月明かりの下で泣いてる君に恋した

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「お兄さん、今日も泣いてるの？」

ーー深夜2時半
少し遅くなったけど、泣いてる男性はいつも通り、満月を見て泣いてる。

「お兄さん、慰めてあげる。遊ぼう」

泣いてる男性の手を取り、繋いでラブホ ムーンライトへ行く。
6回目の情事。２度目からは避妊のためにゴムをつけてる。
満月の日は排卵しやすいらしく、流石に端正な顔立ちをした素敵な男性が相手でも妊娠は避けたい。

男性は何も語らない。基本的に私にされるがまま。興奮したら私の身体で自ら遊んでくれるようになるけど、部屋に入ってしばらくは泣き顔だから反応がない。

ブリオーニのスーツを着てるからシワをつけたらいけないと、スーツを脱がせハンガーにかけてから、彼の男にスイッチを入れる。
わたしの手と口にすぐに反応するようになり、すぐにでもわたしの中に挿れたいけど、彼の味を味わいたくて口の中に入れてしごく。

「……中に挿れさせて」

スイッチの入った彼が堪らないっといった表情を浮かべる。
彼をベッドに押し倒し、ゴムの箱からアルミ箔の四角い袋を取り出し、中を開けて、大きく反り返った男の部分に装着し、パンティとストッキングだけ脱いで馬乗りになり私の中に埋めた。
私が上下に動くのを気持ちよさそうに見つめる男性が、いきなり私の身体を反転させ、スーツのスカートをたくし上げてバックの体制で強く早く突いてきた。

「もう……イク」

同じタイミングで彼も果て、薄いゴムの中に彼の遺伝子のエッセンスが放出されているのがわかる。

1度目の行為が終わると、わたしの服を彼が脱がせてくれて、耳たぶから胸、お腹、脚と口を這わせて気持ちよくしてくれる。

彼の男の部分が回復したら、2度3度4度と繋がり、快感の渦に飲まれ溺れる。
ゴムの箱1つ分使い切り、彼が私を胸の中に押し込み眠りだす。
そっと抜け出し、着替えて部屋を出る。

満月の日の深夜だけの関係だから、私は消える。
この関係がずっと続いて欲しいと私は思った。