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巣ごもりオメガと運命の騎妃
33.本能と理性と
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うろうろと落ち着きなく歩き回るハイダルを横目に、イズディハールは遠くから聞こえる角笛の音に耳を澄ませていた。
角笛が三度鳴るのは、閉門の合図だ。今日も大勢の人々が門を行き交い、間に合わなかった者たちは城門の前で一夜を過ごす。メラでは毎日繰り返される日常で、何度もここを訪れているイズディハールにとっても、特に代わり映えのない夜になるはずだった。
しかし、それが崩れたのは昨日の昼前のことだった。
サリムとミシュアルが行方不明になったと聞いた時、イズディハールは自分の足の裏が地面についているかわからないような心地になった。生まれて初めての感覚だった。
辛うじて動揺を見せずにいられたのは、幼い頃から平静でいるようにと教えられていたからだ。
しかし、それにも限界がある。
連れ去られた可能性がある、オメガの体に作用する強い薬が使われたかもしれないという情報が集まれば集まるほど、理性がひびわれていく。
それでもまだ叫び出したりしないだけ、平静を保っているほうだと自分で自分を褒めたい気分だ。なにせ、オメガが奪われたのだ。唯一契約を交わし、未来を誓ったイズディハールだけのオメガ。ミシュアルが奪われた。
剣をふるい、馬を駆り、浚ったやつを八つ裂きにしてやると怒号を上げて山脈中を探し回りたい。いい情報の一つでも持って来れないのかと、入れ替わり立ち代わり報告を上げてくる側近たちに怒鳴りつけたい。今すぐ全兵をナハルベルカからドマルサーニに向かわせたい。
常にない激情はイズディハールの牙を疼かせるが、それをどうにか抑え込み、震えるように息を吸い込んだ時だった。
(ミシュアル……?)
間違えるはずのない匂いがふいに香った。それは途絶える様子がない。むしろ近づいてくる。
まさかと思わず一歩踏み出したイズディハールの視界の端で、同じように動き出した影があった。
「――ハイダル」
さっきまで地図を睨みつけていたハイダルも、驚いたような顔をしていた。扉をじっと見つめている。とっさに早足で扉に歩み寄ると、ハイダルも椅子を蹴るようにして立ち上がり、二人して競うように廊下に出た。
「ハイダル殿下、ナハルベルカ国王陛下……!?」
廊下には、ハイダルの側近とドマルサーニ、ナハルベルカ両国の衛兵が立っていた。全員突然出てきた二人に目を丸くして場所をあける。その前を横切って匂いの方へ向くと、廊下の端を縫うようにこちらへ歩いてくる青年が目に入った。
(彼からミシュアルの匂いがする……?)
今までに何度も鼻をくすぐり、イズディハールを呼んでくれた匂い。どんな芳香よりも甘く扇情的なそれは、世界で唯一、イズディハールだけが知ることを許されたものだ。
それなのに、ハイダルも青年をじっと見ている。その視線が彼が両手に掲げ持つ銀のトレイに向けられているとわかるなり、イズディハールは早足で彼に歩み寄った。すぐにハイダルも隣に並ぶ。
「え、あっ、こ、皇太子殿下……!?」
青年は急ぎ足で廊下を進んでいたが、猛接近した二人に気づくと悲鳴じみた声をあげ、さらに廊下の壁に背中をつけた。しかし、それが彼の逃げ場を更に奪った。
獲物を追い詰める肉食獣のごとく、壁に寄った彼に迫る。がたがたと震える青年は、申し訳ありません、と蚊の鳴くような声をあげた。
「ご、ごっ――ご報告のために、このような場所まで上がらせていただきました。急ぎ報告を上げるようにと仰せつかったので――」
ハイダルの執務室がある階には許可された人間以外は立ち入りが禁じられている。少なくとも、一兵卒が足を運べる場所ではない。
立ち入りを責められていると思ったらしい青年はもごもごと言い訳を口にしたが、二人の耳には届いていない。そろって凝視していたのは、青年が銀のトレイに載せていた金環と布切れだ。
「…………」
どちらからともなく手を伸ばすが、まるで示し合わせていたように、手はぶつかることなくそれぞれの獲物を取り上げる。ハイダルは金環、イズディハールは薄汚れた布切れを取った。
「……サリムのものだ」
「ミシュアル……」
ぽつりと呟いた二人の目の前で、ずるずると青年が壁伝いに崩れ落ちる。青い顔をした彼は、二人を追ってきた衛兵たちによって横から引きずり出された。しかし、安堵の息をつく間もなくずいと二人に寄られ、青年は青い顔を更に白くすることになる。
