落ちぶれシンデレラは王子様とは付き合えない

Prologue

桜蘭女子校時代のお嬢様な友人達に女子会と言われて参加した飲み会が合コンだったりするのはよくある事。

シャネルやクリスチャンディオールの服を身に纏いヴィトンのバックを持ちルプダンのパンプスを履いた友人達の中で、ランクは下がるけどパステルカラーの清純派な装いのブランドレッセパッセやフォクシー、アプワイザーリッシェの服を着用し、シャネルのベージュのパンプスとバックではめられた合コンに参加する元お嬢様なわたし、瀬戸真凛《せとまりん》。

大企業の御曹司が合コン相手、友人達は『◯◯株式会社』『◯◯コーポレーション』の御令嬢という肩書きがある中、わたしは無い。

唯一の救いが、IT企業を経営していた父から教わったIT知識を活かして、ソミーでＡＩ開発エンジニアをしてる事。
でも、それは、政略結婚ありしの御曹司と御令嬢の婚活の場では全く御門違いな事。

御曹司から見向きされないわたしは、ドリンクや料理の注文したり、さりげなく皿を寄せて店員さんに下げて貰う女中のような役割を果たす。

友人達と縁を切ろうと思ってもそれによって社会的に不利益を被りそうでできない。
3回に1度の参加で仕事を理由して距離を置いて付き合いを継続している。

元お嬢様の下落を見て、見下して面白がってる友人達と、御令嬢にしか興味を示さない御曹司達に嫌気をさしてた。