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ほの明るい地下墓地の幽霊
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地面に穴を掘れば、必ず地下墓地に通じると言われているぐらい、アルケディアの地下墓地は広く迷路のようだが、一部はお化け屋敷のような感覚で市民にも開放しているらしい。
しかし、教会にある霊廟から潜った地下墓地は、アトラクションに向いていない。一向に減らない魔法のロウソクの炎がまたたいて弱い光を作り出し、その光に照らされてあちこちに見える無数の骨が、この場所の危険さを物語っている。
――――浄化されることのないカタコンベ。
樹族や地走り族の頭蓋骨、時々オーガやオークらしき大きな骨もある。それらが確認できる程度には明るいのが、返って不気味なのだ。
「なぁ、ここ墓なんかじゃないだろ。なんつうか戦争が起きて、そのまま死んだ戦士たちの亡骸の層って感じなんだが」
「まぁその通りだな。ここは遥か昔に樹族と闇側種族が激しく戦った場所でもある。樹族国は名前の通り、樹族発祥の地。その地で我らの先祖は負けられない戦いをしたのだ。敵味方多くの亡骸が埋まっていて当然だろう。ほんとオビオは物知らずのオーガだな。これからはヘッドレスを名乗れ。あいつらは馬鹿だから、お前の二つ名に丁度いいだろう」
いつもにも増してサーカは口が悪い。俺がトウスさんを手伝って、地下墓地に入った事をまだ恨んでいるのか。
「へ~、そうなんだ。戦争か・・・」
サーカの悪意を流して、俺は地球の戦争の歴史を振り返った。
最後に起きた戦争は、千年くらい前にあった人類対アンドロイドの戦争だ。正確には、人類と人類に従うアンドロイドと、自我が芽生えて暴走したアンドロイドとの戦争だったはず。
たしか名も無き科学者が終わらせたと習ったが、俺は歴史は得意じゃないから詳細は忘れた。
「あのさ、そこにトラップあるよ」
ピーター君が指さした先は、既に俺が足を置いている石畳だった。多分これは足を上げた瞬間にトラップが発動するタイプだ。今は何も起きていない。
「あのさ、だったら罠解除しながら進んでくれない? 何で後衛にいるの?」
「だってお化け怖いもん」
そもそもこのパーティさ、何故か料理人の俺が先頭なんだよね。
戦士のトウスさんは丸腰だから、長い棒を持っての中衛なのは解る。サーカも前衛に出てくれてるけど、心なしか俺より少し後ろを歩いてる。で、ピーターも後衛やってていいんだけど、それなら早めに罠がある事を教えてくれよ。
「大人しく痛い目をみろ、オビオ」
「いやいやいや、一緒に痛い目みましょうよ、サーカさん」
「知らん、お前一人で死ね」
サーカは俺からススッと離れていく。冷たすぎて阿修羅面・冷徹みたいな顔してる。
「酷い! 仲間にあんなこと言ってますよ、トウスさん!」
「わりぃ、オビオ。おめえさん、トロール並みの回復力があるし頼むわ」
「ハハッ! 俺、ただの料理人なんですよ? ・・・・何で前衛やらされてんだよぉぉ!」
地団駄踏もうと、足を罠のスイッチから離した途端に壁から女の幽霊が二体現れた。この罠は幽霊を呼び寄せる罠だったのか? 直接的にダメージを受けないのはありがたい!
正直言うと骨が埋まっている土壁から出てきた幽霊は、漫画の幽霊みたいで怖くない。足が無くて先細りしてるタイプのオーソドックスなやつ・・・。
「誰だ・・・。私たちを呼び起こしたのは・・・」
「しぎゃぴぃぃぃ!! お化け!」
うるせぇ! ピーターの声の方が怖いわ!
俺は逃げようとするピーターを捕まえて抱える。自由を求める猫のように、腕の中で暴れて顔を引っかいてくるが、俺は笑顔で彼を掴んで離さない。
「ピーター君が逃げたら罠の解除、誰がするんだよ。ハハッ!」
こっちも死活問題なんだよ! ピーターに逃げられたらずっと地雷処理戦車みたいな事やらされるんだぞ! ぷんぷん!
「でも! お化け! お化けだよぉッ? ひえぇぇ!」
お化けなんてのは基本的に残留思念だ。データと同じなんだよ。何が怖いものか。
「すみません、起こしちゃって。もう一度眠りについてください。お騒がせしました」
俺はそう言って頭を掻きながら、幽霊の横を通り過ぎようとしたその時。
「すみませんで済むかぁぁ! 私たちは契約によりお前らを殺すまで魂を解放されないンだぁぁぁ! 墓荒らしめぇぇ!!」
うわぁぁぁ! 幽霊の顔がムンクの叫びみたいになった! 俺に纏わりついて来る!
ピーターはその小さな体のどこにそんな怪力があるんだってぐらいの凄い力で、俺の腕から逃げてサーカの後ろに隠れた。
「ちょっ! 誰か助けて!」
「任せろ!」
トウスさんが霊を棒で突っつくが、棒は霊の体を通り過ぎて、俺の頬をグリグリしてるだけだった。
「いたたた、魔法の武器じゃないんだから、棒の攻撃はすり抜けるって最初から解ってたでしょーが! もしかしてふざけてない? トウスさん!」
「へへへ、すまねぇ」
へへへ、すまねぇじゃねーよ! もっと緊張感持てよ! あれ? 俺、なんだか体がひんやりとしてきたんだが! 幽霊に抱き着かれてるからか?
「なんか寒くなってきた!」
「そりゃドレインをされてるからだろうな」
何でそんなにのんびりしてんだ、サーカ! 早くなんとかしろ!
「助けて欲しいなら、助けてください! 超絶美形のサーカ様と、懇願してみろ。僕はサーカ様に守ってもらわないと何もできないダメ犬なんだワン! と言え! ・・・ひゃわ!」
悪意に染まったサーカの顔が、急に乙女の顔になる。サーカの後ろに隠れていたピーター君が、恐怖のドサクサに紛れて彼女の尻を触ったのだ。ざまぁぁぁぁぁ!!
「きききき、貴様!」
「そんな事いいから、早く俺を助けてくれよ、サーカ。寒くて・・・、鼻水出てきたし、体が動かない・・・。ブルブルブル・・・。多分俺、死ぬかも。早く・・・。ん・・・助けてぇ」
薄幸の美少年みたいな顔をして、助けを求めてみる。
「そこに直れーーーい! ピーーータァァ!!」
聞いてねぇし。全くこっちを見てねぇし。
「まぁまぁまぁ」
トウスさんも二人の仲裁してる場合じゃねぇだろうがよ! 早く俺を助けろって! おい!
「くっそ! ムカついてきた! ナノマシンの振動を許可! 俺の体の細胞を殺さない程度に、熱を発生させてくれ!」
これやると後で滅茶苦茶腹が減るんだよ、糞が! 俺は体内のナノマシンのリミッターを外す。
これは雪山で遭難して生きるか死ぬかのどうしようもない時にするものなんだけど、今がその時だ! 死んでも地球じゃ生き返らせてもらえるから、これをやる人はあまりいないんだけどな。俺は食材を求めて遭難した時に、一回使った事がある。
よーーーし! いいぞ、体がポカポカしてきた・・・。
いや・・・、寧ろ熱い!
ちょっと!どうした俺の体の中のナノマシン! 暴走してんのか!
「アチチチ!」
俺は急いでマントを脱ぐとパンイチの姿になった。その途端に霊たちが騒ぐ。
「きゃあ! 変態!」
しがみついていた幽霊が驚いて体から離れていった。いや、今は離れないでくれ! このまま熱暴走したら、俺死ぬから! 適度に冷やしてくれ!
「やだぁーもう!」
あんなに恐ろしい顔をしていた樹族の女幽霊2人は、顔を真っ赤にして壁の向こう側に消えていった。死んでもなお、女なんだね。ってそれどころじゃねぇ! あちぃ!
「なにやってんだ、オビオ。お? なんかお前の周り暖かいな」
「そりゃそうそうだろ、ナノマシンが熱暴走してんだからよ! あちぃぃぃ!」
「なのましん? なんだそりゃ」
「サーカ、水か氷の魔法ねぇか? あったらそれで俺を攻撃してくれ!」
「いよいよドM変態の本領発揮か? 貴様の性癖に合わせて魔法を使うなど、私の心を汚されるようなものではないか・・・。今後もこんな事に付き合わされるというのか? ぐぬぬぬ! えぇい! いいか! これは罰だ! お前のねじ曲がった欲望への罰だ! 決してお前に合わせたわけではないからな! 喰らえ! 【吹雪】!」
ひゃぁぁぁ! 涼しい~! 俺の周りだけ雪が吹雪いてるぅ~!
「おほぉーーー! んぎもぢぃぃぃ!!」
本当に気持ち良すぎて俺は思わずアへ顔ダブルピースしちゃった・・・。人って時々変な事するよね。こう見えても俺は地球じゃ、割とクールなキャラだったんだけどな・・・。
「変態! 変態! 大変態!」
目に侮蔑を籠めたサーカの表情と罵りの言葉は、確かにドMには堪らないだろうな。俺はノーマルだから、ただただ腹立たしいだけだが・・・。
吹雪が消えると、変態の手伝いをさせられたという咎めるような涙目で、サーカが俺を睨んでいる。
いや、違いますから。俺はドMじゃありませんから。ナノマシンの熱暴走で死にかけてましたから。お蔭さまで熱暴走も止まりました。多分、色々と体内で火傷していると思います。体中がヒリヒリジンジン痛みますし。
「貴様のあまりの変態加減に、幽霊も驚いて逃げてしまったなぁ? ええ? オビオォ!」
「うわぁ、きっつ・・・」
おい! ピーター君! 誰のせいでこんな事になっていると思っているのかね! 何でお前が引いてんだ! 痴漢の癖に!
「いや、今のオビオは、なんかヤバかったぞ」
お、わかります? トウスさん。
「ああ、奴は危ない変態オーガだ」
黙ってろ、糞サーカ。さっきからチラチラと俺の股間を見やがって! なんにもなってねぇよ! ふんわり柔らか状態だよ!
「いや、そうじゃなくてよ。オビオはドレイン攻撃に抗おうとして、熱を発生させていたように俺は思うのだが。そうだろ? オビオ。どうやってそれをやったかは知らねぇが、暴走しちまったんだな?」
「正解、トウスさん。流石は、刹那的な状況判断が必要な戦士をやっているだけはある。素晴らしい観察眼!」
「嘘クセェ・・・」
ぶっ殺すぞ、ピーター。鼻くそを穿りながら疑いの眼差しを向けるな!
しかし、教会にある霊廟から潜った地下墓地は、アトラクションに向いていない。一向に減らない魔法のロウソクの炎がまたたいて弱い光を作り出し、その光に照らされてあちこちに見える無数の骨が、この場所の危険さを物語っている。
――――浄化されることのないカタコンベ。
樹族や地走り族の頭蓋骨、時々オーガやオークらしき大きな骨もある。それらが確認できる程度には明るいのが、返って不気味なのだ。
「なぁ、ここ墓なんかじゃないだろ。なんつうか戦争が起きて、そのまま死んだ戦士たちの亡骸の層って感じなんだが」
「まぁその通りだな。ここは遥か昔に樹族と闇側種族が激しく戦った場所でもある。樹族国は名前の通り、樹族発祥の地。その地で我らの先祖は負けられない戦いをしたのだ。敵味方多くの亡骸が埋まっていて当然だろう。ほんとオビオは物知らずのオーガだな。これからはヘッドレスを名乗れ。あいつらは馬鹿だから、お前の二つ名に丁度いいだろう」
いつもにも増してサーカは口が悪い。俺がトウスさんを手伝って、地下墓地に入った事をまだ恨んでいるのか。
「へ~、そうなんだ。戦争か・・・」
サーカの悪意を流して、俺は地球の戦争の歴史を振り返った。
最後に起きた戦争は、千年くらい前にあった人類対アンドロイドの戦争だ。正確には、人類と人類に従うアンドロイドと、自我が芽生えて暴走したアンドロイドとの戦争だったはず。
たしか名も無き科学者が終わらせたと習ったが、俺は歴史は得意じゃないから詳細は忘れた。
「あのさ、そこにトラップあるよ」
ピーター君が指さした先は、既に俺が足を置いている石畳だった。多分これは足を上げた瞬間にトラップが発動するタイプだ。今は何も起きていない。
「あのさ、だったら罠解除しながら進んでくれない? 何で後衛にいるの?」
「だってお化け怖いもん」
そもそもこのパーティさ、何故か料理人の俺が先頭なんだよね。
戦士のトウスさんは丸腰だから、長い棒を持っての中衛なのは解る。サーカも前衛に出てくれてるけど、心なしか俺より少し後ろを歩いてる。で、ピーターも後衛やってていいんだけど、それなら早めに罠がある事を教えてくれよ。
「大人しく痛い目をみろ、オビオ」
「いやいやいや、一緒に痛い目みましょうよ、サーカさん」
「知らん、お前一人で死ね」
サーカは俺からススッと離れていく。冷たすぎて阿修羅面・冷徹みたいな顔してる。
「酷い! 仲間にあんなこと言ってますよ、トウスさん!」
「わりぃ、オビオ。おめえさん、トロール並みの回復力があるし頼むわ」
「ハハッ! 俺、ただの料理人なんですよ? ・・・・何で前衛やらされてんだよぉぉ!」
地団駄踏もうと、足を罠のスイッチから離した途端に壁から女の幽霊が二体現れた。この罠は幽霊を呼び寄せる罠だったのか? 直接的にダメージを受けないのはありがたい!
