜中に自室に戻って無い事に気づいた創真さんは焦るだろう。
だけど、私にそっくりなお人形と写真をおかずに使われてるのが耐えられなかった。
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