93 / 271
第93話 もうひとつの架け橋
しおりを挟む
リバーステラから転移してきた大艦隊は、空にとどまったままだった。
驚くほど静かだった。
だが、リバーステラには、空に浮かぶ戦艦はまだなかったはずだった。
「それはリバーステラにエーテルがなかったからじゃねーのか?
オリジナル・ブライなら、俺にでも作れたような飛空艇の魔法人工頭脳くらい余裕で作れるだろ。
当然ゲートもな。
ゲートを作れるなら、俺やお前の甲冑みたいに別次元に存在する大量のエーテルも使い放題だ」
レオナルドの言う通りなのかもしれない。
艦隊は間違いなくオリジナル・ブライが率いている。
ブライの指示で動いている。
ブライが艦隊の中にいるかどうかまではわからなかったが。
いや、おそらくはいないだろう。
と、レンジは思った。
この世界はブライにとっては所詮ゴミ処理場だ。
そんな場所に送り込んだ大艦隊は掃除機のようなものであり、その掃除機もまたゴミになってもいいものなのだ。
オリジナル・ブライにとっては9999人のコピー・ブライですら、ゴミになってもよかった存在だ。
そんな人間が、わざわざあの大艦隊の中にいるわけがない。
テラの安全な場所で高みの見物をしているにちがいなかった。
人はひとりでは世界を変えることはできない。生きていくことすら難しい。
だが、だからと言って、他人を手駒として利用することしか考えていなかったり、自分が複数存在すれば世界を変えられるなんていう傲慢さにたどり着く人間には世界は変えられない。
「あいつは、テラを見限り、リバーステラの王にでもなったつもりなんだろうな」
レオナルドのその言葉を聞いて、レンジはようやく思い出した。
「リバーステラの王……そうか、合衆国の大統領か」
「合衆国?」
レンジは、自分がこの世界に招かれる前、合衆国という大国で新たな大統領を決める選挙の真っ最中だったことを話した。
大統領制の国はテラにもいくつか存在するらしく、
「つまり、世界一強力な軍隊を持つ国の大統領こそが世界の王ってわけか」
現大統領と一年近くにわたり大統領選を行っていた男がいた。
その男がブライ・アジ・ダハーカだった。
名前が同じだけじゃない。顔も同じだった。
だが、何故そんな大切なことを自分は今の今まで忘れていたのだろう。
「ゲートをくぐるときか、あるいはお前がエーテルによってこの世界に順応化したときか、あっちの世界のブライを忘れるように細工がしてあったんだろうな。
これまでの来訪者は、サトシですらブライを知らなかったからな。
だが、これで確定したな。
オリジナル・ブライがゲートを作った。
リバーステラの人間がエーテルによってこの世界に順応するようにもした」
だが、なぜ今になって表舞台に立ったのだろうか。
オリジナル・ブライは、この世界にダークマターやゲートが生まれる前には、リバーステラに渡っていたはずだ。
100年以上も前だ。
第二次世界大戦よりも前の時代だ。
第二次世界大戦はオリジナル・ブライが仕組んだ?
いや、あれは旧日本軍の真珠湾攻撃がきっかけじゃなかったか?
合衆国は真珠湾を攻撃されることを知っていて、事前に軍の被害が最低限にとどまるようにしていた。
旧日本軍も、ブライの手駒だったということか?
違う。
真珠湾攻撃は1941年だ。
戦争自体はその2年前、ドイツと旧ソ連のポーランドへの侵攻から始まっていた。
世界規模に繋がる戦争のきっかけになったのが、真珠湾攻撃だった。
しかし、100年以上前のリバーステラに放射性物質は存在しない。
中性子による原子核の分裂が連鎖的に行われれば、膨大なエネルギーが放出されるという仮説が立てられたのは1930年代のことだ。
ウランの中で中性子数が倍増する現象が発見され、連鎖反応が可能だと判明し、それを受けて各国で原子炉の開発が開始されはじめたのは1939年だ。
そして、その年に第二次世界大戦のきっかけとなるドイツと旧ソ連へのポーランド侵攻が起きている。
それによって、当初は兵器としての利用を考えていなかった膨大なエネルギーの兵器利用が考えられはじめた。
だが、なぜぼくはそんなことを知っている?
本で読んだのか?
父から教わったのか?
レンジにはわからなかった。
頭がおかしくなりそうだった。
「たぶん、それもエーテルによる順応化のせいだ。
オリジナル・ブライは、お前に教えてやろうとしてんだよ。
あいつはリバーステラの王になる前からずっと、エウロペの大賢者様だからな」
それからな、レンジ、とレオナルドは続けた。
「俺は、オリジナル・ブライは、こっちの世界でエウロペが世界中のエーテルを手に入れるために起こした戦争によって、より一層エーテルの枯渇が深刻化した後に、リバーステラに渡ったと考えている。
おそらく、時の精霊の他に、まだ姿を現していない『次元の精霊』みたいなやつがいるんだろうな。
じゃなきゃ、ブライも俺もゲートは作れなかったはずだ。
だが、ブライが時の精霊の力を借りる許可を得たのはサトシが来てからだ。それは間違いない。
俺が言いたいことはわかるか?」
「時の精霊の魔法を使えるようになった後で、オリジナル・ブライはコピー・ブライを作った……
けれど、時の精霊がそんなことを許可するわけがない……
だから、ダークマターの魔法を触媒として、時の精霊に気づかれることなくその力を使った……
そして、この世界にダークマターが生まれる前の時間に戻り、次元の精霊の魔法で、テラへ向かうことが可能なゲートを産み出した……」
「そうだ。あくまで仮説だけどな」
ゲートは最初、とても不安定だった。
だから、この世界の100年前に作られたゲートから、最初に訪れたリバーステラからの来訪者は、レンジにとっては11年前でしかない父だった。
「たぶん、オリジナル・ブライですら、次元の精霊の魔法の扱いは難しかったんだろう。
俺たちの知るブライにとっての闇の精霊の魔法みたいにな。
だから、オリジナル・ブライが、あっちの世界の100年ほど前に行ったとは限らない」
レンジの父とは逆に10年ほど前のリバーステラに、オリジナル・ブライは行ったのかもしれない。
もしかしたら、1000年前や1000年後かもしれない。
「別次元にエーテルが大量に存在する場所があるなら、ダークマターかそれに代わる何かが大量に存在する場所があってもおかしくはない。
だからあいつは、テラでも魔法が使えたんだと思う」
大厄災の魔法を習得するためにアンフィスの時代に向かったのは、オリジナル・ブライだった。
アンフィスの時代にはダークマターは存在しない。
それどころか、時の精霊はまだ姿を現していなかった。無論、姿を現していたとしても、許可を出すはずがなかった。
だが、オリジナル・ブライは、アンフィスが処刑され、意識を失った瞬間に放つ大厄災の魔法を習得するために、九回も時を巻き戻している。
存在しないはずのダークマターによって時の魔法が使えたということは、レオナルドの言う別次元のダークマターを使ったとしか考えられない。
「あいつはたぶん、ふたつの世界の未来を見たんだろうな。
だから、どちらかの世界を、自分が王として君臨できる世界を残すことにした。
あいつにはこんな方法しか、思い付かなかったんだ」
リバーステラでは、2020年の2月頃から、感染致死率100%の未知のウィルス「カーズ」による世界規模のパンデミックが起きていた。
たった7、8ヶ月で人類の半数が間引かれていた。
パンデミックはまだ続いていたが、軌道エレベーターやスペースコロニーの建造、月や火星のテラフォーミングは、もはやその必要がなくなるほど、エネルギー問題や食糧問題をはじめとする様々な問題は解決していた。
レオナルドが「すべてを喰らう者」を「放射性物質だけを喰らう者」に進化させたのが、「レオナルド・カタルシス」だ。
ピノアはそれをさらに「ゴールデン・バタフライ・エフェクト」へと昇華させた。
おそらく、オリジナル・ブライが、リバーステラに存在していた何らかのウィルスを、「人類を間引く者」として進化させたのが「カーズウィルス」なのだ。
オリジナル・ブライは、人類の間引きが終われば、おそらく「カーズウイルスを喰らう者」を生み出すのだろう。
まるでサノスだな、とレンジは思った。
彼がサノスもどきであるならば、レンジの鎧はアイアンマンスーツもどきだった。
オリジナル・ブライは、未来を知るだけではなく直接行き、その目や耳で、五感のすべてを確かめることが出来、過去をいくらでも変えることができる。
下手をすれば、リバーステラの人の歴史そのものが、オリジナル・ブライの手のひらの上で転がされていただけだったのかもしれない。
「あの大艦隊は、俺がお前にあげたその鎧とは真逆の形で、ブライがふたつの世界にかけた橋なんだろうな……」
そう言ったレオナルドの口調は、とても寂しそうだった。
驚くほど静かだった。
だが、リバーステラには、空に浮かぶ戦艦はまだなかったはずだった。
「それはリバーステラにエーテルがなかったからじゃねーのか?
オリジナル・ブライなら、俺にでも作れたような飛空艇の魔法人工頭脳くらい余裕で作れるだろ。
当然ゲートもな。
ゲートを作れるなら、俺やお前の甲冑みたいに別次元に存在する大量のエーテルも使い放題だ」
レオナルドの言う通りなのかもしれない。
艦隊は間違いなくオリジナル・ブライが率いている。
ブライの指示で動いている。
ブライが艦隊の中にいるかどうかまではわからなかったが。
いや、おそらくはいないだろう。
と、レンジは思った。
この世界はブライにとっては所詮ゴミ処理場だ。
そんな場所に送り込んだ大艦隊は掃除機のようなものであり、その掃除機もまたゴミになってもいいものなのだ。
オリジナル・ブライにとっては9999人のコピー・ブライですら、ゴミになってもよかった存在だ。
そんな人間が、わざわざあの大艦隊の中にいるわけがない。
テラの安全な場所で高みの見物をしているにちがいなかった。
人はひとりでは世界を変えることはできない。生きていくことすら難しい。
だが、だからと言って、他人を手駒として利用することしか考えていなかったり、自分が複数存在すれば世界を変えられるなんていう傲慢さにたどり着く人間には世界は変えられない。
「あいつは、テラを見限り、リバーステラの王にでもなったつもりなんだろうな」
レオナルドのその言葉を聞いて、レンジはようやく思い出した。
「リバーステラの王……そうか、合衆国の大統領か」
「合衆国?」
レンジは、自分がこの世界に招かれる前、合衆国という大国で新たな大統領を決める選挙の真っ最中だったことを話した。
大統領制の国はテラにもいくつか存在するらしく、
「つまり、世界一強力な軍隊を持つ国の大統領こそが世界の王ってわけか」
現大統領と一年近くにわたり大統領選を行っていた男がいた。
その男がブライ・アジ・ダハーカだった。
名前が同じだけじゃない。顔も同じだった。
だが、何故そんな大切なことを自分は今の今まで忘れていたのだろう。
「ゲートをくぐるときか、あるいはお前がエーテルによってこの世界に順応化したときか、あっちの世界のブライを忘れるように細工がしてあったんだろうな。
これまでの来訪者は、サトシですらブライを知らなかったからな。
だが、これで確定したな。
オリジナル・ブライがゲートを作った。
リバーステラの人間がエーテルによってこの世界に順応するようにもした」
だが、なぜ今になって表舞台に立ったのだろうか。
オリジナル・ブライは、この世界にダークマターやゲートが生まれる前には、リバーステラに渡っていたはずだ。
100年以上も前だ。
第二次世界大戦よりも前の時代だ。
第二次世界大戦はオリジナル・ブライが仕組んだ?
