38 / 141
第2章 新天地編
第38話 邪教と聖教1・人は皆、仮面を被っている
しおりを挟む
俺は黒鎧の団長ゼロを操り、邪教ゼロの集会所があるという四番街に来ていた。
ハエのたかるトイレの裏から地下に降りる。
着いた先は大部屋となっていた。天井や壁には黒を基調とした禍々しい布が垂れ下がっており、邪教らしい雰囲気が醸し出されている。
他にも、ゼロを模したであろう甲冑、漆黒の逆十字、動物の頭蓋骨などが並べられており、中二心をくすぐるような造りになっていた。
さらに部屋のいたるところで黒いローブを着た者たちが長机を置いて、ゼロに関する薄い本を売っている。
ただの同人誌即売会じゃねぇか!
「おお、邪神ゼロ様だ!」
誰が邪神だよ! 聖騎士団の団長様だぞ!
ワラワラと集まってきた信者を虫の塊を見た時のような軽蔑する目で眺めていると、仮面を被った身長二メートルくらいで筋肉質な大男が視界に入ってきた。
あ、コイツ絶対“シトローン”さんだろ。
近衛兵シトローン。この国の女王マルメロの近衛兵だ。No.8老兵軍師ダークと戦って敗れて以来、ダークを崇拝している。会う度に、ねちっこく弟子入りを志願して来る面倒くさいオッサン。
シトローンがこちらの視線に気付き、近寄ってきた。
「やぁゼロ様、はじめまして。私の名はシャドウ。よろしく、シャシャシャ!」
名前めっちゃダークに影響受けてんじゃねぇか。それになんだよ、その笑い声の“シャシャシャ”って。忍者が手裏剣投げる時しか使わねぇだろ。キャラ付け下手くそかよ。俺が言えた義理じゃねぇけどな!
「よろしくシャドウ殿。ところでどこかで会ったことはないか?」
「まさか。シャシャシャ!」
ああそう……。そういう体でいくのね。仕方ないから合わせてやるか。追求すんのもめんどくせぇし。
「シャドウ殿はなぜゼロ教に?」
お前はダークが好きなはずだろ。
「私はダーク老師推しでダーク教を作ろうとしたのですが、メンバーを五人集められず仕方なく邪教ゼロに入信した次第です。まぁ、聖教ポテトの方でも良かったのですが。シャシャシャ!」
消去法かよ。失礼な奴め。
それより今不穏な文字列があったな。“聖教ポテト”って何だよ。
「ポテトにも宗教があるのか?」
「はい、ゼロ教とは比較にならないほどの規模ですな」
「ちなみにシャドウ殿がそっちに入信しなかった理由は?」
「ポテト殿は大きくて怖いし」
メンタル乙女かよ。ポテトは身長二メートルに設定しているからオメーとリンゴ一個分くらいしか変わんねぇだろ。ビビるなよ。
「あ、まさかそれは!?」
シトローンは何かを発見したのか、突如ゼロから視線を外して近くの怪しい本を手に取った。
「こ、これは“シトローン×ダーク”の本……!」
うげぇ、その組み合わせ誰が得するんだよ。つーかゼロを出さない組み合わせ禁止じゃねぇのか? おい運営、このサークル出禁にしろ!
「まさかこんなレアモノがあるとは。しかし実に惜しい。ここは“ダーク×シトローン”にすべきであったな」
ん? 一緒だろ? と思ったが、名前の位置が逆なのか。そういや位置によって攻めとか受けとかあったな。……うん、どうでもいいわ! 変なこと考えさせんな!
シトローンが中身をパラパラと見始めた。
「……絵は悪くない。ただ、ダーク老師の台詞に所々違和感がある。やはり老師の魅力はまだ世間に浸透していないということか。老師、すみません。私の推し活が足りないばかりにまだ不憫な思いをさせてしまいます。ですがいつの日かダーク教をつくり、貴方を聖騎士団ナンバーワンの座に押し上げて見せます……!」
シトローンは天を仰ぎ、ここには居ないダークを想う。酔ってんじゃねぇぞ。誰かこのマイナーアイドルに入れ込むオッサンどうにかしろよ。
そのあと結局、その薄い本を買っていた。いわく、マイナーな組み合わせを描いてくれたことへの感謝と、次への期待を込めた投資だそうだ。本を描いたサークル主とは目の前で酷評されたにも関わらず、最後には仲良くなっていた。
あはは、無関係なら微笑ましく見れたんだけどな。なまじ知り合いだと色んなことが混ざり合ってモヤモヤするわ。……うん、もう考えないようにしよう。そうしよう。
俺が虚ろな目で思考を停止していると、背後に気配を感じた。
「おやおや、楽しそうじゃのう。わらわも混ぜてくれなのじゃ」
げ、この喋り方と声は。振り返ると仮面をつけた金髪ロングの女。うわぁ、絶対に女王“マルメロ”だろ。
マルメロは十六歳の若さでマルクト王国の女王をやっている。ノジャヒリ語とかいう独自言語というにはお粗末なものを使うやべぇ女王様だ。
「わらわの名前はマル。よろしくなのじゃ」
もっと名前と語尾と一人称ひねれよ。俺が言えた義理じゃねぇけど!
「なんだか女王陛下に似てるな。もしかして本人か?」
「よく言われるのじゃ。だがよく考えてみよ。女王がそのままの喋りで、なおかつ邪教に入ると思うかの?」
そうだけどさぁ……。そこをあえてやってますよ、って感じだろうなぁ。ドヤ顔してそうなのが仮面の下に透けて見えるわ。こいつがトップって、いつかこの国滅びるよな。夜逃げの準備はしておこう。
「さて、わらわも本を買うのじゃ」
彼女はキョロキョロ眺めた後、“ゼロ×マルメロ”本を手に取った。邪神と女王の同人なんてよく書こうと思ったな。国や時代によっては即死刑ものだろ。
「うーむ、竿役がゼロかぁ」
竿役言うな! つーかお前を題材にした卑猥な本だぞ! 怒れよ!
「ま、汚いオッサンのシトローンよりはマシかのう」
フッ、所詮は青臭いガキだな。竿役は汚ければ汚いほどいいと言うのに。イケメンとのイチャコラが見たいなら少女漫画でも見ときな、お嬢ちゃん。でもまぁシトローンが嫌なのは全面同意だわ。
マルメロが中身をパラパラとめくり始めた。が、すぐに動きが止まる。
「む! これはダメじゃ! ゼロの竿がデカ過ぎる! ヤツは間違いなく粗チンじゃぞ! 解釈違いなのじゃ!」
誰が粗チンじゃあ! 邪教に入信しといて神をバカにしてんじゃねぇぞ! つーか女王が使っていい言葉じゃねぇだろ! もっとロイヤルな言葉を使え! ロイヤル語彙!
その時だった。足音が響き、部屋に白い装束を着たもの達が駆け込んできた。
「なんだなんだぁ!?」
周囲がざわつく。
「我らは聖教ポテトの信徒である! 大人しくしろ!」
うわぁ。めんどくせぇ展開になりそう。
ハエのたかるトイレの裏から地下に降りる。
着いた先は大部屋となっていた。天井や壁には黒を基調とした禍々しい布が垂れ下がっており、邪教らしい雰囲気が醸し出されている。
他にも、ゼロを模したであろう甲冑、漆黒の逆十字、動物の頭蓋骨などが並べられており、中二心をくすぐるような造りになっていた。
さらに部屋のいたるところで黒いローブを着た者たちが長机を置いて、ゼロに関する薄い本を売っている。
ただの同人誌即売会じゃねぇか!
「おお、邪神ゼロ様だ!」
誰が邪神だよ! 聖騎士団の団長様だぞ!
ワラワラと集まってきた信者を虫の塊を見た時のような軽蔑する目で眺めていると、仮面を被った身長二メートルくらいで筋肉質な大男が視界に入ってきた。
あ、コイツ絶対“シトローン”さんだろ。
近衛兵シトローン。この国の女王マルメロの近衛兵だ。No.8老兵軍師ダークと戦って敗れて以来、ダークを崇拝している。会う度に、ねちっこく弟子入りを志願して来る面倒くさいオッサン。
シトローンがこちらの視線に気付き、近寄ってきた。
「やぁゼロ様、はじめまして。私の名はシャドウ。よろしく、シャシャシャ!」
名前めっちゃダークに影響受けてんじゃねぇか。それになんだよ、その笑い声の“シャシャシャ”って。忍者が手裏剣投げる時しか使わねぇだろ。キャラ付け下手くそかよ。俺が言えた義理じゃねぇけどな!
「よろしくシャドウ殿。ところでどこかで会ったことはないか?」
「まさか。シャシャシャ!」
ああそう……。そういう体でいくのね。仕方ないから合わせてやるか。追求すんのもめんどくせぇし。
「シャドウ殿はなぜゼロ教に?」
お前はダークが好きなはずだろ。
「私はダーク老師推しでダーク教を作ろうとしたのですが、メンバーを五人集められず仕方なく邪教ゼロに入信した次第です。まぁ、聖教ポテトの方でも良かったのですが。シャシャシャ!」
消去法かよ。失礼な奴め。
それより今不穏な文字列があったな。“聖教ポテト”って何だよ。
「ポテトにも宗教があるのか?」
「はい、ゼロ教とは比較にならないほどの規模ですな」
「ちなみにシャドウ殿がそっちに入信しなかった理由は?」
「ポテト殿は大きくて怖いし」
メンタル乙女かよ。ポテトは身長二メートルに設定しているからオメーとリンゴ一個分くらいしか変わんねぇだろ。ビビるなよ。
「あ、まさかそれは!?」
シトローンは何かを発見したのか、突如ゼロから視線を外して近くの怪しい本を手に取った。
「こ、これは“シトローン×ダーク”の本……!」
うげぇ、その組み合わせ誰が得するんだよ。つーかゼロを出さない組み合わせ禁止じゃねぇのか? おい運営、このサークル出禁にしろ!
「まさかこんなレアモノがあるとは。しかし実に惜しい。ここは“ダーク×シトローン”にすべきであったな」
ん? 一緒だろ? と思ったが、名前の位置が逆なのか。そういや位置によって攻めとか受けとかあったな。……うん、どうでもいいわ! 変なこと考えさせんな!
シトローンが中身をパラパラと見始めた。
「……絵は悪くない。ただ、ダーク老師の台詞に所々違和感がある。やはり老師の魅力はまだ世間に浸透していないということか。老師、すみません。私の推し活が足りないばかりにまだ不憫な思いをさせてしまいます。ですがいつの日かダーク教をつくり、貴方を聖騎士団ナンバーワンの座に押し上げて見せます……!」
シトローンは天を仰ぎ、ここには居ないダークを想う。酔ってんじゃねぇぞ。誰かこのマイナーアイドルに入れ込むオッサンどうにかしろよ。
そのあと結局、その薄い本を買っていた。いわく、マイナーな組み合わせを描いてくれたことへの感謝と、次への期待を込めた投資だそうだ。本を描いたサークル主とは目の前で酷評されたにも関わらず、最後には仲良くなっていた。
あはは、無関係なら微笑ましく見れたんだけどな。なまじ知り合いだと色んなことが混ざり合ってモヤモヤするわ。……うん、もう考えないようにしよう。そうしよう。
俺が虚ろな目で思考を停止していると、背後に気配を感じた。
「おやおや、楽しそうじゃのう。わらわも混ぜてくれなのじゃ」
げ、この喋り方と声は。振り返ると仮面をつけた金髪ロングの女。うわぁ、絶対に女王“マルメロ”だろ。
マルメロは十六歳の若さでマルクト王国の女王をやっている。ノジャヒリ語とかいう独自言語というにはお粗末なものを使うやべぇ女王様だ。
「わらわの名前はマル。よろしくなのじゃ」
もっと名前と語尾と一人称ひねれよ。俺が言えた義理じゃねぇけど!
「なんだか女王陛下に似てるな。もしかして本人か?」
「よく言われるのじゃ。だがよく考えてみよ。女王がそのままの喋りで、なおかつ邪教に入ると思うかの?」
そうだけどさぁ……。そこをあえてやってますよ、って感じだろうなぁ。ドヤ顔してそうなのが仮面の下に透けて見えるわ。こいつがトップって、いつかこの国滅びるよな。夜逃げの準備はしておこう。
「さて、わらわも本を買うのじゃ」
彼女はキョロキョロ眺めた後、“ゼロ×マルメロ”本を手に取った。邪神と女王の同人なんてよく書こうと思ったな。国や時代によっては即死刑ものだろ。
「うーむ、竿役がゼロかぁ」
竿役言うな! つーかお前を題材にした卑猥な本だぞ! 怒れよ!
「ま、汚いオッサンのシトローンよりはマシかのう」
フッ、所詮は青臭いガキだな。竿役は汚ければ汚いほどいいと言うのに。イケメンとのイチャコラが見たいなら少女漫画でも見ときな、お嬢ちゃん。でもまぁシトローンが嫌なのは全面同意だわ。
マルメロが中身をパラパラとめくり始めた。が、すぐに動きが止まる。
「む! これはダメじゃ! ゼロの竿がデカ過ぎる! ヤツは間違いなく粗チンじゃぞ! 解釈違いなのじゃ!」
誰が粗チンじゃあ! 邪教に入信しといて神をバカにしてんじゃねぇぞ! つーか女王が使っていい言葉じゃねぇだろ! もっとロイヤルな言葉を使え! ロイヤル語彙!
その時だった。足音が響き、部屋に白い装束を着たもの達が駆け込んできた。
「なんだなんだぁ!?」
周囲がざわつく。
「我らは聖教ポテトの信徒である! 大人しくしろ!」
うわぁ。めんどくせぇ展開になりそう。
0
あなたにおすすめの小説
八十神天従は魔法学園の異端児~神社の息子は異世界に行ったら特待生で特異だった
根立真先
ファンタジー
高校生活初日。神社の息子の八十神は異世界に転移してしまい危機的状況に陥るが、神使の白兎と凄腕美人魔術師に救われ、あれよあれよという間にリュケイオン魔法学園へ入学することに。期待に胸を膨らますも、彼を待ち受ける「特異クラス」は厄介な問題児だらけだった...!?日本の神様の力を魔法として行使する主人公、八十神。彼はその異質な能力で様々な苦難を乗り越えながら、新たに出会う仲間とともに成長していく。学園×魔法の青春バトルファンタジーここに開幕!
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!
菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは
「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。
同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと
アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう
最初の武器は木の棒!?
そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。
何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら
困難に立ち向かっていく。
チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!
異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。
話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい!
****** 完結まで必ず続けます *****
****** 毎日更新もします *****
他サイトへ重複投稿しています!
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる