絶体絶命!!天敵天才外科医と一夜限りの過ち犯したら猛烈求愛されちゃいました

鳴宮鶉子

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妊娠するわけないんですよ

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「結衣、今月も生理、きたの!!なんで??」

いつものように研究室で私を襲ってきた有馬頼翔先生。
ソファーに押し倒しスクラブパンツとショーツを下げ、月の使者がきてるのを見て、顔が引き攣る。

「……29歳で不妊症か?」

「…………」

平日、毎日のように研究室で子種を植え付けられてるのに妊娠しない。

さすがに半年経ってもできないから、私の不妊症を疑ってきた。

避妊目的ではなく生理痛を軽くするために避妊リングのミレーアを装着してる。
だから、中に出されても気持ちが悪いだけで、平気。

「産婦人科で診て貰った方が良くないか?」

「健康診断で年に1回、診てもらってます」

淫獣だけどさすがに月の使者がきている間は大人しくしてる。

「仕方がない、論文の仕上げをしようか」

月の使者が訪れていなかったら、論文は進まなかっただろう。

「土曜日には生理、終わるよな?学会の後に泊まろうと思ってホテルのよ約束を入れてる」

毎週土曜日に行われている循環器学会の研究発表会。
全国各地のホテルのホームを貸し切って開催されていて、気になる発表がある時は遠方でも勉強しに行ってる。

「せっかく東京に行くんだから、帝王ホテル銀座のスイートルームを予約した」
.
近場で開催されてる学会に参加した時も、終了後にホテルに連れ込まれ朝まで抱き潰されてる。

なぜか私が出席する学会を把握してついてくる有馬頼翔先生。

私のパソコンのメールを盗み見している疑惑ある。


事の始まりは、大阪府内で行われた“先天性心疾患のカテーテル治療実績からみた可能性”についての学会発表を聞きに行った時に、たまたま隣の席に居合わせた有馬頼翔先生と発表内容について論争になり、京都内のホテルのバーで飲みながらとことん語り合ったのが、きっかけ。

経皮的心房中隔欠損閉鎖術で使用する閉鎖栓や経皮的動脈管閉鎖術で使うコイルについての安全性がまだ不透明で、外れるケースが多発していた。

一時凌ぎの治療にしかならない事はわかってる。

有馬頼翔先生がアメリカでおこなった先天性心疾患の患者さんに行った術式は一般的なのとは違った。

私の指導医として論文指導だけでなく、オペの立ち合いをしてくれて、きめ細かく、安全性が高い術式を教えてくれた。

有馬頼翔先生に対して、医師としては尊敬している。


****

「外科治療と協働した1歳未満の乳児に対するハイブリッド治療が増加していますね」

構造的心疾患治療の低侵襲化が進んでる。
心臓手術は一度メスを入れた場所はどうしても癒着が起き、出血も多くなる。
小さな身体に無闇にメスを入れられない。

「飯食う時に散々話しただろっ。3日ぶりなんだから、黙って」

ホテル内にあるシュフが目の前で肉を焼いてくれる鉄板焼きのレストランに連れて行って貰い、コース料理を食べながら学会発表の内容について語り合った。

食事を終え、宿泊する部屋に入ると有馬頼翔先生は淫獣化してしまう。

天才外科医ではなく変態外科医だ。


スイートルームに入ると、即、玄関の壁に追い込まれて唇を塞がれ黙らされ、舌を絡ませる濃厚なキスをしてきた。

ブラウスに手を入れ、私の胸の膨らみを触る。
感触を楽しむだけでなくたくしあげてブラから頂きを出し、口の中に含み、吸ったり甘噛みをして刺激をしてきた。

「や、……辞めて。雰囲気考えるとかないの?」

「無理。普段色気のかけらもないスクラブに白衣なのが、今日はスーツだろっ。たまらねー!!」

タイトスカートの下から右手を入れ、わたしの脚の付け根を優しくタッチする。
そして、蜜が溢れ潤ってる窪みに指を入れた。

「処女だったのに感度いいよな」

ショーツとストッキングを一気に下げ、露わになった秘部に顔を埋め、舌を入れてきた。
蜜を吸われ、指で刺激され、あまりの気持ちさにおかしくなる。

「……後ろを向いて」

「えっ」

後ろを向かされ、腰を掴まれ、反り勃った男を挿れられた。
有馬頼翔先生はバックルを外してズボンとボクサーパンツを下げた姿で、滾った雄刀を私の中に埋めわかなり激しく前後に抜き差しさしする。

奥深くを突かれ、頭の中が真っ白になった。

3日ぶりなのもあり、私がイッたタイミングで有馬頼翔先生も私の中に欲望にまみれだ子種を放出した。

32歳に思えないタフさ、脅威の回復力で休む間もなく、私の愛壺に雄刀を刺してくる。

もはや、有馬頼翔先生の雌鞘になりつつある私の愛壺。

ベッドのシーツがとんでもない有様になっているのは言うまでもない。


12月の終わりに論文を提出し、2月初めに受理され、外国語による試験を通過した。

「相沢結衣先生、君も医学博士だ。おめでとう!!」

藤嶋教授から早期に結果を伝えられ、泣いてしまった。

医学博士にこだわっていたわけではない。
医師として務めるなら経験を積み専門医の資格を取得した方が意味があるから。
だけど、頑なにカテーテル手術ではなく外科的手術を進める古株の医師に対して意見が言える。

「そういえば、結婚式、いつにするの?後、産休をいつ摂るか有馬先生と話し合ってね」

「……」

妊娠はしていない。
結婚もする気はない。

有馬頼翔先生が勝手に教授達に報告しているだけで、私はその気はない。

医学博士になれるかが不安でストレスで胃が痛み、食欲が失せた。
食事量が減り、生理も2ヶ月きていない。

論文提出後からは有馬頼翔先生から外国語指導を受け、2月初めの試験を通過してからは平日は2人きりになる事はなく襲われていない。

「……結衣、なんか痩せてない?そのやつれっぷり、まずくないか!!」

有馬頼翔先生も自身の論文の学会発表があるから、ここのとこ私に構う暇ないぐらい大変そうだった。

「有馬先生、私、先生のおかげで医学博士になれました」

感謝の気持ちを伝えに、昼休憩に心臓血管外科の医局へきた。

「結衣、メシ行こうか」

私の肩に手を回し、職員用食堂ではなくタクシーで5分のところに和食屋に有馬頼翔先生は連れて行ってくれた。

「結衣、妊娠したんじゃないか?」

「するわけない。生理が重いからミレーナしてるもん」

美味しい湯豆腐とうどんにちらし寿司のセットを注文するも、吐き気がして食が進まない。

「……ミレーナが不妊の原因だったのか。あれ、確か5年で効果なくなるよな」

軽い子宮内膜症による月経過多と痛みで仕事に集中できないから、3年前に産婦人科でミレーナを装着して貰った。

「……念のためだ。トイレ行って調べてこい!!」

有馬頼翔先生が私に妊娠検査薬の箱を渡してきた。

「な、なんでこんなの持ちあるいてるんですか!!」

「いいから、とっととトイレに行って来い!!」

私から箱を奪い、中から検査薬キットを取り出し、私の手に握らせる。

妊娠してなかったら安心と、トイレに向かい、尿検査をしたら、まさかの2本線の陽性で妊娠していて放心する。

トイレの前で待ち伏せしていた有馬頼翔先生に握っていた検査薬を奪われ、陽性にガッツポーズをする彼に冷たい眼差しを向ける。

「ミレーア入れてるから、流産するんじゃないですか?」

「あぁ……あれな、いつだったか忘れたがやってる時に落ちて出てきた」

「ーーはぁっ!!」

そんな事あるのかと顔が引き攣る。


「証拠ならある。ここにはないが。6月あたまに結婚式をあげて、10月に子供誕生かな」

子宮内膜症と避妊リングの効果で妊娠しにくいはずなのに、まさかの妊娠にたじろぐ。

「生理が重かったっていう事は子宮筋腫か子宮内膜症があるのか?出産するまでは安全にしないとまずいし、藤嶋教授に頼んで短時間勤務の外来担当にして貰わないといけないな」

有馬頼翔先生の行動は早かった。
大阪にある国立循環器研究病院に勤める両親を連れ、私の実家に結婚承諾の挨拶にいき、私の知らないうちに結納金を納めていた。
有馬頼翔先生のご両親が国立循環器研究病院で院長と副院長をしているとは思わなかった。

私の両親はたまげるも大喜びしてた。

「結衣の生殖器、他の男に見られたくないから女性だけの産婦人科医院探さないとな」

「友達がお母さんと産婦人科医院してる。ずっとそこにお世話になってるから、そこで産む」

実験台として避妊リングミレーア装着して貰ったからちゃんと入ってなかったのか。
友達に話したら、『え、マジで。あり得ない』と返ってきた。



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