いや、あれは旧日本軍の真珠湾攻撃がきっかけじゃなかったか?
合衆国は真珠湾を攻撃されることを知っていて、事前に軍の被害が最低限にとどまるようにしていた。
旧日本軍も、ブライの手駒だったということか?
違う。
真珠湾攻撃は1941年だ。
戦争自体はその2年前、ドイツと旧ソ連のポーランドへの侵攻から始まっていた。
世界規模に繋がる戦争のきっかけになったのが、真珠湾攻撃だった。
しかし、100年以上前のリバーステラに放射性物質は存在しない。
中性子による原子核の分裂が連鎖的に行われれば、膨大なエネルギーが放出されるという仮説が立てられたのは1930年代のことだ。
ウランの中で中性子数が倍増する現象が発見され、連鎖反応が可能だと判明し、それを受けて各国で原子炉の開発が開始されはじめたのは1939年だ。
そして、その年に第二次世界大戦のきっかけとなるドイツと旧ソ連へのポーランド侵攻が起きている。
それによって、当初は兵器としての利用を考えていなかった膨大なエネルギーの兵器利用が考えられはじめた。
だが、なぜぼくはそんなことを知っている?
本で読んだのか?
父から教わったのか?
レンジにはわからなかった。
頭がおかしくなりそうだった。
「たぶん、それもエーテルによる順応化のせいだ。
オリジナル・ブライは、お前に教えてやろうとしてんだよ。
あいつはリバーステラの王になる前からずっと、エウロペの大賢者様だからな」
それからな、レンジ、とレオナルドは続けた。
「俺は、オリジナル・ブライは、こっちの世界でエウロペが世界中のエーテルを手に入れるために起こした戦争によって、より一層エーテルの枯渇が深刻化した後に、リバーステラに渡ったと考えている。
おそらく、時の精霊の他に、まだ姿を現していない『次元の精霊』みたいなやつがいるんだろうな。
じゃなきゃ、ブライも俺もゲートは作れなかったはずだ。
だが、ブライが時の精霊の力を借りる許可を得たのはサトシが来てからだ。それは間違いない。
俺が言いたいことはわかるか?」
「時の精霊の魔法を使えるようになった後で、オリジナル・ブライはコピー・ブライを作った……
けれど、時の精霊がそんなことを許可するわけがない……
だから、ダークマターの魔法を触媒として、時の精霊に気づかれることなくその力を使った……
そして、この世界にダークマターが生まれる前の時間に戻り、次元の精霊の魔法で、テラへ向かうことが可能なゲートを産み出した……」
「そうだ。あくまで仮説だけどな」
ゲートは最初、とても不安定だった。
だから、この世界の100年前に作られたゲートから、最初に訪れたリバーステラからの来訪者は、レンジにとっては11年前でしかない父だった。
「たぶん、オリジナル・ブライですら、次元の精霊の魔法の扱いは難しかったんだろう。
俺たちの知るブライにとっての闇の精霊の魔法みたいにな。
だから、オリジナル・ブライが、あっちの世界の100年ほど前に行ったとは限らない」
レンジの父とは逆に10年ほど前のリバーステラに、オリジナル・ブライは行ったのかもしれない。
もしかしたら、1000年前や1000年後かもしれない。
「別次元にエーテルが大量に存在する場所があるなら、ダークマターかそれに代わる何かが大量に存在する場所があってもおかしくはない。
だからあいつは、テラでも魔法が使えたんだと思う」
大厄災の魔法を習得するためにアンフィスの時代に向かったのは、オリジナル・ブライだった。
アンフィスの時代にはダークマターは存在しない。
それどころか、時の精霊はまだ姿を現していなかった。無論、姿を現していたとしても、許可を出すはずがなかった。
だが、オリジナル・ブライは、アンフィスが処刑され、意識を失った瞬間に放つ大厄災の魔法を習得するために、九回も時を巻き戻している。
存在しないはずのダークマターによって時の魔法が使えたということは、レオナルドの言う別次元のダークマターを使ったとしか考えられない。
「あいつはたぶん、ふたつの世界の未来を見たんだろうな。
だから、どちらかの世界を、自分が王として君臨できる世界を残すことにした。
あいつにはこんな方法しか、思い付かなかったんだ」
リバーステラでは、2020年の2月頃から、感染致死率100%の未知のウィルス「カーズ」による世界規模のパンデミックが起きていた。
たった7、8ヶ月で人類の半数が間引かれていた。
パンデミックはまだ続いていたが、軌道エレベーターやスペースコロニーの建造、月や火星のテラフォーミングは、もはやその必要がなくなるほど、エネルギー問題や食糧問題をはじめとする様々な問題は解決していた。
レオナルドが「すべてを喰らう者」を「放射性物質だけを喰らう者」に進化させたのが、「レオナルド・カタルシス」だ。
ピノアはそれをさらに「ゴールデン・バタフライ・エフェクト」へと昇華させた。
おそらく、オリジナル・ブライが、リバーステラに存在していた何らかのウィルスを、「人類を間引く者」として進化させたのが「カーズウィルス」なのだ。
オリジナル・ブライは、人類の間引きが終われば、おそらく「カーズウイルスを喰らう者」を生み出すのだろう。
まるでサノスだな、とレンジは思った。
彼がサノスもどきであるならば、レンジの鎧はアイアンマンスーツもどきだった。
オリジナル・ブライは、未来を知るだけではなく直接行き、その目や耳で、五感のすべてを確かめることが出来、過去をいくらでも変えることができる。
下手をすれば、リバーステラの人の歴史そのものが、オリジナル・ブライの手のひらの上で転がされていただけだったのかもしれない。
「あの大艦隊は、俺がお前にあげたその鎧とは真逆の形で、ブライがふたつの世界にかけた橋なんだろうな……」
そう言ったレオナルドの口調は、とても寂しそうだった。
0
あなたにおすすめの小説
無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
異世界をスキルブックと共に生きていく
大森 万丈
ファンタジー
神様に頼まれてユニークスキル「スキルブック」と「神の幸運」を持ち異世界に転移したのだが転移した先は海辺だった。見渡しても海と森しかない。「最初からサバイバルなんて難易度高すぎだろ・・今着てる服以外何も持ってないし絶対幸運働いてないよこれ、これからどうしよう・・・」これは地球で平凡に暮らしていた佐藤 健吾が死後神様の依頼により異世界に転生し神より授かったユニークスキル「スキルブック」を駆使し、仲間を増やしながら気ままに異世界で暮らしていく話です。神様に貰った幸運は相変わらず仕事をしません。のんびり書いていきます。読んで頂けると幸いです。
『召喚ニートの異世界草原記』
KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。
ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。
剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。
――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。
面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。
そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。
「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。
昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。
……だから、今度は俺が――。
現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。
少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。
引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。
※こんな物も召喚して欲しいなって
言うのがあればリクエストして下さい。
出せるか分かりませんがやってみます。
スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜
もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。
ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を!
目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。
スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。
何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。
やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。
「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ!
ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。
ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。
2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
出戻り勇者は自重しない ~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~
TB
ファンタジー
中2の夏休み、異世界召喚に巻き込まれた俺は14年の歳月を費やして魔王を倒した。討伐報酬で元の世界に戻った俺は、異世界召喚をされた瞬間に戻れた。28歳の意識と異世界能力で、失われた青春を取り戻すぜ!
東京五輪応援します!
色々な国やスポーツ、競技会など登場しますが、どんなに似てる感じがしても、あくまでも架空の設定でご都合主義の塊です!だってファンタジーですから!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる