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騎士王
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人魚族との一件から二週間が経ち、スズネたちは王都メルサを訪れていた。
今回王都に来た目的は、人魚族がクロノの配下に加わったことの報告と今後ヒト族が人魚族に対して危害を加えないように警告するためであった。
そして、もちろん今回国王への謁見を求めたのはクロノ本人である。
しかし、会いたいと言っておいそれと会えるような相手ではなく、マクスウェルを通して王宮に願い出て、やっとの思いで謁見の約束を取り付けられたのが二週間後の今日なのであった。
はっきり言って二週間でも相当に早い対応なのだが・・・。
「まったく!この俺を二週間も待たせるとは何様のつもりだ」
「まぁまぁ落ち着いてよクロノ、マクスウェル君のおかげで通常よりも早く取り次いでもらえたんだから」
「ホントそうよ。本来であればアタシたちみたいな一般人が会えるような相手じゃないんだからね」
「お前らと一緒にするな。俺は魔王だぞ」
せっかく国王への謁見を許されたにも関わらず不満を顕にするクロノ。
どうやら国王自身が会いたい時には相手を呼び出すくせに、相手が会いたいと言っても会うまでに時間を要して待たせるということに我慢が出来ないようであった。
そんなクロノの言い分も理解出来なくはないが、すぐに会わせろというクロノの無理難題に応えるべく奔走したマクスウェルは疲れた様子で溜め息混じりに俯くのだった。
「まぁまぁそんなこと言わずに、今日会えるんすから愚痴はその辺にしておくっすよ」
「ホントいつまで経ってもガキなんだから、何でもかんでも自分中心に世の中が回ると思ってんじゃないわよ」
「フンッ」
スズネたちによって宥められながら王城へと歩みを進めるクロノ。
納得は出来ないが四方八方から小言を言われる状況に嫌気が差しとうとう黙ってしまう。
そんな様子で不貞腐れるクロノに駆け寄ったスズネは、クロノの顔を覗き込みながら笑顔を向ける。
「何だよ」
「うん?何でもないよ。早く行こ!」
そういうとスズネはクロノの手を取り駆け出した。
「おい、本当に何なんだよ」
「アハハハハ」
「ちょっと待ってよスズネ」
「スズネ!わっちの旦那様と勝手に手を繋ぐでない!!」
「ちょっと、待つっすよ~」
「み…みなさん待ってください」
大きな賑わいを見せるメルサの街中を声を上げながら笑顔で駆けていくスズネたち。
メルサの街にも慣れた様子で王城を目指していたのだが、突然街の雰囲気が変わる。
そして、その変化に気付いたスズネたちは何事かと思い足を止めた。
すると、突然メルサの街の入り口方面から大きな歓声が上がる。
「「「「「 うぉぉぉぉぉぉ 」」」」」
そして、その大歓声に合わせるように王都メルサにおけるメインストリートである大通りにいた人々が急いで左右に分かれ道を開けたのだった。
「何?何?何?」
いつもとは異なる賑わいを見せるメルサの人々の様子に驚きを隠せずにいるスズネたちなのであったが、すぐにその理由を知ることとなる。
「何か通るんすかね?」
「何だろうね?お祭りか何かかな?」
何がなんだか分からないスズネたちとは対照的に大通りを囲む人々は目をキラキラと輝かせながら笑みを浮かべ、その者の登場を今か今かと待ち侘びていた。
「来るぞ!来るぞ!」
「アルバート様~~~~~」
「「「「「 騎士王!騎士王!騎士王!騎士王!騎士王! 」」」」」
馬に騎乗し先頭を歩く男に向けて人々から大歓声が飛ぶ。
その装いは騎士を彷彿とさせ、その後に続く者たちも皆フルアーマーを装備しておりまさに騎士の一団である。
「あれも聖騎士なの?」
「みんなピッカピカで格好良いっす~」
「す…凄い人数ですね」
「聖騎士の一団なんて初めて見たわ」
「違いますよ!」
かなりの大所帯であり王都でも人気があるようだったため、聖騎士の一団だと思ったスズネたちであったが、その発言を聞いたマクスウェルが即座にそれを否定する。
