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第1章 町の名はポリ。パリじゃないです。
1-4 ニンフのお茶会です。
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アジフライ弁当と、まるごとイチゴで充分に腹は満たされた。3時になれば、ハル君からLINEが来るだろうし、それまではゆっくり昼寝でも。
「ふぁーーー」
大きな欠伸を放出して、一眠りしようとした時。
「だらしない奴だな」
聞き覚えのある声が聞こえた。この声は……森さん。じゃない。マンモルトルさん。……ここはシカトして、寝たフリをかまそう。
「わしを無視するとは、いい度胸じゃのぅ」
苛立った声に、寝たフリをしていたら、何かやばい事が起こりそうな気がした。
「いえ。無視はしていません。ちょっとウトウトしかけただけです」
「聞こえておるなら良い。それより、お主はいつまでここにおるつもりじゃ?」
いつまでって。それはハル君がバイトを上がる、3時までだけど……。
「あのぅ……。俺がいつまでも、ここに居たらマズいですか?」
恐る恐る聞いてみる。
「わしは構わんが、お主が困ると思ってのぅ」
ん? どう言う意味だ? 俺が困る?
その時だ。背後に気配を感じた。……これは振り向くのが、躊躇われる怪しい気配。
「あのぅ……。マンモルトルさん。俺の後ろに誰かいます?」
「今日はいつもより、早かったようじゃのぅ」
マンモルトルは俺の質問に、答えているんだろうか? それとも背後の気配に話しかけているんだろうか?
「……あら、マンモルトル。今日は客人がいるみたいですわね」
後者だった。明らかに女性の声だけど、何か皺枯れているような。……これ、絶対、振り返ったら、いけないやつ。
「客人ではない。ちょっとわしの世界に紛れ込んだ旅人じゃ。……ほれ、旅人よ、行くがよい」
これは森さんが、助けてくれているんじゃないでしょうか? ここは素直に聞いておくべきだ。
「マンモルトルさん。ありがとうございました。それでは、俺はここで失礼します」
行き先なんて分からないけど、とりあえず今は歩き出そう。怪しい気配を感じなくなるまで。皺枯れた声が聞こえなくなるまで。……だけど、そんな易々と立ち去れる道理がなかった。
「旅人ですって? 待ちなさい!」
「げっ!」
目の前に突然現れた、青色の生命体。何者なんだ? 見た目は女性……と、言っても、婆さんだけど。それに羽根がある。妖精のようだけど、等身大? ティンカーベルの全身を青くして、巨大化させた、婆さん。……普通、妖精って小さくないか?
「何を驚いていらっしゃるの? 冬のニンフ、ハイベル様が、わざわざ姿を見せてあげたのに」
見た目と口調が合っていない。見た目はどう見ても婆さんなのに。
「プリンフ、イーテ、アートン。あなた達もいらっしゃい」
「げっ!」
ピンク、緑、黄色。羽根のある婆さんが4人に増えた。……冬のニンフって事は、春夏秋冬? って事ですか。
「……私達、これからお茶会ですの。なので旅人さん。私達のお茶菓子になってください」
ピンクの婆さんが言う。俺にお茶菓子になれって? 俺を食べるって事? 嫌だ! 意味が分からなさすぎる!
「あら、プリンフったら。そんな露骨だと、旅人さんが驚かれるでしょ? 旅人さんがゆっくり眠れるように、私達で気持ち良くさせて頂きますわ」
緑の婆さんが言う。これって、眠らせて食べちゃうパターン? ですか? 嫌だ! どっちみち食べられるんじゃないか!
「もう、プリンフにイーテったら。そんな美味しくなさそうな旅人さんでいいのね? 私は……そうね。目玉だけ頂くわ」
黄色の婆さんが言う。美味しくなさそうって、失礼な! でも、目玉は食べちゃうんですね。嫌だ! 絶対に嫌だーーーーー!
「あのぅ、俺を食べても美味くないですよ。もちろん目玉も。お茶菓子には絶対ならないです」
「まぁ、美味しいか、美味しくないかは、試してみないと分からないでしょ? 美味しくなかったら、捨てればいいだけの事」
青い婆さんが言う。不味かったら、捨てるんですね。……それも、嫌だ! 絶対に嫌です。
お茶菓子……。お茶菓子……。お茶菓子……。
そうだ! お茶菓子と言えば、クッキー? ビスケット? マドレーヌ?
「……ステータスボード! タップ! タップ! タップ! タップ! タップー!」
「何をしている?」
「俺なんか食べても、美味しくないんで。美味しいお茶菓子を皆さんにプレゼントです。……はい。チョコチップクッキーと、動物ビスケット。それとオレンジピール入りのマドレーヌにブルーベリーマフィンです! それじゃ、俺はこれで失礼します!」
婆さん達に手渡し、一目散に走り去る。
「おい、ポリの町への道は反対じゃ!」
森さん……。道案内が遅すぎる。でも、1350円の出費で婆さん達からは逃げられる。安くついたと言えば、安くついたけど。俺の命って、1350円相当って事ですか?
