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第12話 死と旅立ち
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翌朝、宿までレンジたちを迎えにやってくると言っていたレオナルドはなかなかやってこず、
そして、
死体で発見された。
城下町の広場の噴水に彼は浮かんでいた。
彼の死因は不明。
死体には傷ひとつなく、解剖してみなければ詳細はわからないということだったが、おそらく外傷はないものの心臓やその他の内臓を魔法によって潰されているのではないか、ということだった。
殺害後も傷ひとつつけることなく、彼の死体からはその血がすべて抜かれ、皮と肉と骨だけになっていたという。
そのため、最初は誰もそれが死体だとは気づかなかったらしい。
レンジとステラが駆けつけたときには、噴水が循環させる水は、彼の血で真っ赤に染まっていた。
死体は魔法によって沈められており、死体から抜かれた血も小分けにされたいくつかの袋に入れられ、沈められていたらしい。
広場に人が集まりだす、リバーステラでいう通勤ラッシュの時間帯に、死体が浮かび上がり、血の入った袋が破裂する、そういった時限式の魔法がかけられていたそうだ。
レオナルドは魔装具店の2階に住んでおり、レンジと分かれた後、店に帰る途中で殺害されたのだと思われた。
ダークマターからエーテルだけを切り離し、もうひとつの魔素である放射性物質と思われるものを封印する試験管のようなものは奪われており、店も荒らされていた。
魔装具が盗まれたりはしておらず、彼が産み出したこの世界を救う唯一の手段に関する資料だけがすべて盗まれていた。
レンジは、レオナルドが死んだ、殺された、ということは理解できた。
しかし、その死体はレンジが知る彼と同一人物とは思えないほどに変わってしまっており、殺害方法やその後の手口もすべて魔法によるものだったから、理解が追いつかなかった。
だからだろうか。悲しいと感じないのは。
もっと彼から父の話を聞きたかった。
ステラやピノアだけでなく、彼と共に旅をし、魔王となった父を救いたかった。
父を救い、この世界をあるべき形に戻した後、リバーステラに存在する負の遺産もまた、父や彼と共にどうにかしたかった。
レンジにあるのは、それらがもうかなわなくなってしまったというむなしさだった。
犯人は、おそらくネクロマンサーと呼ばれる魔法使いだということだった。
炎や水、風、土、雷を司る精霊が存在するように、死さえも司る闇の精霊、というよりは死神や悪魔のようなものが存在し、その力を借りることで、人や魔物を一瞬で死に至らしめるだけでなく、死者の魂を呼び戻したり、死体を操り人形のように扱うことができる禁忌の魔法を使う魔法使い。
それが、ネクロマンサーらしい。
エウロペの王宮に仕える巫女や魔法使い、魔法戦士にも、大賢者がそれらを育成する魔術院にも、誰ひとりそのような魔法の使い手はいないが、ネクロマンサーという存在は確かに存在し、この国の近隣諸国のひとつである「ペイン」にその存在が最低でも数人存在することが確認されているという。
ペインという国がそのような禁忌の魔法に手を染めなければいけなかったのもまた、この国の王が枯渇しつつあったエーテルを独占しようとするために引き起こした戦争がきっかけだったという。
100年以上前のエウロペは魔法に長けた軍事国家であり、隣国であり同盟国でもあるランスは竜騎士を多く有する軍事国家であった。
そのふたつの国に攻めいられ劣勢にあったペインは、禁忌を犯してまでも国やエーテルを守ろうとしたそうだ。
ネクロマンサーは、死者の軍隊「ファントム」を作ったが、しかしそれでもエウロペとランスに敗れた。
すべてはエウロペが引き起こした戦争のせいだったが、テラもまたリバーステラ同様に、戦争に勝利した国家こそが正義であり、敗戦国であるペインがしたことは許されないと断罪され、当時の国王や大臣、軍の幹部らは皆処刑されたという。
100年以上が過ぎた今もなお、ペインは他国との交易等様々なことを禁じられたまま、復興できていないということだった。
「どうやら、わたし以外にも、あなたと彼の会話を盗み聞きしていた者がいたようね」
ステラはレンジに言った。
「だとすれば、次に狙われるのは、ぼくか……」
「それに、わたしね。
犯人があの場にいたことをわたしは気づかなかったけれど、犯人はわたしの存在に気づいていたはずだから。
急いで城下町を出ましょう」
本当にネクロマンサーだけの犯行なのだろうか、とレンジはふと思った。
