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第1章 復讐の魔女
第14話 ベレニスの野望
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「どうするのローゼ? これからも冒険者やって旅の資金貯めて、そのノエルなんちゃらってのの情報集めていくの?」
「わかんない。今は頭の中グチャグチャで考えがまとまりそうにない……」
ベレニスの問い掛けに私は力なく答える。
「ふうん? 私としてはローゼと組んで、お金稼ぎたいからよろしくね」
よろしくねって、なんか軽いぞベレニス……
「そういえば聞いてなかったけど、ベレニスはどうしてビオレールに? ほら、エルフって森の民で人間嫌いでしょ?」
私はふと疑問に思っていたことを質問する。
するとベレニスは、さも当然のように答えた。
「そんなの決まってるでしょ! 私、寿命が長いでしょ? だから思ったの! 私の知恵と勇気と実力で大陸を統一して、私を女王として崇める国を作るのよ!」
リョウが飲み物を噴き出して咳き込んだ。
……お~いベレニス? それ、なんだか魔王っぽいぞ。
「そのために人材を集めなきゃね。ローゼには政治と経済と外交と軍事を任せるわ」
「って! めんどくさいの全部私に丸投げするんじゃないの!」
テヘッ♪ と舌を出し、片目を閉じているベレニス。
こいつ……絶対何も考えてないな!
「傭兵も仕方ないから雇ってあげて、門番兵にでもしてあげるわ」
「そいつはありがたいな……」
ベレニスの申し出にリョウは苦笑いしている。
「それよりリョウも占って貰ったら? 聞かれたくないならベレニスを連れて宿に行ってるけど」
話題を変えて、リョウの抱えている問題について話してみる。
「占いなんて信じてないし、やる理由はないな」
真顔で言うリョウ。
呆れた顔をするベレニスに、クスクス笑うディアナさん。
「傭兵ってホント無知ね。そこいらで占ってるのと、魔女の占いを同列に語るなんて」
マウント取り大好きって感じで、ベレニスがリョウをフフン♪ と挑発している。
「えっとね、リョウ。魔女の占いってのは運命の女神の盟約に則り、魔力を代償として真実を導き出すものなの」
運命のなんだって? という顔をしているリョウ。
しゃあない、みっちり教えてあげますか。
「未来にある膨大な選択肢と違って、過去に起きた変えられない事象は百%導き出されるし、運命の女神との盟約によって、嘘偽りを告げるのも禁じられている。……もっとも南部諸国郡の砂漠から、一粒の砂を見つけるような作業。事前に正確な情報が多ければ多いほど、導き出される確率は高くなるけどね」
魔女の占いについて説明する。
リョウは、にわかに信じがたいといった表情だ。
「ならローゼも出来るのか?」
「う~ん。ちょっとは出来るかもだけど、適性ってのが私にはなくてね。攻撃魔法とかは大体得意だけど、占星術とかは苦手。あれって魔力操作が根本的に違うんだ」
魔女の得意分野は人によってそれぞれで異なる。
戦闘に特化した者や、薬草学や魔法薬の精製に長けた者や、防御魔法が得意な者。
ディアナさんのように占いを得意とする者もいる。
「疑ってるんなら傭兵、試しに剣でも占って貰ったら? その漆黒の剣の由来を聞くのも良いんじゃない? ほら、ローゼの仇も漆黒の剣だったって言うし」
ベレニスがリョウに提案をする。
「人じゃないのも占えるのですか?」
「ええ、大丈夫よ。ではお代は大銀貨3枚」
