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逃げてる生活に……side 果蓮
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古賀社長と兄と野島社長がゲストに呼ばれた【特ダヨ】。
久しぶりに見る古賀社長と兄、スーツをスマートに着こなしていてカッコいいなと思いつつ、番組を見てた。
野島社長もポケットウォッチが大ヒットしアニメ化し大ブームを起こしたけど、IT的な技術は兄や古賀社長には劣る。
兄が古賀社長に難しい専門的な事を問い、論破される。
リスナー、理解できないから…。
よく見たら、古賀社長の右頬がグーで殴られた跡がある。
兄は血の気が多い…。
野島社長も、2人が何かをやらかさないかひやひやしてる感じがして、収録前になにかやらかしたのが目に見える。
無事に番組は終わったけれど、後味が悪い。
生放送の収録が終わり、テレビを切る。
見ない方が良かったかなっと思いながら家の掃除をして、考えないようにしようと思った。
普段、昼間はライブテンでパートをし、夜もライブテンから依頼されたプログラミングをしているから、どうしても家の掃除や片付けが疎かになる。
蓮花の幼稚園の迎えの時間になり、家を出ようとしたらiPhoneにLINE電話がかかる。
「成瀬さん、蓮花ちゃんのお迎え時間の前にごめん。蓮花ちゃんのお迎えの後、ちょっと時間作ってくれない?至急の話ではないんだけど、伝えたい事がある」
野島社長からだった。
幼稚園に電話をかけ、延長保育をお願いして、ライブテンへ向かった。
ライブテンにつくと、野島社長も、たった今、会社に着いたようだった。
「蓮花ちゃんは?」
「幼稚園に延長保育をお願いしました」
「そっか。蓮花ちゃんに可哀想な事をしてしまったな」
野島社長が、応接セットのソファに座ったから、わたしも野島社長の前に座った。
「話っていうのは、……想像できるよね?」
「……はい」
わたしの方を野島社長は、じっと見つめる。
「成瀬玲司と古賀蓮疾、収録前に成瀬さんがいなくなった事で喧嘩をしていたよ」
やっぱりなと思った。
「成瀬さんと古賀蓮疾の関係って、恋人同士だったとか?蓮花ちゃんの父親は、古賀蓮疾だよね?」
野島社長から率直に聞かれて、戸惑う。
蓮花の父親は、古賀社長。
でも、わたしと古賀社長は恋人同士ではない。
古賀社長はわたしのITエンジニアとしての腕を必要としていただけで、わたしを抱いたのだって力で押えこんで会社から離れられないようにしただけ。
だから、野島社長になんて説明したらよいかを悩んだ。
「言いたくならいいよ。予想つくから。子供ができて、行方をくらませたのはわかった。今はもう、古賀社長の事を何とも思ってないんだろ!」
野島社長に聞かれ、首を縦に振る。
気持ちは、……元々あったのかも不明。
ただ、蓮花を身篭った時、おろす選択は無かった。
そして、仕事のパートナーとしてしかわたしのことをみてない古賀社長と、子供を一緒に育てていく気にはならなかった。
「モンスターウォッチのアプリゲームを出す事になって、それを古賀社長の会社、アメバドアが請け負う事になった。
仕事だからね…、悪い話じゃない。
任天社の成瀬玲司とも、DCだけでなくスイットで新作を出す事を提案されて受けた。
だから、近いうちに、2人が来る。
多忙な2人だから、代わりを寄越すかもしれないけど。
会いたくなければ、アポを受けた日は会社を休めばいい。
でも、成瀬さんがいなくなって、古賀社長も成瀬玲司と成瀬さんのご家族も心配してるよ。
そろそろ、顔を出してもいいんじゃないかな?」
野島社長の言葉に頷く。
行方をくらませてから、4年が経った。
古賀社長も、もうわたしのITエンジニアとしてのスキルは必要無いから、わたしは用無しだろう。
兄に関してはわたしを京都の実家に連れ帰ろうとするかもしれない。
でも、わたしは蓮花と2人で生活していきたい。
「成瀬さん、こんな時に話す内容じゃないけど、俺と結婚してくれないか。成瀬さんも蓮花ちゃんも、俺が守って幸せにするから」
