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15話、とてつもなく大きな鶏肉(7)
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[2,中に詰めるタネを作る]
「パンは適当にちぎって……んんっ! 硬っ……しかも、量が多いぃー…………後回し!」
一本ちぎり終えたリリは樽の中のパンを数えるとサッと目を逸らす。
「それじゃあラーナが切っといてくれた内臓のあまりに調味料を入れよー……って、これも多いな!! ラーナが炒めてる分より多くない? あれっ? 肝臓が一番大きいんじゃ…………あー肺か! 鳥だもんねあの巨体を浮かせるんだからそりゃでかいか!」
一人でビックリして、一人で納得したリリは調味料を入れていく。
「まずはー砂漠の苺! たっぷりと入れて、塩と胡椒とニンニクで味付けをしたら混ぜる! のは無理だから……しょうがない……パンを千切るか……」
(欲を言えばミンチにしたかったけど人手も能力も時間も足りないし……まぁいっか)
パンを樽から取り出しては、黙々と自分の頭の大きさ位に千切るリリ。
「リリ様、こちらは終わりました」
[ありがとう]
もうすぐパンを千切り終えるであろうリリはもうヘトヘトだった。
そこに鶏肉の下処理を終えたクリスタが声をかける。
[3、もも肉に下味をつけ、タネを包む]
「わたしは、もも肉に塩とハーブを振ってくるわ」
[クリスタは何をすればよろしいでしょうか?]
[じゃあ、そこの詰め物用のタネを混ぜ合わせて乗っけていってもらっていい?」
「詰め物ということはこれをもも肉で包むのですか?」
珍しく質問を投げかけるクリスタにリリは聞き返した。
「なんか変だった?」
[肉で肉を包むとは、なんとも斬新な発想ですね、しかもこの詰め物にはパンがあるようですが」
(斬新かなぁ? この世界の料理はあんまり進んでないのかなぁ? じゃあ料理でチート出来るんじゃ……いい事聞いたわ。男の心を掴むならまずは胃袋をつかめっていうものね)
頭の中で舌なめずりをしながらも、いかにも真面目な風を装い答えるリリ。
「パンは水分を吸収してくれるから、今回みたいなお肉に詰めるには意外と向いてるのよ、硬いパンの再利用にもなるしね」
「なるほど、スープにつけて食べるのはよくありますが、こういった使い方ができるとは、クリスタには思いもよりませんでした」
「そ、そう? もっと褒めてくれてもいいのよ?」
[流石、リリ様は物知りですね」
「えへへ」
基本が褒め殺しなクリスタに、リリは終始照れながら答えていると、ラーナが珍しく割り込んで話しかけてくる。
「おっきなお肉を囲んで楽しそうだね?」
「っあ! ラーナ良い所に!」
「ボクの方は一段落したよ、煮込むのももうすぐ終わりそう」
「ラーナがいつも投げてる針を貸してもらっていい?」
「なんで?」
「このお肉を崩れないように針で留めたいのよー」
(紐じゃ切れちゃいそうだし、しっかり止めとかないと)
「いいけど……ボクがやる!」
「オッケー! じゃあその間クリスタは、ラーナの作ってたペーストを焦げないように見ててもらってもいい?」
「わかりました」
クリスタは軽く一礼をした後に鍋へと向かう、ラーナも針を取り出した。
(ラーナがなんだかいつもよりやる気満々ね、そりゃこのサイズのお肉じゃあそうなるか)
大きな分厚い肉をものともせず、力強くサクサクと針を指し留めていくラーナ。
「こんな感じでいい?」
「いい感じね!!」
[4,中まで火が通る様に焼く]
「これを焚き火が当たるように上手いこと置いてもらってもいい?」
「うん」
元気よく返事をしたラーナは、軽々と肉の塊を持ち上げた。
(さて、どうやって火を入れよっかなー? 風魔法でなんとかなるかな?)
リリは両手をかざすと、風魔法で対流を作る。
焚き火から上がる熱風は渦巻き、肉の周りを包み、中の詰め物にまで熱を伝える。
実際は目には見えないので、リリの頭の中でだが……
(思ったより難しい、こっこうかな?)
