15 / 65
15 物騒ですね
しおりを挟む
何故かアリシアは大罪人とされており、殺せば賞金が出るという内容だったのだ。
醜聞は予測していたが殺害予告までは考えてなかったので、アリシアはぞっとする。
「失礼だと思ったが、念のため君の滞在先を調べた……とても公爵令嬢が滞在する宿ではなかったよ。はっきり言えば、療養施設でもなんでもない。ただの宿屋だ」
「確か公爵夫人が直々に手配してくださった筈ですが」
マリーが呟くと、ラゲルとエリアスが顔を見合わせて頷く。
(急な事だったから、バタバタしちゃって宿のことはあの人に任せたんだったわ)
ジェラルドからも「安静になさってください」と耳にたこができるほど言われていたので、アリシアは出発の日までほとんど寝て過ごしたのだ。
「護衛も置けないごく普通の宿屋に、血族の貴女を滞在させるわけにはいきません」
「張り紙は全部回収させたが、他国から来る旅人が持ち込むのは止められない。噂が広まっていたら、尚更だ」
確かにそんな宿屋に身を置けば、命の危険はあるしマリーも巻き込むことになる。しかし王城に滞在するとなれば、正式に招かれていない自分はそれなりの礼金を支払う必要もある。
だが悲しいことに今の自分には、金銭的な余裕は全くない。
「ですが私は、お恥ずかしい話ですが本当に持ち合わせがないのです」
「レアーナの忘れ形見に、お金を払わせるわけないでしょう」
微笑むローゼにアリシアはほっとしつつ、もう一つ肝心な問題があるので頷くことができない。
王城に住むとなれば、当然自由は無い。馬車の中で思い描いていた「魔術を学び、手に職を付ける」という夢からは遠ざかってしまう。
(情けないとか恥ずかしいとか、考えてる場合じゃない)
アリシアは療養期間が終わったら、正式に家を出るつもりでおり自立して生きる為に手に仕事を持ちたいこと、魔術を学びたいことを告げる。
「だったらやっぱり、ここに滞在した方がいいわ」
「え?」
「城には魔術書専門の書庫がある。アリシア嬢には自由に出入りしてもらってかまわない。折角だから王室付の魔術師も指南役としてつけよう」
とんとん拍子に進む計画に、アリシアは口を挟む隙がない。
「兄さん達、ああなると止まらないんだ。悪い話じゃないんだから、素直に頷いておいた方がいい。世間知らずのお嬢さんが旅人の使う宿に連泊なんてしたら、ろくな事にならないしね」
そう言ってエリアスが片目をつぶる。かっこつけた仕草も、美形なので憎たらしいほど様になる。
(余計な一言がなければいいのに)
頭に来るが王と王妃の前で怒鳴りつけるわけにもいかず、アリシアは黙る。それをラゲルは了承と取ったのか、あっという間にアリシアの王城滞在が決まってしまった。
*****
(なんでこんな事に……)
アリシアはエリアスと二人で、城の廊下を歩いていた。
滞在が決まるとすぐさま執事が呼ばれ、マリーは王室付のメイドとしての制服に着替えるために一緒に部屋を出て行った。
王に仕える使用人に紹介する必要もあるので、アリシアの元に戻るまでは時間がかかるだろう。
他にもアリシアの部屋を整える時間が必要だとローゼから言われ、暫くの間エリアスが城内を案内するようラゲルが直々に命じた。
当然、王と王妃は公務があるので「夕食時にまた」と言い残して退室してしまう。
残されたアリシアは、問答無用でエリアスと共に王城見学をするしかなかった。
「ところで、君はどうして謝罪したんだ。戴冠式のこと、君の母上の事だって君に何ら非は無い」
不意の質問に、アリシアは怪訝そうに答える。
「立場上必要だと思ったからです」
名前だけの「公爵令嬢」だけれど、形とか礼儀とかは大事なのだ。関係ないと言い放つには、まだアリシアは多くのしがらみを持ちすぎている。
「形だけの謝罪には思えなかったから聞いている」
エリアスが立ち止まり、アリシアを真っ直ぐに見据える。
「沈黙が答えなのか?」
黙るアリシアにも、彼は容赦ない。
(分かってるわよ。謝るにしても、もっと別の言い回しとかあるのに……私の知らない何か……多分、消えてしまった私の記憶がそうさせているんだわ)
理不尽な体験が、心に染みついてしまっているのだ。
公爵令嬢としての立場を踏まえても、あまりにも自己肯定感が低いが為に、思慮することを飛び越して謝罪に走る。
