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部下が愛しくて堪らない side 拓馬
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俺が指示した激務で、香坂をガリガリに鶏ガラのような身体にし、過労死寸前にさせてしまった俺。
彼女を太らせようと、昼にハイカロリーな店に連れて行った。
そして、残業も23時までにして退社させた。
寝不足と栄養が改善したからか、少しずつマショマロのような柔らかさが戻ってきた気がする。
香坂と一緒にいると癒される。
俺の話を目を見開いて楽しそうに聞く香坂。
昼メシ時になんの話をしようかと太らせる目的だったのが、いつのまにか一緒に昼メシを食うのが楽しみになっていた。
堀田が福岡に転勤になる前に、中高一貫校時代の友人達と、駅前の居酒屋で待ち合わせをして飲んだ。
ビールをしこたま飲まされた堀田が俺のところに寄ってきた。
「拓馬、お前のとこの清純派の部下、あの子、大島建設の御曹司と大学入学してから最近まで10年間も付き合ってたの知ってた?
真美が御曹司を寝取って別れたらしいけど」
「はっ…、それ、ホンマか」
堀田から衝撃的な話を聞いた。
すると、大島建設に就職した佐伯が、話の中に入ってきた。
「真美のやつ、出産した子の血液型が真美とも御曹司とも違って、血液型検査をしたらやっぱり違って、速攻で離婚されたよ。
でも、御曹司は元カノと寄りを戻したいと思ってるらしいよ。
社内の噂で聞いた」
真美のやらかす事だから、たぶん、そういうオチだろうと予想はしていた。
香坂が、大宮建設の御曹司と大学時代から10年間も付き合っていたと聞き、耳を疑う。
俺が、大宮建設の御曹司の立場なら、絶対に真美みたいな女の策略で関係なんて持たないし、仕事が多忙で会えないとしても浮気なんてしない。
親父に掛け合い、裏工作して大島建設に就職させてずっと側に置く。
堀田の結婚披露宴で、大宮建設の御曹司が俺を睨みつけてきたのは、目の前で愛する女を、俺がお姫様抱っこして出て行ったからか……。
香坂の事を部下として、愛おしいと思った。
それが、大島建設の御曹司の大切な元カノで、大島建設の御曹司が真美と離婚したと知った今で、香坂を奪われないか焦る俺がいた。
香坂が、天才的な設計士だからではなく、この気持ちは、
……俺、香坂の事が好きだ。
大宮建設の御曹司が動き出す前に、香坂を口説き落としてものにする。
ビールを飲みながら、俺は思った。
彼女を太らせようと、昼にハイカロリーな店に連れて行った。
そして、残業も23時までにして退社させた。
寝不足と栄養が改善したからか、少しずつマショマロのような柔らかさが戻ってきた気がする。
香坂と一緒にいると癒される。
俺の話を目を見開いて楽しそうに聞く香坂。
昼メシ時になんの話をしようかと太らせる目的だったのが、いつのまにか一緒に昼メシを食うのが楽しみになっていた。
堀田が福岡に転勤になる前に、中高一貫校時代の友人達と、駅前の居酒屋で待ち合わせをして飲んだ。
ビールをしこたま飲まされた堀田が俺のところに寄ってきた。
「拓馬、お前のとこの清純派の部下、あの子、大島建設の御曹司と大学入学してから最近まで10年間も付き合ってたの知ってた?
真美が御曹司を寝取って別れたらしいけど」
「はっ…、それ、ホンマか」
堀田から衝撃的な話を聞いた。
すると、大島建設に就職した佐伯が、話の中に入ってきた。
「真美のやつ、出産した子の血液型が真美とも御曹司とも違って、血液型検査をしたらやっぱり違って、速攻で離婚されたよ。
でも、御曹司は元カノと寄りを戻したいと思ってるらしいよ。
社内の噂で聞いた」
真美のやらかす事だから、たぶん、そういうオチだろうと予想はしていた。
香坂が、大宮建設の御曹司と大学時代から10年間も付き合っていたと聞き、耳を疑う。
俺が、大宮建設の御曹司の立場なら、絶対に真美みたいな女の策略で関係なんて持たないし、仕事が多忙で会えないとしても浮気なんてしない。
親父に掛け合い、裏工作して大島建設に就職させてずっと側に置く。
堀田の結婚披露宴で、大宮建設の御曹司が俺を睨みつけてきたのは、目の前で愛する女を、俺がお姫様抱っこして出て行ったからか……。
香坂の事を部下として、愛おしいと思った。
それが、大島建設の御曹司の大切な元カノで、大島建設の御曹司が真美と離婚したと知った今で、香坂を奪われないか焦る俺がいた。
香坂が、天才的な設計士だからではなく、この気持ちは、
……俺、香坂の事が好きだ。
大宮建設の御曹司が動き出す前に、香坂を口説き落としてものにする。
ビールを飲みながら、俺は思った。
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