精霊の加護

Zu-Y

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精霊の加護136 精霊の衣

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精霊の加護
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№136 精霊の衣

 殿下の執務室を辞してから、俺たちは行き付けの仕立屋に来ている。スピリタス調の販売権を与えている王家御用達の仕立屋である。

「これはこれはゲオルク様。よくお出で下さいました。」店主が揉み手で出迎えて来た。
「実はな、精霊が成長してな、精霊の衣服を作りたい。」俺はツリを店主に引き会わせたがツリは俺の影に隠れた。
「これはまた、素晴らしいプロポーションですね。スピリタス調ですね?」
「それが違うのだ。精霊たちはきつい服を好まないからな。」
「これ程のプロポーションでしたら、スピリタス調が映えましょうに。」
「そうなんだけどさ。精霊たちが衣類を好まないから、仕方ないんだよなー。
 で、精霊たちがなんとか着てくれそうなデザインがこれなんだけど、どうかな?」
 俺は、デザインのラフスケッチを見せた。

「これはまた…、スピリタス調とは対極ですね。」
「うん、そうなんだよ。なるべくゆったりとした作りにすると、必然的にボディラインが目立たないようになってしまうんだ。
 胸元はスピリタス調よりは浅めのV字、袖はゆったりした袖まわりで肘までの長さ、ウエストの絞りもなく、丈は膝下までのワンピースだ。全体としてふわふわしたフローラルな感じだな。」
「しかしこれなら誰でも着られますね。」
「だろ?で、すぐ作れないかな?生地の色は、まずはこの精霊と同じ緑で。それとじきに育つ他の精霊たち用に全色。」
「全色と仰いますと、緑、橙、赤、紺、青、紫、黄、白、黒の9色ですね。」
「その通り。」

 店主はしばらく俺のデザインスケッチを見ていたが…、
「うーん、胸元をあまり緩くすると、屈んだときに谷間が見えるかもしれませんよ。」
「それは困る!」
「ではいっそのこと、ぴちっとハイネックにしてはいかがです?」
「それはダメだ。俺が谷間を愛でられなくなるじゃないか?」
「どっちやねんっ!」店主の激しいツッコミが来て、俺と店主の白熱した議論が続き、その結果、結局V字に落ち着いた。精霊たちに屈ませなければいいのだ!

「おーい、ちょっとお客様のサイズをお測りして。」店長は女性スタッフに声を掛けたのだが、ツリが拒否った。人見知りするからなぁ。で、結局俺がツリのサイズを測る羽目になったのだ。
 で、トップとアンダーを測るときは試着室に入ったのだが…、
『あん、ゲオルク、こんな所で揉まないでぇ。』うぉいっ!揉んでねーし!てか。密室だと思ってツリめー。
『にひひー。』このやろ、わざとだな。あったまに来たので、お望み通りに揉んでやった。
『らめぇー。』おい、らめぇーって…。
 ゴホン!咳払いの音がした。店長からの警告に違いない。

 すったもんだした挙句、店から要求されたサイズを測って、トップとアンダーの差からツリはHカップと判明。ツリがHカップってことは、わが妻たちもそうなのだな。
 わが妻たちの巨乳は実に美しい。サイズがいくら大きくても垂れパイはちょっとな。Hカップは垂れない上限ギリギリってところだ。

 ブラは既製品を購入することにしたのだが、ツリに既成品のHカップブラを試着させるときにひと悶着あった。ここに来てごねるなよと思ったが、宥めすかしてなんとか試着させた。
 結局、ブラ装着のお手伝いに、再び試着室には俺が一緒に入る羽目になった。店長以下、店員たち全員にドン引きされたけどな。泣
 結局、他の精霊値の分も、Hカップブラをまとめて購入した。

「ところでいつまでにできる?」
「これなら手間が掛かりませんし、仮縫いも不要ですからすぐですね。」
「すぐか?実は、明日の午前中に王都を発つのだが…。」
「緑だけですか?」
「全色だな。」
「はぁ、ゲオルク様は、相変わらず無茶を仰いますね。」
「すまんな。」
 今夜は徹夜かな?店長以下、スタッフにはいつも無理を聞いてもらっている。またチップを弾むことにしよう。

 仕立屋から王宮に帰ると、いつもの部屋に、いつもの痴女…じゃなかった侍女ふたりがいた。夕餉のセッティングをしてくれている。
「やあ、いつも済まないね。ところで今夜も…。」「「覗きませんっ!」」おっと被せハモリか。高等技術だな。笑