「グリフォンに乗った俺を睨んだ君の瞳。あれが君の本性だ。違うか?」
「生意気な女だと仰りたいのですか?」
「いいや。……その、素敵だと思った」
「?」
僅かにエリアスが視線を逸らした。そして何か誤魔化すみたいに、言葉を続ける。
「君はもう少し堂々とするべきだ」
言われっぱなしは流石に嫌だったので、アリシアはお望み通りエリアスを睨み付けた。
「じゃあ堂々と言います。私は「君」ではありません。アリシアです。「嬢」と付けるのも止めてください」
「分かった、これからはアリシアと呼ぼう。約束する」
「それと馬車で言われたこと、思いきり根に持ってますからね」
婚約破棄どころか、婚約自体の記憶もない。けれどやはり初対面の相手からあのような事を言われると流石にへこむ。
「美女とか馬鹿みたいな誤魔化しを仰ってましたけど、興味本位で来たんですよね? お認めになってください。その上で、謝罪を求めます」
強気どころか、王子相手に大分失礼な事を言ってしまったが後悔はない。
いくらエリアスでも怒るか呆れるかするだろうと踏んだか、アリシアの予想は全て外れた。
「申し訳ないアリシア、お詫びになんでもするから、どうか許してくれ」
片膝をついたエリアスが、右手を差し出す。騎士として淑女に対する最大の礼だとアリシアも知っていた。
恐る恐る右手を差し伸べると、その指先に唇が軽く触れる。指先に熱が灯ったような感覚に少し怖くなったけど、アリシアは動揺を必死に抑える。
何より、彼の言葉がとても魅力的だったから、この期を逃すのは惜しいと感じたからだ。
「だったら、私に魔術を教えてください」
こうしてアリシアの新たな日々が始まった。
醜聞は予測していたが殺害予告までは考えてなかったので、アリシアはぞっとする。
「失礼だと思ったが、念のため君の滞在先を調べた……とても公爵令嬢が滞在する宿ではなかったよ。はっきり言えば、療養施設でもなんでもない。ただの宿屋だ」
「確か公爵夫人が直々に手配してくださった筈ですが」
マリーが呟くと、ラゲルとエリアスが顔を見合わせて頷く。
(急な事だったから、バタバタしちゃって宿のことはあの人に任せたんだったわ)
ジェラルドからも「安静になさってください」と耳にたこができるほど言われていたので、アリシアは出発の日までほとんど寝て過ごしたのだ。
「護衛も置けないごく普通の宿屋に、血族の貴女を滞在させるわけにはいきません」
「張り紙は全部回収させたが、他国から来る旅人が持ち込むのは止められない。噂が広まっていたら、尚更だ」
確かにそんな宿屋に身を置けば、命の危険はあるしマリーも巻き込むことになる。しかし王城に滞在するとなれば、正式に招かれていない自分はそれなりの礼金を支払う必要もある。
だが悲しいことに今の自分には、金銭的な余裕は全くない。
「ですが私は、お恥ずかしい話ですが本当に持ち合わせがないのです」
「レアーナの忘れ形見に、お金を払わせるわけないでしょう」
微笑むローゼにアリシアはほっとしつつ、もう一つ肝心な問題があるので頷くことができない。
王城に住むとなれば、当然自由は無い。馬車の中で思い描いていた「魔術を学び、手に職を付ける」という夢からは遠ざかってしまう。
(情けないとか恥ずかしいとか、考えてる場合じゃない)
アリシアは療養期間が終わったら、正式に家を出るつもりでおり自立して生きる為に手に仕事を持ちたいこと、魔術を学びたいことを告げる。
「だったらやっぱり、ここに滞在した方がいいわ」
「え?」
「城には魔術書専門の書庫がある。アリシア嬢には自由に出入りしてもらってかまわない。折角だから王室付の魔術師も指南役としてつけよう」
とんとん拍子に進む計画に、アリシアは口を挟む隙がない。
「兄さん達、ああなると止まらないんだ。悪い話じゃないんだから、素直に頷いておいた方がいい。世間知らずのお嬢さんが旅人の使う宿に連泊なんてしたら、ろくな事にならないしね」
そう言ってエリアスが片目をつぶる。かっこつけた仕草も、美形なので憎たらしいほど様になる。
(余計な一言がなければいいのに)
頭に来るが王と王妃の前で怒鳴りつけるわけにもいかず、アリシアは黙る。それをラゲルは了承と取ったのか、あっという間にアリシアの王城滞在が決まってしまった。
*****
(なんでこんな事に……)
アリシアはエリアスと二人で、城の廊下を歩いていた。
滞在が決まるとすぐさま執事が呼ばれ、マリーは王室付のメイドとしての制服に着替えるために一緒に部屋を出て行った。
王に仕える使用人に紹介する必要もあるので、アリシアの元に戻るまでは時間がかかるだろう。
他にもアリシアの部屋を整える時間が必要だとローゼから言われ、暫くの間エリアスが城内を案内するようラゲルが直々に命じた。
当然、王と王妃は公務があるので「夕食時にまた」と言い残して退室してしまう。
残されたアリシアは、問答無用でエリアスと共に王城見学をするしかなかった。
「ところで、君はどうして謝罪したんだ。戴冠式のこと、君の母上の事だって君に何ら非は無い」
不意の質問に、アリシアは怪訝そうに答える。
「立場上必要だと思ったからです」
名前だけの「公爵令嬢」だけれど、形とか礼儀とかは大事なのだ。関係ないと言い放つには、まだアリシアは多くのしがらみを持ちすぎている。
「形だけの謝罪には思えなかったから聞いている」
エリアスが立ち止まり、アリシアを真っ直ぐに見据える。
「沈黙が答えなのか?」
黙るアリシアにも、彼は容赦ない。
(分かってるわよ。謝るにしても、もっと別の言い回しとかあるのに……私の知らない何か……多分、消えてしまった私の記憶がそうさせているんだわ)
理不尽な体験が、心に染みついてしまっているのだ。
公爵令嬢としての立場を踏まえても、あまりにも自己肯定感が低いが為に、思慮することを飛び越して謝罪に走る。
「グリフォンに乗った俺を睨んだ君の瞳。あれが君の本性だ。違うか?」
「生意気な女だと仰りたいのですか?」
「いいや。……その、素敵だと思った」
「?」
僅かにエリアスが視線を逸らした。そして何か誤魔化すみたいに、言葉を続ける。
「君はもう少し堂々とするべきだ」
言われっぱなしは流石に嫌だったので、アリシアはお望み通りエリアスを睨み付けた。
「じゃあ堂々と言います。私は「君」ではありません。アリシアです。「嬢」と付けるのも止めてください」
「分かった、これからはアリシアと呼ぼう。約束する」
「それと馬車で言われたこと、思いきり根に持ってますからね」
婚約破棄どころか、婚約自体の記憶もない。けれどやはり初対面の相手からあのような事を言われると流石にへこむ。
「美女とか馬鹿みたいな誤魔化しを仰ってましたけど、興味本位で来たんですよね? お認めになってください。その上で、謝罪を求めます」
強気どころか、王子相手に大分失礼な事を言ってしまったが後悔はない。
いくらエリアスでも怒るか呆れるかするだろうと踏んだか、アリシアの予想は全て外れた。
「申し訳ないアリシア、お詫びになんでもするから、どうか許してくれ」
片膝をついたエリアスが、右手を差し出す。騎士として淑女に対する最大の礼だとアリシアも知っていた。
恐る恐る右手を差し伸べると、その指先に唇が軽く触れる。指先に熱が灯ったような感覚に少し怖くなったけど、アリシアは動揺を必死に抑える。
何より、彼の言葉がとても魅力的だったから、この期を逃すのは惜しいと感じたからだ。
「だったら、私に魔術を教えてください」
こうしてアリシアの新たな日々が始まった。
510
あなたにおすすめの小説
【完結】不誠実な旦那様、目が覚めたのでさよならです。
完菜
恋愛
王都の端にある森の中に、ひっそりと誰かから隠れるようにしてログハウスが建っていた。
そこには素朴な雰囲気を持つ女性リリーと、金髪で天使のように愛らしい子供、そして中年の女性の三人が暮らしている。この三人どうやら訳ありだ。
ある日リリーは、ケガをした男性を森で見つける。本当は困るのだが、見捨てることもできずに手当をするために自分の家に連れて行くことに……。
その日を境に、何も変わらない日常に少しの変化が生まれる。その森で暮らしていたリリーには、大好きな人から言われる「愛している」という言葉が全てだった。
しかし、あることがきっかけで一瞬にしてその言葉が恐ろしいものに変わってしまう。人を愛するって何なのか? 愛されるって何なのか? リリーが紆余曲折を経て辿り着く愛の形。(全50話)
私がいなくなっても構わないと言ったのは、あなたの方ですよ?
