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犬猿の仲のあいつに助けられる
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新型のハイブリッドカーのアクアスの制御ECUが完成し、デンタでエンジンに取り付け動作確認をしたところエラーが多発し、結花から何度も連絡が入り焦る。
エンジンに問題があると結花が言っていて、プログラムでなんとか解決しようと試行錯誤してもエンジンとモーターの切り替えができないのとエンジンが途中で止まる現象が起きてるらしい。
「結城……主任、新型アクアスのハイブリッド制御ECUなんですがエンジンに取り付けたらエラーが多発してプログラムを変更してもどうしようもできないようです」
業務時間中だから、使いたくないけど上司だから敬語を使って結城と話す。
「……デンタの担当とアポとって、視察にいく」
アクアスのエンジンルームの広さの関係でプリセスに乗せてるエンジンは入らないからエンジンを小型化させないといけなかった。
「……初瀬がどうしようもできないならエンジンに問題があるんだろうな」
ボソッと結城は言う。
結花は制御ECUシステムの担当としてミスが少なく評価されてる。
結花は今、他メーカーの制御ECUシステムも同時進行で受けていて多忙らしく、3日後の10時にアポが取れ、結城と制御ECUシステムの制作の視察する事になった。
「咲香ちゃん、結城くん!!」
デンタのパワートレインシステム開発のオフィスビルに入ると結花が受付の近くで結花が待っていて、手を振る。
夏も近づき、半袖の空色のワンピースを着た結花。
身体の線がわかる装いで、通りすがりの男達が視線を向け中には立ち止まって見惚れてた。
結花と土曜日にときどき岩盤浴やスパ、日帰りで温泉に行き、見事なプロポーションにいつも羨ましくなる。
白くて艶っぽい肌に、細いのにグレープフルーツ大の膨らみのバストとピーチのヒップ。
ウエストのくびれなんて折れそうなぐらいに細くて、スタイルだけでなく顔も極上に美しくて、結花に惚れない男は多分、この世にはいない……。
久しぶりに見る結花に、結城は固まってる。
トミタに結花級の美女はいない。
社内で一応モテ男の結城。
結花の彼の桐谷理人部長の2番手だけど、一般職の女性社員からよくアプローチされてる。
でも、誰とも付き合ってない。結花に見慣れて理想が高くなったのかもしれない。
結花に実験の部署に案内された。
制御ECUの装置にシステムを入れエラーが多発して動かない現象を見て、結城がノートパソコンの画面でプログラムを確認する。
「初瀬のいう通り、エンジンに問題があるな。ここの部品のサイズを小さくしてみたらどうなるかやってみよう」
エンジンを分解し、動作がおかしい箇所の部品のサイズを小さくしてリトライしてみた。
「動いた!!良かった!!」
結城の隣でパソコンの画面を見ていた結花が満面の笑みを浮かべた。
しゃがみこむ体勢だったから、結城の目の前で見事な胸の谷間が披露され、結城が赤面してるのを見て、思わず吹き出しそうになりなんとか抑えた。
「……ここの部品の改良を担当部署に伝えるから1週間ぐらいこのままにしてて」
その後、結花から「一緒にランチしよ」と誘われて、結花のナビで車を10分走らせた先にある和食のお店に入った。
結花に片想いを今だにしてる結城。
結花をずっと見つめてた。
結花は結城以上に仕事ができて容姿も桁外れにいい桐谷理人部長の恋人。
だから手の届かない高嶺の花。
結花をデンタに送ってトミタに戻る車内。
いつもは結城が話題を振ってくれてそれなりに会話があるのに、結城は何も発する事なく、静まり返ってた。
アクアスのハイブリッド仕様のエンジンの改良が終わった。
トミタの試作工場で車にエンジン等取り付け走行動作確認の試験をする事になり、10時に結花が制御ECUを持ってトミタにきて、燃料噴射量および点火時期を最適に制御できてるかとエンジンとモーターの切り替えがうまくできてるかの確認で立ち会う事になった。
「咲香ちゃん、結城くん」
いつもの女子アナ風の装いではなく紺地のスーツに黒のパンプスを履いた結花が試作工場に着き、わたしと結城の側に駆け寄ってきた。
スーツ姿なのに色っぽい結花
ブラウスからみえる鎖骨とはち切れんばかりのバスト、タイトスカートだからくびれたウエストと小桃のようなヒップが強調され、すらっとした細い脚にも思わず目がいってしまう。
結城も実験部の社員達も結花に見惚れてた。
試作の新型アクアスのエンジンルームを開き、エンジンに制御ECUを取り付け、試験を開始する。
「……要求仕様はクリアーしてるけどもう少し燃費が上がらないかな。プリンスよりエンジンの最高熱効率が5%低い」
「エンジンが小型化させてるからそこは仕方がないかなと思ったんだけど、やっぱり気になるか……」
「ちょっとプログラムいじらせて」
結城が結花と試験データが表示されるノートパソコンの画面を見ながら、エンジンECUのシステムを見直し始めた。
「……これで3%ぐらい向上するはず……」
「ちょっと見せてくれる?」
ECUのシステムのプログラムを結城がかきかえてるのを結花が隣で見ていると、桐谷部長がきて2人の間に入ってきた。
そして、走行試験のデータを見て、パソコンECUのシステムを確認していく。
「エンジンを小型化させるとこんなもんだよな……。結城のこの変更で3%上がればいいが」
走行動作試験をもう1度する事にした。
「試験運転をしてる間に昼休憩を入れようか」
結花が担当してるからか多忙な桐谷部長が走行動作試験に時間を作って立ち合うらしい。
「結花、車出すから社外に食べに行こうか。天沢と結城も一緒に行かないか?」
社内1モテ男の桐谷部長は取引先の結花と付き合ってる事を社内でオープンにしてるらしい。
確かに年下の極上の美人と付き合っているという噂が社内で流れてる。
「ありがとうございます」
部長からの誘いだから断れるわけなく、結城がそう応え、実験工場の外に停めてあった桐谷部長の車 クラウンに乗りトミタの敷地内から出て、桐谷部長が出る前に予約を入れたひつまぶしで有名なお店に向かった。
店に着くと直ぐにひつまぶしが運ばれた。
まさかの高級店に連れて行って貰えて恐縮してしまう。
「天沢と結城は結花と大学時代からの友人と聞いてます。ゼミが同じで制御ECUシステムについて研究をされてたと」
美味しいひつまぶしに感動しながら箸を進めてると桐谷部長に話を振られた。
「はい、大学3年から4年間、制御ECUシステムに詳しい京大の斎藤教授の元で研究をしてました」
結城が応える。
大学時代、制御ECUについて12人のチームで研究した。
同い年はわたしと結花と結城だけで、ゼミに入ってから大学院修士を卒業するまでの4年間は3人でいる事が多かった。
「君たちには期待してます。結城くん、アクアスの車体に合うよう燃料噴射量を減し、ガソリンの燃焼で出たエネルギー無駄なくバッテリー充電するようシステムを変更したのは流石です」
桐谷部長が結城の変更したシステムを褒めた。
ひつまぶしを堪能しながら、制御ECUシステムについての先行研究についてなどエンジン開発に関する話に花を咲かせた。
実験工場に戻り走行動作試験のデータを見ると最高熱効率がプリセスより3%増えていて、プログラムを書き換える前より8%上がってた。
もう少し向上の余地がある気もしたけれど、このままエンジンと制御ECUを量産させる事になった。
エンジンに問題があると結花が言っていて、プログラムでなんとか解決しようと試行錯誤してもエンジンとモーターの切り替えができないのとエンジンが途中で止まる現象が起きてるらしい。
「結城……主任、新型アクアスのハイブリッド制御ECUなんですがエンジンに取り付けたらエラーが多発してプログラムを変更してもどうしようもできないようです」
業務時間中だから、使いたくないけど上司だから敬語を使って結城と話す。
「……デンタの担当とアポとって、視察にいく」
アクアスのエンジンルームの広さの関係でプリセスに乗せてるエンジンは入らないからエンジンを小型化させないといけなかった。
「……初瀬がどうしようもできないならエンジンに問題があるんだろうな」
ボソッと結城は言う。
結花は制御ECUシステムの担当としてミスが少なく評価されてる。
結花は今、他メーカーの制御ECUシステムも同時進行で受けていて多忙らしく、3日後の10時にアポが取れ、結城と制御ECUシステムの制作の視察する事になった。
「咲香ちゃん、結城くん!!」
デンタのパワートレインシステム開発のオフィスビルに入ると結花が受付の近くで結花が待っていて、手を振る。
夏も近づき、半袖の空色のワンピースを着た結花。
身体の線がわかる装いで、通りすがりの男達が視線を向け中には立ち止まって見惚れてた。
結花と土曜日にときどき岩盤浴やスパ、日帰りで温泉に行き、見事なプロポーションにいつも羨ましくなる。
白くて艶っぽい肌に、細いのにグレープフルーツ大の膨らみのバストとピーチのヒップ。
ウエストのくびれなんて折れそうなぐらいに細くて、スタイルだけでなく顔も極上に美しくて、結花に惚れない男は多分、この世にはいない……。
久しぶりに見る結花に、結城は固まってる。
トミタに結花級の美女はいない。
社内で一応モテ男の結城。
結花の彼の桐谷理人部長の2番手だけど、一般職の女性社員からよくアプローチされてる。
でも、誰とも付き合ってない。結花に見慣れて理想が高くなったのかもしれない。
結花に実験の部署に案内された。
制御ECUの装置にシステムを入れエラーが多発して動かない現象を見て、結城がノートパソコンの画面でプログラムを確認する。
「初瀬のいう通り、エンジンに問題があるな。ここの部品のサイズを小さくしてみたらどうなるかやってみよう」
エンジンを分解し、動作がおかしい箇所の部品のサイズを小さくしてリトライしてみた。
「動いた!!良かった!!」
結城の隣でパソコンの画面を見ていた結花が満面の笑みを浮かべた。
しゃがみこむ体勢だったから、結城の目の前で見事な胸の谷間が披露され、結城が赤面してるのを見て、思わず吹き出しそうになりなんとか抑えた。
「……ここの部品の改良を担当部署に伝えるから1週間ぐらいこのままにしてて」
その後、結花から「一緒にランチしよ」と誘われて、結花のナビで車を10分走らせた先にある和食のお店に入った。
結花に片想いを今だにしてる結城。
結花をずっと見つめてた。
結花は結城以上に仕事ができて容姿も桁外れにいい桐谷理人部長の恋人。
だから手の届かない高嶺の花。
結花をデンタに送ってトミタに戻る車内。
いつもは結城が話題を振ってくれてそれなりに会話があるのに、結城は何も発する事なく、静まり返ってた。
アクアスのハイブリッド仕様のエンジンの改良が終わった。
トミタの試作工場で車にエンジン等取り付け走行動作確認の試験をする事になり、10時に結花が制御ECUを持ってトミタにきて、燃料噴射量および点火時期を最適に制御できてるかとエンジンとモーターの切り替えがうまくできてるかの確認で立ち会う事になった。
「咲香ちゃん、結城くん」
いつもの女子アナ風の装いではなく紺地のスーツに黒のパンプスを履いた結花が試作工場に着き、わたしと結城の側に駆け寄ってきた。
スーツ姿なのに色っぽい結花
ブラウスからみえる鎖骨とはち切れんばかりのバスト、タイトスカートだからくびれたウエストと小桃のようなヒップが強調され、すらっとした細い脚にも思わず目がいってしまう。
結城も実験部の社員達も結花に見惚れてた。
試作の新型アクアスのエンジンルームを開き、エンジンに制御ECUを取り付け、試験を開始する。
「……要求仕様はクリアーしてるけどもう少し燃費が上がらないかな。プリンスよりエンジンの最高熱効率が5%低い」
「エンジンが小型化させてるからそこは仕方がないかなと思ったんだけど、やっぱり気になるか……」
「ちょっとプログラムいじらせて」
結城が結花と試験データが表示されるノートパソコンの画面を見ながら、エンジンECUのシステムを見直し始めた。
「……これで3%ぐらい向上するはず……」
「ちょっと見せてくれる?」
ECUのシステムのプログラムを結城がかきかえてるのを結花が隣で見ていると、桐谷部長がきて2人の間に入ってきた。
そして、走行試験のデータを見て、パソコンECUのシステムを確認していく。
「エンジンを小型化させるとこんなもんだよな……。結城のこの変更で3%上がればいいが」
走行動作試験をもう1度する事にした。
「試験運転をしてる間に昼休憩を入れようか」
結花が担当してるからか多忙な桐谷部長が走行動作試験に時間を作って立ち合うらしい。
「結花、車出すから社外に食べに行こうか。天沢と結城も一緒に行かないか?」
社内1モテ男の桐谷部長は取引先の結花と付き合ってる事を社内でオープンにしてるらしい。
確かに年下の極上の美人と付き合っているという噂が社内で流れてる。
「ありがとうございます」
部長からの誘いだから断れるわけなく、結城がそう応え、実験工場の外に停めてあった桐谷部長の車 クラウンに乗りトミタの敷地内から出て、桐谷部長が出る前に予約を入れたひつまぶしで有名なお店に向かった。
店に着くと直ぐにひつまぶしが運ばれた。
まさかの高級店に連れて行って貰えて恐縮してしまう。
「天沢と結城は結花と大学時代からの友人と聞いてます。ゼミが同じで制御ECUシステムについて研究をされてたと」
美味しいひつまぶしに感動しながら箸を進めてると桐谷部長に話を振られた。
「はい、大学3年から4年間、制御ECUシステムに詳しい京大の斎藤教授の元で研究をしてました」
結城が応える。
大学時代、制御ECUについて12人のチームで研究した。
同い年はわたしと結花と結城だけで、ゼミに入ってから大学院修士を卒業するまでの4年間は3人でいる事が多かった。
「君たちには期待してます。結城くん、アクアスの車体に合うよう燃料噴射量を減し、ガソリンの燃焼で出たエネルギー無駄なくバッテリー充電するようシステムを変更したのは流石です」
桐谷部長が結城の変更したシステムを褒めた。
ひつまぶしを堪能しながら、制御ECUシステムについての先行研究についてなどエンジン開発に関する話に花を咲かせた。
実験工場に戻り走行動作試験のデータを見ると最高熱効率がプリセスより3%増えていて、プログラムを書き換える前より8%上がってた。
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