リョウがお金を渡し再び光る水晶球。
「……前の持ち主はダーランド王国のヒューイット・マイン将軍で合っているかしら?」
「……合ってます」
「その人物に渡る前は、古物商のレミーア商会で売られていたみたいね。……それ以前は……ローゼちゃんの両親を殺した人物の剣ではないようね。ドワーフの里の鍛冶職人さんが打った物だわ」
ドワーフという単語を聞いて、ベレニスが嫌そうな顔をする。
ほほう? エルフとドワーフが仲悪いってのはホントなんだ。
「ヒューイット将軍って、ダーランド王国で麻薬商人を操っていた人物よね。暴勇で恐れられていたけど、アラン傭兵団に討ち取られたと聞いたわ。……あらあら、傭兵君なのかしら? ヒューイット将軍を討ち取った傭兵って」
「まあ……」
リョウは少し照れている。
以前チラッと聞いていたけど、そんな大物と戦っていたんだ……
「ディアナ嬢の占いが凄いのは理解しました。……ならノイズ・グレゴリオという元パルケニア王国の将軍の行方について尋ねたい。トール・カークスとの関連性についても」
リョウの怖い目が光る。
ディアナさんはクスッと笑って、追加の料金を要求した。
結果としては、リョウの知ってる情報以上の収穫はなかったようだ。
この日はこれで解散となり、私とベレニスは宿代節約のために、2人で泊まれる部屋へとチェックインする。
昨日と違うのはベッドが二つあるということと、隣の部屋がリョウということ。
宿は昨日と同じで、受付のお姉さんは相変わらずジロジロと私たちの関係性を邪推しているっぽいけど、まあ別にいいや。
お風呂にも入ったし、後は日記をつけて寝るだけだ。
「何それローゼ。昨日もそういえば書いてたわね」
こらベレニス覗くなっての。
「これは日記。師匠から旅に出る条件で毎日書くように言われてるの」
「ふうん? そんな伝説級の魔導具で日記ねえ。まあいいわ。ふわ~おやすみ~」
って! ベレニス! 何かとんでもない事を口走って、既に爆睡しているけど!
伝説級? 魔導具? この白紙の本が?
鑑定の魔法とかは出来ないけど、さすがに私だって魔導具なら魔力でわかるんだけど??
魔導具とは希少な魔石をふんだんに使い、超一流の職人が造り上げた逸品で、使用者や周りを守る優れ物。
使い方も様々だが、私の日記のような使用用途不明なのは他に見たことがない。
……まあ良いや。あのディルのやることだし、何か意味があるんだろう。
そして私は日記の空白のページに、今日の事柄を書き込んで眠りについたのであった。
「わかんない。今は頭の中グチャグチャで考えがまとまりそうにない……」
ベレニスの問い掛けに私は力なく答える。
「ふうん? 私としてはローゼと組んで、お金稼ぎたいからよろしくね」
よろしくねって、なんか軽いぞベレニス……
「そういえば聞いてなかったけど、ベレニスはどうしてビオレールに? ほら、エルフって森の民で人間嫌いでしょ?」
私はふと疑問に思っていたことを質問する。
するとベレニスは、さも当然のように答えた。
「そんなの決まってるでしょ! 私、寿命が長いでしょ? だから思ったの! 私の知恵と勇気と実力で大陸を統一して、私を女王として崇める国を作るのよ!」
リョウが飲み物を噴き出して咳き込んだ。
……お~いベレニス? それ、なんだか魔王っぽいぞ。
「そのために人材を集めなきゃね。ローゼには政治と経済と外交と軍事を任せるわ」
「って! めんどくさいの全部私に丸投げするんじゃないの!」
テヘッ♪ と舌を出し、片目を閉じているベレニス。
こいつ……絶対何も考えてないな!
「傭兵も仕方ないから雇ってあげて、門番兵にでもしてあげるわ」
「そいつはありがたいな……」
ベレニスの申し出にリョウは苦笑いしている。
「それよりリョウも占って貰ったら? 聞かれたくないならベレニスを連れて宿に行ってるけど」
話題を変えて、リョウの抱えている問題について話してみる。
「占いなんて信じてないし、やる理由はないな」
真顔で言うリョウ。
呆れた顔をするベレニスに、クスクス笑うディアナさん。
「傭兵ってホント無知ね。そこいらで占ってるのと、魔女の占いを同列に語るなんて」
マウント取り大好きって感じで、ベレニスがリョウをフフン♪ と挑発している。
「えっとね、リョウ。魔女の占いってのは運命の女神の盟約に則り、魔力を代償として真実を導き出すものなの」
運命のなんだって? という顔をしているリョウ。
しゃあない、みっちり教えてあげますか。
「未来にある膨大な選択肢と違って、過去に起きた変えられない事象は百%導き出されるし、運命の女神との盟約によって、嘘偽りを告げるのも禁じられている。……もっとも南部諸国郡の砂漠から、一粒の砂を見つけるような作業。事前に正確な情報が多ければ多いほど、導き出される確率は高くなるけどね」
魔女の占いについて説明する。
リョウは、にわかに信じがたいといった表情だ。
「ならローゼも出来るのか?」
「う~ん。ちょっとは出来るかもだけど、適性ってのが私にはなくてね。攻撃魔法とかは大体得意だけど、占星術とかは苦手。あれって魔力操作が根本的に違うんだ」
魔女の得意分野は人によってそれぞれで異なる。
戦闘に特化した者や、薬草学や魔法薬の精製に長けた者や、防御魔法が得意な者。
ディアナさんのように占いを得意とする者もいる。
「疑ってるんなら傭兵、試しに剣でも占って貰ったら? その漆黒の剣の由来を聞くのも良いんじゃない? ほら、ローゼの仇も漆黒の剣だったって言うし」
ベレニスがリョウに提案をする。
「人じゃないのも占えるのですか?」
「ええ、大丈夫よ。ではお代は大銀貨3枚」
リョウがお金を渡し再び光る水晶球。
「……前の持ち主はダーランド王国のヒューイット・マイン将軍で合っているかしら?」
「……合ってます」
「その人物に渡る前は、古物商のレミーア商会で売られていたみたいね。……それ以前は……ローゼちゃんの両親を殺した人物の剣ではないようね。ドワーフの里の鍛冶職人さんが打った物だわ」
ドワーフという単語を聞いて、ベレニスが嫌そうな顔をする。
ほほう? エルフとドワーフが仲悪いってのはホントなんだ。
「ヒューイット将軍って、ダーランド王国で麻薬商人を操っていた人物よね。暴勇で恐れられていたけど、アラン傭兵団に討ち取られたと聞いたわ。……あらあら、傭兵君なのかしら? ヒューイット将軍を討ち取った傭兵って」
「まあ……」
リョウは少し照れている。
以前チラッと聞いていたけど、そんな大物と戦っていたんだ……
「ディアナ嬢の占いが凄いのは理解しました。……ならノイズ・グレゴリオという元パルケニア王国の将軍の行方について尋ねたい。トール・カークスとの関連性についても」
リョウの怖い目が光る。
ディアナさんはクスッと笑って、追加の料金を要求した。
結果としては、リョウの知ってる情報以上の収穫はなかったようだ。
この日はこれで解散となり、私とベレニスは宿代節約のために、2人で泊まれる部屋へとチェックインする。
昨日と違うのはベッドが二つあるということと、隣の部屋がリョウということ。
宿は昨日と同じで、受付のお姉さんは相変わらずジロジロと私たちの関係性を邪推しているっぽいけど、まあ別にいいや。
お風呂にも入ったし、後は日記をつけて寝るだけだ。
「何それローゼ。昨日もそういえば書いてたわね」
こらベレニス覗くなっての。
「これは日記。師匠から旅に出る条件で毎日書くように言われてるの」
「ふうん? そんな伝説級の魔導具で日記ねえ。まあいいわ。ふわ~おやすみ~」
って! ベレニス! 何かとんでもない事を口走って、既に爆睡しているけど!
伝説級? 魔導具? この白紙の本が?
鑑定の魔法とかは出来ないけど、さすがに私だって魔導具なら魔力でわかるんだけど??
魔導具とは希少な魔石をふんだんに使い、超一流の職人が造り上げた逸品で、使用者や周りを守る優れ物。
使い方も様々だが、私の日記のような使用用途不明なのは他に見たことがない。
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