「これを誰が、どこから持ってきた?」
「じょっ……城門からっ、です! ミシュアルのものだと伝えるようにと、みっ……」
青年の話は途中だったが、イズディハールは待てずに駆け出した。すぐにハイダルも並び、衛兵たちも続く。
階段を数段飛ばすほどの勢いで駆け降りた二人は、そのまま厩舎に向かった。
「ハイダル殿下、先駆けは私が」
「急げ」
「陛下、後衛につかせていただきます」
「遅れるな」
ハイダルは自分の愛馬に、イズディハールもドマルサーニを訪れるために乗ってきた自分の馬にまたがる。そのまま駆けだそうとするものだから、それぞれの臣下たちがあわてて声を掛けた。
いつもならば自身の周囲にいる人々の存在を忘れてはいけない、民あっての国、臣あっての王と幼い頃から教えられたことを心に留めている二人だが、今日だけはその訓戒も本能に押しやられていた。
(フェロモンだけでなく、血の匂いもついていた。ミシュアルが、怪我をしている)
青年が持ってきた布からイズディハールの鼻が嗅ぎ取ったのは、フェロモンの存在だけではなかった。鼻をつく薬草のような臭い――これはおそらく、報告にも上がっていたカシュカのものだろう。それだけではない。明らかに血の匂いもした。間違いなく、ミシュアルが血を流した証拠だった。
それだけでも耐え難かったのに、ハイダルの持っている金環にも血はついていた。
細かい装飾の隙間にまで入り混んだ血の匂いはイズディハールにはわからないが、おそらくサリムのものなのだろう。それを見た途端、ハイダルの雰囲気ががらりと変わったのをイズディハールは感じていた。
サリムが害され、ハイダルも同じ苦しさを覚えている。ならば、立ち止まる理由などないとさえ思った。
それでも先導を買って出たハイダルの臣下を追い抜かなかっただけましだ。
城門は閉鎖されたが、まだ城下には多くの人が行き交う。その中でも特に人通りの多い大通りを、ハイダルの臣下が道を開けよと声を張り上げながら先導する後ろに続きながら、イズディハールは怒りと焦燥に強く手綱ごとミシュアルの香りがついた布切れを握りしめた。
万が一ミシュアルに何かあった場合、これを持ってきた相手に何をしてしまうかわからない。
こんな衝動を覚えたのは過去、アルラタの塔に押し入った時ぶりだ。
アルラタの塔に駆けつけた時、本能に突き動かされ、怒りのまま剣を振り下ろそうとしたイズディハールを止めてくれたのはミシュアルだった。
その彼が害された今、止められる者はいない。アルファとしての素養が濃いハイダルも、つがいを奪われた今となってはイズディハールに構っている場合ではないはずだ。
(あの時、行かせなければ良かったのか)
サリムについていくとミシュアルが言った時、内心では引き留めたい気持ちもあった。
しかし、ミシュアルが自分で提案したのだ。
もともと引っ込み思案で、そのうえイズディハールがいつまでもつがいであると言い出せなかった過去のせいもあり、ミシュアルは他人を怖がっていた。それが今や、新たに友人を作り、その友人のために動きたいと自ら声をあげた。それは大きな一歩だと思った。
実際、傍から離れないで欲しいと言えば、ミシュアルはイズディハールの言うことを聞いてくれただろう。けれど、彼の性格をわかっているという自負もある。だからこそ、引っ込み思案で内気、自分の中でぐるぐる考え込む癖のある彼が自分で言葉にしたということの重大さがわかった。
そのうえ、ドマルサーニは友好国であり、比較的治安も安定した国だ。護衛もつくことはわかっていた。だからこそ送り出したが、まさかこんな結果になるとは思わなかった。
だが、すべては起きてしまった事ばかりだ。悔いたところで何かが変わるわけではない。今すべきことは何か、馬を走らせながら考えた。
怒りに引きずられてはならない。サリムとミシュアルの情報をできる限り引き出し、その身を救い出すこと。この二点のために、これからも続く両国の平和と友好のために、本能など抑え込まなくてはならない。
怒りのあまり汗の滲む額を、向かい風が冷やしてくれる。自らを律せよと自分に言い聞かせたところで、大通りを駆け抜けた一団は城壁の傍に建つ建物の前に辿り着いた。
しかしそこに着くなり、イズディハールは律すると決めたばかりの心が揺らぐのを感じた。
城壁の傍に建つ、兵たちの詰め所。土埃が立ち、人の往来も多いそこから、なぜかミシュアルの匂いがする。
(……まさか、ミシュアルだけ戻ったのか?)
