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懐かしい人たちの名を… side 果蓮
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4月になり、果蓮を幼稚園に預けている間だけ、レベルテンでパート勤めを始めた。
勤務内容は、蓮花を優先にできるよう、社内では、野島社長が直接手がけるシステムのプログラミングを任される事になった。
社長室の横にある専用のパソコンルームで勤務するわたし。
システム部でエラーやトラブルが起きた際の対応も任された。
大学時代から5年半古賀社長から教わったIT知識を活かし、仕事をしてるわたし。
古賀社長に立派なITエンジニアに育てて貰った事を感謝してる。
蓮花は美人系な顔立ちをしてる。
どちらかというと可愛い系と言われるわたしでなく、ハンサムな古賀社長に似た蓮花。
同じ業界にいるから、古賀社長が起業した【アメバドア】が、世界でも名が知れるほど成長した事が、耳に入る。
業界紙の特集に、時々、掲載される古賀社長。
わたしがいなくても【アメバドア】は、成長している。
さみしい気持ちもあるけれど、嬉しく思った。
「成瀬さんって、もしかして、任天社の成瀬玲司の妹?」
野島社長が社長専用のコンピュータ室でわたしが作業をしているとやってきて、任天社の新しいゲーム機について取材されてる兄の記事を見つけ、見せてきた。
わたしと兄は、似てる…。
「……、はい。でも、わたし、任天社に就職しなかった事で父と兄から縁を切られ、しかも子供ができて勝手に産んで育ててるから、もう実家とは完全に縁を切っていて、かれこれ5年ぐらい会ってないどころか連絡もとってないです」
「そうなんだ…。実は再来週に、テレビ特番で成瀬玲司と古賀蓮疾と3人で対談をやるんだ。
成瀬玲司、厳しいとっつきにくい人らしいから、成瀬さんが妹な一緒に行って間を取り持って貰おうと思ったんけど、……連れて行かない方がいいっか」
突然の話に……固まる。
兄と古賀社長が会うとなると、もしかした、わたしの話題が出るかもしれない。
逃げて福岡に出てきた時に、以前のiPhoneを解約した。
そして、以前は1ヶ月に1回は連絡を入れていた母とも連絡をしてない。
兄も古賀社長も、わたしを探してるかもしれない。
「成瀬さん、顔色が悪くなったけど大丈夫…?」
野島社長の声で我にかえる。
「あの、対談の時に、兄と古賀社長が、私の事であれこれ言い争うかもしれませんが、野島社長、わたしの事を絶対に、2人には言わないで下さい。お願いします」
「成瀬さんが、そういうなら、言わない。成瀬玲司に成瀬さんを京都に連れて行かれたら、俺も困るしな」
わたしの頭に大きな手をぽんと置いて、野島社長は言った。
そして、社長専用のコンピュータ室から出て行った。
3週間後の木曜日の夜、野島社長は東京へ向かった。
金曜日の朝の番組で生放送で放送するとかで、明日は野島社長も社内におられないからお休みを貰ってる。
朝の9時からの特ダヨで2時間、ゲストとして出演し、20分は対談だと野島社長が教えてくれた。
早めに蓮花を幼稚園に送って行き、8時50分にはテレビの前にあるソファーに座った。
勤務内容は、蓮花を優先にできるよう、社内では、野島社長が直接手がけるシステムのプログラミングを任される事になった。
社長室の横にある専用のパソコンルームで勤務するわたし。
システム部でエラーやトラブルが起きた際の対応も任された。
大学時代から5年半古賀社長から教わったIT知識を活かし、仕事をしてるわたし。
古賀社長に立派なITエンジニアに育てて貰った事を感謝してる。
蓮花は美人系な顔立ちをしてる。
どちらかというと可愛い系と言われるわたしでなく、ハンサムな古賀社長に似た蓮花。
同じ業界にいるから、古賀社長が起業した【アメバドア】が、世界でも名が知れるほど成長した事が、耳に入る。
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わたしがいなくても【アメバドア】は、成長している。
さみしい気持ちもあるけれど、嬉しく思った。
「成瀬さんって、もしかして、任天社の成瀬玲司の妹?」
野島社長が社長専用のコンピュータ室でわたしが作業をしているとやってきて、任天社の新しいゲーム機について取材されてる兄の記事を見つけ、見せてきた。
わたしと兄は、似てる…。
「……、はい。でも、わたし、任天社に就職しなかった事で父と兄から縁を切られ、しかも子供ができて勝手に産んで育ててるから、もう実家とは完全に縁を切っていて、かれこれ5年ぐらい会ってないどころか連絡もとってないです」
「そうなんだ…。実は再来週に、テレビ特番で成瀬玲司と古賀蓮疾と3人で対談をやるんだ。
成瀬玲司、厳しいとっつきにくい人らしいから、成瀬さんが妹な一緒に行って間を取り持って貰おうと思ったんけど、……連れて行かない方がいいっか」
突然の話に……固まる。
兄と古賀社長が会うとなると、もしかした、わたしの話題が出るかもしれない。
逃げて福岡に出てきた時に、以前のiPhoneを解約した。
そして、以前は1ヶ月に1回は連絡を入れていた母とも連絡をしてない。
兄も古賀社長も、わたしを探してるかもしれない。
「成瀬さん、顔色が悪くなったけど大丈夫…?」
野島社長の声で我にかえる。
「あの、対談の時に、兄と古賀社長が、私の事であれこれ言い争うかもしれませんが、野島社長、わたしの事を絶対に、2人には言わないで下さい。お願いします」
「成瀬さんが、そういうなら、言わない。成瀬玲司に成瀬さんを京都に連れて行かれたら、俺も困るしな」
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そして、社長専用のコンピュータ室から出て行った。
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