「ふぁーーー」
大きな欠伸を放出して、一眠りしようとした時。
「だらしない奴だな」
聞き覚えのある声が聞こえた。この声は……森さん。じゃない。マンモルトルさん。……ここはシカトして、寝たフリをかまそう。
「わしを無視するとは、いい度胸じゃのぅ」
苛立った声に、寝たフリをしていたら、何かやばい事が起こりそうな気がした。
「いえ。無視はしていません。ちょっとウトウトしかけただけです」
「聞こえておるなら良い。それより、お主はいつまでここにおるつもりじゃ?」
いつまでって。それはハル君がバイトを上がる、3時までだけど……。
「あのぅ……。俺がいつまでも、ここに居たらマズいですか?」
恐る恐る聞いてみる。
「わしは構わんが、お主が困ると思ってのぅ」
ん? どう言う意味だ? 俺が困る?
その時だ。背後に気配を感じた。……これは振り向くのが、躊躇われる怪しい気配。
「あのぅ……。マンモルトルさん。俺の後ろに誰かいます?」
「今日はいつもより、早かったようじゃのぅ」
マンモルトルは俺の質問に、答えているんだろうか? それとも背後の気配に話しかけているんだろうか?
「……あら、マンモルトル。今日は客人がいるみたいですわね」
後者だった。明らかに女性の声だけど、何か皺枯れているような。……これ、絶対、振り返ったら、いけないやつ。
「客人ではない。ちょっとわしの世界に紛れ込んだ旅人じゃ。……ほれ、旅人よ、行くがよい」
これは森さんが、助けてくれているんじゃないでしょうか? ここは素直に聞いておくべきだ。
「マンモルトルさん。ありがとうございました。それでは、俺はここで失礼します」
行き先なんて分からないけど、とりあえず今は歩き出そう。怪しい気配を感じなくなるまで。皺枯れた声が聞こえなくなるまで。……だけど、そんな易々と立ち去れる道理がなかった。
「旅人ですって? 待ちなさい!」
「げっ!」
目の前に突然現れた、青色の生命体。何者なんだ? 見た目は女性……と、言っても、婆さんだけど。それに羽根がある。妖精のようだけど、等身大? ティンカーベルの全身を青くして、巨大化させた、婆さん。……普通、妖精って小さくないか?
「何を驚いていらっしゃるの? 冬のニンフ、ハイベル様が、わざわざ姿を見せてあげたのに」
見た目と口調が合っていない。見た目はどう見ても婆さんなのに。
「プリンフ、イーテ、アートン。あなた達もいらっしゃい」
「げっ!」
ピンク、緑、黄色。羽根のある婆さんが4人に増えた。……冬のニンフって事は、春夏秋冬? って事ですか。
「……私達、これからお茶会ですの。なので旅人さん。私達のお茶菓子になってください」
ピンクの婆さんが言う。俺にお茶菓子になれって? 俺を食べるって事? 嫌だ! 意味が分からなさすぎる!
「あら、プリンフったら。そんな露骨だと、旅人さんが驚かれるでしょ? 旅人さんがゆっくり眠れるように、私達で気持ち良くさせて頂きますわ」
緑の婆さんが言う。これって、眠らせて食べちゃうパターン? ですか? 嫌だ! どっちみち食べられるんじゃないか!
「もう、プリンフにイーテったら。そんな美味しくなさそうな旅人さんでいいのね? 私は……そうね。目玉だけ頂くわ」
黄色の婆さんが言う。美味しくなさそうって、失礼な! でも、目玉は食べちゃうんですね。嫌だ! 絶対に嫌だーーーーー!
「あのぅ、俺を食べても美味くないですよ。もちろん目玉も。お茶菓子には絶対ならないです」
「まぁ、美味しいか、美味しくないかは、試してみないと分からないでしょ? 美味しくなかったら、捨てればいいだけの事」
青い婆さんが言う。不味かったら、捨てるんですね。……それも、嫌だ! 絶対に嫌です。
お茶菓子……。お茶菓子……。お茶菓子……。
そうだ! お茶菓子と言えば、クッキー? ビスケット? マドレーヌ?
「……ステータスボード! タップ! タップ! タップ! タップ! タップー!」
「何をしている?」
「俺なんか食べても、美味しくないんで。美味しいお茶菓子を皆さんにプレゼントです。……はい。チョコチップクッキーと、動物ビスケット。それとオレンジピール入りのマドレーヌにブルーベリーマフィンです! それじゃ、俺はこれで失礼します!」
婆さん達に手渡し、一目散に走り去る。
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