いまだ冷めやらぬ怒りに、混乱と不安と期待が入り混じる。イズディハールは生まれて初めて、自分が今どんな顔をしているかわからなくなった。
角笛が三度鳴るのは、閉門の合図だ。今日も大勢の人々が門を行き交い、間に合わなかった者たちは城門の前で一夜を過ごす。メラでは毎日繰り返される日常で、何度もここを訪れているイズディハールにとっても、特に代わり映えのない夜になるはずだった。
しかし、それが崩れたのは昨日の昼前のことだった。
サリムとミシュアルが行方不明になったと聞いた時、イズディハールは自分の足の裏が地面についているかわからないような心地になった。生まれて初めての感覚だった。
辛うじて動揺を見せずにいられたのは、幼い頃から平静でいるようにと教えられていたからだ。
しかし、それにも限界がある。
連れ去られた可能性がある、オメガの体に作用する強い薬が使われたかもしれないという情報が集まれば集まるほど、理性がひびわれていく。
それでもまだ叫び出したりしないだけ、平静を保っているほうだと自分で自分を褒めたい気分だ。なにせ、オメガが奪われたのだ。唯一契約を交わし、未来を誓ったイズディハールだけのオメガ。ミシュアルが奪われた。
剣をふるい、馬を駆り、浚ったやつを八つ裂きにしてやると怒号を上げて山脈中を探し回りたい。いい情報の一つでも持って来れないのかと、入れ替わり立ち代わり報告を上げてくる側近たちに怒鳴りつけたい。今すぐ全兵をナハルベルカからドマルサーニに向かわせたい。
常にない激情はイズディハールの牙を疼かせるが、それをどうにか抑え込み、震えるように息を吸い込んだ時だった。
(ミシュアル……?)
間違えるはずのない匂いがふいに香った。それは途絶える様子がない。むしろ近づいてくる。
まさかと思わず一歩踏み出したイズディハールの視界の端で、同じように動き出した影があった。
「――ハイダル」
さっきまで地図を睨みつけていたハイダルも、驚いたような顔をしていた。扉をじっと見つめている。とっさに早足で扉に歩み寄ると、ハイダルも椅子を蹴るようにして立ち上がり、二人して競うように廊下に出た。
「ハイダル殿下、ナハルベルカ国王陛下……!?」
廊下には、ハイダルの側近とドマルサーニ、ナハルベルカ両国の衛兵が立っていた。全員突然出てきた二人に目を丸くして場所をあける。その前を横切って匂いの方へ向くと、廊下の端を縫うようにこちらへ歩いてくる青年が目に入った。
(彼からミシュアルの匂いがする……?)
今までに何度も鼻をくすぐり、イズディハールを呼んでくれた匂い。どんな芳香よりも甘く扇情的なそれは、世界で唯一、イズディハールだけが知ることを許されたものだ。
それなのに、ハイダルも青年をじっと見ている。その視線が彼が両手に掲げ持つ銀のトレイに向けられているとわかるなり、イズディハールは早足で彼に歩み寄った。すぐにハイダルも隣に並ぶ。
「え、あっ、こ、皇太子殿下……!?」
青年は急ぎ足で廊下を進んでいたが、猛接近した二人に気づくと悲鳴じみた声をあげ、さらに廊下の壁に背中をつけた。しかし、それが彼の逃げ場を更に奪った。
獲物を追い詰める肉食獣のごとく、壁に寄った彼に迫る。がたがたと震える青年は、申し訳ありません、と蚊の鳴くような声をあげた。
「ご、ごっ――ご報告のために、このような場所まで上がらせていただきました。急ぎ報告を上げるようにと仰せつかったので――」
ハイダルの執務室がある階には許可された人間以外は立ち入りが禁じられている。少なくとも、一兵卒が足を運べる場所ではない。
立ち入りを責められていると思ったらしい青年はもごもごと言い訳を口にしたが、二人の耳には届いていない。そろって凝視していたのは、青年が銀のトレイに載せていた金環と布切れだ。
「…………」
どちらからともなく手を伸ばすが、まるで示し合わせていたように、手はぶつかることなくそれぞれの獲物を取り上げる。ハイダルは金環、イズディハールは薄汚れた布切れを取った。
「……サリムのものだ」
「ミシュアル……」
ぽつりと呟いた二人の目の前で、ずるずると青年が壁伝いに崩れ落ちる。青い顔をした彼は、二人を追ってきた衛兵たちによって横から引きずり出された。しかし、安堵の息をつく間もなくずいと二人に寄られ、青年は青い顔を更に白くすることになる。
「これを誰が、どこから持ってきた?」
「じょっ……城門からっ、です! ミシュアルのものだと伝えるようにと、みっ……」
青年の話は途中だったが、イズディハールは待てずに駆け出した。すぐにハイダルも並び、衛兵たちも続く。
階段を数段飛ばすほどの勢いで駆け降りた二人は、そのまま厩舎に向かった。
「ハイダル殿下、先駆けは私が」
「急げ」
「陛下、後衛につかせていただきます」
「遅れるな」
ハイダルは自分の愛馬に、イズディハールもドマルサーニを訪れるために乗ってきた自分の馬にまたがる。そのまま駆けだそうとするものだから、それぞれの臣下たちがあわてて声を掛けた。
いつもならば自身の周囲にいる人々の存在を忘れてはいけない、民あっての国、臣あっての王と幼い頃から教えられたことを心に留めている二人だが、今日だけはその訓戒も本能に押しやられていた。
(フェロモンだけでなく、血の匂いもついていた。ミシュアルが、怪我をしている)
青年が持ってきた布からイズディハールの鼻が嗅ぎ取ったのは、フェロモンの存在だけではなかった。鼻をつく薬草のような臭い――これはおそらく、報告にも上がっていたカシュカのものだろう。それだけではない。明らかに血の匂いもした。間違いなく、ミシュアルが血を流した証拠だった。
それだけでも耐え難かったのに、ハイダルの持っている金環にも血はついていた。
細かい装飾の隙間にまで入り混んだ血の匂いはイズディハールにはわからないが、おそらくサリムのものなのだろう。それを見た途端、ハイダルの雰囲気ががらりと変わったのをイズディハールは感じていた。
サリムが害され、ハイダルも同じ苦しさを覚えている。ならば、立ち止まる理由などないとさえ思った。
それでも先導を買って出たハイダルの臣下を追い抜かなかっただけましだ。
城門は閉鎖されたが、まだ城下には多くの人が行き交う。その中でも特に人通りの多い大通りを、ハイダルの臣下が道を開けよと声を張り上げながら先導する後ろに続きながら、イズディハールは怒りと焦燥に強く手綱ごとミシュアルの香りがついた布切れを握りしめた。
万が一ミシュアルに何かあった場合、これを持ってきた相手に何をしてしまうかわからない。
こんな衝動を覚えたのは過去、アルラタの塔に押し入った時ぶりだ。
アルラタの塔に駆けつけた時、本能に突き動かされ、怒りのまま剣を振り下ろそうとしたイズディハールを止めてくれたのはミシュアルだった。
その彼が害された今、止められる者はいない。アルファとしての素養が濃いハイダルも、つがいを奪われた今となってはイズディハールに構っている場合ではないはずだ。
(あの時、行かせなければ良かったのか)
サリムについていくとミシュアルが言った時、内心では引き留めたい気持ちもあった。
しかし、ミシュアルが自分で提案したのだ。
もともと引っ込み思案で、そのうえイズディハールがいつまでもつがいであると言い出せなかった過去のせいもあり、ミシュアルは他人を怖がっていた。それが今や、新たに友人を作り、その友人のために動きたいと自ら声をあげた。それは大きな一歩だと思った。
実際、傍から離れないで欲しいと言えば、ミシュアルはイズディハールの言うことを聞いてくれただろう。けれど、彼の性格をわかっているという自負もある。だからこそ、引っ込み思案で内気、自分の中でぐるぐる考え込む癖のある彼が自分で言葉にしたということの重大さがわかった。
そのうえ、ドマルサーニは友好国であり、比較的治安も安定した国だ。護衛もつくことはわかっていた。だからこそ送り出したが、まさかこんな結果になるとは思わなかった。
だが、すべては起きてしまった事ばかりだ。悔いたところで何かが変わるわけではない。今すべきことは何か、馬を走らせながら考えた。
怒りに引きずられてはならない。サリムとミシュアルの情報をできる限り引き出し、その身を救い出すこと。この二点のために、これからも続く両国の平和と友好のために、本能など抑え込まなくてはならない。
怒りのあまり汗の滲む額を、向かい風が冷やしてくれる。自らを律せよと自分に言い聞かせたところで、大通りを駆け抜けた一団は城壁の傍に建つ建物の前に辿り着いた。
しかしそこに着くなり、イズディハールは律すると決めたばかりの心が揺らぐのを感じた。
城壁の傍に建つ、兵たちの詰め所。土埃が立ち、人の往来も多いそこから、なぜかミシュアルの匂いがする。
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