正直言うと骨が埋まっている土壁から出てきた幽霊は、漫画の幽霊みたいで怖くない。足が無くて先細りしてるタイプのオーソドックスなやつ・・・。
「誰だ・・・。私たちを呼び起こしたのは・・・」
「しぎゃぴぃぃぃ!! お化け!」
うるせぇ! ピーターの声の方が怖いわ!
俺は逃げようとするピーターを捕まえて抱える。自由を求める猫のように、腕の中で暴れて顔を引っかいてくるが、俺は笑顔で彼を掴んで離さない。
「ピーター君が逃げたら罠の解除、誰がするんだよ。ハハッ!」
こっちも死活問題なんだよ! ピーターに逃げられたらずっと地雷処理戦車みたいな事やらされるんだぞ! ぷんぷん!
「でも! お化け! お化けだよぉッ? ひえぇぇ!」
お化けなんてのは基本的に残留思念だ。データと同じなんだよ。何が怖いものか。
「すみません、起こしちゃって。もう一度眠りについてください。お騒がせしました」
俺はそう言って頭を掻きながら、幽霊の横を通り過ぎようとしたその時。
「すみませんで済むかぁぁ! 私たちは契約によりお前らを殺すまで魂を解放されないンだぁぁぁ! 墓荒らしめぇぇ!!」
うわぁぁぁ! 幽霊の顔がムンクの叫びみたいになった! 俺に纏わりついて来る!
ピーターはその小さな体のどこにそんな怪力があるんだってぐらいの凄い力で、俺の腕から逃げてサーカの後ろに隠れた。
「ちょっ! 誰か助けて!」
「任せろ!」
トウスさんが霊を棒で突っつくが、棒は霊の体を通り過ぎて、俺の頬をグリグリしてるだけだった。
「いたたた、魔法の武器じゃないんだから、棒の攻撃はすり抜けるって最初から解ってたでしょーが! もしかしてふざけてない? トウスさん!」
「へへへ、すまねぇ」
へへへ、すまねぇじゃねーよ! もっと緊張感持てよ! あれ? 俺、なんだか体がひんやりとしてきたんだが! 幽霊に抱き着かれてるからか?
「なんか寒くなってきた!」
「そりゃドレインをされてるからだろうな」
何でそんなにのんびりしてんだ、サーカ! 早くなんとかしろ!
「助けて欲しいなら、助けてください! 超絶美形のサーカ様と、懇願してみろ。僕はサーカ様に守ってもらわないと何もできないダメ犬なんだワン! と言え! ・・・ひゃわ!」
悪意に染まったサーカの顔が、急に乙女の顔になる。サーカの後ろに隠れていたピーター君が、恐怖のドサクサに紛れて彼女の尻を触ったのだ。ざまぁぁぁぁぁ!!
「きききき、貴様!」
「そんな事いいから、早く俺を助けてくれよ、サーカ。寒くて・・・、鼻水出てきたし、体が動かない・・・。ブルブルブル・・・。多分俺、死ぬかも。早く・・・。ん・・・助けてぇ」
薄幸の美少年みたいな顔をして、助けを求めてみる。
「そこに直れーーーい! ピーーータァァ!!」
聞いてねぇし。全くこっちを見てねぇし。
「まぁまぁまぁ」
トウスさんも二人の仲裁してる場合じゃねぇだろうがよ! 早く俺を助けろって! おい!
「くっそ! ムカついてきた! ナノマシンの振動を許可! 俺の体の細胞を殺さない程度に、熱を発生させてくれ!」
これやると後で滅茶苦茶腹が減るんだよ、糞が! 俺は体内のナノマシンのリミッターを外す。
これは雪山で遭難して生きるか死ぬかのどうしようもない時にするものなんだけど、今がその時だ! 死んでも地球じゃ生き返らせてもらえるから、これをやる人はあまりいないんだけどな。俺は食材を求めて遭難した時に、一回使った事がある。
よーーーし! いいぞ、体がポカポカしてきた・・・。
いや・・・、寧ろ熱い!
ちょっと!どうした俺の体の中のナノマシン! 暴走してんのか!
「アチチチ!」
俺は急いでマントを脱ぐとパンイチの姿になった。その途端に霊たちが騒ぐ。
「きゃあ! 変態!」
しがみついていた幽霊が驚いて体から離れていった。いや、今は離れないでくれ! このまま熱暴走したら、俺死ぬから! 適度に冷やしてくれ!
「やだぁーもう!」
あんなに恐ろしい顔をしていた樹族の女幽霊2人は、顔を真っ赤にして壁の向こう側に消えていった。死んでもなお、女なんだね。ってそれどころじゃねぇ! あちぃ!
「なにやってんだ、オビオ。お? なんかお前の周り暖かいな」
「そりゃそうそうだろ、ナノマシンが熱暴走してんだからよ! あちぃぃぃ!」
「なのましん? なんだそりゃ」
「サーカ、水か氷の魔法ねぇか? あったらそれで俺を攻撃してくれ!」
「いよいよドM変態の本領発揮か? 貴様の性癖に合わせて魔法を使うなど、私の心を汚されるようなものではないか・・・。今後もこんな事に付き合わされるというのか? ぐぬぬぬ! えぇい! いいか! これは罰だ! お前のねじ曲がった欲望への罰だ! 決してお前に合わせたわけではないからな! 喰らえ! 【吹雪】!」
ひゃぁぁぁ! 涼しい~! 俺の周りだけ雪が吹雪いてるぅ~!
「おほぉーーー! んぎもぢぃぃぃ!!」
本当に気持ち良すぎて俺は思わずアへ顔ダブルピースしちゃった・・・。人って時々変な事するよね。こう見えても俺は地球じゃ、割とクールなキャラだったんだけどな・・・。
「変態! 変態! 大変態!」
目に侮蔑を籠めたサーカの表情と罵りの言葉は、確かにドMには堪らないだろうな。俺はノーマルだから、ただただ腹立たしいだけだが・・・。
吹雪が消えると、変態の手伝いをさせられたという咎めるような涙目で、サーカが俺を睨んでいる。
いや、違いますから。俺はドMじゃありませんから。ナノマシンの熱暴走で死にかけてましたから。お蔭さまで熱暴走も止まりました。多分、色々と体内で火傷していると思います。体中がヒリヒリジンジン痛みますし。
「貴様のあまりの変態加減に、幽霊も驚いて逃げてしまったなぁ? ええ? オビオォ!」
「うわぁ、きっつ・・・」
おい! ピーター君! 誰のせいでこんな事になっていると思っているのかね! 何でお前が引いてんだ! 痴漢の癖に!
「いや、今のオビオは、なんかヤバかったぞ」
お、わかります? トウスさん。
「ああ、奴は危ない変態オーガだ」
黙ってろ、糞サーカ。さっきからチラチラと俺の股間を見やがって! なんにもなってねぇよ! ふんわり柔らか状態だよ!
「いや、そうじゃなくてよ。オビオはドレイン攻撃に抗おうとして、熱を発生させていたように俺は思うのだが。そうだろ? オビオ。どうやってそれをやったかは知らねぇが、暴走しちまったんだな?」
「正解、トウスさん。流石は、刹那的な状況判断が必要な戦士をやっているだけはある。素晴らしい観察眼!」
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