転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ

文字の大きさ
233 / 308

233

しおりを挟む
 Sランクになったクラ―ネルだが、訓練は相変わらず頑張っている。ドラゴンを倒すと言う目的があるので、気を抜いている暇は無い様だ。

 狩りも順調だ。ただ、僕とクラ―ネルが本気を出すと魔物を駆逐する勢いになるので、1日1人頭、白金貨15枚になる様に調節している。

 週3日だった狩りの日も、週2日に変更した。その分、体術の訓練に力を入れている。

 僕の戦い方を教えてからはクラ―ネルもだいぶ動きが良くなって来た。帝国のフローネル嬢に追いつくのも時間の問題かな?

 クラ―ネルの体内に封印されている怒りの精霊フューリーだが、取り除く方法は未だに見つかっていない。

 竜王の爺さんに相談した所、フューリーが暴走するのは数百年に1度と言った程度なので、そう焦る必要は無いとの事だが、爆弾を抱えたままと言うのはどうも落ち着かない。

 これをクラ―ネルに話すかどうかも、そろそろ真剣に考えなければならないだろう。

 今日も西の草原に訓練に来ている。本来ならもう少し人目に付かない場所で訓練をしたいのだが、適当な場所が見つからない。

 魔法を自由に撃てて、空中戦のある模擬戦が出来る場所ってあまり無いんだよね。

 うちの庭を使おうと思ったら増築工事が始まっちゃったしな。例の空間を使う事も考えたんだけど、竜王の爺さんやルシルの戦いを見せるのはまだ早い気がする。

 結局西の草原で訓練をしてるんだけど、なんか時々覗きに来る奴が居るんだよね。どうにかならないかな?

 今日も訓練をしていたら、何やら人の気配がしたので、休憩にした。

「また来た様だな。ここの場所が噂になったのかな?」

「困りましたね。どんどん人が増えている気がします。このままじゃまともに訓練が出来ませんね。」

「クラ―ネル。転移はどの程度使える様になった?」

「あー、まだまともに飛べるのは数か所ですね。見える範囲なら問題無いのですが、特定の場所はイメージが鮮明じゃ無いとズレるんですよね。」

「ふむ、ちょっと飛ぶぞ。」

 そう言ってクラ―ネルの肩に手を置いた。次の瞬間廃闘技場に立っている。フローネル嬢と訓練した帝国の闘技場だ。

「え?こんな場所ありましたっけ?」

「まあ、ちょっとばかり王都からは離れているが、ここは使われなくなった闘技場だ。人が来る事はまず無いだろう。」

 と言う事で、ここで訓練をする事になるのだが、クラ―ネルに帝国の事を話して良い物か悩む所だ。まあ、闘技場を出ればバレるのだが、クラ―ネルは帝国の言葉を喋れないしね。

 暫くの間はこの闘技場を使わせて貰おう。王国で適当な場所が見つかれば、そこに移れば良い。

 結果から言うと、転移で毎回クラ―ネルを送り迎えする事になるのだが、これにより、クラ―ネルが転移の感覚を掴み、転移をマスターする事になる。

 1か月もしない内に、体術はフローネル嬢に追いついた。魔法の無効化も覚えたので、既にドラゴンを退治するだけの能力は持っている。

 ローレシアに力を奪われた時の僕と同じくらいのレベルになったと言えば解るだろうか?

 まだまだ鍛える余地はあるのだが、今ここでクラ―ネルにドラゴンを倒させたら、そこで満足してしまわないだろうか?

 まあ、ドラゴンはこちらから探さない限り、滅多に会う事は無いだろうが。

 クラ―ネルにはせめて、封印の腕輪を嵌めた状態の僕程度になって欲しいと思っているし、その才能もあると思う。

 出来るなら、魔人や悪魔との戦いも経験させたいのだが、現状では難しいだろう。

 精霊界や神界の事を知る必要は無いが、精霊の事は教えて置いた方が良いかもしれない。

 知識は武器だ。僕には異世界の知識があるし、クラ―ネルにはそれを理解出来るだけの頭がある。現在ハイピッチでクラ―ネルを鍛えているのは、怒りの精霊が暴走した時に自分で抑え込めるだけの力を与える為だ。だが、それには力だけではなく知識も必要になる。

 封印された怒りの精霊を取り除く手段が見つからない今、僕が出来るのはクラ―ネルを鍛える事だ。鍛えれば、怒りの精霊が暴走しても死ぬ事は無いだろう。死ななければ助ける手段は幾らでもある。

 だが、怒りの精霊が暴走する時は、クラ―ネルの神の欠片が壊れる時だ。神の欠片が壊れた時、クラ―ネルがどうなるかは判らない。

 そう言えば竜王の爺さんが、神の欠片は砕く事が可能だと言って居た。砕けるのなら、再生も可能なんじゃないか?

 一旦神の欠片を砕いて、怒りの精霊を解き放った後に神の欠片を再生したらどうだろう?クラ―ネルの体が持つ事が前提だが。

 あるいは神の欠片を一旦体外に取り出すと言うのは可能なのだろうか?

 爺さんか、ブラスマイヤーに聞かないと判らないが、出来るならば色々と方法は考えられる。

 時間がある時に聞いてみよう。

 そう言えばうちの増築工事がなんかやたらと大規模なのだが、セリーとアリアナは何をしたいのだろう?このまま行くと公爵家より大きくなりそうなんだが、問題は無いのか?

 レンツェル子爵家の改築は大丈夫だよね?

 家が大きくなると庭が狭くなる。まあ、異空間練習場があるから訓練には問題は無いのだが、パーティーをする時とか馬車を止める場所に困らないか?

 そう言えば、セリーは公爵の娘なのに家でパーティーを開いたりしないな、見合いとかは積極的なんだが、何か理由でもあるのかな?

 我が侯爵家の派閥がどうのって言っている割に、お茶会を主催している様子も無いし、お茶会に呼ばれても子供が小さいからと断っている。

 唯一行くのは伯父である国王に呼ばれた時位だ。あと、子供を連れて実家にたまに行って居るのは知っている。

「そう言えばセリーってあまり外出とかしないね。」

 そう聞いた事がある。

「私は、学院に通って居なかったので友達が少ないんです。なのであまり遊びに外へ出る事がありませんでした。家で色々としている方が好きなんです。」

 セリーはそんな事を言っていた。確かに公爵の娘が一人で出歩く事はまず無いだろうし、学院へ行かずに家庭教師を付けていたらしいので友達が少ないと言うのも理解出来る。でも、今はアリアナとかルシルとか居るので皆で買い物とか出れば良いのにと思った事があった。

 現にアリアナは結構頻繁に外出している。実家にもたまに行っている様だが、買い物も好きな様だ。浪費家と言う程では無いが、嫁の中では一番金を使っているのはアリアナかもしれない。

 まあ、子供がもう少し大きくなればセリーも自然と外へ出る様になるかもしれない。無理強いする事でも無いので今は好きにさせている。

 その反動が、この増築じゃないだろうな?

 って言うか、増築に白金貨100枚ってどうなんだ?クラ―ネルの子爵邸が新築で建つ金額だぞ。

 まあ、出せない金額じゃないって言うか余裕で出せるけど、せめて事前に相談して欲しかったと思うのはイケない事かな?

 と言うか、セリーは僕がどの位稼いでどの位の金額を持っているのか把握しているのだろうか?もし把握しているなら、ちょっと怖いぞ。

 あれ?金の流れを掴まれていると言う事はアスアスラの事がバレてるって事になるよな?なんで何も言わないんだ?

 アスアスラの事がバレているなら当然子供が産まれた事も知っているはずだ。知っていて黙っているのか?それとも僕の杞憂なのか?

 流石に帝国のフローネルとリアンの事はバレて無いよね?でも、リアンからの定期報告が無くなっても何も言わないんだよね。自分の子供が生まれて手一杯と言うのなら良いのだが。

 あ、何だろう?なんか背筋がゾクゾクして来た。
 
しおりを挟む
感想 299

あなたにおすすめの小説

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

公爵家三男に転生しましたが・・・

キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが… 色々と本当に色々とありまして・・・ 転生しました。 前世は女性でしたが異世界では男! 記憶持ち葛藤をご覧下さい。 作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした

渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞! 2024/02/21(水)1巻発売! 2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!) 2024/12/16(月)3巻発売! 2025/04/14(月)4巻発売! 応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!! 刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました! 旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』 ===== 車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。 そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。 女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。 それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。 ※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!

剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん
ファンタジー
俺こと「天城剣介」は22歳の日に交通事故で死んでしまった。 …しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた! 「元気に育ってねぇクロウ」 (…クロウ…ってまさか!?) そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム 「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが 「クロウ•チューリア」だ ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う 運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる "バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う 「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と! その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ 剣ぺろと言う「バグ技」は "剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ この物語は 剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語 (自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!) しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない

処理中です...