「ラーナー、わたしはもう手が離せそうにないからクリスタと一緒にレバーをペースト状にしてもらってもいーい?」
「ん? わかったよー」
[4,レバーをペースト状にする]
ラーナはクリスタの元へ駆け寄り耳打ちをすると、少し驚いたように振り向いたクリスタ。
笑顔で語りかけるラーナに無表情ながら納得したのか、棍棒のような大きな棒を馬車から持って来る。
ラーナはそれを両手で持つと、押し潰すようにレバーを潰してムースにしていった。
傍から見たら料理をしているようには見えない。
しかし、あっと言う間にペースト状になっていった。
「こんな感じでいいかなー、クリスタどう思う?」
「流石はハイオークの腕力、器具いらずですね……はい、これで十分です」
まるでミキサーにでもかけたかのように、レバーはペースト状になって行くのを見て、クリスタは呆気にとられながらも答えた。
* * *
「できたー! ちゃんと火が通ってるか若干不安だけど……っま、大丈夫でしょ」
魔法をかけ続けていたリリは、凝り固まった身体をほぐすようにググッと背伸びをして肩を回す。
そしてラーナとクリスタの元へと向かった。
「さぁー終わったし盛り付けてご飯にしましょ、クリスタはパンを焼いて、ラーナはガランティーヌを切っていってもらっていい?」
「はい、かしこまりました」
「オッケー」
「わたしはみんなの器を用意するわ」
次にリリはお皿を出してもらうためにと、酒を酌み交わす三人の元へと向かう。
ついでに少し遠めに酔っぱらい共を軽く観察した。
(うーわ、結構出来上がってるー)
クラウディアは少しだけ頬を染め、チビチビと飲んでいる。
その横で、アンはガブガブと水でも飲むかのように煽ってはいた、二人とも表情は普段通りといった感じで、酔っ払っているようには見えない。
しかし喋ると若干呂律が回っていない。
その二人と比べても圧倒的にフラフラとし、酔っぱらうイヴァにリリはため息を零しながらも声をかける。
(はぁ、この姿のイヴァの方が見てる時間長いんじゃない? 羨ましい! わたしも早く飲ーみーたーいー)
「イヴァさんや、もう料理の準備終わりますよ、お皿を出してちょうだいな」
「何じゃその変な喋り方はククッ、神話の時代の真似事かや? 似とる似とる、ハハッ」
(ボケたのはボケたけど、予想以上にめっちゃウケてるんですけど)
大笑いをするイヴァにリリは改めてお願いをする。
「んもぅ、そんなに笑われると逆に恥ずかしいわ!」
「そうかや?」
「それにイヴァったら飲み過ぎだって。笑ってないでさっさとお皿を出して!」
「あいあい、わかったのじゃ。ほれっ」
イヴァが手をかざすと皿が宙から落ちてくる
ガシャッガシャガシャッ!
「だから雑! 割れたらどうするの?」
「また買えばよかろうが、今回は報酬もぎょーさん出るじゃろうて?」
「そういう問題じゃ……まぁいいわ」
毎回のやり取りに、辟易していたリリは諦めたようにそう答えお皿を並べる。
「パンは適当にちぎって……んんっ! 硬っ……しかも、量が多いぃー…………後回し!」
一本ちぎり終えたリリは樽の中のパンを数えるとサッと目を逸らす。
「それじゃあラーナが切っといてくれた内臓のあまりに調味料を入れよー……って、これも多いな!! ラーナが炒めてる分より多くない? あれっ? 肝臓が一番大きいんじゃ…………あー肺か! 鳥だもんねあの巨体を浮かせるんだからそりゃでかいか!」
一人でビックリして、一人で納得したリリは調味料を入れていく。
「まずはー砂漠の苺! たっぷりと入れて、塩と胡椒とニンニクで味付けをしたら混ぜる! のは無理だから……しょうがない……パンを千切るか……」
(欲を言えばミンチにしたかったけど人手も能力も時間も足りないし……まぁいっか)
パンを樽から取り出しては、黙々と自分の頭の大きさ位に千切るリリ。
「リリ様、こちらは終わりました」
[ありがとう]
もうすぐパンを千切り終えるであろうリリはもうヘトヘトだった。
そこに鶏肉の下処理を終えたクリスタが声をかける。
[3、もも肉に下味をつけ、タネを包む]
「わたしは、もも肉に塩とハーブを振ってくるわ」
[クリスタは何をすればよろしいでしょうか?]