 精霊たちを風呂に入れ、第五形態になったばかりのツリの巨乳でぱふぱふを堪能してると、残りの精霊たちから苦情が来た。苦笑
 でもなー、第四形態の並乳だとなー。
『『『『『『『『ぶー。』』』』』』』』やべ、心を読まれた。汗
 結局、機嫌を損ねた第四形態の精霊たちのご機嫌取りに、揉んだり舐めたり吸ったりする羽目になったのだが、ひと通りのご奉仕が終わっても、繰り返し要求され出した。
『次はクレー。』『フィアが先ー。』『チルの番なのー。』『ワラだもーん。』『違ーう。ウィンだよー。』『メタは?次はメタだよね?』『ソルだってばー。』『えー、ダクだよー。』

 いったいどうした?いつもはほぼ契約順で揉めたりしないのに、今日はなぜか順番を争っているではないか。
「おいおい。順番に並…。」ぱくりっ。え?
 ソルがマイドラゴンを捕食し、今まで揉めていた精霊たちがすすーっと離れて行く。やられた。
 れろれろちゅばちゅば。あ…、ソルの舌遣いがやば過ぎる。まともな抵抗もできず、マイドラゴンはホワイトブレスを吸い尽くされた。あー、今日からドーラが発情期だったのに。

 ホワイトブレスを口いっぱいに頬張ったソルは、頬をパンパンにしてふわふわと浮遊して行き、残りの精霊たち全員に口移しでホワイトブレスを分け与えて、全員揃ってゴクリとやって、緑、橙、赤、藍、青、紫、黄、白、黒の9色に輝いた。
『主様ー!』ああ、部屋からドーラの抗議の声が聞こえて来る。精霊たちの発光で、搾り取られたのがバレた…。とほほ。

 王宮の美味しい夕餉を頂いてから、拗ねたドーラを散々かわいがったのは言うまでもない。

 翌日、朝餉を摂っていると、仕立屋が注文していた第五形態用のゆるふわドレスを仕上げて納品に来てくれた。

 わが妻たちにはゆっくり朝餉を摂るうように言い、俺だけ朝餉を急いで済ませてから、精霊たちを連れて、仕立屋が待っている控室へと向かった。

「ゲオルク様、朝早くからすみません。今日の午前中にお発ちと聞いていたものですから。」徹夜で仕上げてくれたんだな。申し訳ない。
「いやいや、本当に無理言ってすまなかった。やはり徹夜か?」
「大丈夫です。作り自体は簡単ですから。深夜には仕上がりました。」
 代金の他に、店長とスタッフたちへのチップを弾んでおいた。

 さて、試着である。
 いつもは、衣類を着せようとするとぶー垂れるのだが、この日のツリはすんなり着てくれた。
『これ、きつくなーい。』と、意外にもツリはご機嫌である。

 ツリがふわふわと浮かぶと、ゆるふわドレスがフローラルな感じに揺れて、空を舞う清楚なイメージが精霊とマッチしている。
 一方で、第五形態の妖艶な体つきとは対極で、そのギャップが眼を引く。俺の予想通りである。

「ゲオルク様、精霊様が着ると予想以上に映えますね。」
「だろ?イメージ通りだな。」ドヤる俺。
「しかもフリーサイズですから、どなたでも着られますね。」
「そうだな。無理してもらったお礼にこれの専売権をやるよ。」
「ありがたいお話ですが、これは購入層が幅広いですからね、購入者が多くて、うちでは対応し切れなくなります。専売権の代わりと言っては何ですが、他店に対して販売免許をうちが出す仕組みにして頂けませんか?販売免許は有料にして、その8割をゲオルク様に納めます。残り2割はうちの手数料ってことで。」
「俺が8割?そんなにいいのか?」
「ええ。妥当ですよ。ゲオルク様はスピリタス調のデザインで、この業界ではすでに有名人ですからね。」
「え?そうなの?」知らなかった。

「ところでこの商品のお名前ですがどうしますか?」
「うーん、『精霊の衣』でいいんじゃね?」
「まんまですね。」店長が笑い、
「まんまだな。」つられて俺も笑った。

 仕立屋と別れて、俺たちに部屋に戻り、朝餉を終えたばかりのわが妻たちにツリに着せた精霊の衣を披露したら、非常に好評であった。

 この精霊の衣は、最初のうちはさほど売れなかった。
 しかし第五形態になった精霊たちが王都に凱旋すると、爆発的な売れ行きを記録したのである。
 それに伴って、販売免許の上納金で俺は大いに潤ったのだった。もちろん、仕立屋も販売免許の2割の手数料と、精霊の衣の売り上げて、スピリタス調ドレス以上の儲けを出すのだが、それは後日譚。

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設定を更新しました。R4/10/30

更新は火木土の週3日ペースを予定しています。

2作品同時発表です。
「射手の統領」も、合わせてよろしくお願いします。
https://kakuyomu.jp/works/16816927859461365664

カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
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