睡蓮
恋愛
セレスとクレイは婚約関係にあった。しかし、セレスよりも他の女性に目移りしてしまったクレイは、ためらうこともなくセレスの事を婚約破棄の上で追放してしまう。お前などいてもいなくても構わないと別れの言葉を告げたクレイであったものの、後に全く同じ言葉をセレスから返されることとなることを、彼は知らないままであった…。
※全6話完結です。
取り巻き令嬢Aは覚醒いたしましたので
モンドール
恋愛
揶揄うような微笑みで少女を見つめる貴公子。それに向き合うのは、可憐さの中に少々気の強さを秘めた美少女。
貴公子の周りに集う取り巻きの令嬢たち。
──まるでロマンス小説のワンシーンのようだわ。
……え、もしかして、わたくしはかませ犬にもなれない取り巻き!?
公爵令嬢アリシアは、初恋の人の取り巻きA卒業を決意した。
(『小説家になろう』にも同一名義で投稿しています。)
婚約破棄寸前だった令嬢が殺されかけて眠り姫となり意識を取り戻したら世界が変わっていた話
ひよこ麺
恋愛
シルビア・ベアトリス侯爵令嬢は何もかも完璧なご令嬢だった。婚約者であるリベリオンとの関係を除いては。
リベリオンは公爵家の嫡男で完璧だけれどとても冷たい人だった。それでも彼の幼馴染みで病弱な男爵令嬢のリリアにはとても優しくしていた。
婚約者のシルビアには笑顔ひとつ向けてくれないのに。
どんなに尽くしても努力しても完璧な立ち振る舞いをしても振り返らないリベリオンに疲れてしまったシルビア。その日も舞踏会でエスコートだけしてリリアと居なくなってしまったリベリオンを見ているのが悲しくなりテラスでひとり夜風に当たっていたところ、いきなり何者かに後ろから押されて転落してしまう。
死は免れたが、テラスから転落した際に頭を強く打ったシルビアはそのまま意識を失い、昏睡状態となってしまう。それから3年の月日が流れ、目覚めたシルビアを取り巻く世界は変っていて……
※正常な人があまりいない話です。
【完結】記憶が戻ったら〜孤独な妻は英雄夫の変わらぬ溺愛に溶かされる〜
凛蓮月
恋愛
【完全完結しました。ご愛読頂きありがとうございます!】
公爵令嬢カトリーナ・オールディスは、王太子デーヴィドの婚約者であった。
だが、カトリーナを良く思っていなかったデーヴィドは真実の愛を見つけたと言って婚約破棄した上、カトリーナが最も嫌う醜悪伯爵──ディートリヒ・ランゲの元へ嫁げと命令した。
ディートリヒは『救国の英雄』として知られる王国騎士団副団長。だが、顔には数年前の戦で負った大きな傷があった為社交界では『醜悪伯爵』と侮蔑されていた。
嫌がったカトリーナは逃げる途中階段で足を踏み外し転げ落ちる。
──目覚めたカトリーナは、一切の記憶を失っていた。
王太子命令による望まぬ婚姻ではあったが仲良くするカトリーナとディートリヒ。
カトリーナに想いを寄せていた彼にとってこの婚姻は一生に一度の奇跡だったのだ。
(記憶を取り戻したい)
(どうかこのままで……)
だが、それも長くは続かず──。
【HOTランキング1位頂きました。ありがとうございます!】
※このお話は、以前投稿したものを大幅に加筆修正したものです。
※中編版、短編版はpixivに移動させています。
※小説家になろう、ベリーズカフェでも掲載しています。
※ 魔法等は出てきませんが、作者独自の異世界のお話です。現実世界とは異なります。(異世界語を翻訳しているような感覚です)
プリン食べたい!婚約者が王女殿下に夢中でまったく相手にされない伯爵令嬢ベアトリス!前世を思いだした。え?乙女ゲームの世界、わたしは悪役令嬢!
