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第二十八話
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「シルヴィア! すまん、仕事に行くからレイラを頼む」
「や! とーさまと離れるの、や!」
「オレも離れたくはないのだが……」
「じゃあとーさまキスしてよ! いっつもかーさまだけ、ズルいの!」
「団長、頑張れ」
「ヘレナ、お前楽しんでるだろ?!」
「そりゃ、普段厳しい団長が翻弄されてる姿なんて、楽しまなくてどうするんですか」
「くっそ! 本気で仕事行かなきゃまずいんだって!」
困りました。最近急にレイラはカルロにキスを迫るようになってしまって……。
「レイラちゃん、僕と遊ぼう?」
「ラルフお兄ちゃん、遊んでくれるの?」
ラルフは、ヘレナの長男です。小さな子の面倒を見るのが得意で、レイラもとても懐いています。
「とーさま、もういい。ラルフお兄ちゃんと遊ぶ」
「なっ……」
「こら、レイラちゃんのお父さんはお仕事なんだからそんな事言ったら、お父さん悲しむよ?」
「だって、とーさまキスしてくれないもん。絶対ダメって言うの。でも、託児所では好きな子にキスするって言ってた。とーさま、私のこと好きじゃないの」
そ、そんな事情があったのですね。わたくしやカルロが、何度聞いても話してくれなかったのに、ラルフは凄いですわ。
「レイラちゃんは、貴族でしょ?」
「うん」
「貴族の子は、キスは大事な人と結婚する時初めてするんだって。だから、お父さんも出来ないんだよ。だってレイラちゃんのお父さんは、もうお母さんと結婚してるでしょ? 心配しなくても、レイラちゃんのお父さんは、レイラちゃんが大好きだよ。今度僕からも託児所のみんなに説明するし、キスしないから嫌われてるなんてありえないから安心して」
「ホント?」
「もちろんだ! お父さんは、レイラを愛してるよ」
「でも、私はとーさまと結婚出来ない?」
「それは……オレはお母さんが好きだからな。レイラと結婚は出来ないよ。でも、レイラの事を愛してるよ」
「分かった! じゃあ私、ラルフお兄ちゃんと結婚する! とーさま、お仕事頑張ってね。遊んできます」
「なっ……!!! 待て!」
そのまま子ども達は庭に行ってしまいましたわ。
「大丈夫ですよ。団長、ラルフには身分差は教えてあるから、変なことはしませんよ。どうせ使用人もついてるんでしょ?」
「まぁそうだけどな。それに、お前らの子は信用してるが、これはこれで傷つくな……」
「カルロ、時間は大丈夫?」
「いや、だいぶまずい! もう行くよ!」
「待って!」
そう言って、わたくしはカルロに口付けをします。結婚してから、どちらかが出かける時は必ずしています。
「相変わらずお熱いね。あーあ、私も旦那様の顔が見たくなったわ」
「残念ながら、レオンもオレと一緒に王太子殿下の式の警備だから、明日まで帰れんぞ」
「分かってますよ、だから泊まりに来たんじゃないですか」
「シルヴィアは臨月だから式には出ないからな。では、ゆっくりしてくれ」
「はい! いってらっしゃいませ! あっ……」
「どうした?!」
「お腹を蹴っております。この子も、お父さんにいってらっしゃいが言いたかったのかしら」
「そうか、行ってくるから母さんを頼む」
色々な事がありますし、未だに社交会で仕事をする事に嫌味を言う貴婦人もいらっしゃいますが、最近は貴族の女性騎士も増えて世の中の流れが少しずつ変わってきています。わたくしに好意的な方も増えました。
わたくしは堂々と騎士を続けるつもりです。悪口を気にしなくなったのは、学園で鍛えられたからかもしれませんね。
これからも困難は訪れるでしょう。ですが、カルロと一緒なら乗り越えられます。
わたくしはこれからも、強く生きていきますわ。
「や! とーさまと離れるの、や!」
「オレも離れたくはないのだが……」
「じゃあとーさまキスしてよ! いっつもかーさまだけ、ズルいの!」
「団長、頑張れ」
「ヘレナ、お前楽しんでるだろ?!」
「そりゃ、普段厳しい団長が翻弄されてる姿なんて、楽しまなくてどうするんですか」
「くっそ! 本気で仕事行かなきゃまずいんだって!」
困りました。最近急にレイラはカルロにキスを迫るようになってしまって……。
「レイラちゃん、僕と遊ぼう?」
「ラルフお兄ちゃん、遊んでくれるの?」
ラルフは、ヘレナの長男です。小さな子の面倒を見るのが得意で、レイラもとても懐いています。
「とーさま、もういい。ラルフお兄ちゃんと遊ぶ」
「なっ……」
「こら、レイラちゃんのお父さんはお仕事なんだからそんな事言ったら、お父さん悲しむよ?」
「だって、とーさまキスしてくれないもん。絶対ダメって言うの。でも、託児所では好きな子にキスするって言ってた。とーさま、私のこと好きじゃないの」
そ、そんな事情があったのですね。わたくしやカルロが、何度聞いても話してくれなかったのに、ラルフは凄いですわ。
「レイラちゃんは、貴族でしょ?」
「うん」
「貴族の子は、キスは大事な人と結婚する時初めてするんだって。だから、お父さんも出来ないんだよ。だってレイラちゃんのお父さんは、もうお母さんと結婚してるでしょ? 心配しなくても、レイラちゃんのお父さんは、レイラちゃんが大好きだよ。今度僕からも託児所のみんなに説明するし、キスしないから嫌われてるなんてありえないから安心して」
「ホント?」
「もちろんだ! お父さんは、レイラを愛してるよ」
「でも、私はとーさまと結婚出来ない?」
「それは……オレはお母さんが好きだからな。レイラと結婚は出来ないよ。でも、レイラの事を愛してるよ」
「分かった! じゃあ私、ラルフお兄ちゃんと結婚する! とーさま、お仕事頑張ってね。遊んできます」
「なっ……!!! 待て!」
そのまま子ども達は庭に行ってしまいましたわ。
「大丈夫ですよ。団長、ラルフには身分差は教えてあるから、変なことはしませんよ。どうせ使用人もついてるんでしょ?」
「まぁそうだけどな。それに、お前らの子は信用してるが、これはこれで傷つくな……」
「カルロ、時間は大丈夫?」
「いや、だいぶまずい! もう行くよ!」
「待って!」
そう言って、わたくしはカルロに口付けをします。結婚してから、どちらかが出かける時は必ずしています。
「相変わらずお熱いね。あーあ、私も旦那様の顔が見たくなったわ」
「残念ながら、レオンもオレと一緒に王太子殿下の式の警備だから、明日まで帰れんぞ」
「分かってますよ、だから泊まりに来たんじゃないですか」
「シルヴィアは臨月だから式には出ないからな。では、ゆっくりしてくれ」
「はい! いってらっしゃいませ! あっ……」
「どうした?!」
「お腹を蹴っております。この子も、お父さんにいってらっしゃいが言いたかったのかしら」
「そうか、行ってくるから母さんを頼む」
色々な事がありますし、未だに社交会で仕事をする事に嫌味を言う貴婦人もいらっしゃいますが、最近は貴族の女性騎士も増えて世の中の流れが少しずつ変わってきています。わたくしに好意的な方も増えました。
わたくしは堂々と騎士を続けるつもりです。悪口を気にしなくなったのは、学園で鍛えられたからかもしれませんね。
これからも困難は訪れるでしょう。ですが、カルロと一緒なら乗り越えられます。
わたくしはこれからも、強く生きていきますわ。
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