転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ

文字の大きさ
2 / 308

002

しおりを挟む
「そう言えば年齢が15歳になってましたが、どう言う事でしょう?僕は向こうの世界では19歳でした。」

 エイジは腕輪に向かい囁くように言った。

「若返ったのか?ふむ、君は例外中の例外なんだよ。何せ、異世界からの転生、しかも前世の記憶を持っている。そんな例は今までに無い。だから何が起こってもおかしくは無い。ちなみに15歳と言うのはこの国では成人の年齢だ。」

「僕の国では成人は20歳でした。」

「だったら、その辺が影響しているのかもな。」

 腕輪ことブラスマイヤーが答える。

「15歳で成人って言う事は、この世界の平均寿命って短いのでは無いでしょうか?ちなみに僕の世界では平均寿命が80歳オーバーでした。」

「君は知識と言うか知能が高いね。その通り、この国の平均寿命は短い。老人が居ない訳では無いが、赤ん坊の死亡率が高いからだ。」

「やはりそうですか。」

 多分、この世界は医療や衛生面で遅れているのであろう。

 そんな事を考えていると冒険者ギルドに着いた。

「ここで、身分証を発行して貰えば良いんですね?注意点は?」

「注意点は特にない。係員の指示に従って居れば良い。金もかからん。」

 意を決して冒険者ギルドへ入る。中は何と言うか、前世の役所の様な感じだ。ただ周りに居る人たちがいかにも冒険者な恰好をしている点が違う位かな。

 ざっと見渡すと登録と言う文字が見えたのでそちらへ向かう。受付は何故か全員女性だ。受付は女性の仕事って言う決まりでもあるのかな?

「登録したいのですが、ここで良いのですか?」

「はい、こちらで承ってます。身分証はお持ちでしょうか?」

 エイジは仮身分証を出す。

「これでも良いですか?」

「問題ありません。こちらが申請書になります。文字は書けますか?」

「どうだろう?書いてみて駄目だったら代筆頼めますか?」

「構いませんよ。」

 申請書は簡単な物だった。名前と年齢。犯罪歴があるかどうか、以前にギルドに登録した事があるかの4点のみだ。

 ささっと書き上げて、受付嬢に渡す。

「ありがとうございます。では次にこちらの石板に手をついて下さい。」

 そう言われて門でやったように石板に手をつく。こちらの石板の方が若干大きめの様な気がする。

 石板が光る。門の時と違い若干長い気がする。30秒くらいして発光が収まると。カードが出て来る。またしても謎物質だ。

「冒険者カードが発行されました。ランクはGから始まります。」

 受付嬢の説明によるとSが最高位でGが最低位らしい。で、魔力を通すと裏面に現在のレベルとスキルが表示されるらしい。

「レベルは各項目ごとにあります。スキルにもレベルがあります。左側が基本ステータスで右側がスキルです。スキルは最初は少ないかもしれませんが、レベルが上がると生える事もあります。」

「生える?」

「はい、新しいスキルを取得する事を『生える』と言います。」

「冒険者のランクとレベルには何か関係があるのですか?」

「基本的にはありませんが、レベルを上げると強くなります。強くなると冒険者のランクも上がり易いと言う事は言えますね。」

「なるほど、じゃあ、ランクは低いけど強い冒険者なんてのも居ると?」

「そうですね。同じランクでも強さはレベルに比例します。」

「解りましたありがとうございます。」

「ちなみにギルドカードに期限はありませんが失くすと再発行に金貨1枚掛かりますのでご注意を。」

 エイジは手を上げて了解の意を表し、そのままギルドを出る。

 ギルドを出ると目の前に噴水が見える。ベンチがあるのでそれに腰かけギルドカードを取り出し魔力を流してみる。

 って言うか、魔力ってどうやって流すんだ?

「体の中の血流を意識してみろ。魔素って言うのは血液に一番多く含まれている。つまり、血の流れを意識できれば魔力の流し方も理解できるって言う事だ。」

「なるほど、って言うか魔素ってなんだ?」

「この世界の人間は例外なく魔法が使える、それは空気中に魔素があるからだ。実に空気の40%が魔素で出来ている。その為、生物は自然と魔素を体内に取り込んでいる。魔法と言うのは魔素を操作する事で起こす現象の事だ。だから覚えれば誰でも魔法が使える。」

「ほう?では魔力切れとか属性とか無いんだな?」

「基本的には無いな。ただ、密集した状態で同じ魔法を多人数で使うと魔素が足りなくなる現象は起こる。まず、そう言うシチュエーションは無いがな。補足すると魔法使いと呼ばれる者はこの国では30%に満たない。強力な魔法を使うには一定以上の知識と精神力が必要だからだ。」

「ああ、つまりアレだ。僕の国では誰でも計算が出来る。だが、全員が商人になる訳では無いって感じかな?」

「まあ、そんな認識で間違ってはいないぞ。で、魔力を流してみろ。」

 ギルドカードを持って、魔力を流してみる。血流を意識して、温かい物をカードまで届ける感じで。

 すると、淡くカードが発光する。そして文字が浮かんでくる。

「おお成功だ。」

「しかし、レベル1のオンパレードだなぁ。」

 人が喜んでるのにこの神は。と目をカードに移す。

 確かにレベル1のオンパレードだが、なんだこのステータス?

「なあ、体力500って普通なのか?」

「Sランクの冒険者ならその位あるだろ?」

「いや、一般人のレベル1の話だ。」

「良くは知らないが、レベル1だとゴブリンより弱いって聞くから20位じゃないかな。」

 ブラスマイヤー君じっくりと話をしようじゃないか。

「じゃあ、知力の420とか攻撃力の380とかはどうなんだ?」

「まあ、一般人としては高い方だ。だが、神のレベルから見れば100分の1以下だな。中には1000分の1に満たない物もある。」

「神と比べるなよ。」

「人間でもこの程度の数値の奴はたまに居る。別に驚く程高い訳じゃない。」

「それはレベル1での話か?」

「確か、この国の国王は元勇者でレベルが300位あったはずだ、その国王の体力が確か800位だったかな?お前より多いぞ。」

「決めた。僕は隠遁する。」

「まて、早まるな!」

「これはブラスマイヤーにも良い話だと思うぞ、僕が隠遁する。多分60年位で死ぬだろう。そしたらこの体が空く。ブラスマイヤーは元の体に戻れる。どうだ?」

「うーむ、確かに悪くは無いかもしれんな。下手に体を壊されても適わんからなぁ。しかし、少しは金を稼がないと隠遁するにも色々と必要な物があるだろ?」

 ん?確かに、最低でも家と畑は必要だな。この世界の住宅事情は知らないが田舎なら安いだろう?それでも日本円で300万円位は必要か?どうやって貯める?冒険者位しか思いつかないし。

「なぁ、冒険者って儲かるのか?」

 ブラスマイヤーに聞いてみる。はたから見たら独り言を言ってる危ない奴に見えないだろうか?

「ランクにもよるがBランク以上なら年に金貨200枚位は稼ぐぞ。Sランクならその10倍以上稼ぐ。」

「金貨1枚の価値が判らないんだが?」

「庶民なら贅沢しなければ家族4人が1か月暮らせる金額だな。」

「1か月は何日?」

「1か月は30日で12か月で360日。360日で1年だ。」

 とすると、金貨1枚は物価の違いも考慮に入れて20万から30万円位かな?

 金貨1枚20万円だと仮定して、金貨200枚って事は4000万円。諸経費もあるだろうがBランクなら1年で1千万円位なら貯金できそうだ。

「なあ、僕の現在の能力って冒険者で考えるとどの位のランク?」

「そうだな、現状の数値を全部引き出せればSランクに届くが、常に100%は無理だろう、Aランクが良い所だろうな。」

 Aランクなら行けるぞ。1年間で1千万円貯めてスローライフ満喫だ!!
しおりを挟む
感想 299

あなたにおすすめの小説

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

公爵家三男に転生しましたが・・・

キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが… 色々と本当に色々とありまして・・・ 転生しました。 前世は女性でしたが異世界では男! 記憶持ち葛藤をご覧下さい。 作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

念願の異世界転生できましたが、滅亡寸前の辺境伯家の長男、魔力なしでした。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリーです。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

異世界の片隅で引き篭りたい少女。

月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!  見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに 初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、 さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。 生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。 世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。 なのに世界が私を放っておいてくれない。 自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。 それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ! 己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。 ※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。 ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。  

俺のスキルが回復魔『法』じゃなくて、回復魔『王』なんですけど?

八神 凪
ファンタジー
ある日、バイト帰りに熱血アニソンを熱唱しながら赤信号を渡り、案の定あっけなくダンプに轢かれて死んだ 『壽命 懸(じゅみょう かける)』 しかし例によって、彼の求める異世界への扉を開くことになる。 だが、女神アウロラの陰謀(という名の嫌がらせ)により、異端な「回復魔王」となって……。 異世界ペンデュース。そこで彼を待ち受ける運命とは?

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

処理中です...