「えっ?アレって聖騎士団じゃないんだ。それじゃアレは何の団体なの?」
「あれは…王国内最大の冒険者クラン“トライデント”です」
「アレが“トライデント”!?人数多過ぎでしょ!?どこからどう見ても騎士団じゃない?」
「総数だけでいえば聖騎士団の方が多いですが、その強さは各団長が率いる一団をも凌ぐとも言われています」
「何すかそれ!?王国の精鋭たちを凌ぐってどんだけ強いんすか」
その総数1,550名。
リーダーである騎士王ことアルバート直属の部隊の他に紅・蒼・黒の三つの団からなるガルディア王国内最大のクラン。
元々は別々であった三つのクランがアルバートというカリスマの存在によって集い出来た一つの巨大なクラン ─────── それが“トライデント”である。
ザッザッザッザッ ──────── 。
街中の人々から大歓声で出迎えられているものの、それを気に留める素振りもなく悠々と歩を進めるトライデントであったが、ちょうどスズネたちの前を通り過ぎようかというタイミングで先頭を歩くアルバートがその足を止めた。
そして、それを見た側近の男が全隊に向けて号令を発する。
「全隊停止!!」
その号令と共に全ての者が足を止めその場に待機する。
すると、いったい何事かと騒ぎ出す人々のことなど無視するようにアルバートが口を開いた。
「貴様…何者だ?」
!? !? !? !? !?
いったい誰のことを指しているのか分からずスズネたちを含むその一帯にいた人々が不思議に思っていると、再びアルバートがその者へと呼び掛ける。
「そこの後ろに立っている貴様だ」
アルバートが指を指したその先にいたのは ───── クロノであった。
「あぁ?なんで俺がお前ごときに名乗らなきゃいけねぇ~んだよ。しかも馬上から・・・頭が高けぇ~ぞ」
「貴様!!アルバート様に対して何という物言いを」
アルバートに対するクロノの言動に対し側近の男が明らかに怒った様子でクロノを睨みながら怒鳴りつける。
しかし、その行為はアルバートによってすぐに制止される。
「止めろ」
「ハッ、失礼致しました」
そうして側近の男を制止したアルバートは、馬から降りるとそのままクロノへと向かって歩き始めた。
そして、クロノの前で立ち止まるとまずは自ら名乗り始めたのだった。
「私は冒険者クラン“トライデント”の総長をしているアルバートという。先程は馬上より失礼をした。改めて貴殿は何者か?」
今度はしっかりと自己紹介をした上で改めてクロノに対してその素性を聞くアルバート。
それに対しかなり面倒臭そうな表情を見せながらも渋々名乗るクロノなのであった。
「ハァ~…、俺はこいつら弱小パーティの御守をしているクロノだ」
「そうか・・・なるほど。貴殿があの魔王クロノか ───── 」
「だったらどうだって言うんだ?ここで一戦交えるか?」
不敵な笑みを浮かべながら煽るクロノであったが、アルバートは冷静に対応する。
「いや、今現在貴殿への攻撃及び交戦は王国とギルドより禁止されている。よって、我々に貴殿を攻撃する意思は無い」
「なるほどな。それじゃ~、もしその命令が無かったら交戦するってことか?」
「どうだろうな。まぁ~その時の状況によるだろう」
いつものように相手を挑発するクロノであったが、その言葉をあっさりと躱してみせるアルバート。
そのスマートな対応はまさに騎士そのものであった。
こうして魔王クロノと騎士王アルバートが無事に初対面を終え、何事もないままその場を収めようとしたその時、突如クロノの喉元に刃が突きつけられる。
「お前が魔王クロノか。このまま首を刎ねてやろうか?」
「なかなか良い動きだな」
「ヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ。その余裕もいつまで続くのかな」
突然クロノの背後に現れたその男は、不気味な声で笑いながら今にもその刃を突き刺しそうであった。
あまりの動きの速さにクロノ以外はついていけておらず、気付いた時にはクロノの首が刎ねられそうな状況になっており、驚愕するスズネたち。
しかし、当の本人であるクロノは全く意に介しておらず退屈そうにその男との会話を楽しんでいたのだった。