山田 バルス
恋愛
王都の中央にそびえる黄金の魔塔――その頂には、選ばれし者のみが入ることを許された「王都学院」が存在する。魔法と剣の才を持つ貴族の子弟たちが集い、王国の未来を担う人材が育つこの学院に、一人の少女が通っていた。
名はベアトリス=ローデリア。金糸を編んだような髪と、透き通るような青い瞳を持つ、美しき伯爵令嬢。気品と誇りを備えた彼女は、その立ち居振る舞いひとつで周囲の目を奪う、まさに「王都の金の薔薇」と謳われる存在であった。
だが、彼女には胸に秘めた切ない想いがあった。
――婚約者、シャルル=フォンティーヌ。
同じ伯爵家の息子であり、王都学院でも才気あふれる青年として知られる彼は、ベアトリスの幼馴染であり、未来を誓い合った相手でもある。だが、学院に入ってからというもの、シャルルは王女殿下と共に生徒会での活動に没頭するようになり、ベアトリスの前に姿を見せることすら稀になっていった。
そんなある日、ベアトリスは前世を思い出した。この世界はかつて病院に入院していた時の乙女ゲームの世界だと。
そして、自分は悪役令嬢だと。ゲームのシナリオをぶち壊すために、ベアトリスは立ち上がった。
レベルを上げに励み、頂点を極めた。これでゲームシナリオはぶち壊せる。
そう思ったベアトリスに真の目的が見つかった。前世では病院食ばかりだった。好きなものを食べられずに死んでしまった。だから、この世界では美味しいものを食べたい。ベアトリスの食への欲求を満たす旅が始まろうとしていた。
セラフィーヌの幸せ結婚 ~結婚したら池に入ることになりました~
れもんぴーる
恋愛
貧乏子爵家のセラフィーヌは侯爵家嫡男のガエルに望まれて結婚した。
しかしその結婚生活は幸せなものではなかった。
ガエルは父に反対されている恋人の隠れ蓑としてセラフィーヌと結婚したのだ。
ある日ガエルの愛人に大切にしていたブローチを池に投げ込まれてしまうが、見ていた使用人たちは笑うだけで拾おうとしなかった。
セラフィーヌは、覚悟を決めて池に足を踏み入れた。
それをガエルの父が目撃していたのをきっかけに、セラフィーヌの人生は変わっていく。
*前半シリアス、後半コミカルっぽいです。
*感想欄で所々ネタバレしてしまいました。
感想欄からご覧になる方はご注意くださいませm(__)m
*他サイトでも投稿予定です
政略結婚だからと諦めていましたが、離縁を決めさせていただきました
あおくん
恋愛
父が決めた結婚。
顔を会わせたこともない相手との結婚を言い渡された私は、反論することもせず政略結婚を受け入れた。
これから私の家となるディオダ侯爵で働く使用人たちとの関係も良好で、旦那様となる義両親ともいい関係を築けた私は今後上手くいくことを悟った。
だが婚姻後、初めての初夜で旦那様から言い渡されたのは「白い結婚」だった。
政略結婚だから最悪愛を求めることは考えてはいなかったけれど、旦那様がそのつもりなら私にも考えがあります。
どうか最後まで、その強気な態度を変えることがないことを、祈っておりますわ。
※いつものゆるふわ設定です。拙い文章がちりばめられています。
最後はハッピーエンドで終えます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる