82 / 115
13話、ロック鳥(4)
しおりを挟む
(ロック鳥……何処かで聞いたことがあるような……)
月明かりに反射して黄金の巨大な翼は美しく光り、猛禽類のように鋭く曲がった嘴は、ナイフのように尖っている。
馬車ぐらいなら片脚で持ち上げられるであろう脚には、一本一本が人ほどの大きさの爪、前に見たサンドワームがエサのミミズに見える、そんな圧倒的で絶対的な存在感なのだ。
(あっそうだ、ママの日記に確か書いてあった! 弱点とか書いてあったっけなぁ?)
ラーナは日記の中身を必死に思い出していた。
日付はうろ覚えだ。
〇〇年〇〇月〇〇日
毎日、毎日、偵察ばっかりでつまんなーい。
そんなに話すことも、調べることもないってーの。
そういえば今日の朝にわたしすっごい上空にすっごいでっかい鳥を見た気がしたのよねー、だから、とりあえずは追ってみることにしてみたわ。
っま、見つけちゃったからしょうがないわよねー。
でも残念なのは、全力で走ったのに追いつけなかったのよー、ほんとーに残念だわ。
後で聞いてみたらロック鳥っていうらしいんだけど、みんな適当なことを言ってばかりで嫌になっちゃう。
ドラゴンより大きいとか、ワイバーンと同じぐらいとか、言ってることが全然違うじゃない。
もう嫌になっちゃう。
だからわたし決めたわ、自分で取りに行くことにしたの。
街の外ならパパにも手伝ってもらえるし、これなら余裕だわ。
ラーナちゃんには、見たときに感動して欲しいから、見た目や特徴は敢えて書かないけど、なかなか美味しかったわ。
ラーナちゃんも会いたかったら、シンボルマークを探すといいわよ?
かしこ
(ママ……役に立つ情報が一つもないよ)
ラーナが必死に思い出した日記の内容。
それは他愛もないものだった、心の中で少しだけガッカリしたラーナのすきを見て、ロック鳥はそのまま馬車に爪を立てた。
「っあ!?」
最初はその大きさと荘厳な佇まいに怯んでいたのだが、すぐに心持ちを立て直したラーナは、腰から抜いた毒ナイフをロック鳥に投げる。
キンッ! キキンッ!
ロック鳥がだす風圧にも負けず、何とかロック鳥の脚にあたりはしたが、ロック鳥はラーナの事を気にも止めてなかった。
(脚は硬過ぎる! ちんけな投げナイフじゃ傷すらつかない、じゃあ次は……)
打つ手を考えるラーナに、ソフィアの声が届く。
その声はいつものちゃらんぽらんな声色ではなかった。
「ラーナちゃんやめるんだ、ロック鳥の狙いは私達じゃあない、馬車のサンドワームなんだ」
「知ってるよ!!」
「勝てない相手でも引かない鬼族の矜持は」
ロック鳥の行動から自分たちは狙われてないのだ、そう推測したのかソフィアの言葉に被せるようにイヴァも声を上げる。
その声は震えており、ラーナに語りかけるような口調だった。
「そうじゃ、いくらラーナでもロック鳥には敵わない……」
(うるさいな、集中できない)
しかし、ラーナにはその言葉は届かなかった。
「お前達は黙ってろ! 気が散る!」
吠えるようにソフィアとイヴァを一蹴したラーナは、改めて毒ナイフを投げつける。
今度は目に向けて投げたのだが、それもやはりロック鳥の気すら引けなかった。
「この距離じゃ駄目だ! もっと近づかなきゃ!」
珍しく焦りながらそう言うラーナだったが、背中からしっかりとした木の葉状の短剣と、片方に幾つも窪みのある短剣を取り出し、すぐさまロック鳥に向かって走り出した。
(このナイフでも心もとないけど、やるしかない)
その姿を後ろで見ていたソフィアが呟く。
「なんであの子は、あんなにも強大で凶悪な敵に向かっていくんだ……鬼族はそこまで戦いが好きなのかい?」
ずっと黙り呟きを聞いていたアンが、岩に背中を預けたままソフィアに優しく喋りかける。
「ソフィー、リリ嬢ちゃんはどこにいると思う?」
「……ん、リリちゃん?」
アンの言葉を聞いて、イヴァが全てを察したかのように答えた。
「馬車の中じゃ」
静かに静かに答えた。
「それじゃあ……」
ソフィアもラーナの行動の意図が分かったようだ、そのまま押し黙る。
イヴァが震えながらも、つぐんだ口を開く。
「本来なら妾が……妾が行くべきなんじゃ」
「そんなことは……」
「妾はテレポートが使える、短い距離じゃが連続で使えば馬車の中に入れるじゃろう、リリを見つけた後に外に出るのも……恐らくは、難しくはないのじゃ、じゃが……」
イヴァは自分の両手を前に出しては自分で見つめる。
出した両手は、杖が持てないほどガクガクと震えていた。
「無理もないさ、あんたは魔道士で本来は冒険者ですらないんだろ?」
横で見ていたアンがフォローをする。
「ロック鳥なんてものは、攻撃魔法を持たない魔道士が刃向かえるやつじゃない、ソフィーも言ったろ? 天災だって、そんな物はな、過ぎ去るのを震えながら待つのが普通なんだよ」
そう言いながらイヴァの頭に手を置いた、そのアンの手も微かに震えていた。
「ヴォオオォォォォー!!」
その瞬間に物凄い雄叫びが三人の耳をつんざく。
雄叫びの方を見た三人は悲しそうにそっと目をつむった。
なぜならそこには上空へ咆哮を上げ終え、ナイフを落とし両手をだらりと下げた、力無く立つラーナの姿があったからだ。
ロック鳥はラーナをちらりと見たが、そのまま夕日の向こうへと飛び去って行ってしまった。
(間に合わなかった……リリ、どうか無事でいて……)
ラーナは自分の頬を両手で思いっきり、パンッ! と叩くと振り返った。
もうすでにいつもの表情だ、しかし頬にはしっかりと手の跡が付いている。
(ボクが読み違えたばかりにあんなに接近させちゃったし、怪我してないかな?)
ラーナは既に気持ちを切り替えていた。
いつものテンションで三人の安否を確認する。
「イヴァ、ソフィア、アン、無事だった?」
「いやっ、妾達は大丈夫じゃ、大した傷は一つもない」
「それよりもラーナちゃん、ごめんよ、私はリリちゃんが馬車に乗ってるのを気づかなくって……」
いつもなら空気の読まない能天気な二人。
だが有り得ないほど辛そうに、ラーナに声をかける、それはリリとラーナの仲の良さを、そして思い合っていることを知っているからだ。
(なんて声をかけたら良いんだろう? ボクこんな経験ないから分かんないよ)
月明かりに反射して黄金の巨大な翼は美しく光り、猛禽類のように鋭く曲がった嘴は、ナイフのように尖っている。
馬車ぐらいなら片脚で持ち上げられるであろう脚には、一本一本が人ほどの大きさの爪、前に見たサンドワームがエサのミミズに見える、そんな圧倒的で絶対的な存在感なのだ。
(あっそうだ、ママの日記に確か書いてあった! 弱点とか書いてあったっけなぁ?)
ラーナは日記の中身を必死に思い出していた。
日付はうろ覚えだ。
〇〇年〇〇月〇〇日
毎日、毎日、偵察ばっかりでつまんなーい。
そんなに話すことも、調べることもないってーの。
そういえば今日の朝にわたしすっごい上空にすっごいでっかい鳥を見た気がしたのよねー、だから、とりあえずは追ってみることにしてみたわ。
っま、見つけちゃったからしょうがないわよねー。
でも残念なのは、全力で走ったのに追いつけなかったのよー、ほんとーに残念だわ。
後で聞いてみたらロック鳥っていうらしいんだけど、みんな適当なことを言ってばかりで嫌になっちゃう。
ドラゴンより大きいとか、ワイバーンと同じぐらいとか、言ってることが全然違うじゃない。
もう嫌になっちゃう。
だからわたし決めたわ、自分で取りに行くことにしたの。
街の外ならパパにも手伝ってもらえるし、これなら余裕だわ。
ラーナちゃんには、見たときに感動して欲しいから、見た目や特徴は敢えて書かないけど、なかなか美味しかったわ。
ラーナちゃんも会いたかったら、シンボルマークを探すといいわよ?
かしこ
(ママ……役に立つ情報が一つもないよ)
ラーナが必死に思い出した日記の内容。
それは他愛もないものだった、心の中で少しだけガッカリしたラーナのすきを見て、ロック鳥はそのまま馬車に爪を立てた。
「っあ!?」
最初はその大きさと荘厳な佇まいに怯んでいたのだが、すぐに心持ちを立て直したラーナは、腰から抜いた毒ナイフをロック鳥に投げる。
キンッ! キキンッ!
