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ストーカー社長の部屋の中
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「……相馬社長の部屋に入り込む?無理ですよ」
懲りずに飲みニケーションでコロンウイルス感染した相馬社長。
『オメガ株、かなり重症化してる人いるけど、相馬社長、大丈夫かな?鈴原さん、様子見てきて!!』
ツバサコムの総務課の社員から相馬社長と連絡がつかないと私に電話がかかってきた。
高層階のエレベーターはセキュリティロックかかっていて乗れない。
非常階段にもセキュリティーゲートあり、カードキーがないと高層階に入れない。
『相馬社長のカードキー、保管庫に入ってた!!』
相馬社長は会社借上ではなくポケットマネーで部屋を購入してる。
だけど、カードキーのスペアを社内金庫に預けていた。
コロンウイルスをフルコンボで感染している相馬社長。
変異ウイルスに対して感染はしても多少なりに免疫がついているから重症化しにくくなっている。
だけど、小さい頃に喘息と軽い心臓疾患がある相馬社長はどうしても弱力化したウイルスに対しても症状が出てしまう。
コロンウイルスの流行の始まりアルファーウイルスに感染した時、高熱を出し肺炎を起こした。
一人暮らしをしている相馬社長をほっておく事はできず、濃厚接触者だからと開きなおり、2週間ほど泊まり込みで在宅勤務で仕事をしながら看病した。
私も相馬社長にうつされ、コロンウイルスにフルコンボで感染してる。
アルファ(α)株とベータ(β)株、デルタ(δ)株とシグマ(σ)株は高熱が出て喉の痛みはあったけれど2日ほど寝込んだから完治した。
それ以外は軽症の風邪症状と頭痛、倦怠感しかなかった。
「相馬社長、大丈夫ですか!!」
会社に相馬社長の部屋の鍵を取りに行き、スーパーマーケットでスポーツ飲料や果物、ゼリー類を購入してから彼の元へ向かう。
「……凄い熱!!」
ソファーに横たわっている相馬社長のおでこを触ると、かなり熱かった。
リビングテーブルの上にある体温計で熱を測ると40.8℃有り、汗でカッターシャツがびっしょりと濡れて体を冷やしていたからウォーキングクローゼット内のタンスからルームウェアとシャツを持ってきて、着替えさせた。
「……抗原検査、陽性か。コロン感染往診サービスに電話かけますね」
意識朦朧としている相馬社長に肩を貸して寝室まで連れていき、ダブルサイズのベッドに寝かせた。
「……汗、たくさんかいてるから水分補給した方がいいです。スポーツドリンクか麦茶、飲めないですか?」
「……無理。起き上がれない」
親指の爪の先を押して脱水症状が起きてないかチェックする。
赤みが治らず、体の震えと汗の量が減ってきてる事から、かなりマズい状態と思われる。
「……仕方がない。相馬社長、少しずつ飲んで下さい」
仕方がないから口移しで経口補水液のペットボトルを1本分、社長に飲ませた。
「往診サービスの先生、もうすぐ来られます。少し眠って下さい」
「スズハラ、スキダ、アイピテル、オレトケッコンピテクレ!!」
相馬社長の仕事部屋と思われる部屋からソロモンオウムのヨムの雄叫びが聞こえた。
「……ヨムくん、私もヨムくんの事、大好きだよ」
相馬社長の独り言を覚えてしまったと思われるヨムくん。
最近、相馬社長がオフィスに連れてきてないなと思ってたらとんでもない言葉を覚えてしまっていた。
相馬社長が眠ってるからと、いけないと思いつつ、家の中を物色する。
ウォーキングクローゼット内にガムテープで封をされた段ボール箱が5つ詰まれていて、嫌な胸騒ぎがしたから開けてみた。
中にはハウスクリーニング業者に廃棄をお願いした私の衣服と食器類が入っていた。
空き部屋に入ると私が使っていたシングルベッド用の布団が敷かれていて、枕クッション類が置かれている使ってる形跡がある顔が引き攣る。
枕元に置かれたiPadを手に取り、私の誕生日でロックが解除できたから中身を確認する。
「……わかってたけど、キツいわ」
盗撮された動画が月ごとにファイル保存されていた。
中身は怖くて見れない。
3年もの間、盗撮されていた事実に唖然とした。
だけど、そんな相馬社長の変態行為に対し、許している私がいた。
懲りずに飲みニケーションでコロンウイルス感染した相馬社長。
『オメガ株、かなり重症化してる人いるけど、相馬社長、大丈夫かな?鈴原さん、様子見てきて!!』
ツバサコムの総務課の社員から相馬社長と連絡がつかないと私に電話がかかってきた。
高層階のエレベーターはセキュリティロックかかっていて乗れない。
非常階段にもセキュリティーゲートあり、カードキーがないと高層階に入れない。
『相馬社長のカードキー、保管庫に入ってた!!』
相馬社長は会社借上ではなくポケットマネーで部屋を購入してる。
だけど、カードキーのスペアを社内金庫に預けていた。
コロンウイルスをフルコンボで感染している相馬社長。
変異ウイルスに対して感染はしても多少なりに免疫がついているから重症化しにくくなっている。
だけど、小さい頃に喘息と軽い心臓疾患がある相馬社長はどうしても弱力化したウイルスに対しても症状が出てしまう。
コロンウイルスの流行の始まりアルファーウイルスに感染した時、高熱を出し肺炎を起こした。
一人暮らしをしている相馬社長をほっておく事はできず、濃厚接触者だからと開きなおり、2週間ほど泊まり込みで在宅勤務で仕事をしながら看病した。
私も相馬社長にうつされ、コロンウイルスにフルコンボで感染してる。
アルファ(α)株とベータ(β)株、デルタ(δ)株とシグマ(σ)株は高熱が出て喉の痛みはあったけれど2日ほど寝込んだから完治した。
それ以外は軽症の風邪症状と頭痛、倦怠感しかなかった。
「相馬社長、大丈夫ですか!!」
会社に相馬社長の部屋の鍵を取りに行き、スーパーマーケットでスポーツ飲料や果物、ゼリー類を購入してから彼の元へ向かう。
「……凄い熱!!」
ソファーに横たわっている相馬社長のおでこを触ると、かなり熱かった。
リビングテーブルの上にある体温計で熱を測ると40.8℃有り、汗でカッターシャツがびっしょりと濡れて体を冷やしていたからウォーキングクローゼット内のタンスからルームウェアとシャツを持ってきて、着替えさせた。
「……抗原検査、陽性か。コロン感染往診サービスに電話かけますね」
意識朦朧としている相馬社長に肩を貸して寝室まで連れていき、ダブルサイズのベッドに寝かせた。
「……汗、たくさんかいてるから水分補給した方がいいです。スポーツドリンクか麦茶、飲めないですか?」
「……無理。起き上がれない」
親指の爪の先を押して脱水症状が起きてないかチェックする。
赤みが治らず、体の震えと汗の量が減ってきてる事から、かなりマズい状態と思われる。
「……仕方がない。相馬社長、少しずつ飲んで下さい」
仕方がないから口移しで経口補水液のペットボトルを1本分、社長に飲ませた。
「往診サービスの先生、もうすぐ来られます。少し眠って下さい」
「スズハラ、スキダ、アイピテル、オレトケッコンピテクレ!!」
相馬社長の仕事部屋と思われる部屋からソロモンオウムのヨムの雄叫びが聞こえた。
「……ヨムくん、私もヨムくんの事、大好きだよ」
相馬社長の独り言を覚えてしまったと思われるヨムくん。
最近、相馬社長がオフィスに連れてきてないなと思ってたらとんでもない言葉を覚えてしまっていた。
相馬社長が眠ってるからと、いけないと思いつつ、家の中を物色する。
ウォーキングクローゼット内にガムテープで封をされた段ボール箱が5つ詰まれていて、嫌な胸騒ぎがしたから開けてみた。
中にはハウスクリーニング業者に廃棄をお願いした私の衣服と食器類が入っていた。
空き部屋に入ると私が使っていたシングルベッド用の布団が敷かれていて、枕クッション類が置かれている使ってる形跡がある顔が引き攣る。
枕元に置かれたiPadを手に取り、私の誕生日でロックが解除できたから中身を確認する。
「……わかってたけど、キツいわ」
盗撮された動画が月ごとにファイル保存されていた。
中身は怖くて見れない。
3年もの間、盗撮されていた事実に唖然とした。
だけど、そんな相馬社長の変態行為に対し、許している私がいた。
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