レオナルドの死体や血の入った袋を特定の時間に浮かび上がらせたり破裂させたりするような時限式の魔法は、時を司る精霊のようなものの力を借りなければ不可能ではないのか、と。
そんな精霊がいれば、の話ではあったが、彼はなんとなくだが、そう思った。
レンジたちは、広場から宿に戻るとピノアを叩き起こし、城下町を出た。
叩き起こすという表現はよく聞くが、ステラが何のためらいもなく、ピノアの顔面に往復ビンタをして叩き起こしているのを見たときは、本当に文字通り叩き起こすことがあるんだな、と思った。
ピノアはどうやら朝が弱いらしく、彼女が支度を済ませる間、ステラはレンジに、ピノアにはレオナルドのことは伏せておきましょう、と言った。
「彼女は、ゆうべのあなたと彼のやりとりをしらない。
それに、ああ見えてとても繊細で、まわりにとても気を遣う子だから。
わたしたちも気持ちを切り替える必要があるわ」
彼女の言う通りだと思った。
だからふたりとも、殺人事件が起きたために普段よりも騒がしい城下町の人々のことについても、何も知らないふりをしてピノアを連れて城下町を出た。
ステラは、ピノアが背中に背負っていたランドセルから、筒のようなものを取り出すと、中に入っていた上質な紙に描かれた世界地図を広げた。
その地図は、リバーステラの世界地図を左右に反転させたものであり、レンジが見慣れた日本を中心にしたものではなく、ヨーロッパを中心とした地図だった。
「エウロペはここよ」
ステラはヨーロッパの長靴のような形をした半島を指で示した。
「エウロペは、ぼくのいた世界で言うイタリアにあったのか」
ステラはくすりと笑った。
「リバーステラから来た人たちは、みんなそう言うって聞いてたけど、本当なのね」
「そりゃ驚くよ。世界地図は裏返しになったみたいに左右? 東西? が反対してるし」
「本当は昨日のうちに説明しておかなければいけないことだったのだけれど……」
「しかたないよ。昨日はいろいろあったからね」
長靴のような形をした半島にあるエウロペの地続きに、先ほど聞いたばかりの「ランス」や「ペイン」があった。
ランスはフランスに位置し、ペインはスペインに位置していた。
「まずは、ランスに向かいましょう。
ランスは竜騎士の国。竜騎士が駆る飛竜は、火の精霊であるフェネクスがいる山で産まれるの。
リバーステラからの来訪者であるあなたは、テラに産まれたわたしたちと違って、フェネクスに力を示し、認められ契約を交わすことでようやく火の魔法が使えるようになる」
精霊に力を示すとは、精霊と戦うということだろうか。
やはりレンジには、なんとなくわかってしまった。
父はそれを乗り越えたが、転移者の多くは乗り越えられずに死んでいったのだろうと。
「ランスの竜騎士や飛竜の力を借りられるようなら空から、借りられなければ船で、アイスランドやグリーンランドに」
「そこに水の精霊や、地の精霊がいる?」
「えぇ。その通りよ。あなたは本当に勘がいいのね。
でもそれは、まだ先のこと。
今はランスに向かいながら、あなたは精霊に力を示せられるだけの力を身に付けなければならない」
「ぼくは『まだ実戦経験がない』」
レンジは言った。本当は昨晩すでに経験していたが、ピノアはそれを知らないからだ。
「だから、魔物と戦うことになったら、なるべくぼくひとりにまかせてほしい」
「そのつもりよ。
本来なら『一度も実戦経験がない』あなたひとりでは、ダークマターを取り込んだ魔物は、手に負えないくらいに狂暴だから、巫女も共に戦う必要があるのだけれど、あなたはその魔装具があるから」
徒歩で行くには時間がかかりすぎるから、途中の村で馬車を借りることにしましょう、ステラはそう言った。
レンジはステラの持つ世界地図の、アジアの西にある島国を指差した。
この世界では、極東ではなく、極西になるのだろうか。
「ここが、ぼくが生まれた国だよ」
と言った。
「知ってる。
みんな、このドラゴンのような形をした島国から来たって言うって聞いてたから。
確かそっちではニホンって言うんだったかしら?」
「そう、日本。ぼくは一度もその島国を出たことがないから、自分が生まれた国のことしかよく知らないけど。そんなに悪い国じゃないかな……
イタリアのことはよくわからないけれど、エウロペほどきれいじゃないけど、確かすごくきれいな街並みの国だったはずだよ」
「いつか、あなたが生まれた国や、そのイタリアって国にあなたと行ってみたいわ。連れていってくれる?」
いいよ、とレンジは笑った。
「あのさ~~」
ひとりだけほったらかしにされ、ステラの荷物持ちにまでされていたピノアが不満そうに言った。
「なんかふたりとも昨日より仲良くなってない?
もしかして、付き合ってんの!?」
レンジとステラは、ふたりとも顔を真っ赤にし、
「まじか……」
と、ピノアは愕然とした。
そして、
死体で発見された。
城下町の広場の噴水に彼は浮かんでいた。
彼の死因は不明。
死体には傷ひとつなく、解剖してみなければ詳細はわからないということだったが、おそらく外傷はないものの心臓やその他の内臓を魔法によって潰されているのではないか、ということだった。
殺害後も傷ひとつつけることなく、彼の死体からはその血がすべて抜かれ、皮と肉と骨だけになっていたという。
そのため、最初は誰もそれが死体だとは気づかなかったらしい。
レンジとステラが駆けつけたときには、噴水が循環させる水は、彼の血で真っ赤に染まっていた。
死体は魔法によって沈められており、死体から抜かれた血も小分けにされたいくつかの袋に入れられ、沈められていたらしい。
広場に人が集まりだす、リバーステラでいう通勤ラッシュの時間帯に、死体が浮かび上がり、血の入った袋が破裂する、そういった時限式の魔法がかけられていたそうだ。
レオナルドは魔装具店の2階に住んでおり、レンジと分かれた後、店に帰る途中で殺害されたのだと思われた。
ダークマターからエーテルだけを切り離し、もうひとつの魔素である放射性物質と思われるものを封印する試験管のようなものは奪われており、店も荒らされていた。
魔装具が盗まれたりはしておらず、彼が産み出したこの世界を救う唯一の手段に関する資料だけがすべて盗まれていた。
レンジは、レオナルドが死んだ、殺された、ということは理解できた。
しかし、その死体はレンジが知る彼と同一人物とは思えないほどに変わってしまっており、殺害方法やその後の手口もすべて魔法によるものだったから、理解が追いつかなかった。
だからだろうか。悲しいと感じないのは。
もっと彼から父の話を聞きたかった。
ステラやピノアだけでなく、彼と共に旅をし、魔王となった父を救いたかった。
父を救い、この世界をあるべき形に戻した後、リバーステラに存在する負の遺産もまた、父や彼と共にどうにかしたかった。
レンジにあるのは、それらがもうかなわなくなってしまったというむなしさだった。
犯人は、おそらくネクロマンサーと呼ばれる魔法使いだということだった。
炎や水、風、土、雷を司る精霊が存在するように、死さえも司る闇の精霊、というよりは死神や悪魔のようなものが存在し、その力を借りることで、人や魔物を一瞬で死に至らしめるだけでなく、死者の魂を呼び戻したり、死体を操り人形のように扱うことができる禁忌の魔法を使う魔法使い。
それが、ネクロマンサーらしい。
エウロペの王宮に仕える巫女や魔法使い、魔法戦士にも、大賢者がそれらを育成する魔術院にも、誰ひとりそのような魔法の使い手はいないが、ネクロマンサーという存在は確かに存在し、この国の近隣諸国のひとつである「ペイン」にその存在が最低でも数人存在することが確認されているという。
ペインという国がそのような禁忌の魔法に手を染めなければいけなかったのもまた、この国の王が枯渇しつつあったエーテルを独占しようとするために引き起こした戦争がきっかけだったという。
100年以上前のエウロペは魔法に長けた軍事国家であり、隣国であり同盟国でもあるランスは竜騎士を多く有する軍事国家であった。
そのふたつの国に攻めいられ劣勢にあったペインは、禁忌を犯してまでも国やエーテルを守ろうとしたそうだ。
ネクロマンサーは、死者の軍隊「ファントム」を作ったが、しかしそれでもエウロペとランスに敗れた。
すべてはエウロペが引き起こした戦争のせいだったが、テラもまたリバーステラ同様に、戦争に勝利した国家こそが正義であり、敗戦国であるペインがしたことは許されないと断罪され、当時の国王や大臣、軍の幹部らは皆処刑されたという。
100年以上が過ぎた今もなお、ペインは他国との交易等様々なことを禁じられたまま、復興できていないということだった。
「どうやら、わたし以外にも、あなたと彼の会話を盗み聞きしていた者がいたようね」
ステラはレンジに言った。
「だとすれば、次に狙われるのは、ぼくか……」
「それに、わたしね。
犯人があの場にいたことをわたしは気づかなかったけれど、犯人はわたしの存在に気づいていたはずだから。
急いで城下町を出ましょう」
本当にネクロマンサーだけの犯行なのだろうか、とレンジはふと思った。
レオナルドの死体や血の入った袋を特定の時間に浮かび上がらせたり破裂させたりするような時限式の魔法は、時を司る精霊のようなものの力を借りなければ不可能ではないのか、と。
そんな精霊がいれば、の話ではあったが、彼はなんとなくだが、そう思った。
レンジたちは、広場から宿に戻るとピノアを叩き起こし、城下町を出た。
叩き起こすという表現はよく聞くが、ステラが何のためらいもなく、ピノアの顔面に往復ビンタをして叩き起こしているのを見たときは、本当に文字通り叩き起こすことがあるんだな、と思った。
ピノアはどうやら朝が弱いらしく、彼女が支度を済ませる間、ステラはレンジに、ピノアにはレオナルドのことは伏せておきましょう、と言った。
「彼女は、ゆうべのあなたと彼のやりとりをしらない。
それに、ああ見えてとても繊細で、まわりにとても気を遣う子だから。
わたしたちも気持ちを切り替える必要があるわ」
彼女の言う通りだと思った。
だからふたりとも、殺人事件が起きたために普段よりも騒がしい城下町の人々のことについても、何も知らないふりをしてピノアを連れて城下町を出た。
ステラは、ピノアが背中に背負っていたランドセルから、筒のようなものを取り出すと、中に入っていた上質な紙に描かれた世界地図を広げた。
その地図は、リバーステラの世界地図を左右に反転させたものであり、レンジが見慣れた日本を中心にしたものではなく、ヨーロッパを中心とした地図だった。
「エウロペはここよ」
ステラはヨーロッパの長靴のような形をした半島を指で示した。
「エウロペは、ぼくのいた世界で言うイタリアにあったのか」
ステラはくすりと笑った。
「リバーステラから来た人たちは、みんなそう言うって聞いてたけど、本当なのね」
「そりゃ驚くよ。世界地図は裏返しになったみたいに左右? 東西? が反対してるし」
「本当は昨日のうちに説明しておかなければいけないことだったのだけれど……」
「しかたないよ。昨日はいろいろあったからね」
長靴のような形をした半島にあるエウロペの地続きに、先ほど聞いたばかりの「ランス」や「ペイン」があった。
ランスはフランスに位置し、ペインはスペインに位置していた。
「まずは、ランスに向かいましょう。
ランスは竜騎士の国。竜騎士が駆る飛竜は、火の精霊であるフェネクスがいる山で産まれるの。
リバーステラからの来訪者であるあなたは、テラに産まれたわたしたちと違って、フェネクスに力を示し、認められ契約を交わすことでようやく火の魔法が使えるようになる」
精霊に力を示すとは、精霊と戦うということだろうか。
やはりレンジには、なんとなくわかってしまった。
父はそれを乗り越えたが、転移者の多くは乗り越えられずに死んでいったのだろうと。
「ランスの竜騎士や飛竜の力を借りられるようなら空から、借りられなければ船で、アイスランドやグリーンランドに」
「そこに水の精霊や、地の精霊がいる?」
「えぇ。その通りよ。あなたは本当に勘がいいのね。
でもそれは、まだ先のこと。
今はランスに向かいながら、あなたは精霊に力を示せられるだけの力を身に付けなければならない」
「ぼくは『まだ実戦経験がない』」
レンジは言った。本当は昨晩すでに経験していたが、ピノアはそれを知らないからだ。
「だから、魔物と戦うことになったら、なるべくぼくひとりにまかせてほしい」
「そのつもりよ。
本来なら『一度も実戦経験がない』あなたひとりでは、ダークマターを取り込んだ魔物は、手に負えないくらいに狂暴だから、巫女も共に戦う必要があるのだけれど、あなたはその魔装具があるから」
徒歩で行くには時間がかかりすぎるから、途中の村で馬車を借りることにしましょう、ステラはそう言った。
レンジはステラの持つ世界地図の、アジアの西にある島国を指差した。
この世界では、極東ではなく、極西になるのだろうか。
「ここが、ぼくが生まれた国だよ」
と言った。
「知ってる。
みんな、このドラゴンのような形をした島国から来たって言うって聞いてたから。
確かそっちではニホンって言うんだったかしら?」
「そう、日本。ぼくは一度もその島国を出たことがないから、自分が生まれた国のことしかよく知らないけど。そんなに悪い国じゃないかな……
イタリアのことはよくわからないけれど、エウロペほどきれいじゃないけど、確かすごくきれいな街並みの国だったはずだよ」
「いつか、あなたが生まれた国や、そのイタリアって国にあなたと行ってみたいわ。連れていってくれる?」
いいよ、とレンジは笑った。
「あのさ~~」
ひとりだけほったらかしにされ、ステラの荷物持ちにまでされていたピノアが不満そうに言った。
「なんかふたりとも昨日より仲良くなってない?
もしかして、付き合ってんの!?」
レンジとステラは、ふたりとも顔を真っ赤にし、
「まじか……」
と、ピノアは愕然とした。
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