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極甘な恋人 1
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「優志さん、起きて下さい」
「……ぅ、美優」
朝の6時半。
洗濯と朝ご飯とお弁当の準備をし、身だしなみを整えてから、寝室で眠っている恋人を起こしにいく。
「おはよう」
上半身を起こした優志さんに抱き寄せられ、唇を重ねるキスを交わす。
彼、真田優志さんは、オアシスの御曹司。
ゆくゆくは取締役兼代表執行役会長・グループCEOになる御曹司。
オアシスは、国内外に小売業を中心にディベロッパー、金融、サービスといった8つの事業を展開し、約250社から成り立つ総合グループ企業。
「今日も可愛いな。癒される」
ぎゅっと私の身体を気がすむまで抱きしめ、そしてベッドから立ち上がり、私を連なり寝室からでる。
「今日はサンドイッチか。美味そう!!」
たまごサンドとツナオリサンドに食べきりサイズのヨーグルトをつけた。
豆から挽いたコーヒーを丁寧に淹れ、優志さんに出す。
「ありがとう」
朝のルーティーン。
同棲を始めてから2年と8ヶ月。
朝のこの時間に幸せを感じてる。
「今日、翔琉と久しぶりに飲みに誘われたんだが美優も来るか?」
「行かない。BARの雰囲気苦手だし、兄さんに仕事しろって言われるの嫌だから」
「美優は立派に仕事してるよ」
私、新井美優は、高校生の時にスカウトされ始めた読者モデルと、インスタとブログ、YouTubeにレシピとファッションを投稿し、広告収入を得てる。
「兄さんにとっては趣味の範囲だって」
ファミリーレストランを運営する外食産業系企業ケンショクホールディングスの御令嬢という身分の私。
創業者が祖父で、父が代表取締役会長兼社長兼CEOを務めている。
大学卒業後、半年ほどチェーン店の1つサイゼパスタの商品開発部に勤めてた。
御令嬢という立場から、周りに気を遣わせ本音で話して貰えず、商品開発する上で仕事がやり難く、苦しくなり、出社拒否をし、退職した。
「翔琉は厳しいな」
優志さんと兄さんは中学時代からの親友。
時々家に遊びにきていた優志さん。
5歳年下の私の事を好きになってくれて、初めて会った時から兄以上に可愛がってくれた。
そして、中学生になってすぐに告白され、付き合うようになった。
「仕事が絡む話もあるから行ってくるが、10時には帰ってくるから」
午前7時15分。
優志さんが出勤する時間。
お弁当と温かい緑茶が入った水筒が入ってランチバックを持って、玄関まで見送りに出る。
ランチバックを受け取り、私の頭を撫で、顎クイしキスをし、
「行ってきます」
と、優志さんは一緒に暮らしているマンションから出ていく。
遅くても日が変わる前に、優志さんは帰ってきてくれる。
優志さんとのこの生活が幸せすぎて堪らない。
『美優、お前、少しはケンショクの役に立てよ!!親父が美優にブランド店ひとつ作らせていいっていうからさ、今流行ってるらしいアフタヌーンティーのカフェ経営しないか?』
兄からの電話。
取らないとずっと鳴り続けるし、無視してたら仕事サボってマンションに来るから嫌だけど出る。
「……嫌、無理」
話してても埒があかないから、それだけ言って通話を切る。
人気雑誌の読モになり、最難関の栄養系大学を卒業した私に父は期待していた。
料理系栄養系の資格を片っ端からとり、私も父の想いに応えようと思った。
だけど、メニューの考案ミーティングで私の提案が鶴の一声扱いでメニュー化したり、味が微妙だと思ってアドバイスをお願いしても誰も何も言ってくれなかった。
仕事を辞めたくて、実家を出て優志さんのマンションに転がり込み同棲を始めた。
『辛いなら辞めていい。無理して働かなくてもいい。一緒に暮らそう』
優志さんが兄に私がサイゼパスタの商品開発の仕事を辞めたいという事も伝えてくれ、そして、しばらく私を預かると伝えてくれた。
それからずっとお世話になってる。
「……ぅ、美優」
朝の6時半。
洗濯と朝ご飯とお弁当の準備をし、身だしなみを整えてから、寝室で眠っている恋人を起こしにいく。
「おはよう」
上半身を起こした優志さんに抱き寄せられ、唇を重ねるキスを交わす。
彼、真田優志さんは、オアシスの御曹司。
ゆくゆくは取締役兼代表執行役会長・グループCEOになる御曹司。
オアシスは、国内外に小売業を中心にディベロッパー、金融、サービスといった8つの事業を展開し、約250社から成り立つ総合グループ企業。
「今日も可愛いな。癒される」
ぎゅっと私の身体を気がすむまで抱きしめ、そしてベッドから立ち上がり、私を連なり寝室からでる。
「今日はサンドイッチか。美味そう!!」
たまごサンドとツナオリサンドに食べきりサイズのヨーグルトをつけた。
豆から挽いたコーヒーを丁寧に淹れ、優志さんに出す。
「ありがとう」
朝のルーティーン。
同棲を始めてから2年と8ヶ月。
朝のこの時間に幸せを感じてる。
「今日、翔琉と久しぶりに飲みに誘われたんだが美優も来るか?」
「行かない。BARの雰囲気苦手だし、兄さんに仕事しろって言われるの嫌だから」
「美優は立派に仕事してるよ」
私、新井美優は、高校生の時にスカウトされ始めた読者モデルと、インスタとブログ、YouTubeにレシピとファッションを投稿し、広告収入を得てる。
「兄さんにとっては趣味の範囲だって」
ファミリーレストランを運営する外食産業系企業ケンショクホールディングスの御令嬢という身分の私。
創業者が祖父で、父が代表取締役会長兼社長兼CEOを務めている。
大学卒業後、半年ほどチェーン店の1つサイゼパスタの商品開発部に勤めてた。
御令嬢という立場から、周りに気を遣わせ本音で話して貰えず、商品開発する上で仕事がやり難く、苦しくなり、出社拒否をし、退職した。
「翔琉は厳しいな」
優志さんと兄さんは中学時代からの親友。
時々家に遊びにきていた優志さん。
5歳年下の私の事を好きになってくれて、初めて会った時から兄以上に可愛がってくれた。
そして、中学生になってすぐに告白され、付き合うようになった。
「仕事が絡む話もあるから行ってくるが、10時には帰ってくるから」
午前7時15分。
優志さんが出勤する時間。
お弁当と温かい緑茶が入った水筒が入ってランチバックを持って、玄関まで見送りに出る。
ランチバックを受け取り、私の頭を撫で、顎クイしキスをし、
「行ってきます」
と、優志さんは一緒に暮らしているマンションから出ていく。
遅くても日が変わる前に、優志さんは帰ってきてくれる。
優志さんとのこの生活が幸せすぎて堪らない。
『美優、お前、少しはケンショクの役に立てよ!!親父が美優にブランド店ひとつ作らせていいっていうからさ、今流行ってるらしいアフタヌーンティーのカフェ経営しないか?』
兄からの電話。
取らないとずっと鳴り続けるし、無視してたら仕事サボってマンションに来るから嫌だけど出る。
「……嫌、無理」
話してても埒があかないから、それだけ言って通話を切る。
人気雑誌の読モになり、最難関の栄養系大学を卒業した私に父は期待していた。
料理系栄養系の資格を片っ端からとり、私も父の想いに応えようと思った。
だけど、メニューの考案ミーティングで私の提案が鶴の一声扱いでメニュー化したり、味が微妙だと思ってアドバイスをお願いしても誰も何も言ってくれなかった。
仕事を辞めたくて、実家を出て優志さんのマンションに転がり込み同棲を始めた。
『辛いなら辞めていい。無理して働かなくてもいい。一緒に暮らそう』
優志さんが兄に私がサイゼパスタの商品開発の仕事を辞めたいという事も伝えてくれ、そして、しばらく私を預かると伝えてくれた。
それからずっとお世話になってる。
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