ロック鳥がだす風圧にも負けず、何とかロック鳥の脚にあたりはしたが、ロック鳥はラーナの事を気にも止めてなかった。
(脚は硬過ぎる! ちんけな投げナイフじゃ傷すらつかない、じゃあ次は……)
打つ手を考えるラーナに、ソフィアの声が届く。
その声はいつものちゃらんぽらんな声色ではなかった。
「ラーナちゃんやめるんだ、ロック鳥の狙いは私達じゃあない、馬車のサンドワームなんだ」
「知ってるよ!!」
「勝てない相手でも引かない鬼族の矜持は」
ロック鳥の行動から自分たちは狙われてないのだ、そう推測したのかソフィアの言葉に被せるようにイヴァも声を上げる。
その声は震えており、ラーナに語りかけるような口調だった。
「そうじゃ、いくらラーナでもロック鳥には敵わない……」
(うるさいな、集中できない)
しかし、ラーナにはその言葉は届かなかった。
「お前達は黙ってろ! 気が散る!」
吠えるようにソフィアとイヴァを一蹴したラーナは、改めて毒ナイフを投げつける。
今度は目に向けて投げたのだが、それもやはりロック鳥の気すら引けなかった。
「この距離じゃ駄目だ! もっと近づかなきゃ!」
珍しく焦りながらそう言うラーナだったが、背中からしっかりとした木の葉状の短剣と、片方に幾つも窪みのある短剣を取り出し、すぐさまロック鳥に向かって走り出した。
(このナイフでも心もとないけど、やるしかない)
その姿を後ろで見ていたソフィアが呟く。
「なんであの子は、あんなにも強大で凶悪な敵に向かっていくんだ……鬼族はそこまで戦いが好きなのかい?」
ずっと黙り呟きを聞いていたアンが、岩に背中を預けたままソフィアに優しく喋りかける。
「ソフィー、リリ嬢ちゃんはどこにいると思う?」
「……ん、リリちゃん?」
アンの言葉を聞いて、イヴァが全てを察したかのように答えた。
「馬車の中じゃ」
静かに静かに答えた。
「それじゃあ……」
ソフィアもラーナの行動の意図が分かったようだ、そのまま押し黙る。
イヴァが震えながらも、つぐんだ口を開く。
「本来なら妾が……妾が行くべきなんじゃ」
「そんなことは……」
「妾はテレポートが使える、短い距離じゃが連続で使えば馬車の中に入れるじゃろう、リリを見つけた後に外に出るのも……恐らくは、難しくはないのじゃ、じゃが……」
イヴァは自分の両手を前に出しては自分で見つめる。
出した両手は、杖が持てないほどガクガクと震えていた。
「無理もないさ、あんたは魔道士で本来は冒険者ですらないんだろ?」
横で見ていたアンがフォローをする。
「ロック鳥なんてものは、攻撃魔法を持たない魔道士が刃向かえるやつじゃない、ソフィーも言ったろ? 天災だって、そんな物はな、過ぎ去るのを震えながら待つのが普通なんだよ」
そう言いながらイヴァの頭に手を置いた、そのアンの手も微かに震えていた。
「ヴォオオォォォォー!!」
その瞬間に物凄い雄叫びが三人の耳をつんざく。
雄叫びの方を見た三人は悲しそうにそっと目をつむった。
なぜならそこには上空へ咆哮を上げ終え、ナイフを落とし両手をだらりと下げた、力無く立つラーナの姿があったからだ。
ロック鳥はラーナをちらりと見たが、そのまま夕日の向こうへと飛び去って行ってしまった。
(間に合わなかった……リリ、どうか無事でいて……)
ラーナは自分の頬を両手で思いっきり、パンッ! と叩くと振り返った。
もうすでにいつもの表情だ、しかし頬にはしっかりと手の跡が付いている。
(ボクが読み違えたばかりにあんなに接近させちゃったし、怪我してないかな?)
ラーナは既に気持ちを切り替えていた。
いつものテンションで三人の安否を確認する。
「イヴァ、ソフィア、アン、無事だった?」
「いやっ、妾達は大丈夫じゃ、大した傷は一つもない」
「それよりもラーナちゃん、ごめんよ、私はリリちゃんが馬車に乗ってるのを気づかなくって……」
いつもなら空気の読まない能天気な二人。
だが有り得ないほど辛そうに、ラーナに声をかける、それはリリとラーナの仲の良さを、そして思い合っていることを知っているからだ。
(なんて声をかけたら良いんだろう? ボクこんな経験ないから分かんないよ)
0
あなたにおすすめの小説
『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合
鈴白理人
ファンタジー
北の辺境で雨漏りと格闘中のアーサーは、貧乏領主の長男にして未来の次期辺境伯。
国民には【スキルツリー】という加護があるけれど、鑑定料は銀貨五枚。そんな贅沢、うちには無理。
でも最近──猫が雨漏りポイントを教えてくれたり、鳥やミミズとも会話が成立してる気がする。
これってもしかして【動物スキル?】
笑って働く貧乏大家族と一緒に、雨漏り屋敷から始まる、のんびりほのぼの領地改革物語!
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
「わざわざ始まるまでまたないで、今のうちに手を打ったってよくない?」
イチイ アキラ
恋愛
アスター公爵令嬢エステルは、夢をみる。それは先を映す夢。
ある日、夢をみた。
この国の未来を。
それをアルフレッド王太子に相談する。彼女を愛して止まない婚約者に。
彼は言う。
愛する君とぼくの国のためなら、未来を変えるのも仕方なくない?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる