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どうやら僕がドラゴンに会うと人生が変わる様に、クラ―ネルは人助けをすると人生が変わるみたいだ。
最初は僕がその事でクラ―ネルを知り、現在に至る。2回目は馬車の事故だ、これでクラ―ネルは商人への道が開かれるかもしれない。
現在クラ―ネルは冒険者で身を立てている。おそらく20年は安泰だろう。だが、その後の事を考えると、商人を今からやって置くのは選択肢としては間違っていない。まあ、本人の意向もあるだろうから無理強いをする気は無いが。
クラ―ネルには商品の素材を得る力はあるが、その販路が少なすぎる。商会と縁が出来たのはラッキーと言わざるを得ないだろう。
家に着いた僕は、早速セリーに商会について聞いてみた。
「例の女の子の商会は、どうだ?まともな商会か?」
「はい、お父様の派閥の方が資金援助をして立ち上げた商会で、帝国のレシピや活版印刷の本等で、それなりの収入を得て居る様です。」
「魔道具は扱って居ないのか?」
「暖房の魔道具は扱って居る様です。基本はお父様の商売を小規模にした物と考えれば間違いないかと。」
なるほど、公爵に儲けさせるために教えたノウハウが、かなり浸透している様だな。公爵派の貴族の収入源と言った所だろうな。
まあ、その公爵派の貴族はこれから収入が増える訳だから文句は言わないだろう。
翌日は狩りに出た。クラ―ネルはだいぶ動きが洗練されて無駄が少なくなっている。今日も一人頭白金貨15枚に調整して、ギルドで換金する。余った魔物はアイテムボックスに入れて置けば狩りに出ない日に換金できる。
「明日は、10時にうちに来てくれ。少し魔道具やポーションの作り方を教えるつもりだ。」
「上級万能薬ですか?」
「あれは、上級ポーションとドラゴンの血を混ぜれば簡単に作れる。上級ポーションは買うと高いので、その作り方を教えるぞ。自分で作ればほぼ無料だ。」
「無料で作った物が、白金貨数枚で売れるって言う事ですか?」
「ああ、そうなるな。狩りも楽しいが、そう言うのも楽しいぞ。」
と言う事で、翌日は我が家の応接室で、クラ―ネルにポーションの作り方を教える。理論を教えれば、今日出来なくても明日には出来る様になるのがクラ―ネルだ。
魔力水の作り方から、薬草の調合、そしてポーションの作り方を実際に見せながら教える。ここまでは基本誰にでも出来る。重要なのはここからだ、出来上がったポーションにハイヒールを付与する。
この付与の出来不出来で中級と上級のポーションに別れる。
80%を超える物が上級ポーションだ。それ以下を中級ポーションと呼ぶ。基本ポーションは初級から上級まで材料は一緒だ。
ポーションに使われる薬草は安い。これはポーションが冒険者には必須の物だと言う理由もあるが、医学の進んでいない王国では、初級ポーションは数少ない治療薬の一つで、値段も安く抑えられていると言う事情がある。
ポーションを使わずに薬草だけを調合した薬もあるが、簡単な怪我や風邪程度の病気を治す力しかない。
こう言う事情から、初級ポーションは安いが、中級上級のポーションは一気に値段が上がる。これは作成の過程でハイヒールが使われているからだ。
通常、教会でハイヒールを掛けて貰うと、金貨1枚が掛かる。これと同等の効力がある中級ポーションは売値が銀貨8枚程だ。
上級ポーションは金貨3枚程する。材料は初級ポーションと一緒なのに付与される魔法によって値段が大きく変わるのだ。
ちなみに万能薬はドラゴンの血液をポーションで薄めた物だ。ドラゴンの血液をそのまま飲んでも同じ効果を得られるが、ポーションで薄めた方が飲みやすいと言う理由と、ドラゴンの血液1本から2本の万能薬が取れると言う理由で薄められる。
ドラゴンの血液は1本、白金貨3枚以上で取引されている。これをポーションで薄めた万能薬はその時の相場にもよるが、だいたい白金貨2枚程度だ。
上級万能薬だと、白金貨5枚は行くだろう。
クラ―ネルの場合、初級のポーションを銀貨1枚で購入して、ハイヒールを掛け上級ポーションにして、ドラゴンの血液と混ぜる事で、上級万能薬を作る事が可能だ。
初級ポーションも自作すれば、原価は大銅貨3枚位に抑えられる。
日本円に換算すると、原価が3千円で売値が5千万円だ。これ程美味しい話は無いだろう。
「ちなみにエリクサーってどの位するんですか?」
「エリクサーに値段は無いぞ。」
「え?どう言う事ですか?」
「エリクサーと言うのはその存在自体が幻と言われている。製法も既に失われていて、再現が出来ない。現存するエリクサーは全て偽物と言う話も聞く。」
「じゃあ、エイジさんが持っていたエリクサーは?」
「あれは、僕が作った物だ。一応伝説のエリクサーと同じ効果があるので、エリクサーと呼んでいるが。実際のエリクサーとは別物かもしれない。」
まあ、聖獣様に教わって作ったのだからエリクサーで間違いないとは思うのだが、僕自身が本物のエリクサーを知らないので何とも言えない。
「エリクサーと同じ効果があるならばエリクサーでは無いのですか?」
「どうなんだろうな?でも、不確かな物なので売る事が出来ない。自分で使うか、誰かにあげる位しか使い道がない。上級万能薬の方が儲かるぞ。」
「なんでしょうか?不条理な物を感じますね。」
「あ、ちなみに転移魔法も伝説の魔法で、使える者は居ないと言う話だぞ。」
「え?じゃあ僕らが使っている魔法は何なんですか?」
「何なんだろうな?クラ―ネルは古代文明と言うのを知っているか?」
「えっと、魔道具屋のお婆さんに少しだけ教わりました。」
「古代文明の時代は、今より魔法も文明も進んでいたらしい。その時代に使われていた魔法や道具、薬などはロストテクノロジーと呼ばれ、現代の人間には使えないらしい。だが、その時代の魔道具等はアーティファクトと呼ばれ、今の時代の人間でも扱う事が可能だ。ならば古代の魔法だって使い方さえ解れば使えると思わないか?」
「理論的にはそうですが、古代の魔法の使い方って、どうやって知るんですか?」
「クラ―ネルはお婆さんに古代語の本を見せて貰った事は無いか?」
「ああ、あの読めない本の事ですか?」
やはり、クラ―ネルは魔道具屋のお婆さんに相当気に入られている様だ。
「僕は、あの本が読める。」
「それは、エイジさんには古代語が理解出来ると言う事ですか?」
「そうなるな。ちなみにクラ―ネルに渡した魔法の教科書、あれも古代の知識を取り入れて僕が書いた物だ。時空魔法の理論も古代魔法をベースに教えた。だから、クラ―ネルにも転移が使えるって事だ。」
実際に僕の魔法理論には古代魔法の理論がかなり入り込んでいる。なので意識しなくても僕が教えると、現代魔法とは違う効果が出る事がある。
「それって、世間に広めなくて良いのですか?」
「クラ―ネルは、この世界にこの王国以外の国が存在する事を信じるか?」
「え?この世界には亜人と言う者が存在すると言うのは聞いた事がありますが、人間が住む国がここ以外にもあるって言うのですか?」
「ああ、存在する。世界の人間の数はおよそこの国の3倍程度だろうな。そして、こことは違う国に住む人間の魔法は、この国よりも遅れている。」
「魔法は?と言う事は他の部分はこの国より優れているのでしょうか?」
そこに気が付くとは流石クラ―ネル君。
「ふむ、いずれその国にクラ―ネルを連れて行く事になるだろうから自分の眼で確かめてくれ。問題は言葉が通じないと言う点だな。これもいずれ解決策を教えよう。まあ、そう言う状態で、この国の魔法だけが発展すると色々と面倒な事になる訳なんだが、解るか?」
「その言い方だと、いずれはこの王国以外の国とも接点が出来ると言う事ですよね?」
お、鋭いねぇ。
「実際に国王陛下は、その国の事を知って居るぞ。」
「知っていて公表しないんですか?」
「今、公表したら、国民がパニックになるぞ。」
クラ―ネルが、何やら考え込んでしまった。
「僕は何をすべきなんでしょう?」
「良い質問だ。国が2つ以上あると戦争が起こる可能性が出て来る。クラ―ネルにはその抑止力になって貰いたい。」
「僕がですか?」
「レッドドラゴンの戦闘力は王都を破壊しつくす事が出来る。それを倒せるクラ―ネルの戦闘力ってどの位だと思う?」
最初は僕がその事でクラ―ネルを知り、現在に至る。2回目は馬車の事故だ、これでクラ―ネルは商人への道が開かれるかもしれない。
現在クラ―ネルは冒険者で身を立てている。おそらく20年は安泰だろう。だが、その後の事を考えると、商人を今からやって置くのは選択肢としては間違っていない。まあ、本人の意向もあるだろうから無理強いをする気は無いが。
クラ―ネルには商品の素材を得る力はあるが、その販路が少なすぎる。商会と縁が出来たのはラッキーと言わざるを得ないだろう。
家に着いた僕は、早速セリーに商会について聞いてみた。
「例の女の子の商会は、どうだ?まともな商会か?」
「はい、お父様の派閥の方が資金援助をして立ち上げた商会で、帝国のレシピや活版印刷の本等で、それなりの収入を得て居る様です。」
「魔道具は扱って居ないのか?」
「暖房の魔道具は扱って居る様です。基本はお父様の商売を小規模にした物と考えれば間違いないかと。」
なるほど、公爵に儲けさせるために教えたノウハウが、かなり浸透している様だな。公爵派の貴族の収入源と言った所だろうな。
まあ、その公爵派の貴族はこれから収入が増える訳だから文句は言わないだろう。
翌日は狩りに出た。クラ―ネルはだいぶ動きが洗練されて無駄が少なくなっている。今日も一人頭白金貨15枚に調整して、ギルドで換金する。余った魔物はアイテムボックスに入れて置けば狩りに出ない日に換金できる。
「明日は、10時にうちに来てくれ。少し魔道具やポーションの作り方を教えるつもりだ。」
「上級万能薬ですか?」
「あれは、上級ポーションとドラゴンの血を混ぜれば簡単に作れる。上級ポーションは買うと高いので、その作り方を教えるぞ。自分で作ればほぼ無料だ。」
「無料で作った物が、白金貨数枚で売れるって言う事ですか?」
「ああ、そうなるな。狩りも楽しいが、そう言うのも楽しいぞ。」
と言う事で、翌日は我が家の応接室で、クラ―ネルにポーションの作り方を教える。理論を教えれば、今日出来なくても明日には出来る様になるのがクラ―ネルだ。
魔力水の作り方から、薬草の調合、そしてポーションの作り方を実際に見せながら教える。ここまでは基本誰にでも出来る。重要なのはここからだ、出来上がったポーションにハイヒールを付与する。
この付与の出来不出来で中級と上級のポーションに別れる。
80%を超える物が上級ポーションだ。それ以下を中級ポーションと呼ぶ。基本ポーションは初級から上級まで材料は一緒だ。
ポーションに使われる薬草は安い。これはポーションが冒険者には必須の物だと言う理由もあるが、医学の進んでいない王国では、初級ポーションは数少ない治療薬の一つで、値段も安く抑えられていると言う事情がある。
ポーションを使わずに薬草だけを調合した薬もあるが、簡単な怪我や風邪程度の病気を治す力しかない。
こう言う事情から、初級ポーションは安いが、中級上級のポーションは一気に値段が上がる。これは作成の過程でハイヒールが使われているからだ。
通常、教会でハイヒールを掛けて貰うと、金貨1枚が掛かる。これと同等の効力がある中級ポーションは売値が銀貨8枚程だ。
上級ポーションは金貨3枚程する。材料は初級ポーションと一緒なのに付与される魔法によって値段が大きく変わるのだ。
ちなみに万能薬はドラゴンの血液をポーションで薄めた物だ。ドラゴンの血液をそのまま飲んでも同じ効果を得られるが、ポーションで薄めた方が飲みやすいと言う理由と、ドラゴンの血液1本から2本の万能薬が取れると言う理由で薄められる。
ドラゴンの血液は1本、白金貨3枚以上で取引されている。これをポーションで薄めた万能薬はその時の相場にもよるが、だいたい白金貨2枚程度だ。
上級万能薬だと、白金貨5枚は行くだろう。
クラ―ネルの場合、初級のポーションを銀貨1枚で購入して、ハイヒールを掛け上級ポーションにして、ドラゴンの血液と混ぜる事で、上級万能薬を作る事が可能だ。
初級ポーションも自作すれば、原価は大銅貨3枚位に抑えられる。
日本円に換算すると、原価が3千円で売値が5千万円だ。これ程美味しい話は無いだろう。
「ちなみにエリクサーってどの位するんですか?」
「エリクサーに値段は無いぞ。」
「え?どう言う事ですか?」
「エリクサーと言うのはその存在自体が幻と言われている。製法も既に失われていて、再現が出来ない。現存するエリクサーは全て偽物と言う話も聞く。」
「じゃあ、エイジさんが持っていたエリクサーは?」
「あれは、僕が作った物だ。一応伝説のエリクサーと同じ効果があるので、エリクサーと呼んでいるが。実際のエリクサーとは別物かもしれない。」
まあ、聖獣様に教わって作ったのだからエリクサーで間違いないとは思うのだが、僕自身が本物のエリクサーを知らないので何とも言えない。
「エリクサーと同じ効果があるならばエリクサーでは無いのですか?」
「どうなんだろうな?でも、不確かな物なので売る事が出来ない。自分で使うか、誰かにあげる位しか使い道がない。上級万能薬の方が儲かるぞ。」
「なんでしょうか?不条理な物を感じますね。」
「あ、ちなみに転移魔法も伝説の魔法で、使える者は居ないと言う話だぞ。」
「え?じゃあ僕らが使っている魔法は何なんですか?」
「何なんだろうな?クラ―ネルは古代文明と言うのを知っているか?」
「えっと、魔道具屋のお婆さんに少しだけ教わりました。」
「古代文明の時代は、今より魔法も文明も進んでいたらしい。その時代に使われていた魔法や道具、薬などはロストテクノロジーと呼ばれ、現代の人間には使えないらしい。だが、その時代の魔道具等はアーティファクトと呼ばれ、今の時代の人間でも扱う事が可能だ。ならば古代の魔法だって使い方さえ解れば使えると思わないか?」
「理論的にはそうですが、古代の魔法の使い方って、どうやって知るんですか?」
「クラ―ネルはお婆さんに古代語の本を見せて貰った事は無いか?」
「ああ、あの読めない本の事ですか?」
やはり、クラ―ネルは魔道具屋のお婆さんに相当気に入られている様だ。
「僕は、あの本が読める。」
「それは、エイジさんには古代語が理解出来ると言う事ですか?」
「そうなるな。ちなみにクラ―ネルに渡した魔法の教科書、あれも古代の知識を取り入れて僕が書いた物だ。時空魔法の理論も古代魔法をベースに教えた。だから、クラ―ネルにも転移が使えるって事だ。」
実際に僕の魔法理論には古代魔法の理論がかなり入り込んでいる。なので意識しなくても僕が教えると、現代魔法とは違う効果が出る事がある。
「それって、世間に広めなくて良いのですか?」
「クラ―ネルは、この世界にこの王国以外の国が存在する事を信じるか?」
「え?この世界には亜人と言う者が存在すると言うのは聞いた事がありますが、人間が住む国がここ以外にもあるって言うのですか?」
「ああ、存在する。世界の人間の数はおよそこの国の3倍程度だろうな。そして、こことは違う国に住む人間の魔法は、この国よりも遅れている。」
「魔法は?と言う事は他の部分はこの国より優れているのでしょうか?」
そこに気が付くとは流石クラ―ネル君。
「ふむ、いずれその国にクラ―ネルを連れて行く事になるだろうから自分の眼で確かめてくれ。問題は言葉が通じないと言う点だな。これもいずれ解決策を教えよう。まあ、そう言う状態で、この国の魔法だけが発展すると色々と面倒な事になる訳なんだが、解るか?」
「その言い方だと、いずれはこの王国以外の国とも接点が出来ると言う事ですよね?」
お、鋭いねぇ。
「実際に国王陛下は、その国の事を知って居るぞ。」
「知っていて公表しないんですか?」
「今、公表したら、国民がパニックになるぞ。」
クラ―ネルが、何やら考え込んでしまった。
「僕は何をすべきなんでしょう?」
「良い質問だ。国が2つ以上あると戦争が起こる可能性が出て来る。クラ―ネルにはその抑止力になって貰いたい。」
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