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6話
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カトレアとリードとミミーが一斉に振り向いた視線の先には、広げた両手を見つめて驚きに震えるメイドの姿が。
「手が……あかぎれが治ってる!」
開いたり閉じたり、表返したり裏返したりして確認する。こんなに肌が滑らかに整っているなんて、いつぶりだろう!
自分の手をうっとりと眺めていたサマンサは、ハッと気づいてドレッサーに駆け寄った。そして、鏡の前で恐る恐る前髪を上げ……。
「……っ」
その場に膝から崩れ落ちた。
「貴女! 大丈夫ですの!?」
急いで肩を支えるカトレアに、サマンサはすがりついた。
「……ない」
「え?」
「傷が……なくなってる……!」
分けた前髪の間から見える、秀でた額はまっさらで、吹き出物一つない。長年彼女を苦しめてきた古傷は、もうどこにもないのだ。
「ありがとうございます!」
サマンサは恩人の両手を握って泣きながら感謝する。
「本当にありがとうございます、カトレア様! なんと素晴らしいお力。貴女は女神様ですか?」
「いえ、しがない伯爵令嬢です」
意外とにべもない答えだった。
「あ、でも一応能力値は聖女クラスと言われてますわ」
「聖女様! ああ、やっぱり尊きお方なのですね。感謝致します。この御恩は忘れません!」
すがりつくメイドをよしよしあやして、伯爵令嬢は苦笑する。
「そんなにお気になさらずに。わたくしの力なんてまだまだですわ。だって……」
顔だけをベッドに向けて、
「ミミー様の体調は、まだ優れないままなのですもの」
沈鬱なため息をつく。
「お医者様にも治せないというご病気、なんとしても治して差し上げたいのですが」
「それは……」
心底気の毒そうなカトレアの表情に、サマンサは言い淀む。
……医者は確かに、ミミーの病気は治せないと言った。
ミミーの体は病気ではないから治せないと。
「あの、カトレア様……」
アンダーソン家のメイドが意を決して雇い主縁者の秘密を告発しようと口を開く……寸前。
「……それでは、少々荒療治をするしかないわね」
伯爵令嬢は唇に不敵な笑みを閃かせると、サマンサに向き直った。
「貴女、名前は?」
「サマンサです」
「では、サマンサ。ちょっとお手伝いしてくださるかしら?」
「手が……あかぎれが治ってる!」
開いたり閉じたり、表返したり裏返したりして確認する。こんなに肌が滑らかに整っているなんて、いつぶりだろう!
自分の手をうっとりと眺めていたサマンサは、ハッと気づいてドレッサーに駆け寄った。そして、鏡の前で恐る恐る前髪を上げ……。
「……っ」
その場に膝から崩れ落ちた。
「貴女! 大丈夫ですの!?」
急いで肩を支えるカトレアに、サマンサはすがりついた。
「……ない」
「え?」
「傷が……なくなってる……!」
分けた前髪の間から見える、秀でた額はまっさらで、吹き出物一つない。長年彼女を苦しめてきた古傷は、もうどこにもないのだ。
「ありがとうございます!」
サマンサは恩人の両手を握って泣きながら感謝する。
「本当にありがとうございます、カトレア様! なんと素晴らしいお力。貴女は女神様ですか?」
「いえ、しがない伯爵令嬢です」
意外とにべもない答えだった。
「あ、でも一応能力値は聖女クラスと言われてますわ」
「聖女様! ああ、やっぱり尊きお方なのですね。感謝致します。この御恩は忘れません!」
すがりつくメイドをよしよしあやして、伯爵令嬢は苦笑する。
「そんなにお気になさらずに。わたくしの力なんてまだまだですわ。だって……」
顔だけをベッドに向けて、
「ミミー様の体調は、まだ優れないままなのですもの」
沈鬱なため息をつく。
「お医者様にも治せないというご病気、なんとしても治して差し上げたいのですが」
「それは……」
心底気の毒そうなカトレアの表情に、サマンサは言い淀む。
……医者は確かに、ミミーの病気は治せないと言った。
ミミーの体は病気ではないから治せないと。
「あの、カトレア様……」
アンダーソン家のメイドが意を決して雇い主縁者の秘密を告発しようと口を開く……寸前。
「……それでは、少々荒療治をするしかないわね」
伯爵令嬢は唇に不敵な笑みを閃かせると、サマンサに向き直った。
「貴女、名前は?」
「サマンサです」
「では、サマンサ。ちょっとお手伝いしてくださるかしら?」
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