野島社長から、予想もしてなかったプロポーズをされてしまった。
わたしは、今の生活を壊したくないからプロポーズを受けた。
久しぶりに見る古賀社長と兄、スーツをスマートに着こなしていてカッコいいなと思いつつ、番組を見てた。
野島社長もポケットウォッチが大ヒットしアニメ化し大ブームを起こしたけど、IT的な技術は兄や古賀社長には劣る。
兄が古賀社長に難しい専門的な事を問い、論破される。
リスナー、理解できないから…。
よく見たら、古賀社長の右頬がグーで殴られた跡がある。
兄は血の気が多い…。
野島社長も、2人が何かをやらかさないかひやひやしてる感じがして、収録前になにかやらかしたのが目に見える。
無事に番組は終わったけれど、後味が悪い。
生放送の収録が終わり、テレビを切る。
見ない方が良かったかなっと思いながら家の掃除をして、考えないようにしようと思った。
普段、昼間はライブテンでパートをし、夜もライブテンから依頼されたプログラミングをしているから、どうしても家の掃除や片付けが疎かになる。
蓮花の幼稚園の迎えの時間になり、家を出ようとしたらiPhoneにLINE電話がかかる。
「成瀬さん、蓮花ちゃんのお迎え時間の前にごめん。蓮花ちゃんのお迎えの後、ちょっと時間作ってくれない?至急の話ではないんだけど、伝えたい事がある」
野島社長からだった。
幼稚園に電話をかけ、延長保育をお願いして、ライブテンへ向かった。
ライブテンにつくと、野島社長も、たった今、会社に着いたようだった。
「蓮花ちゃんは?」
「幼稚園に延長保育をお願いしました」
「そっか。蓮花ちゃんに可哀想な事をしてしまったな」
野島社長が、応接セットのソファに座ったから、わたしも野島社長の前に座った。
「話っていうのは、……想像できるよね?」
「……はい」
わたしの方を野島社長は、じっと見つめる。
「成瀬玲司と古賀蓮疾、収録前に成瀬さんがいなくなった事で喧嘩をしていたよ」
やっぱりなと思った。
「成瀬さんと古賀蓮疾の関係って、恋人同士だったとか?蓮花ちゃんの父親は、古賀蓮疾だよね?」
野島社長から率直に聞かれて、戸惑う。
蓮花の父親は、古賀社長。
でも、わたしと古賀社長は恋人同士ではない。
古賀社長はわたしのITエンジニアとしての腕を必要としていただけで、わたしを抱いたのだって力で押えこんで会社から離れられないようにしただけ。
だから、野島社長になんて説明したらよいかを悩んだ。
「言いたくならいいよ。予想つくから。子供ができて、行方をくらませたのはわかった。今はもう、古賀社長の事を何とも思ってないんだろ!」
野島社長に聞かれ、首を縦に振る。
気持ちは、……元々あったのかも不明。
ただ、蓮花を身篭った時、おろす選択は無かった。
そして、仕事のパートナーとしてしかわたしのことをみてない古賀社長と、子供を一緒に育てていく気にはならなかった。
「モンスターウォッチのアプリゲームを出す事になって、それを古賀社長の会社、アメバドアが請け負う事になった。
仕事だからね…、悪い話じゃない。
任天社の成瀬玲司とも、DCだけでなくスイットで新作を出す事を提案されて受けた。
だから、近いうちに、2人が来る。
多忙な2人だから、代わりを寄越すかもしれないけど。
会いたくなければ、アポを受けた日は会社を休めばいい。
でも、成瀬さんがいなくなって、古賀社長も成瀬玲司と成瀬さんのご家族も心配してるよ。
そろそろ、顔を出してもいいんじゃないかな?」
野島社長の言葉に頷く。
行方をくらませてから、4年が経った。
古賀社長も、もうわたしのITエンジニアとしてのスキルは必要無いから、わたしは用無しだろう。
兄に関してはわたしを京都の実家に連れ帰ろうとするかもしれない。
でも、わたしは蓮花と2人で生活していきたい。
「成瀬さん、こんな時に話す内容じゃないけど、俺と結婚してくれないか。成瀬さんも蓮花ちゃんも、俺が守って幸せにするから」
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