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第十六話
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その日の夜、私は頭の中が今までにないほどにお花畑になっていたかもしれない。愛情って結婚する前じゃなくて結婚してから深く深くなっていくものなのね。ジェームズ様とは適切な距離で死ぬまで生きるものだと思っていたけれど、今はそんな風に思わない。
そこは王宮の一室だった。王宮にやってきた客人などを泊める部屋。その部屋のソファに座って、ワインを飲んでいた。
「まさか王宮に泊まらせてもらえるとは」
「ジェームズ様は十分地位がありますからね」
私は重いドレスを脱ぎ棄てて、身軽なバスローブへと着替えていた。髪の毛もほどくと、すべてがすっきりとした。いつもドレスから解放されるときが一番気持ちがいい。
私は同じくバスローブ姿のジェームズ様の隣へ座った。
「ジェームズ様」
「どうした?」
大きな手に触れて、体をぴったりとくっつけた。
「今日は嬉しかった」
「なにかしたか?」
「ただ、愛している言ってくださったので嬉しくて。政略結婚だし、愛されないと割り切っていたんだけど、そう思っていただけたことが嬉しかった」
不思議な気持ちだわ。いつの間にかこの人の隣が一番安心する。大きな体で、温かくて、匂いも私を落ち着かせる。二人でいるだけで私は幸せだと感じる。
「伝わっているとばかり思っていた」
「案外伝わらない物よね。だから今とても嬉しいわけなんだけど」
テーブルに置かれた赤ワインの入ったグラスを手に取って一口飲んだ。あまりワインなんて飲めていなかったために、妙においしく感じた。
それにしても私は本当に出世して楽な人生を歩んでいる気がする。夫であるジェームズ様は常識的で、優しく領地の人々達から尊敬されている。エリック様と結婚していたらどんな人生を歩んでいただろうか。もしかしたらジェームズ様のように優しい夫になっていただろうか。今ほど幸せになれていただろうか。
分からないけれど、考えても無駄ね。
私は子供達とジェームズ様がいるだけでそれで幸せ。もしも死んでしまったりしたら、こんなことを考えるのもやめましょう。
「ジェームズ様」
「どうした?」
「今とっても私は幸せです」
肩を掴まれて抱き寄せられた。
「私もだ」
そこは王宮の一室だった。王宮にやってきた客人などを泊める部屋。その部屋のソファに座って、ワインを飲んでいた。
「まさか王宮に泊まらせてもらえるとは」
「ジェームズ様は十分地位がありますからね」
私は重いドレスを脱ぎ棄てて、身軽なバスローブへと着替えていた。髪の毛もほどくと、すべてがすっきりとした。いつもドレスから解放されるときが一番気持ちがいい。
私は同じくバスローブ姿のジェームズ様の隣へ座った。
「ジェームズ様」
「どうした?」
大きな手に触れて、体をぴったりとくっつけた。
「今日は嬉しかった」
「なにかしたか?」
「ただ、愛している言ってくださったので嬉しくて。政略結婚だし、愛されないと割り切っていたんだけど、そう思っていただけたことが嬉しかった」
不思議な気持ちだわ。いつの間にかこの人の隣が一番安心する。大きな体で、温かくて、匂いも私を落ち着かせる。二人でいるだけで私は幸せだと感じる。
「伝わっているとばかり思っていた」
「案外伝わらない物よね。だから今とても嬉しいわけなんだけど」
テーブルに置かれた赤ワインの入ったグラスを手に取って一口飲んだ。あまりワインなんて飲めていなかったために、妙においしく感じた。
それにしても私は本当に出世して楽な人生を歩んでいる気がする。夫であるジェームズ様は常識的で、優しく領地の人々達から尊敬されている。エリック様と結婚していたらどんな人生を歩んでいただろうか。もしかしたらジェームズ様のように優しい夫になっていただろうか。今ほど幸せになれていただろうか。
分からないけれど、考えても無駄ね。
私は子供達とジェームズ様がいるだけでそれで幸せ。もしも死んでしまったりしたら、こんなことを考えるのもやめましょう。
「ジェームズ様」
「どうした?」
「今とっても私は幸せです」
肩を掴まれて抱き寄せられた。
「私もだ」
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