「その澄ました顔を歪めてやるよ!!」
そう言うと男は躊躇することなくその刃によってクロノに襲い掛かったのであった。
今回王都に来た目的は、人魚族がクロノの配下に加わったことの報告と今後ヒト族が人魚族に対して危害を加えないように警告するためであった。
そして、もちろん今回国王への謁見を求めたのはクロノ本人である。
しかし、会いたいと言っておいそれと会えるような相手ではなく、マクスウェルを通して王宮に願い出て、やっとの思いで謁見の約束を取り付けられたのが二週間後の今日なのであった。
はっきり言って二週間でも相当に早い対応なのだが・・・。
「まったく!この俺を二週間も待たせるとは何様のつもりだ」
「まぁまぁ落ち着いてよクロノ、マクスウェル君のおかげで通常よりも早く取り次いでもらえたんだから」
「ホントそうよ。本来であればアタシたちみたいな一般人が会えるような相手じゃないんだからね」
「お前らと一緒にするな。俺は魔王だぞ」
せっかく国王への謁見を許されたにも関わらず不満を顕にするクロノ。
どうやら国王自身が会いたい時には相手を呼び出すくせに、相手が会いたいと言っても会うまでに時間を要して待たせるということに我慢が出来ないようであった。
そんなクロノの言い分も理解出来なくはないが、すぐに会わせろというクロノの無理難題に応えるべく奔走したマクスウェルは疲れた様子で溜め息混じりに俯くのだった。
「まぁまぁそんなこと言わずに、今日会えるんすから愚痴はその辺にしておくっすよ」
「ホントいつまで経ってもガキなんだから、何でもかんでも自分中心に世の中が回ると思ってんじゃないわよ」
「フンッ」
スズネたちによって宥められながら王城へと歩みを進めるクロノ。
納得は出来ないが四方八方から小言を言われる状況に嫌気が差しとうとう黙ってしまう。
そんな様子で不貞腐れるクロノに駆け寄ったスズネは、クロノの顔を覗き込みながら笑顔を向ける。
「何だよ」
「うん?何でもないよ。早く行こ!」
そういうとスズネはクロノの手を取り駆け出した。
「おい、本当に何なんだよ」
「アハハハハ」
「ちょっと待ってよスズネ」
「スズネ!わっちの旦那様と勝手に手を繋ぐでない!!」
「ちょっと、待つっすよ~」
「み…みなさん待ってください」
大きな賑わいを見せるメルサの街中を声を上げながら笑顔で駆けていくスズネたち。
メルサの街にも慣れた様子で王城を目指していたのだが、突然街の雰囲気が変わる。
そして、その変化に気付いたスズネたちは何事かと思い足を止めた。
すると、突然メルサの街の入り口方面から大きな歓声が上がる。
「「「「「 うぉぉぉぉぉぉ 」」」」」
そして、その大歓声に合わせるように王都メルサにおけるメインストリートである大通りにいた人々が急いで左右に分かれ道を開けたのだった。
「何?何?何?」
いつもとは異なる賑わいを見せるメルサの人々の様子に驚きを隠せずにいるスズネたちなのであったが、すぐにその理由を知ることとなる。
「何か通るんすかね?」
「何だろうね?お祭りか何かかな?」
何がなんだか分からないスズネたちとは対照的に大通りを囲む人々は目をキラキラと輝かせながら笑みを浮かべ、その者の登場を今か今かと待ち侘びていた。
「来るぞ!来るぞ!」
「アルバート様~~~~~」
「「「「「 騎士王!騎士王!騎士王!騎士王!騎士王! 」」」」」
馬に騎乗し先頭を歩く男に向けて人々から大歓声が飛ぶ。
その装いは騎士を彷彿とさせ、その後に続く者たちも皆フルアーマーを装備しておりまさに騎士の一団である。
「あれも聖騎士なの?」
「みんなピッカピカで格好良いっす~」
「す…凄い人数ですね」
「聖騎士の一団なんて初めて見たわ」
「違いますよ!」
かなりの大所帯であり王都でも人気があるようだったため、聖騎士の一団だと思ったスズネたちであったが、その発言を聞いたマクスウェルが即座にそれを否定する。
「えっ?アレって聖騎士団じゃないんだ。それじゃアレは何の団体なの?」
「あれは…王国内最大の冒険者クラン“トライデント”です」
「アレが“トライデント”!?人数多過ぎでしょ!?どこからどう見ても騎士団じゃない?」
「総数だけでいえば聖騎士団の方が多いですが、その強さは各団長が率いる一団をも凌ぐとも言われています」
「何すかそれ!?王国の精鋭たちを凌ぐってどんだけ強いんすか」
その総数1,550名。
リーダーである騎士王ことアルバート直属の部隊の他に紅・蒼・黒の三つの団からなるガルディア王国内最大のクラン。
元々は別々であった三つのクランがアルバートというカリスマの存在によって集い出来た一つの巨大なクラン ─────── それが“トライデント”である。
ザッザッザッザッ ──────── 。
街中の人々から大歓声で出迎えられているものの、それを気に留める素振りもなく悠々と歩を進めるトライデントであったが、ちょうどスズネたちの前を通り過ぎようかというタイミングで先頭を歩くアルバートがその足を止めた。
そして、それを見た側近の男が全隊に向けて号令を発する。
「全隊停止!!」
その号令と共に全ての者が足を止めその場に待機する。
すると、いったい何事かと騒ぎ出す人々のことなど無視するようにアルバートが口を開いた。
「貴様…何者だ?」
!? !? !? !? !?
いったい誰のことを指しているのか分からずスズネたちを含むその一帯にいた人々が不思議に思っていると、再びアルバートがその者へと呼び掛ける。
「そこの後ろに立っている貴様だ」
アルバートが指を指したその先にいたのは ───── クロノであった。
「あぁ?なんで俺がお前ごときに名乗らなきゃいけねぇ~んだよ。しかも馬上から・・・頭が高けぇ~ぞ」
「貴様!!アルバート様に対して何という物言いを」
アルバートに対するクロノの言動に対し側近の男が明らかに怒った様子でクロノを睨みながら怒鳴りつける。
しかし、その行為はアルバートによってすぐに制止される。
「止めろ」
「ハッ、失礼致しました」
そうして側近の男を制止したアルバートは、馬から降りるとそのままクロノへと向かって歩き始めた。
そして、クロノの前で立ち止まるとまずは自ら名乗り始めたのだった。
「私は冒険者クラン“トライデント”の総長をしているアルバートという。先程は馬上より失礼をした。改めて貴殿は何者か?」
今度はしっかりと自己紹介をした上で改めてクロノに対してその素性を聞くアルバート。
それに対しかなり面倒臭そうな表情を見せながらも渋々名乗るクロノなのであった。
「ハァ~…、俺はこいつら弱小パーティの御守をしているクロノだ」
「そうか・・・なるほど。貴殿があの魔王クロノか ───── 」
「だったらどうだって言うんだ?ここで一戦交えるか?」
不敵な笑みを浮かべながら煽るクロノであったが、アルバートは冷静に対応する。
「いや、今現在貴殿への攻撃及び交戦は王国とギルドより禁止されている。よって、我々に貴殿を攻撃する意思は無い」
「なるほどな。それじゃ~、もしその命令が無かったら交戦するってことか?」
「どうだろうな。まぁ~その時の状況によるだろう」
いつものように相手を挑発するクロノであったが、その言葉をあっさりと躱してみせるアルバート。
そのスマートな対応はまさに騎士そのものであった。
こうして魔王クロノと騎士王アルバートが無事に初対面を終え、何事もないままその場を収めようとしたその時、突如クロノの喉元に刃が突きつけられる。
「お前が魔王クロノか。このまま首を刎ねてやろうか?」
「なかなか良い動きだな」
「ヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ。その余裕もいつまで続くのかな」
突然クロノの背後に現れたその男は、不気味な声で笑いながら今にもその刃を突き刺しそうであった。
あまりの動きの速さにクロノ以外はついていけておらず、気付いた時にはクロノの首が刎ねられそうな状況になっており、驚愕するスズネたち。
しかし、当の本人であるクロノは全く意に介しておらず退屈そうにその男との会話を楽しんでいたのだった。
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