[じゃあ、そこの詰め物用のタネを混ぜ合わせて乗っけていってもらっていい?」
「詰め物ということはこれをもも肉で包むのですか?」
珍しく質問を投げかけるクリスタにリリは聞き返した。
「なんか変だった?」
[肉で肉を包むとは、なんとも斬新な発想ですね、しかもこの詰め物にはパンがあるようですが」
(斬新かなぁ? この世界の料理はあんまり進んでないのかなぁ? じゃあ料理でチート出来るんじゃ……いい事聞いたわ。男の心を掴むならまずは胃袋をつかめっていうものね)
頭の中で舌なめずりをしながらも、いかにも真面目な風を装い答えるリリ。
「パンは水分を吸収してくれるから、今回みたいなお肉に詰めるには意外と向いてるのよ、硬いパンの再利用にもなるしね」
「なるほど、スープにつけて食べるのはよくありますが、こういった使い方ができるとは、クリスタには思いもよりませんでした」
「そ、そう? もっと褒めてくれてもいいのよ?」
[流石、リリ様は物知りですね」
「えへへ」
基本が褒め殺しなクリスタに、リリは終始照れながら答えていると、ラーナが珍しく割り込んで話しかけてくる。
「おっきなお肉を囲んで楽しそうだね?」
「っあ! ラーナ良い所に!」
「ボクの方は一段落したよ、煮込むのももうすぐ終わりそう」
「ラーナがいつも投げてる針を貸してもらっていい?」
「なんで?」
「このお肉を崩れないように針で留めたいのよー」
(紐じゃ切れちゃいそうだし、しっかり止めとかないと)
「いいけど……ボクがやる!」
「オッケー! じゃあその間クリスタは、ラーナの作ってたペーストを焦げないように見ててもらってもいい?」
「わかりました」
クリスタは軽く一礼をした後に鍋へと向かう、ラーナも針を取り出した。
(ラーナがなんだかいつもよりやる気満々ね、そりゃこのサイズのお肉じゃあそうなるか)
大きな分厚い肉をものともせず、力強くサクサクと針を指し留めていくラーナ。
「こんな感じでいい?」
「いい感じね!!」
[4,中まで火が通る様に焼く]
「これを焚き火が当たるように上手いこと置いてもらってもいい?」
「うん」
元気よく返事をしたラーナは、軽々と肉の塊を持ち上げた。
(さて、どうやって火を入れよっかなー? 風魔法でなんとかなるかな?)
リリは両手をかざすと、風魔法で対流を作る。
焚き火から上がる熱風は渦巻き、肉の周りを包み、中の詰め物にまで熱を伝える。
実際は目には見えないので、リリの頭の中でだが……
(思ったより難しい、こっこうかな?)
「ラーナー、わたしはもう手が離せそうにないからクリスタと一緒にレバーをペースト状にしてもらってもいーい?」
「ん? わかったよー」
[4,レバーをペースト状にする]
ラーナはクリスタの元へ駆け寄り耳打ちをすると、少し驚いたように振り向いたクリスタ。
笑顔で語りかけるラーナに無表情ながら納得したのか、棍棒のような大きな棒を馬車から持って来る。
ラーナはそれを両手で持つと、押し潰すようにレバーを潰してムースにしていった。
傍から見たら料理をしているようには見えない。
しかし、あっと言う間にペースト状になっていった。
「こんな感じでいいかなー、クリスタどう思う?」
「流石はハイオークの腕力、器具いらずですね……はい、これで十分です」
まるでミキサーにでもかけたかのように、レバーはペースト状になって行くのを見て、クリスタは呆気にとられながらも答えた。
* * *
「できたー! ちゃんと火が通ってるか若干不安だけど……っま、大丈夫でしょ」
魔法をかけ続けていたリリは、凝り固まった身体をほぐすようにググッと背伸びをして肩を回す。
そしてラーナとクリスタの元へと向かった。
「さぁー終わったし盛り付けてご飯にしましょ、クリスタはパンを焼いて、ラーナはガランティーヌを切っていってもらっていい?」
「はい、かしこまりました」
「オッケー」
「わたしはみんなの器を用意するわ」
次にリリはお皿を出してもらうためにと、酒を酌み交わす三人の元へと向かう。
ついでに少し遠めに酔っぱらい共を軽く観察した。
(うーわ、結構出来上がってるー)
クラウディアは少しだけ頬を染め、チビチビと飲んでいる。
その横で、アンはガブガブと水でも飲むかのように煽ってはいた、二人とも表情は普段通りといった感じで、酔っ払っているようには見えない。
しかし喋ると若干呂律が回っていない。
その二人と比べても圧倒的にフラフラとし、酔っぱらうイヴァにリリはため息を零しながらも声をかける。
(はぁ、この姿のイヴァの方が見てる時間長いんじゃない? 羨ましい! わたしも早く飲ーみーたーいー)
「イヴァさんや、もう料理の準備終わりますよ、お皿を出してちょうだいな」
「何じゃその変な喋り方はククッ、神話の時代の真似事かや? 似とる似とる、ハハッ」
(ボケたのはボケたけど、予想以上にめっちゃウケてるんですけど)
大笑いをするイヴァにリリは改めてお願いをする。
「んもぅ、そんなに笑われると逆に恥ずかしいわ!」
「そうかや?」
「それにイヴァったら飲み過ぎだって。笑ってないでさっさとお皿を出して!」
「あいあい、わかったのじゃ。ほれっ」
イヴァが手をかざすと皿が宙から落ちてくる
ガシャッガシャガシャッ!
「だから雑! 割れたらどうするの?」
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